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2. 美しいだけの俺
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翌朝、準備の為に入室してきた侍女に「おはよう」と笑みを向けたら、跪いて祈られた。
基本的に食事は、居室で一人だった。
朝食中に秘書官が本日のスケジュールを読み上げるのを聞き、検閲済みの新聞や手紙を渡される。
手紙が来ることは滅多にないが、第一王子へのご機嫌伺いの贈り物とセットで受け取ることはあった。
とはいえ、数は多くないし、頻度も高くない。
誕生日位といっても過言ではなかった。
今日の手紙は、昨日顔合わせした侯爵令嬢の礼状だけである。
朝食後、次のスケジュールまでに返事を書ければ良かったのだが、この秘書官もまた、「おはよう」と笑顔で返した瞬間書類と手紙を床にぶちまけ、拾ってからもしばらく挙動不審であった為に、時間を取られてしまった。
返事は後で書くことにしよう。
午前中は乗馬と剣術、午後からは座学だった。
気が重い。
移動時間になると、今日担当の護衛騎士が二名、現れた。
「おはようございます、殿下。任務中に付き、立礼にて失礼致します。本日は私、第一騎士団第一部隊所属、第二分隊長レイヴン・フランクリンとトーマス・ザカルが担当させて頂きます。よろしくお願い致します」
キリッという擬音が聞こえそうな程、無駄のない動きで敬礼した隊長は、フランクリン侯爵家の次男だった。
ソフィア嬢の兄だけあって似ている。
金髪碧眼、非常に整った顔立ちの美形であった。
髪はいわゆるツーブロックだが、前髪は長め。センターで分けて額を出し、爽やかな印象だ。
隣にいるもう一人の騎士は準男爵家の長男。
垂れ目がちな茶色の瞳、眉はすっきりしており、人の良さそうな印象を受ける。
いわゆるスポーツ刈りと呼ばれる髪型だが、サイドが短めで中央はつんつんとしていた。
黒髪によく似合っている。
年齢は二十二と二十だったと思う。
共に独身。
担当する護衛騎士の出自や年齢は、あらかじめ秘書官から伝えられていた。
ソファから立ち上がり、扉の前で控える二人に向かって微笑んだ。
勝ち確人生をより確実にする為には、人望が大事。
「おはよう。今日一日、どうぞよろしく」
次男は呆然と目を見開き、長男は飛び上がったついでに背後の扉に後頭部を強打した。
ここまでですでにイージーモード人生確定では?と思われるこの天使顔の第一王子だが、実は致命的な欠点があった。
「殿下、もっと腿に力を入れて」
「…は…い…」
「それでは馬もどうすればいいかわかりません。しっかり制御しましょう」
「…はい…」
「いつになったら安定して歩けるようになるのでしょう…」
「……がんばり、ます…」
「姿勢も崩れています」
「っう」
馬場を歩くことすら難しい現状に、教師がため息をつく。
物心つく頃にはすでに教育は始まっており、乗馬も必須科目として入っていた。
ミカエルは馬にこそ跨がってはいるものの、姿勢はぐらぐらと揺れ、しっかり馬体を挟むこともできず、教師は歩いて馬と共に馬場を回ってくれていた。
最初の十分は姿勢を保ち、歩かせることはできる。
それを超えると腿に力が入らなくなり、馬に揺られているだけになってくるのだった。
ミカエルは、致命的に体力がない。
おまけに、今まではやる気もなかった。
だが、これからは違う。
尻が痛くなり腿がつりそうになっても、時間いっぱいは努力した。
「本日はここまでに致しましょう」
「はい、ありがとうございました」
膝も痛い、と思いながら教師へと向き直る。
この教師は最初からずっと教えてくれている、非常に根気強い人だった。
