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ダンジョンで穴に嵌まった話
しおりを挟むダンジョンの壁の穴に嵌まった受けが攻めに襲われる、ただの壁尻アホエロ話。
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冒険者で賑わうギルド。用を済ませたアーチェはそそくさと出口に向かって足を進める。そんな彼の前に、立ち塞がるように一人の男が現れた。
「やあ、アーチェ。元気そうだね」
「…………クレス」
アーチェは面倒臭そうに爽やかに微笑む男を見上げる。
サラサラの銀色の髪に、紫色の切れ長の瞳。美しく整った顔立ち、剣士らしくしっかりと鍛えられけれどゴツいわけではなくスマートで綺麗な体躯。
その上冒険者としても優秀だ。剣の腕は一流で魔法にも秀でている。ギルド内でもトップの実力を誇る彼のパーティーに入りたいと望む者は後を絶たない。
そんな誰もが羨む容姿と実力を兼ね備えた男。それがクレスだ。
「何か用か?」
アーチェは素っ気なく尋ねた。彼に何を言われるのか予想はつく。いい加減うんざりしていた。
「まだ一人でダンジョンに潜ってるの? ダンジョンに行くなら、俺のパーティーに入ろうよ」
「断る」
笑顔で誘われて、アーチェは間髪容れず断った。
クレスは悲しげに眉を下げる。
「どうして俺のパーティーに入ってくれないの?」
「俺がお前のパーティーに入ったって足手まといになるだけだ。誘うなら、もっと実力のあるヤツを誘えばいいだろ」
「だから、俺はアーチェがいいんだって言ってるのに」
「それが意味わかんないんだっつの。俺なんか、荷物持ちにもならないっていうのに」
「別にそういう意味で誘ってるわけじゃないんだよ、俺は」
「とにかく、何度誘われても俺はパーティーに入るつもりはないからな!」
きっぱりと言い捨て、アーチェは逃げるようにその場を離れギルドを出た。そのまま走って宿屋へ向かう。
「全く、ほんっとしつこいな、アイツ……!」
イライラと悪態をつく。
クレスにパーティーに誘われるのは一度や二度の事ではない。もう数えるのも嫌になるほど誘われていた。
しかし、アーチェは誰ともパーティーを組むつもりはない。
冒険者とは大抵パーティーを作り、最低でも三人で行動する事が多い。
ソロ冒険者もいるが、数は圧倒的に少なかった。そしてアーチェはその数少ないソロ冒険者の一人だ。
一人で戦える力が充分にあるとか、人と関わり合いたくないとか、別にそういう理由でソロをやっているわけではない。
アーチェは魔物と戦いたくないのだ。
冒険者の仕事は薬草や素材の採取などもあるが、魔物を倒す事が主である。地上で被害を及ぼす魔物や、ダンジョン内の魔物を倒すのだ。
しかしアーチェは魔物と戦いたくない。怖いからだ。大怪我を負ったり、命を落とす危険があるのだ。怖いに決まっている。
だからアーチェは魔物と遭遇したらとにかく逃げる。そもそも極力遭遇しないようにしている。
だが大半の冒険者とは、アーチェとは逆に自ら進んで魔物に向かっていき、戦おうとする。
そんなヤツらとパーティーを組み行動を共にすれば、アーチェも魔物と戦わなくてはならなくなる。
それが嫌でアーチェはソロを貫いていた。
一人でダンジョンに入り、地図を書きながら魔物のいない道を選んで進む。他の冒険者が倒したのか魔物同士で争ったのかわからないが、たまに放置された魔物の死体を見つける事がある。その死体から魔物の素材を回収する。仕掛けられているトラップを解除しつつ、魔物を避けながらダンジョン内のお宝を見つけ手に入れる。
それがソロ冒険者アーチェの活動だった。
ダンジョンに魔物は付き物だが、アーチェは長年培った危機回避能力を駆使してソロ冒険者を続けていた。
