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後編

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 タマを抱いてすやすやと気持ちよさそうに眠るミーヤを見下ろす。
 チョロい。チョロすぎる。こんなチョロい生き物を野放しにするなんて危険だ。放っておいたらあっさり騙されて襲われて輪姦されてしまうに違いない。寧ろ今までよく無事でいられたものだ。自分が囲っておかなければ、いつ誰に奪われるかわからない。
 絶対に自分から離れられないようにしなくては、とクロノは心に固く誓う。
 とりあえずさっさとアックヤークを倒し組織を殲滅させミーヤの帰る場所を失くしてしまうのだ。
 クロノはヒーローとは思えない悪役的なことを考える。
 そもそもクロノは別に正義感が強くてヒーローになったわけではない。時給が物凄くよかったからそれに釣られただけだ。
 実際にヒーローをやってみて、いかに自分に合わないかを思い知った。クロノはヒーローなんて柄じゃない。人助けにも興味ない。やりがいも感じない。
 はじめて一ヶ月も経たず、クロノはもう辞めようと思っていた。金の為に働いてきたが、自分に合わないことをするのは限界だった。
 そんなときだ。ミーヤに出会ったのは。
 一見誰もが認める美少女で、しかしその顔にアンバランスな際どい衣装。クロノより年上らしいが童顔で年下にしか見えない小柄な少女が、偉そうに高笑いし生き生きと世界征服なんて馬鹿らしいことを本気でやろうとしている。
 クロノはそんな少女の姿に心を奪われた。
 絶対に自分のものにしたいと思った。
 ミーヤを手に入れる為にヒーローも辞めなかった。
 しかし、なかなかチャンスはなかった。ミーヤが出てくる頻度は高いが、現れては部下の怪人に戦わせ、怪人が負ければ「覚えてろよ!」の捨て台詞と共にすぐに姿を消してしまうのだ。ミーヤに近づくことすらなかなかできずにいた。
 早く手に入れなければ、いつ誰に掻っ攫われるかわからない。
 やきもきしていたクロノに、遂にチャンスが巡ってきた。触手に襲われたのは許せないが、そのお陰でこうして連れ帰ることができた。
 睡眠薬を仕込んだわけでもないのに、満腹になって眠くなって勝手に眠ってしまった。ミーヤの無防備な寝姿を見て心配になる。組織の幹部のくせに敵であるヒーローの前でこうも簡単に熟睡できるなんて。危機感というものがないのか。警戒心ゆるゆるだからこそこうして家に連れ込めたのだが、不安になるレベルだ。もう少し緊張感を持って行動してほしい。
 クロノはミーヤの傍らで屈む。目を覚ましたタマがクロノの意図を察したように離れ自分の寝床へ移動した。
 クロノはミーヤを抱え、ベッドに運ぶ。全く目を覚ます気配はない。これではいつ変態キモデブオヤジに拉致監禁され陵辱されてもおかしくない。ミーヤの不用心さに不安を募らせつつ、幸せそうな寝顔を連写し保存した。
 こんな隙だらけの少女を放置すれば、容易く奪われてしまう。だから、逃げられないようにしなくてはならない。
 クロノは用意していた首輪を取り出し、健やかに眠る少女の首にそれを嵌めた。





「なんだこれはぁあ!?」

 翌朝。目を覚ましたミーヤは首につけられた首輪と鎖を見て叫んだ。ベッドに繋がれた鎖は、家の中は自由に動き回れる長さがある。もちろん首輪は鍵がなければ外せないものだ。

「ほら、朝飯できたぞ」

 ぎゃあぎゃあ喚くミーヤを無視し、テーブルに朝食を用意する。そうすれば、食欲に負けたミーヤはそそくさとテーブルの前に座った。
 普通のパンケーキを美味しい美味しいと嬉しそうに食べるミーヤを可哀想な子を見るような目で見つめながら、クロノも一緒に食事をする。

