目指せ邪神討伐

チタン製折り紙

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プロローグ

プロローグ1

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とある地方都市
特に取り柄はないが、そこそこの学力、友達も100人とは行かないが、それなりに友好関係は広い方。スポーツもするが、ゲームもアニメも好きな、どこにでもいる一般的な高校生がいた



 ある冬、スマホで音楽を聞きながら学校への登校中。
 前日の夜から降っていた雨は寒さの影響で雨から雪へと変わっていた。
  少し前を近所の小学生が二人、雪を喜びながら歩いていたのを、寒いのに元気だなと思いながらもさほど気にせず歩いていた
  二人の小学生は未だはしゃぎながら、道を横断するべく歩道橋を駆け登り始めた
  いつもならなんでもない日常だったが前日からの雨が雪になった事で階段が凍って滑りやすくなっていたのだ

 勢いよく滑り、後ろ向きに落ち始めた小学生
距離にして2メートル弱。
 前に居ただけではあったが、元気な小学生を自然と目で追っていたのかもしれない
 危ないと思った時には声に出すよりも先に体が自然と動き、小学生は助かった。
 この距離はただ前に動いただけでは縮まらない。前に飛んで受け止めたのだ。
 それが良かったのか頭から落ちる筈だった小学生を受け止めた。が、階段が凍っていたのだ自分の着地地点も凍っていたのは当然と言えば当然だったかもしれない。
 勢いよくジャンプし、落ちて来る小学生をやや仰け反って受け止めた格好を想像して欲しい。結果足元が滑れば今度は自分が滑る番である。



 小学生を助けた高校生であろう青年は転んだ勢いそのままに頭を打ち、死んでしまった
朝の通勤通学の時間帯、それを目撃していた人は少なくないが、偶然にもそこには人に紛れて生活していた一人、いや一柱もいた。
 騒ぎ出す人々の中で、倒れて動かない少年をじっと見つめながら、神の力を使い彼の人生を覗き見る

(特出している物はないが、ゲームやアニメでの知識は役に立つかもしれないし、結果は残念ではあったが、いや、むしろ残念な結果になってしまったが故に面白展開を呼…じゃなかった大事な資質だ。だからこそ彼ならテスターとして中々いいかもしれないな)
 こうして彼は異世界のテスターとして他の神々へと推薦されたのである。


 気を失っていたのだろうか、目を覚ませばぶつけたであろう頭には痛みはなく、いつの間にか病室のような場所にいた。
 体を起こし、周囲を見渡せば看護婦さんと思われる人がいる。
 一部よく分からないモノ・・が見えるが、他に選択肢もないので声を掛けてみる

 「あの~」

 「あ、気が付いたね。おはよう。君死んじゃったんだけど、転生してみない?」

 「は?」

 開口一番何を言ってるのか全然意味が分からない。
この看護婦さんは電波な人か
他に誰か居ないだろうか

 「いや、君死んじゃったんだよね。私は天使なの。ほら、頭に輪っか浮いてるじゃない?」

 「なんだ夢か・・・」

 またベッドに横になる

 「いやいや、現実受け入れなよ君~」

 体を揺さぶられる感覚はあるし、叩かれるとちょっと痛い
 頭には確かに輪っかが浮いていたのは声を掛ける前から気づいてはいたのだが
あ、くすぐるのは反則だ

 仕方ないので話しだけは聞いてみる。
 決してくすぐりに屈した訳ではない。いやマジで。


 自分としては足が滑べり、頭に大きな衝撃があった事まで覚えているが、目を覚ませば病室のような空間にいる。
ここまではまだいい。
死んだとか、天使を自称する人が居たから大分混乱したのだ。

 今の状況をきっちり説明され、事故の一部始終の映像を空中で再生し見せられ、この空間しか作ってないから。と病室の窓の外、病室のドアの外の真っ白な空間を見せられた時には納得するしかなかった。

 そして、死んでしまった事は悲しくもあるが、あのままなら確実に亡くなっていたという小学生が自分の死を重く心に受け止め、一人でも命を救う為に必死に勉強し、医者になる為に、医者になっても努力を怠らず、何千何万もの人々を救う事になる未来が待っていると聞かされ、一応の心の整理を付け、子供に笑って助けて良かったし、その子の頑張りを無駄にしないと言えるよう自分も頑張る事に決めた。


 これから行くのはゲームやラノベ小説のような世界だと、剣や魔法、色々な種族や強力なモンスターなど娯楽に飢えた神様達が作った世界
そこに日本人などを転生させれば何か起こして面白くなるのでは?と、まさしく現代日本の娯楽のような発想の元にテスターとして転生してみないかと
 転生する先も、スキルも言語以外に、君異世界転生とかラッキーだから、ラッキー7でスキル7つ選んでいいと凄く軽く言われた。しかも、頼めばとんでもスキルではない限りは作ってくれるそうだ。

 目の前にウインドウが現れ、転生先の一覧が表示される。
 転生はお試しも兼ねているので、生きていると判断できる物はなんでも出来るようだし、向こうには居ない地球の生物でもいいらしい。