魔物と戦わなくても、生活できるくらいの生活費は稼げている。だから、パーティーに入るつもりはないのだ。
だというのに、クレスはしつこく勧誘してくる。魔物と戦う気が一切ない上に魔物と戦えるほどの能力もない。そんな自分がパーティーに入ってもお荷物になるだけだ。
クレスのパーティーに入りたがっている者は沢山いる。パーティーの人数を増やしたいのなら、入りたがっている者達から選べばいい。誰を選んでも、少なくともアーチェよりは確実に役に立つだろう。
「なのに何で俺を誘うんだよっ。そのせいで本気でアイツのパーティーに入りたがってるヤツらから睨まれるしっ。もしかして嫌がらせか!? 俺に何か恨みでもあんのか!?」
ブツブツと文句を吐き捨てながら宿屋に入る。
明日もダンジョンに潜るのだ。早めに休もう。
アーチェは無理やりクレスを頭から追い払った。
そうしてソロ冒険者としての活動を続けていたある日の事。今日もアーチェは一人でダンジョンに潜っていた。
魔物がいる場所を避け、少しずつ慎重に奥へ進んでいく。
その途中、壁に空いている穴を発見した。恐らく冒険者と魔物が戦闘した際にできたものだろう。
穴を覗き込めば、その向こうに珍しい鉱石の埋まる岩の壁が見えた。あの鉱石は高値で売れる。
「やった……!」
穴は小柄な人間ならば通り抜けられそうな大きさだ。アーチェは迷わず穴に顔を突っ込んだ。
上半身が穴の向こうへと出て、そのままスルリと通り抜けられると思ったのに。
「………………あれ?」
それ以上先に進めなくなる。尻が通らない。
「え? あれ? ウソだろ……?」
力ずくで通り抜けようとするけれど、全く前に進めない。それどころか、後ろにも戻れない。
「えっ、えっ、えっ!? マジで? マジか?」
徐々に焦りが生まれる。体が穴にピッタリと嵌まって、前にも後ろにも進めない。
「いやいやいや、そんなわけない、そんなわけないって……!」
壁の穴を広げる勢いでもがくけれど、やはり抜け出せない。
「や……ヤバい……」
絶体絶命のピンチにアーチェは青ざめた。もし今魔物が現れたら──。前から来ても後ろから来ても逃げられない。穴に嵌まったまま殺されるだけ。
ソロを貫いていたが故に起こってしまった大失敗だった。
「ど、どうしよう……」
魔物が現れる前に冒険者が通りかかる可能性もある。けれどその冒険者が親切心に溢れた者とは限らない。助ける代わりに大金を要求したり、恩を売って理不尽な条件を突きつけてきたり、そんな相手が来るかもしれないのだ。
だから自力でどうにかできないか、力を入れて踏ん張るけれど、まるで体が壁と一体化してしまったかのように動かない。
「マジでどうしよう……」
アーチェは途方に暮れた。しかしどうにかしなければ確実に自分は死ぬ。
もしかしたらまさに今、後ろから魔物が近づいてきているかもしれないのだ。
そんな事を考えたその瞬間。
さわり……。
「ひぎゃああぁ!?」
臀部に何かが触れるのを感じ、アーチェは辺りに響き渡るほどの悲鳴を上げた。
「待って待った待ってくれぇえ!! 俺は無害だから! 魔物を倒しに来たわけじゃないから! 俺を食べても美味くないから! だから見逃してくれぇぇぇぇ!!」
後ろに魔物がいると思い半泣きで叫んだ。魔物に人間の言葉は通じないので意味はないが、パニックに陥っていたアーチェは必死に命乞いをする。
「見覚えのあるお尻だと思ったら、その声、やっぱりアーチェか」
「へ……?」
下半身の方から聞こえてきた声にアーチェは一瞬ポカンとする。
そして漸く、今自分の尻に触れているのは人間なのだと気づいた。しかも今聞こえてきた声には覚えがある。
「…………お前、クレスか?」
「うん。そうだよ」