「じゃあ、俺は学校に行くから。大人しく留守番してろよ」
「なんで私が大人しく留守番していなければならないのだ! コレを外せ!」

 ミーヤは首輪に繋がる鎖をガチャガチャと引っ張る。

「外したらどうするんだ?」
「アジトに帰るに決まってるだろ!」
「ふーん。折角ミーヤの為に昼飯作ったのに」
「えっ!?」
「デザートにプリンも用意してあるのに」
「ぷ、ぷ、プリン……!?」

 まるでプリンが幻の高級食材かのような反応をするミーヤ。

「ここにいればタマと一日中遊んでられるし」
「はっ、うっ……」
「漫画も読み放題だけど」
「っく……」
「ま、出ていきたいなら出ていっていいぞ」

 そう言いながら首輪を外すこともなく、クロノは玄関へ向かう。

「冷蔵庫の中のジュースも飲んでいいけど、あんまり飲み過ぎるなよ」

 タマにすり寄られ、沢山の誘惑に心揺さぶられ立ち尽くすミーヤを残し、家を出た。
 あの様子を見る限り、きっとミーヤは逃げようとはしないだろう。
 そう確信し授業を受けていたクロノだが、だんだん不安になってきた。
 あれでもミーヤは幹部の一人だ。今まで戦闘に参加することは滅多になく、どれ程の実力を持っているのかはわからない。彼女がその気になれば、あんな鎖素手で引きちぎれるのではないか。
 ご飯と漫画と猫という餌をまいてはきたが、一人になり冷静になれば、いくらミーヤでもまず逃げ出そうとするのではないか。
 不安は募り居ても立ってもいられなくなり早退しようとしたら同じ学校に通うレッドに見つかり教室に連れ戻され、結局最後まで授業を受けさせられてしまった。
 放課後、クロノは一目散に学校を飛び出し家に帰った。
 靴を脱ぐのももどかしく、勢いよく部屋に駆け込めば、暢気に漫画を読むミーヤの姿がそこにあった。
 ベッドにうつ伏せで寝そべり、背中に丸まって眠るタマを乗せ漫画に没頭している。首輪は嵌められたまま、鎖も切られたりはしていない。
 それを見て、どっと体から力が抜けた。

「…………ただいま」
「おー、おかえり」

 声をかければ、漫画に顔を向けたまま返事が返ってきた。
 目を覚ましたタマが、のびをしてからクロノに近づいてくる。クロノが撫でれば、嬉しそうに甘えてきた。すりすりと擦り付けてくる体を撫で回せば、満足したかのようにタマは自分の寝床へ歩いていった。
 ミーヤは真剣な顔で漫画を読み続けている。

「面白いか?」
「ああ。アジトには四コマ漫画とエロ本しか置いてないのだ。こんな面白い漫画があるなんて知らなかった」
「…………」

 組織のアジトの環境は劣悪なのだろうか。まともな生活を送れていたのかと心配になってくる。まあ、もう帰すつもりはないから関係ないけれど。
 クロノはミーヤの背中に覆い被さり、漫画を取り上げた。

「あっ、なにをする! 読んでる途中なんだぞ!」
「また明日読めばいいだろ」

 漫画をベッドの下に放り、じたばた暴れるミーヤを押さえつけた。小柄なミーヤの抵抗など簡単に封じられる。
 こうして見ると、ただのか弱い少女だ。どうして幹部になれたのか不思議だ。
 アックヤークのお気に入りだったのではないか。自分の傍に置くために、大した実力もないのにミーヤを幹部にしたのではないか。
 勝手な想像に怒りが込み上げてくる。

「おいっ、重い! どけろ!」
「……ミーヤ」
「なっ、なんだ……!?」

 不機嫌丸出しの低い声を出せば、ミーヤはビクッと肩を竦ませる。

「お前、アックヤークに悪戯とかされてないよな?」
「い、悪戯……?」
「体、触られたりしてないよな?」
「な、さ、そんなことあるわけないだろ!」
「本当か? ここ、こんな風に揉まれたりしなかったか?」
「あっ、や、やだ、バカっ、変なとこ、触るなぁ……!」

