無能と罵られパーティーを追放された勇者、実は最強

スフレト

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2話 クロウの過去

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ん...

まぶしい...

そういえば昨日誕生日パーティーをやって...

冒険者パーティーから通報されたんだった...

やばい、また泣きそう

すると、ふと誰かから声をかけられた。



「あの、具合悪そうですけど、大丈夫ですか?

 相談にでも乗りましょうか?」



声をかけられたほうを見るとそこには

白銀の色をした髪を耳にかけて

少しかがみながら声をかけている

美少女がいた。



「君は...だれ...?」

「私?私はこの酒場の看板娘ってところかな?」

「そうなんだ、相談にのてくれるのはうれしいけど

 一方的に話すことになるけどいい?」

「全然いいですよ!それでお客さんの気持ちが少しでも

 軽くなるのであれば!」

「俺は子供のころ........」



◇ ◇ ◇



クロウたちが暮らしている世界の名は

『惑星ノズラティス』という剣、魔法共にあり

魔物は多く、国家間の争いなどが絶えず

行われている世界だ



この世界では神(全能神)から

生まれた際にはステータス、

12歳の成人の儀で

職業とスキルが授けられる。

ステータスとは自分の身体能力、

レベルなどのことである

職業とは、その人に一番素質のある

物が授けられる。ただし職業『剣士』を

授かった場合、剣士にならなくてはいけない

などの強制は一切ない。剣士の職業の人が

農民になってもよいのである。



スキルとは神から授かった祝福のようなものである

大昔、魔物が出始めて間もないころ

魔物より体が小さく弱い人間に神が

―生き残れるように頑張りなさい―

と魔物が出始め終わりを待つしかないような状況の

人間に神が与えてくださった力、

それがスキルである



この世界は職業とレベルによって

圧倒的差が生まれる。

職業が上位の職業だった場合

様々な国から支援を受け特別待遇される、

それに比べ、職業が村人のものは

そもそも興味すら持たれることがない

なぜならステータスの上り幅は低い、

まともなスキルは獲得できない、

悪いことばかりだからだ



そんな世界でクロウは最上位職業

『勇者』を授かり他の職業にはない

職業スキルというものが存在した。

だが、その勇者のスキルの詳細を知る者は

だれ一人いない。なぜならスキル名が

≪???≫と意味不明だからである

過去の勇者もそのスキルについては

周りの誰にも言わずにいた

だがクロウは興味本位でいろいろな人に

聞いたがもちろん知る人はだれもいない



≪???≫のスキルを教会のものに知られた途端

教会の最高権力者の教皇が



「新たな勇者よ、明日から君は王国に暮らしてもらい、

 戦えるようになるまで外出禁止で剣の稽古だ」



え?そんなのやだよ...

泣きそうになってる俺に誰かが話しかけてきた



「なくなよー!俺の職業は剣聖でクロウと一緒で

 王都にきて剣の稽古だ!って言われてるんだから

 一人になるわけじゃないんだから泣くなよ!」



話しかけてきたのは幼馴染のカインだった

カインに続いてセイラとマリアも話しかけてくれた



「そうよ!泣かないでよね!」

「そうですわ、私たちも一緒なので安心してください」

「み、みんなぁ...」



俺はうれしくて泣いてしまっていた



こうして翌日にはみんなとともに王都に向かった

王都についてからは大変だった

毎日剣の稽古、休憩している間は

魔法の勉強、自由時間はあったが

すべて剣以外武器のの稽古の時間として使っていた

そして15歳のころには冒険者として活動することに

許可が出て、

クロウ、カイン、セイラ、マリアの四人で

冒険者パーティー『インフィニットウイングス』

として活動をはじめたが、

教皇には

「冒険者になるなら戦う時は必ず

勇者しか使えない聖剣を使いなさい。

それができないなら冒険者はやめてもらいます」

と言われていた。

なので一番苦手な剣を二年間戦うときにのみ使っていた

自主練の時も槍や斧を使っていた。



パーティーを追放されたのも

きっとそのせいなのだろう。

カインには俺が剣を使えないせいでずっと迷惑をかけていた

ただしカインは知らなかった

クロウが剣以外の武器ではだれにも負けないほど

強いということを.......



◇ ◇ ◇



「そんなことがあったんですね...」



カインの昔話を聞いた酒場の看板娘が

眼に涙を少しためながら小声で言った



「そういえばまだお互い名前を知りませんでしたね!」

「そういえばそうだったな」

「私はシルフィ!あなたは?」

「俺はクロウだ、よろしくな」

「はい!よろしくお願いします!」



最後に握手だけして酒場を後にした



◇ ◇ ◇



自分の宿についたころにはすでに昼になっていた

昨日の夜に追放宣告され、自棄のみ...

そういえば、飲み始める前になんか

頭で声がしてたよなぁ

なんかレベルが上がるときと

同じ声がしたような気がしたから

たぶんステータスが変わってるんだろうけど...



(ステータスオープン...!)



__________



名前:クロウ

種族:ヒューマン(神)

レベル:200

状態:半神

HP:6410/6410

MP:6320/6320

攻撃力:1030

防御力:1016

魔法力:980

俊敏 :850

精神力:800



―スキル―

「鑑定」

「ウェポンマスター」「下位神の領域」

「???」→「全能神の祝福」

「千里眼(取得可)」

「上位精霊召喚(一回のみ)」



―称号―

「神に愛されし者」

「真の勇者」「半神」



__________





「はぁぁ?!何だこのステータス!」



いやいやいや

これはおかしい...

今までスキルは『???』と『鑑定』のみ

称号なんてひとつもなかったのに!

一体何が起こったんだ...

これはもう何も考えないほうが

いいかもしれないな。

寝よ......

















『スキル≪千里眼≫を取得しました』













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