アーチェからその姿は見えないが、今自分の下半身の傍にいるのはクレスのようだ。
「アーチェ、こんなところで何してるの?」
「何って……見てわかるだろっ。穴に嵌まって抜けられなくなったんだよ!」
「いやぁ、わかんないよ。こんな光景見た事ないし。穴に嵌まってる人がいるなんて思わないよ」
「悪かったな! 俺だってこんな事になるなんて思ってなかったんだよ! っていうか、人のケツ揉むのやめろ!!」
アーチェは大声で怒鳴った。クレスの手は尻から離れないまま、それどころかむにむにと感触を確かめるように揉みしだいてくる。
「だってこんなチャンス二度とないだろうし。揉んでおかないともったいないかなって」
「変な事言ってないで助けろよ!」
「助けてほしいの、アーチェ?」
「当たり前だろ!」
「ふぅん……」
クレスはもったいぶるように相槌を打つ。嫌な予感がする。
「じゃあ、俺のパーティーに入ってくれる?」
「嫌だ!」
反射的に拒否する。
クレスの冷めた声が返ってきた。
「へぇぇ。それなら助ける義理はないかなー」
「ちょ、待っ、待ってくれっ……。そんな事言わずに、助けてくれよ……。クレスなら、俺を助けるなんて簡単だろ?」
「助ける事はできるけどね。でもアーチェを助けて俺にメリットある?」
「それは、その……金、金なら、沢山はムリだけど……俺に払えるだけの金なら払うから……。だから、頼むよ、クレス……」
クレスを頼る以外に助かる方法がないアーチェは下手に出て頼み込む。
「別に俺、お金には困ってないし。寧ろ余ってるし。だからいらないかな」
クレスは素っ気なく言ってくる。その間もずーっとアーチェの尻を揉んでいる。
そんな場合ではないが彼の言動にイラッとする。
「じゃあどうしろって言うんだよ!?」
「だから俺のパーティーに入ってってば」
「それは嫌だって言ってるだろ!!」
「なら助けないし、お尻揉むのもやめない」
「助けないならもうどっか行けよ!!」
何なのだろう、この状況は。いつ魔物が現れるかもわからないこんな場所で、何で自分は穴に嵌まって男に尻を揉まれているのか。
「そういえば、他のヤツらは!? そこにいるのか!?」
「他のヤツらって?」
「お前のパーティーのヤツらだよ」
「いないよ。今日はパーティーとしての活動は休みで、俺はレベル上げの為に一人でダンジョンに来たから」
クレスの言葉に安堵する。この間抜けな姿を見られずに済んだ事に。いやでも、もし他のメンバーがいたら彼らが助けてくれたかもしれないのだ。クレスのパーティーメンバーは常識的な者ばかりだ。彼らがいれば、こうしてクレスに我が物顔で尻を揉まれる事もなかったのではないか。
「っていうかいつまで揉んでんだ!? いい加減尻から手を離せ!」
「アーチェが俺のパーティーに入ってくれたら離すし、すぐに穴から出してあげるよ」
「っ……い、嫌だ……!」
背後からクレスの嘆息が聞こえる。
「どうしてそんなに嫌がるかな。ダンジョンに潜るんならパーティー組んだっていいでしょ」
「俺は魔物と戦いたくないんだって!」
「アーチェは戦闘中は何もしなくていいよ」
「戦闘に巻き込まれて魔物に襲われるかもしれないだろ!」
「アーチェの事は俺が守るよ、絶対に」
「っ──~~~~それでもやっぱり嫌だ! 毎回毎回、ダンジョンに潜るたびに魔物と戦うなんて怖いし!」
「そんなに嫌?」
「嫌だ!」
「絶対?」
「絶対!」
「ふーん……。だったら俺がアーチェを助ける理由はないよね。思う存分好きにさせてもらうね」
「へ……? ヒッ!? な、ばかっ、何を……!?」
いきなりズボンと下着を下ろされてアーチェは慌てふためく。
まさか下半身を丸出しにされ、その状態でここに放置されるのかと焦った。なんて悪質な嫌がらせだ。
しかし放置はされなかった。もしかしたら放置された方がマシだったのかもしれない。