第三騎士団で団長を十年勤めた後退職し、教師としてついてくれている。
齢五十五、主に辺境警備を担当する第三騎士団は、魔獣討伐が主な任務となる為過酷で知られる。
ほぼ平民で構成される第三騎士団において、五十三まで勤め上げた彼もまた平民だったが、準男爵の位を得ていた。
歴戦の戦士…いや騎士にふさわしい体躯と傷だらけの顔が、渋みを添えている。
「殿下、今日は前向きに頑張っていらっしゃいましたね」
初めて褒められ顔を上げれば、白髪交じりのグレーの顎髭を撫でつつ、優しい瞳で見下ろされていた。
「ありがとうございます。…真面目に、頑張ろうと思います」
「……」
僅かに目を瞠った男は、すぐに一つ頷いた。
「よい心がけです。一つずつ、進んで行きましょう」
「はい」
やはり、忍耐強くいい教師だと思った。
「ザカル先生、これからもよろしくお願いします」
王族たる者、頭は下げないものの気持ちだけは込めて見上げれば、笑みで返してもらえて安堵した。
「ええ、ではまた次回」
「はい!」
だがそんな先生も、笑顔を向ければ硬直した。
美しいって、強いんだな。
「…乗馬の後に剣術って、拷問では…?」
午前中で体力を使い果たしたミカエルは、午後の授業を気力だけで乗り切った。
乗馬以外の教師は、三歳から始めて今まで五度以上は代わっている。
だいたい半年以内には見切りをつけられ、辞めていく。
とにかくミカエルは、体力がなければやる気もなく、同じ内容の授業を何度も何度も繰り返すことに、匙を投げられ続けていたのだった。
かろうじて三歳の教育は終わっていたが、今五歳だというのにまだ四歳の内容をやっていた。
剣術は、木剣の素振りを規定回数こなせない、という有様で、魔法はもはや、魔力がなかった。
もう一度言う。
王族なのに、魔力がなかった。
初めての実践魔術の授業の日、体内を巡る魔力を水晶に移して光らせる、という一番最初にして初歩のことができなかった。
教師に手を取られ、魔力を巡らせられ、水晶を光らせる。
次は一人で、となると、魔力を巡らせることができない。
体内を巡る魔力がわからない。
一ヶ月やって、教師の魔力が自分の体を通る感覚は理解できたが、自分の魔力を感じることはついぞできなかった。
この世界では魔力があって当たり前なので、水晶球を光らせるのは、本来魔力の流れを確認するだけの行為に過ぎない。
それを光らせることができないと言うことは、魔力がないということだった。
やる気はないなりにかつての王子は頑張ったが、出来なかった。
それから実践はなくなり、基礎理論と術式研究などの座学のみとなった。
やる気を失っていた自分は、基礎理論すらまともに理解出来ていない。
そりゃ呆れられ、見捨てられてもおかしくない。
すいません、これからは真面目にやります。
勝ち確定の、イージーモード人生を歩む為に。
「殿下、二十二時までは廊下にて任務に当たっておりますので、何かございましたらお声掛け下さい。それ以降は明日、また担当が参りますので、よろしくお願い致します」
居室へと入った所で騎士レイヴンに声をかけられ、ミカエルは振り返った。
振り返ることなど今までなかったので、レイヴンは驚いたように目を瞠った。
今日は驚いた顔ばかり見ている気がするな。
そんな風に思いつつ、ミカエルはにこりと微笑む。
天使らしい、愛らしさを意識した。
「いつもありがとう。今日はお疲れさま」
「は…」
騎士達は二人揃って硬直した。
まぁ、気持ちはわかる。
今までが人形だったもんね。
「…ソフィア嬢に、よろしく伝えておいて」
付け加えれば、意味を理解した騎士レイヴンが姿勢を正し、一礼した。
「御意。必ず、伝えます」
「ありがとう。ではまた」
護衛騎士が退出した後には侍女二人がやってきて、入浴を促す。
「ああ。君達も、いつもありがとう」