 ベッドとミーヤの間に両手を捩じ込み、Tシャツの上から柔らかい乳房をむにむにと揉み込む。この感触を味わった男がいるかもしれない。そう考えるとますます苛立ちは募っていく。

「答えろよ。触らせたのか?」
「そんなこと、されてな、あっあんっ」
「誰にもか? 誰にも触られてないのか?」
「……って、ないっ……」
「ここは?」
「あぁんっ」

 固くなりはじめた胸の突起を緩く押し潰せば、ミーヤの口から甘い声が上がる。

「ここ、誰かに弄られたりしなかったか?」
「あっあっぁあっんっ、されてないっ、こんなこと、誰もするわけないっ、だろ……っ」

 ミーヤはそう言うが、触手怪人の例がある。ミーヤに劣情を抱く怪人は他にもいたかもしれない。無知なミーヤを騙し、不埒な真似をする輩がいてもおかしくないのだ。

「本当に? この体を他の男にベタベタ触らせたりしてないか?」
「ひゃぅんっ、やっ、耳、舐めるなぁっ、あんっ、やだぁっ」

 衣服の上から乳首をカリカリと爪の先で擦り、赤く染まる耳をねっとりと舐めしゃぶれば、すぐにミーヤが快感に蕩けていくのがわかった。こんなに快楽に弱くて、本当になにもされずにいられたのか。

「ちゃんと答えろ、ミーヤ」
「ひぁんっ」

 耳朶にやんわりと歯を立てる。
 ミーヤの体は甘い匂いがして、美味しそうで、本当に食べてしまいたくなる。首筋や肩にもはぐはぐと優しく噛みついた。

「やっぁんっ、噛むな、あっひんっ」
「まだ答えてないぞ」
「だ、だから、ぁあっんっ、お前の言うような、ことなど、ないって言って、んんっ」
「どこも触られてないんだな?」
「な、ぃっ、あっやっあぁんっ」
「ここも?」

 クロノは胸を弄っていた手を腹部へと移動させる。下腹を撫でれば、ミーヤはぷるぷると背筋を震わせた。

「んゃぁあっ」
「触られてないか?」
「んぁっ、さわら、れ、なぃっ、ひっ」

 手を更に下へ這わせる。脚の間に指を食い込ませれば、ぐじゅりと濡れた音が鳴った。下着を身につけていないので、ハーフパンツがミーヤの漏らした蜜でぐっしょりと濡れている。
 首輪や鎖は用意していたが、ミーヤの衣服はまだ一枚もない。きちんとサイズを測って購入しておかなくては。しかし、自分の服を彼女がこうして直接肌に纏い、彼女の体液で汚されるというのは興奮する。彼女の匂いを染み込ませたい。
 昂る気持ちのままに、クロノはミーヤの秘所を布越しにぐちゅぐちゅと擦る。溢れる蜜でどんどん染みが広がっていくのがわかった。

「ひぁあっあっ、そこだめぇっ、あっひぃんっ」
「ここ、俺以外に触られたことないよな?」
「あっあっあっんゃっぁあんっ」
「ミーヤ」

 答えを促すように指の動きを強くした。滲み出した蜜でクロノの指が濡れていく。
 ミーヤは指から逃げようと腰を捩るが、その動きはもっとと催促しているようにも見えてクロノの情欲を煽った。