「ひぅっ!?」
剥き出しにされた臀部を素手で揉みしだかれ、アーチェは変な声を上げてしまう。
「なっ、なに、何してんだお前!?」
「アーチェのお尻揉んでる」
「んひっ、ばかっ、何考えてっ、や、やめろ……っ」
必死に腕を突っ張って前から穴を抜け出そうとするけれど、無駄に疲れるだけだった。足をバタバタさせても、こんな状態では大した抵抗にもならない。
「ずーっとこうしたかったんだ……。アーチェの可愛いお尻を揉み放題なんて……幸せだなぁ」
「ひぃぃっ、ウソだろ、なぁ、やめろってばぁ……っ」
背後から恍惚としたような声が聞こえてゾッとする。
クレスの大きな掌がむにむにと尻肉に食い込む。ろくな抵抗もできないのをいい事に、尻を好き勝手揉みまくられる。
羞恥と怒りに顔に血が上る。クレスを殴ってやりたいが、怒りを募らせる事しかできない。
「前から思ってたけど、アーチェって肉付きいいよね。肌ももちもちだし。揉み心地最高だよ」
「んな事言われたって嬉しくねーよっ」
男の尻を揉んで何が楽しいのだ。アーチェはそう思うが、クレスは一向に尻から手を離さない。
「マジで何考えてんだよ、こんなところで、こんな事……!」
魔物がいつ現れてもおかしくない場所で。他の冒険者だってやって来るような場所で。
魔物に襲われたらどうするのだ。冒険者に見られたら、クレスだって変な目で見られるだろうに。
実際のところ、クレスは既に結界を張っているので、魔物に襲われる事も誰かに見られる事もないのだが。それを知らないアーチェはクレスの常軌を逸した行いに戦慄する。
「それって、こんな場所じゃなかったらしてもいいよって事?」
「違うわ、ボケ!! 常識の話だ!!」
「お尻丸出しで常識とか言われても」
「お前が脱がせたんだろーがっ」
何を言ってもクレスがこのわけのわからない行為をやめる気配はない。アーチェはギリッと歯を食い縛る。
「っ……何なんだよ……何で、こんなっ……そんなに俺の事が嫌いなのか? 俺が何したっていうんだよ……!?」
情けなくて悔しくて、感情を吐き出すように言葉をぶつける。
確かに彼のパーティーへの勧誘を何度も断ってきた。でもそれだけだ。暴力を振るったわけでもない。彼を貶めるような行為などしたわけでもない。こんな屈辱的な仕打ちを受けなくてはならないような事を彼にした覚えはない。
するとクレスが呆れたように言ってくる。
「何言ってるの、アーチェ。俺が君を嫌いなわけないじゃない」
「はあ?」
「嫌いな相手にこんな事しないよ」
「…………」
確かに言われてみれば、嫌いな相手の尻を揉みしだくなんて、アーチェだったらそんな事はしたくない。嫌がらせをするにしても、別の方法を選ぶ。
「…………じゃあ、何で俺にこんな事するんだよっ」
「好きだからに決まってるでしょ」
「………………はああ!?」
さらりととんでもない事を言われて思わず大きな声が出る。
いや、好きなら助けろよ。心の中で突っ込んだ。
「好きだから、ずーっとパーティーに誘ってたんじゃないか。アーチェとずっと一緒にいたいから。アーチェの傍にいたいから。それなのに、アーチェはいつも俺の事を素っ気なく突き放して……」
「だ、だってそんなん知らんかったし……」
クレスの気持ちを知ってても断っていただろうが。
「こんな状況になっても、俺とパーティーを組みたくないって言うし」
恨みがましい口調で彼はそう言うけれど、アーチェは別にクレスだから組まないわけじゃなく魔物と戦うのが嫌なだけだ。
「だから、同じパーティーになってゆっくり距離を縮めるのはもうやめる。アーチェの体をじっくり堪能して、まずは体をしっかり繋げてから距離を縮める事にする」
「はあっ!?」
狂気に満ちた発言に硬直する。
「いやいやいや、ウソだよな、クレス……!?」