声をかけてバスルームへと向かう後ろで、侍女達が膝から崩れ落ちた。
「こんなチョロくていいのか、不安になるな」
ベッドに入る前に衣装室の鏡の前へと移動して、自分の顔を確認する。
「うん、今日も美しい」
美しすぎて、鏡を見るとびっくりする。
これが…私…!?っていう気持ち。
一日を通して実感したのは、今までがあまりにも無反応・無表情過ぎたことで、こちらが反応するだけで過剰に驚かれること、そしてあまりにも今までが無気力だった為に、周囲から何の期待もされていなかったことだ。
いや普通にヤバイでしょ。
王の子供が自分一人ならともかく、そうではないのだから。
「……」
無気力・無表情の人形になってしまった原因は、ちゃんとあるのだった。
物心つく頃には一人だった第一王子。
第一王子なのに。
王妃の、第一子なのに。
王にも気にかけてもらえない、可哀想な第一王子。
「こんなに天使なのになー」
鏡に映る自分の頬を撫で、よしよしと慰めた。
宰相が気にかけてくれていなかったら、今頃死んでいたかもしれない。
今第一王子に仕えてくれる人がいるのは、全て宰相の手回しのおかげである。
我が国ソウェイサズの現宰相ジョナサン・フランクリンは、婚約者となったソフィア嬢の父親だった。
「とりあえず真面目に勉強しないとダメだ」
俺知ってる。
顔だけ男なんて、少女漫画でも小説でも絶対ヒロインには選ばれないんだ。
じゃぁどんな男がモテるかって?
「顔が良くて頭が良くて、金持ちで、筋肉ついてて強くて、ピンチの時には颯爽と助けに現れて、優しいだけじゃなくて、ちょっと意地悪だったり翻弄したりしつつも、ヒロインを溺愛しちゃう一途なヤツ」
そんなパーフェクトヒューマン、おる?
でも、目指すことは出来る。
ぐっと拳を握りしめた。
「理想像はわかってるんだから、一つずつやってこ。幸いにして、顔は推定世界一だし、他は努力でなんとかなる。せっかく美しく生まれたんだから、モテ人生歩んでこ!」
かつてハイスペックブサメンと呼ばれた俺の本気が、今、始まる――…!
基本的に食事は、居室で一人だった。
朝食中に秘書官が本日のスケジュールを読み上げるのを聞き、検閲済みの新聞や手紙を渡される。
手紙が来ることは滅多にないが、第一王子へのご機嫌伺いの贈り物とセットで受け取ることはあった。
とはいえ、数は多くないし、頻度も高くない。
誕生日位といっても過言ではなかった。
今日の手紙は、昨日顔合わせした侯爵令嬢の礼状だけである。
朝食後、次のスケジュールまでに返事を書ければ良かったのだが、この秘書官もまた、「おはよう」と笑顔で返した瞬間書類と手紙を床にぶちまけ、拾ってからもしばらく挙動不審であった為に、時間を取られてしまった。
返事は後で書くことにしよう。
午前中は乗馬と剣術、午後からは座学だった。
気が重い。
移動時間になると、今日担当の護衛騎士が二名、現れた。
「おはようございます、殿下。任務中に付き、立礼にて失礼致します。本日は私、第一騎士団第一部隊所属、第二分隊長レイヴン・フランクリンとトーマス・ザカルが担当させて頂きます。よろしくお願い致します」
キリッという擬音が聞こえそうな程、無駄のない動きで敬礼した隊長は、フランクリン侯爵家の次男だった。
ソフィア嬢の兄だけあって似ている。
金髪碧眼、非常に整った顔立ちの美形であった。
髪はいわゆるツーブロックだが、前髪は長め。センターで分けて額を出し、爽やかな印象だ。
隣にいるもう一人の騎士は準男爵家の長男。
垂れ目がちな茶色の瞳、眉はすっきりしており、人の良さそうな印象を受ける。
いわゆるスポーツ刈りと呼ばれる髪型だが、サイドが短めで中央はつんつんとしていた。
黒髪によく似合っている。
年齢は二十二と二十だったと思う。
共に独身。