「ひぁっあんっ、んっ、さわ、られてなっ、ぁああっ、クロノにしか、さわられてないぃっ」

 びくびくと腰を揺らし、快楽に身悶えるミーヤの姿に興奮が高まる。

「あっあっ、やだぁっ、も、そこ触るな、ぁあっ、変な声、出ちゃ、んっんぁあっあんっ」
「変じゃない。もっと聞かせろ」
「んひぁああっ」

 じっとりと濡れた布の上から、こりこりに固くなった陰核を撫で回す。
 ミーヤはぎゅうっとシーツにしがみつき、枕に顔を押し付け感じ入った嬌声を上げた。

「んふぅっ、んっ、はぁっんんぅっ」
「我慢するな、聞かせろって」
「ひゃうぅっんぁあっ、だめ、ちょくせつ、されたら、ぁあっあっあぁんっ」

 ハーフパンツの中に手を差し込み、とろとろに濡れそぼった陰部に触れる。蜜を塗り込めるように肉粒を捏ね回せば、ミーヤはあられもない喘ぎ声を抑えられなくなった。
 首輪をずらしじわりと汗ばむうなじを舐め上げ彼女の匂いを吸い込みながら、乳首と陰核をくりくりと指で挟んで扱く。

「ひっあっあっあっ、だめ、だめぇっ、いく、いくいくっ、いっあっあ~~~~~~っ」

 ぶるぶると内腿を痙攣させ、ミーヤは一際甲高い嬌声を上げて絶頂を迎えた。
 自分の手で彼女が快楽に悶える様を見ると堪らなく気分が高揚する。

「ミーヤ、ミーヤ……っ」

 熱い息を吐きながら何度も名前を呼び、ミーヤの首筋をねぶる。
 鎖の音を立てながらくたりと力の抜けた体を引っくり返せば、頬を赤く染め瞳を潤ませしどけなくシーツに身を委ねるミーヤの姿が目に入った。
 クロノは衝動のままにTシャツを捲り上げ、露になった胸の膨らみにむしゃぶりつく。

「あっやぁあっ、あっひっ、だめぇっ」

 拒絶の声は甘過ぎて、寧ろクロノを誘っているようにしか聞こえない。蕩けた顔もそれを助長する。引き剥がす為にクロノの肩を掴む手も、縋っているだけでまるで抵抗になっていない。
 つんと凝った乳首を舌先で味わい吸い上げる。もう片方も指でこりゅこりゅと押し潰した。ミーヤは顕著に反応を示し、身をくねらせる。
 彼女の声も表情も匂いも味も、なにもかもがクロノを引き付けてやまない。クロノは夢中になってミーヤの体を貪った。
 胸から顔を上げ、ミーヤのハーフパンツを脱がせる。脚を広げれば、蜜を滴らせる秘所が眼前に晒された。

「やっ、ばかぁっ、やだ、見るなぁっ」

 もう既に散々見られているというのに、ミーヤは顔を真っ赤にして脚を閉じようとする。その恥じらう姿が余計に男の劣情を誘うと知らずに。
 ぷくりと膨らんだ花芽に、ひくひくと震える蜜に濡れた花弁。
 クロノは躊躇いなくそこへ唇を寄せた。

「ひっ!? あっやっ、やああぁっ」

 驚愕の滲むミーヤの声が室内に響く。

「うそっ、やだぁっ、ば、あっあっあっ、ばかぁっ、そんな、ぁあっ、だめぇっ」
「はあっ……ミーヤの、味、うま……っ」

 もがくミーヤの腰をしっかりと押さえつけ、クロノは彼女の蜜を啜る。
 陰核を舌で転がすように舐め回し、音を立てて吸い上げた。

「んひっ、っ、──────~~~~っ」

 ミーヤは声もなく絶頂に達し、とぷっと新たな蜜を溢れさせた。零れる蜜を舌で掬い、花弁をねぶり啜り上げる。

「ひあっあっ、んっひうぅっ、やっ、くろの、あっ、だめぇっ、舌、入れちゃ、あっあぁんっ、中、舐めるのやあぁっ」

 蜜口にぬちゅうっと舌を捩じ込み、濡れた肉襞をねっとりと味わう。びくんっびくんっと内腿が痙攣し、中がきゅんきゅんと蠢きクロノの舌に絡み付く。締め付けを楽しみながら舌をぬぽぬぽと抜き差しすれば、ミーヤの悦ぶような喘ぎ声が聞こえてきた。