「俺のアーチェへの愛はウソなんかじゃない、本物だよ」
「いやそうじゃなくて……っ」
「まずはアーチェの体をたっぷり味わわせてもらうからね」
背後でクレスが動く気配がする。
「ヒッ……!?」
臀部にぬるりと濡れた感触が触れ、アーチェは鋭い悲鳴を上げる。
まさか。違うと思いたい。でも、熱い息が肌にかかる。ならばこの熱くて濡れた感触は、彼の舌なのではないか。
「ウソ、ウソだろ、クレス……!?」
尻を舐めている。舐められている。
許容範囲をこえた淫行に頭が真っ白になる。
見えないから、何をされるかわからない恐怖。戸惑い、混乱。どうして自分がこんな目に遇わなくてはならないのか。悔しくて、情けない。感情がぐちゃぐちゃだ。
「やだ、ばかっ、やめろ、クレス……!」
アーチェは必死に制止の声を上げる。しかしクレスの舌は本当に味わうようにアーチェの肌を這い回る。
「はあっ……はあっ……アーチェのお尻、美味しい」
「んなわけあるか!! ばか、ばかっ、ホントにやめろって!!」
腕を振り回し声を張り上げる。けれどそんなもの抵抗にならない。
「やだ、クレス、頼むから……っ」
震える声で情に訴えても、クレスが聞き入れてくれる事はなかった。それどころか行為はどんどんエスカレートしていく。
「ひぅっ!?」
むにっと両手で尻の肉を鷲掴みにされ、双丘の狭間を晒される。
「やだっ、やめろっ」
「ふふ……アーチェの可愛いところ、丸見えだよ」
「ばかっ、やだ、見るなぁ……!!」
「ピンク色で、きゅって締まってる……。まだ誰も触れた事がない証拠だね。嬉しいなぁ。もちろんこれから先も一生、俺以外の誰にも触らせないけどね」
何で勝手に自分は触れてもいい事にしているのだ。アーチェはそんなところ、誰にも触らせるつもりはない。
声を大にしてそう主張したいが、その前にクレスの舌がそこに触れた。
「ひっ、や、ウソ、なんで、やだ、何して……っ」
後孔にぴちゃぴちゃと濡れた感触が這う。
そんなところまで舐められて、アーチェは強いショックに泣きそうになる。
信じられなくて、でも熱い粘膜が触れる確かな感触は何度も何度も伝わってくる。唾液を塗り込めるように、ぬるぬると舌先がそこを撫で回す。
「やだ、やだぁっ……そんな、とこ……やめ……やめてくれ……っ」
はじめて味わう感覚に、肌が粟立つ。ねっとりとした感触に、ぞくぞくと背中が震えた。
「いやだ、やめろっ……気持ち悪い……っ」
「気持ち悪い? でも、アーチェのおちんちんは勃ってるよ?」
「…………は?」
「気持ち悪いんじゃなくて、気持ちいいんだよ。自分で気づいてないんだね、アーチェ。はじめてだもんね、仕方ないよ」
「違っ……ウソ、ウソだっ、そんなのっ」
「ホントだよ。ほら……」
「んぁっ……!?」
つう……とぺニスの裏側を指でなぞられ、甲高い声が漏れる。
「可愛いね、アーチェ。お尻舐められるの気持ちよくておちんちん勃っちゃったんだね」
「ち、違う、そんなわけ……っ」
否定するけれど、ぺニスは彼の言う通り反応を示している。
「もっともっと舐めてあげるからね、アーチェ」
「やだっ、あっ、や……っ」
唾液で濡らされた後孔に、ぬぷ……と舌が入り込んでくる。
「ひっ、ウソ、ウソ、やだ、やめろ、あっ、ぁっ」
甘さを帯びたあえかな声を漏らしてしまい、羞恥と情けなさに涙が滲む。
こんな場所で。抵抗する事も逃げる事もできず。男に尻の穴に舌を入れられて、なんて声を出しているのだ、自分は。
しかし自己嫌悪に陥る余裕もなくなっていく。
「あっあっ、やだ、やめ、んっ、んんっ」
ぬぽぬぽと舌が内壁を擦るように動く。中が唾液でぬるぬるにされる。
クレスは舌で後孔を攻めながら、ぺニスの裏側を指先で優しく撫でる。明確な快感に届かないほどの焦れったい刺激にもどかしくなる。