担当する護衛騎士の出自や年齢は、あらかじめ秘書官から伝えられていた。
ソファから立ち上がり、扉の前で控える二人に向かって微笑んだ。
勝ち確人生をより確実にする為には、人望が大事。
「おはよう。今日一日、どうぞよろしく」
次男は呆然と目を見開き、長男は飛び上がったついでに背後の扉に後頭部を強打した。
ここまでですでにイージーモード人生確定では?と思われるこの天使顔の第一王子だが、実は致命的な欠点があった。
「殿下、もっと腿に力を入れて」
「…は…い…」
「それでは馬もどうすればいいかわかりません。しっかり制御しましょう」
「…はい…」
「いつになったら安定して歩けるようになるのでしょう…」
「……がんばり、ます…」
「姿勢も崩れています」
「っう」
馬場を歩くことすら難しい現状に、教師がため息をつく。
物心つく頃にはすでに教育は始まっており、乗馬も必須科目として入っていた。
ミカエルは馬にこそ跨がってはいるものの、姿勢はぐらぐらと揺れ、しっかり馬体を挟むこともできず、教師は歩いて馬と共に馬場を回ってくれていた。
最初の十分は姿勢を保ち、歩かせることはできる。
それを超えると腿に力が入らなくなり、馬に揺られているだけになってくるのだった。
ミカエルは、致命的に体力がない。
おまけに、今まではやる気もなかった。
だが、これからは違う。
尻が痛くなり腿がつりそうになっても、時間いっぱいは努力した。
「本日はここまでに致しましょう」
「はい、ありがとうございました」
膝も痛い、と思いながら教師へと向き直る。
この教師は最初からずっと教えてくれている、非常に根気強い人だった。
第三騎士団で団長を十年勤めた後退職し、教師としてついてくれている。
齢五十五、主に辺境警備を担当する第三騎士団は、魔獣討伐が主な任務となる為過酷で知られる。
ほぼ平民で構成される第三騎士団において、五十三まで勤め上げた彼もまた平民だったが、準男爵の位を得ていた。
歴戦の戦士…いや騎士にふさわしい体躯と傷だらけの顔が、渋みを添えている。
「殿下、今日は前向きに頑張っていらっしゃいましたね」
初めて褒められ顔を上げれば、白髪交じりのグレーの顎髭を撫でつつ、優しい瞳で見下ろされていた。
「ありがとうございます。…真面目に、頑張ろうと思います」
「……」
僅かに目を瞠った男は、すぐに一つ頷いた。
「よい心がけです。一つずつ、進んで行きましょう」
「はい」
やはり、忍耐強くいい教師だと思った。
「ザカル先生、これからもよろしくお願いします」
王族たる者、頭は下げないものの気持ちだけは込めて見上げれば、笑みで返してもらえて安堵した。
「ええ、ではまた次回」
「はい!」
だがそんな先生も、笑顔を向ければ硬直した。
美しいって、強いんだな。
「…乗馬の後に剣術って、拷問では…?」
午前中で体力を使い果たしたミカエルは、午後の授業を気力だけで乗り切った。
乗馬以外の教師は、三歳から始めて今まで五度以上は代わっている。
だいたい半年以内には見切りをつけられ、辞めていく。
とにかくミカエルは、体力がなければやる気もなく、同じ内容の授業を何度も何度も繰り返すことに、匙を投げられ続けていたのだった。
かろうじて三歳の教育は終わっていたが、今五歳だというのにまだ四歳の内容をやっていた。
剣術は、木剣の素振りを規定回数こなせない、という有様で、魔法はもはや、魔力がなかった。
もう一度言う。
王族なのに、魔力がなかった。
初めての実践魔術の授業の日、体内を巡る魔力を水晶に移して光らせる、という一番最初にして初歩のことができなかった。
教師に手を取られ、魔力を巡らせられ、水晶を光らせる。
次は一人で、となると、魔力を巡らせることができない。
体内を巡る魔力がわからない。