「んっあっはぁんっ、だめ、そんなに、しちゃ、ぁっあっあっ、い、くぅっ、また、いっあっあっあっあーっ」

 ぎゅうぅっと肉筒が収縮し、ミーヤはまた達した。
 にゅぽ……っと、糸を引きながら舌を抜く。
 綻んだ花弁に、今度はゆっくりと指を埋め込んだ。熱くぬめった粘膜が指を包み込み、クロノは興奮に息を荒げる。

「ひっやっ、やだ、指、あっあっ、奥まで、入って、んひぁっあっああぁっ」
「指だけで、感じすぎだろ」
「か、感じて、なんかっあっあっあっあっあああああぁっ」
「イッてんじゃねーか」
「ひぅっんんっ、い、いってにゃ、あっあっあっ、やあぁっ、ゆびじゅぽじゅぽするなぁっあっあっあっあ~~~~っ」
「ほら、感じまくってんだろ。イきっぱなしじゃねーか」

 膣穴に入れた指でじゅぷじゅぷと抜き差しを繰り返せば、ミーヤの顔はどんどんだらしなく蕩けていく。
 目に焼き付けるように見つめていたら、視線に気づいたミーヤが腕で顔を隠す。

「やだっ、ばかっ、ぁあっ、見るなぁっ」
「隠すな、見せろ」

 震える彼女の腕は片手で簡単に動かすことができた。
 顔を晒され、ミーヤは鎖をジャラジャラ鳴らしかぶりを振る。

「ぃやっ、やめ、んんっあっひっ、やだ、見るなって、言って、あっあぁっ」
「もっと見せろよ、その可愛い顔」
「かっ!? か、かっ、可愛い、わけっ、んっひうぅんっ、ば、ばかに、してぇっ、あっあっあっあぁんっ」

 ミーヤは真っ赤な顔でこちらを睨み付けてくる。その表情がどれだけクロノをそそっているのかわかっていない。
 本数を増やし、どろどろになったミーヤの膣内を指で掻き回す。

「あっひっぅんんっ、も、ゆび、やあぁっ、ぐちゅぐちゅだめぇっ、いっ、く────~~っ、あっあっあっ、いくっ、いって、のにっ、あっあっああぁっ、また、あっひぁああああっ」
「蕩けた顔でイきまくって……エロくて、可愛い、ミーヤ……っ」
「かっ、わ、いいって、言うなぁっ、あっあっひぁあんっ」
「照れてるのか? ほんと可愛いな」
「ばかぁぁっ、ああぁっあっひっ、んっん~~~~~~っ」

 ミーヤの中は彼女の漏らした蜜でぐちょぐちょだ。中から溢れ、シーツまでびっしょりと濡れている。
 何度も何度も絶頂を迎え、それなのに膣内は物足りないと言わんばかりにクロノの指にしゃぶりついてくる。
 顔を見られても羞恥を感じる余裕もなく乱れるミーヤの媚態に、クロノの下肢は痛いくらいに滾った。

「はひぃんっんっあっ、くろの、あっあっひっ、も、おかしくなるぅっ、んぁっあっ、くろの、くろのぉっ」

 涙を流して縋りついてくるミーヤを見ると、めちゃくちゃに甘やかしてやりたくなる。そして同じくらい、いじめてもっと自分に縋らせたいとも思う。
 クロノの方が限界だったので、いじめるのはまた今度にして指を引き抜く。
 勃起した陰茎を取り出し、ミーヤの両脚を抱えた。ひくつく花弁に先端を押し当てる。