「やっ、あっ、やだぁっ、あっあっ、ぁんんっ」
いつしかアーチェは腰をカクカクと動かしていた。ぺニスへの強い快感を求め、無意識に腰が揺れる。クレスの手にぺニスを擦り付けようと、必死に腰を前後する。
後孔から舌が抜かれ、クレスの含み笑いが耳に届く。
「やらしいなぁ、アーチェってば……。そんなに腰をヘコヘコさせて」
「違っ……そんなの、してない……っ」
「自覚ないなんて、そっちの方がエッチだよ」
「んあぁっ……」
ぺニスの先端を指で擦られ、鋭い刺激に全身が震えた。もっととねだるように、また腰が動いてしまう。
もういっそ、手で握って激しく扱いてほしいのに、クレスはぺニスには指先で触れるだけの刺激しかくれないのだ。
「そんなに腰を動かしてもダメだよ。おちんちんじゃなくて、こっちで気持ちよくなろうね」
「ひゃうっ!?」
唾液で濡らされた後孔に、舌とは違うものが挿入される。恐らくクレスの指だろう。
「あっあっ、やだ、入れんな、あぁっ、あっ」
言葉での拒絶など意味を成さず、彼の指はゆっくりと奥へ埋め込まれていく。滑りを帯びた内部は、痛みもなく彼の指を受け入れてしまう。
「アーチェの中、すごく熱くて狭い……」
「やだ、やだっ、抜けよ、あっ、動かすなぁ……っ」
指が探るように中で蠢く。味わった事のない感覚に、アーチェはむずかるように首を振り立てた。
「やっ、んっ、ひぁんっ……!?」
指の腹がある一点を擦った時、快感が駆け抜け背筋が震えた。
「んゃっ、やだ、あっあっあっ、なに、そこ、ぉっ、やめ、あっあぁっ、なんで……っ」
そこを擦られると気持ちよくて腰が揺れる。尻の中を弄られてはしたなく腰を動かしてしまう恥辱に涙が溢れ、泣いてしまった情けなさに更に涙が込み上げてくる。
「ここ、気持ちいいの? 可愛いね、アーチェ。きゅんきゅんって指にしゃぶりついて、もっとっておねだりして」
「違うぅっ、そんな、あっひぁっ、やめ、んあぁっ」
感じたくなんてないのに、そこを刺激されると堪らなく気持ちよくて自分の体が制御できなくなる。
敏感な膨らみをクレスの指が撫で擦り、強く押し潰し、こりゅこりゅと小刻みに揺さぶる。
「ひぁっ、やっ、そこ、だめ、あっあっ、ああぁっ」
ぞくぞくぅっと快感が腰から背筋を這い上がる。こんな強烈な感覚ははじめてで、怖いくらいの気持ちよさにアーチェは怯えた。
けれどクレスの指は容赦なくそこを攻め立て、アーチェを快楽でめちゃくちゃにする。
「んあっあっ、やらぁっ、もう、やめぇ……っ」
「ふふ、可愛い声……。もっと気持ちよくなろうね、アーチェ」
「んひぃ……っ」
クレスはやめてくれるどころか、後孔の指を増やし更に強い快感を与えてくる。
綻んだ内部を二本の指が動き回り、ごりゅごりゅと気持ちいいところを擦り上げる。
「あぁっ、あっ、ひっ、やあぁっ」
体に熱が蓄積していく。指先で軽く触れられるだけのぺニスはとうに限界まで勃ち上がり、だらだらと先走りを漏らしていた。
溜まった熱を吐き出せないぺニスがもどかしさに激しく疼く。与えられる快楽が強ければ強いほど、辛くなっていく。
もう恥じらう余裕もなく、ぺニスへの刺激を求めてガクガクと腰を振る。けれど、それで求めるものは得られない。
「やっあっ、くれす、くれすぅっ」
「どうしたの、アーチェ?」
必死に名前を呼べば、笑みの滲む彼の声が返ってくる。アーチェはもう、彼に縋る事しかできない。最早アーチェの頭にはここがダンジョンの中だという事など抜け落ちていた。
「お願、あっんっ、頼むから、ちんちん、ちんちん触ってぇっ」
「なぁに? アーチェのおちんちんにはずっと触ってるよ?」
「そうじゃなくてっ、あぁっあっ、もっとぉっ、ぎゅって握って、擦って、いっぱいごしごししてぇ……っ」