一ヶ月やって、教師の魔力が自分の体を通る感覚は理解できたが、自分の魔力を感じることはついぞできなかった。
この世界では魔力があって当たり前なので、水晶球を光らせるのは、本来魔力の流れを確認するだけの行為に過ぎない。
それを光らせることができないと言うことは、魔力がないということだった。
やる気はないなりにかつての王子は頑張ったが、出来なかった。
それから実践はなくなり、基礎理論と術式研究などの座学のみとなった。
やる気を失っていた自分は、基礎理論すらまともに理解出来ていない。
そりゃ呆れられ、見捨てられてもおかしくない。
すいません、これからは真面目にやります。
勝ち確定の、イージーモード人生を歩む為に。
「殿下、二十二時までは廊下にて任務に当たっておりますので、何かございましたらお声掛け下さい。それ以降は明日、また担当が参りますので、よろしくお願い致します」
居室へと入った所で騎士レイヴンに声をかけられ、ミカエルは振り返った。
振り返ることなど今までなかったので、レイヴンは驚いたように目を瞠った。
今日は驚いた顔ばかり見ている気がするな。
そんな風に思いつつ、ミカエルはにこりと微笑む。
天使らしい、愛らしさを意識した。
「いつもありがとう。今日はお疲れさま」
「は…」
騎士達は二人揃って硬直した。
まぁ、気持ちはわかる。
今までが人形だったもんね。
「…ソフィア嬢に、よろしく伝えておいて」
付け加えれば、意味を理解した騎士レイヴンが姿勢を正し、一礼した。
「御意。必ず、伝えます」
「ありがとう。ではまた」
護衛騎士が退出した後には侍女二人がやってきて、入浴を促す。
「ああ。君達も、いつもありがとう」
声をかけてバスルームへと向かう後ろで、侍女達が膝から崩れ落ちた。
「こんなチョロくていいのか、不安になるな」
ベッドに入る前に衣装室の鏡の前へと移動して、自分の顔を確認する。
「うん、今日も美しい」
美しすぎて、鏡を見るとびっくりする。
これが…私…!?っていう気持ち。
一日を通して実感したのは、今までがあまりにも無反応・無表情過ぎたことで、こちらが反応するだけで過剰に驚かれること、そしてあまりにも今までが無気力だった為に、周囲から何の期待もされていなかったことだ。
いや普通にヤバイでしょ。
王の子供が自分一人ならともかく、そうではないのだから。
「……」
無気力・無表情の人形になってしまった原因は、ちゃんとあるのだった。
物心つく頃には一人だった第一王子。
第一王子なのに。
王妃の、第一子なのに。
王にも気にかけてもらえない、可哀想な第一王子。
「こんなに天使なのになー」
鏡に映る自分の頬を撫で、よしよしと慰めた。
宰相が気にかけてくれていなかったら、今頃死んでいたかもしれない。
今第一王子に仕えてくれる人がいるのは、全て宰相の手回しのおかげである。
我が国ソウェイサズの現宰相ジョナサン・フランクリンは、婚約者となったソフィア嬢の父親だった。
「とりあえず真面目に勉強しないとダメだ」
俺知ってる。
顔だけ男なんて、少女漫画でも小説でも絶対ヒロインには選ばれないんだ。
じゃぁどんな男がモテるかって?
「顔が良くて頭が良くて、金持ちで、筋肉ついてて強くて、ピンチの時には颯爽と助けに現れて、優しいだけじゃなくて、ちょっと意地悪だったり翻弄したりしつつも、ヒロインを溺愛しちゃう一途なヤツ」
そんなパーフェクトヒューマン、おる?
でも、目指すことは出来る。
ぐっと拳を握りしめた。
「理想像はわかってるんだから、一つずつやってこ。幸いにして、顔は推定世界一だし、他は努力でなんとかなる。せっかく美しく生まれたんだから、モテ人生歩んでこ!」
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