「クロノ……」

 ミーヤが少し拗ねたような、ねだるような目でクロノを見る。

「ミーヤ?」
「……ちゅーは?」

 その言葉を聞いた瞬間、クロノはぶつかるような勢いで彼女の唇を奪い、同時に剛直を膣穴に突き入れた。

「んふうぅっんんんっ、んぁっ、っ、~~~~~~っ!」

 唇を塞がれたミーヤはくぐもった声を漏らして達した。
 ねっとりと吸い付くような膣壁の締め付けを堪能しながら、クロノはミーヤの舌に舌を絡める。彼女の小さな舌を引き出し、口内に迎え入れ濡れた音を立てて吸い上げる。荒い息を吐き出す甘く柔らかいミーヤの唇を思う様味わい尽くし、同じように膣内を陰茎で貪るように蹂躙した。

「はっ……んっ……キスハメ好きか? 中、うねって、すごいぞ……っ」
「んんぁっ、んっ、きす、んっんっ、きもちぃっ、んっんっんぅっ」

 素直に快楽に溺れ甘えてくるミーヤが可愛くて、クロノは駆り立てられるように腰を突き上げる。

「あっんっんっんーっ、ろのっ、んんぅっ、くろのぉっ、んっふぅっんんっ」
「っ、ミーヤ、ミーヤっ、っ……、はっ、んっ、可愛い……っ」

 ミーヤの脚を抱え上げ、浮き上がった腰に真上から楔を突き立てる。ばちゅっばちゅっと結合部から激しい音が鳴り響く。
 揺れる胸を揉みしだき、舌を絡ませ合いながら深く彼女の胎内を抉る。ぬかるむ肉襞が陰茎を搾り上げ、子宮口が先端に吸い付く。目も眩むような快感にクロノは耽溺した。

「んひっんぅっ、ぁっんっ、なかぁ、いっぱい、こすれて、んんっふっ、くろので、いっぱいで、んぁぁっ、また、いっ、んっん────っ!」

 爪を立ててしがみついてくるミーヤが愛しくて、クロノは彼女の小さな体を閉じ込めるように抱き締め繰り返し胎内を穿つ。限界が近づき、自然と腰の動きが速くなる。

「っはあ、ミーヤ、出る、出すぞ……っ」
「はひっんんっ、くろのぉっ、んっんぁっ、んっんっ」
「ミーヤ、ミーヤ……っ」
「っ、っ、──────~~っ!」

 深くミーヤに口づけながら、クロノは最奥に精を吐き出した。蠢動する胎内に、一滴残らず注ぎ込む。
 ぐりぐりと腰を回して精液を塗り込めれば、ミーヤは感じたようにぶるりと体を震わせた。
 ゆっくりと、銀糸を引いて唇を離す。
 体を重ねたまま、惚けた様子で荒い息を吐くミーヤを見下ろした。
 火照った彼女の頬を撫でる。

「好きだ、ミーヤ」
「は、え……?」
「ずっとここにいろよ」
「え、な、な、なにを……」
「毎日上手い飯食わせてやるから」
「っ……!」
「タマとも毎日遊び放題だぞ」
「っ、っ……」
「漫画も好きなだけ読んでいいし、テレビも好きなの観ていいぞ」
「っ……っ、っ……!!」

 ミーヤは激しく葛藤している。彼女を傍にとどめておけるのなら理由なんてなんでもよかった。

「だ、だが、私は、アックヤーク様を、ぉああああああ──っ!?」

 ミーヤの口からアックヤークの名前が出た途端、クロノは苛立ちに任せて彼女の膣内を抉るように突き上げた。

「んひぁっああっ、あっひぃんっ、はげしっ、あっあっああぁっ、ぐちゅぐちゅ、だめぇっ、またきもちよくなるぅっ、んぁあああっ」

 他のことなど考えられなくなるように、快楽を与え続ける。
 この少女を手に入れるには、一刻も早くアックヤークを倒す必要があるようだ。
 世界の平和などそっちのけで、クロノはただ私欲の為だけに悪を滅ぼそうと心に誓った。
 



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