「可愛い、アーチェ。素直におねだりできて偉いね」
「んあぁ……っ」
ぬぽんっと後孔の指が引き抜かれた。やめてほしかったはずなのに、まるで大事なものを取り上げられたように中が切なく疼いた。もうない彼の指を求めるように肉壁がきゅんきゅんと蠢く。
「ふふふ……アーチェのここ、物欲しそうにぱくぱくしてるよ。俺の指、そんなに美味しかった?」
「違うぅ、そんなんじゃ……っ」
否定の言葉は何の説得力もなかった。アーチェの意志とは裏腹に、体はクレスの与える快楽を求めている。
「大丈夫。すぐにまたいっぱいにしてあげるからね」
「ふぁっ……!?」
ひくつく後孔に、固くて熱くて大きいものが押し当てられる。
「ひっ、なっ、ぁっ……!?」
指よりもずっと太いものが、ぬぐっ……とめり込んでくる。
「うそ、ぉっ、おっ……!?」
まさか……と思うけれど、この状況で他に思い当たるものなどない。だとしたら、今挿入されているのはクレスの陰茎だ。
「ま、待っ、待って、そんなっ、あっ、むりっ、あぁっ、だめ、やだぁ……っ」
太くて固くて熱い楔が、隘路を押し広げゆっくりと埋め込まれていく。
圧迫感に目を見開く。腹の中が大きな熱塊に犯されていく感覚に戦慄いた。
怖いのに、嫌なのに、亀頭に内側の敏感な箇所を抉るように擦られると快感が一気に襲いかかってくる。
「んひぁっ、あぁっ、そこ、だめぇっ」
「ここ、アーチェの気持ちいいところ、またいっぱい擦ってあげるね」
「やあぁっ、あっあっあっ、だめ、やらぁっ、そこ擦っちゃ、ああぁっ」
「ああ、そうだ、おちんちんも擦ってあげなきゃね。ちゃんとおねだりできたんだから」
「ひぁううっ」
もう後孔の刺激だけでもいっぱいいっぱいなのに、ぺニスを掌に握り込まれそのままちゅこちゅこと扱かれる。
「んあっあっ、ひっ、やっ、だめぇっ」
「どうしたの、アーチェ? こうやって、おちんちんいっぱいごしごししてほしかったんでしょう?」
それは彼の陰茎を挿入される前の話だ。中の気持ちいいところをごりごりと圧迫されて、その上ぺニスにまで快感を与えられるなんて、体が追い付けずびくびくと痙攣が止まらない。
穴に嵌まった体はしっかりと固定され、快感を逃がす事もできない。
「ほら、アーチェ、おちんちん気持ちいい? たくさん擦ってあげるからね」
「ひうぅっ、んっやっ、あひぁああっ」
既に限界の近かったぺニスは、あっという間に精液を吐き出した。きつく後孔を締め付けながら、ぶるぶると身を震わせ放埒の快感に浸る。
しかし射精したのにクレスの手は離れず、そのままぺニスを扱き続ける。
「んゃぁあっ、も、はなし、ひっやっ、やめっ、こするのやあぁっ」
「いっぱいごしごししてってアーチェがおねだりしたんでしょう? いいんだよ、もっともっと気持ちよくなって」
「むりっ、ああぁっ、やめ、あっあっ、やだ、やだぁあっ」
達したばかりの敏感になっているぺニスを擦られ、アーチェは強すぎる快感に目を見開き悲鳴のような声を上げる。
埋め込まれた陰茎もぬちゅぬちゅと緩い抽挿を繰り返され、快感を上乗せされる。
耐え難い快楽に襲われ、射精とは違う感覚が込み上げてくる。
「ひっ、あっ、でる、んうぅっ、もれる、やらぁっ、はなして、あぁっ、はなせぇっ」
声を張り上げ訴えるけれど、クレスの手は離れない。激しくぺニスを擦り上げる。
「いいよ、ほら、沢山出して気持ちよくなって、アーチェ」
「ひっ、ぁっ、あ゛~~~~~~っ」
我慢できず込み上げるものを放出する。ぷしゃぷしゃと自身のぺニスから噴き出すものが何なのか、アーチェにはわからない。
強烈な快感に頭が真っ白になる。
「へはぁああっ、んへっ、んぅ、むり、ぉっんっ、もうむりぃっ」
クレスの手はたえずぺニスを刺激し続ける。後孔に挿入された男根はずっと敏感な部分をぐりゅぐりゅと押し潰してくる。
これ以上こんな状態が続けば頭がおかしくなる。アーチェは本気で身の危険を感じた。クレスを止めなければ、取り返しのつかない事になってしまう。
そして彼を止めるには、もうこうするしかない。
「はいりゅっ、はいりゅからぁっ」
「なぁに、アーチェ?」
クレスの動きがピタリと止まる。
呼吸を整える余裕もなく、アーチェは必死に言葉を紡ぐ。
「おまえの、クレスのパーティーに、入る……」
だからもう許してくれ。アーチェはそう言葉を続けようとした。
けれどその前にクレスが歓喜の声を上げる。
「えっ、ホント、アーチェ!?」
「あ、ああ、だから……」
「嬉しい! これでずっとアーチェと一緒にいられるんだね!!」
「んぉおおおっ……!?」
ずん……っと強い衝撃が体を走り抜け、突然の事にアーチェは何が起きたのかすぐにわからなかった。
腹の奥深くまで、ドクドクと脈打つ熱を感じる。これはクレスの雄蘂だ。先ほどまでもっと浅い部分にあったそれが、一気に奥まで捩じ込まれたのだ。
「はへっ……へ、ぁっ、なん、なんれ……っ」
「嬉しい、嬉しいよ、アーチェっ……やっと俺の愛に応えてくれたんだね……っ」
「ひっ、おっ、待っ……んおぉっ」
アーチェの理解が追い付く前に、ごちゅっごちゅっと内奥を突き上げられる。目も眩むような快感と腹の奥を穿たれる強さに、まともな言葉を口にできない。
「これからは、俺達、ずぅっと一緒だよ。同じ部屋で一緒に起きて、一緒にダンジョンに潜って、同じ部屋で一緒に寝るんだよ。ああ、夢みたい、アーチェと四六時中一緒にいられるなんて」
「んあっ、あっ、ひっ、んうっうっ」
パーティーに入ると言っただけで、そんな事を了承した覚えはない。しかしクレスのいいざまはまるで結婚の約束でもしたかのようだ。何をどう解釈したのか、一人で勝手に盛り上がっている。
アーチェにそんなつもりはない。四六時中一緒にいるなんて言っていない。
けれどアーチェは否定の言葉を口にする事もできない。
「ひんっ、んっ、おっおっ、ふ、ぁっ、はっ、はひっ、ひっ」
「好きだ、好きだよアーチェ、沢山イチャイチャして、毎日エッチしようね」
「ひぃっ、ひっ、やっ、あっ、あひぃっ」
クレスの口から飛び出したとんでもない発言にゾッとした。
冗談ではない。そんなつもりでパーティーに入ると言ったわけじゃない。ただこの行為を終わらせてほしかっただけだ。
なのに終わるどころか行為はどんどん激しさを増し、その上どうしてクレスと四六時中一緒にいる事になっているのだ。
これなら、魔物に襲われていた方がマシだったのではないか。いっそ今、魔物が現れてくれないか。
アーチェは切実に願った。今まであれほど魔物との遭遇を避けてきたというのに、今は魔物に襲われたくて仕方ない。
「やっ、あっ、あぐっ、んっ、ん゛~~~~っ」
こんな絶望的な状況で、それでも体はしっかりと快楽を享受し、何度も絶頂を迎える。ぺニスから吐き出される体液が尿なのか精液なのかそれ以外のものなのか、もうアーチェにもわからない。
「はあっ、アーチェの後をつけてきて本当に良かった……まさかこんな嬉しい事が起きるなんて……っ」
興奮に息を荒げたクレスがそんな事を言っているが、最早アーチェにはどうでもいい事だった。
それよりも、せめて早く終わらせてほしい。もうアーチェが望むのはそれだけだった。
ぐぽっぐぽっと亀頭が最奥を穿ち、痺れるような快感に何度も何度も絶頂へと導かれる。
「愛してるよ、アーチェ、君の事は俺が絶対に守るからね。だから安心して俺の傍にいてね」
ちっとも安心できない呪いのような彼の言葉を耳に、アーチェは意識が遠のいていくのを感じた。
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