 「一応何にでもなれるけど、君が寝てる間に一応地球の環境とか君の生活情報を見させて貰ったけど、私としては人間以外は中々お勧めできないかも?」

 「俺の情報って…プライバシーがないのかはもう言っても見たあとなら仕方ないし置いておくとして、どうせ転生するなら他の種族とかの方が楽しめそうなんじゃ?」

 「でも例えばエルフになったとして、住まいは何十メートルの樹の上、樹の上だから火を使う料理とか中々ないけどいいの?ちなみに主食は葉っぱとか草だね!後は生食の果物か、精霊に頼んで水をお湯にして煮るだけとか。記憶はそのままだから、スキルを取った上でも日本との生活環境の違いで相当不便を通り越して辛くなると思うよ?」

 
 不安になり、主な種族のおおまかな説明と具体例を出して貰った。

エルフ族
森に住む精霊と共にあるため、大自然を満喫と言わんばかりな食生活、日本生まれの都会育ちには生活は不便極まりない事になる
食生活は本当に葉っぱばかりなので味覚系をなんとかする事が第一

ドワーフ族
鍛冶や金属加工をこよなく愛する土と火等の精霊にも好まれる種族。地下の人となり、滅多に地上に出てこない。水より酒が保存に適しているため子供時代から喉が乾けば酒が出てくる事は日常。
暗闇耐性がないとたぶん大変な事になる。

獣人族
様々な種族が入り乱れる。何かあれば考えるより手が出る為、何より力がものを言う。
まずは話し合い?まずは倒してから話を聞かせるのが普通
人間やエルフはこれに巻き込まれれば純粋な生身の力だけではプチっとされてしまう程
理性より本能で行動してしまう事もある。もし肉が生で出てきても挫けない心がいる。
 
昆虫族
虫と侮る事なかれ、彼らがいるからこそ他の種族が生きていると言っていい程。
穀物、果実、菌類に香辛料まで、彼らに育てられぬ物はない。他種族の多くの食料は彼らの提供。農業のスペシャリストならば栽培スキルはなくてはならないし、戦いは好まないが純粋な力とスピードは生物最強。
見た目半分が昆虫、半分が人間。見慣れる迄、虫が苦手だと相当キツイ

魔族
魔法やスキルの扱いはどの種族より長けている。あえてモンスターに化けている事が多い。
血の気が多い者が多く、戦いたいと言う理由だけでモンスターに化けている為に、他種族に攻撃され、わざと弁解ないままに反撃する者が多い。問題が起こる事もしばしば。
モンスターに擬態したままの者が多い為、心臓に悪い。

人間族
魔法も使えるが、彼らの力はやはり頭脳、様々な道具を開発し力と利便性を追い求める。
他種族より色々な事を思いつき、追及する余り一番問題事を起こすのもまた彼ら。
だが知恵と努力があればスキル等なくても成り上がれる。

 
 「今までの知識や常識、精神が邪魔をして、その種族では当たり前の事が、君はスキルを取って補わないと普通より劣った感じになりそうで、あんまりオススメできないです。後は自分で確認してみてね」

 「確かに選べるスキルは7つでも人間以外選べばそれが減る一方なのか」

 「時間と私に気にせず種族とスキルはじっくり選んでください。私はこの説明をする為に作られましたから、他の仕事はまだないんですよね~
生まれたらこき使われる天使なのに、ゆっくりサボれるって最高ですね。同僚なんて何十人の団体さんの専属で大変そうでしたが。プププ」

 あ、コイツたぶんダメな天使だ。
 うん、駄天使と呼ぼう堕天使ではない。

 「そうそう、神様達は貴方を受け入れるに当たり、勇者のような事がしたいなら邪神とか作るから。難易度設定はどうしようかな~って言ってましたよ」

 「その場合、俺が世界に降り立つと邪神が生まれるとか、どっちが悪いんだか分からねぇし」

 「邪神は居なくても野心溢れる名前こそ違いますが、似たようなダンジョンマスター位ならそこそこいるんですけどね。邪神って言っても好戦的なダンジョンが一つ増えるだけなので、何百年か放置しない限りは世界への影響は軽微ですよ。それならいっそ、貴方が世界征服でもしますか~?世界丸ごと手に入れちゃいます?」
 
 「余計たちが悪くなってんじゃねぇか」

 「でも神様達は何か起こす事を願っています。むしろ何か起きた方が喜びます。間違いないです。目指せ世界征服」

 「そんな畳み掛けられても、目指せ全国制覇みたいなノリで出来ないから」

 「や~り~ま~しょ~う~よ~」

 「でも誰の得にも・・・いや、一つだけ条件と言うか、お願いを聞いてくれるならその邪神ダンジョンの攻略位の事はチャレンジしてもいいかな」

 「私の体が目当てですか!?ナースで天使の私の魅力がとどまる事がなかったせいで欲情させてしまったんですね」

 「よし、まず一発殴らせてくれ。それから黙って話しを聞こうか、この駄天使」
 
 「DVって奴ですか!? まだ夫婦じゃないのに気が早いで・・・」
 
とりあえず殴ってみた

 「うぅ、殴りましたね、神様にも殴られた事ないのに」

 「・・・なんかこう、天使ってもうちょっと真面目なイメージだったんだけど、なんでそんなに俗っぽい感じなの?」

 「そもそも神様達が地球の日本文化で染まってますから、その神様に作られた私達がこうなのは諦めて貰う他ありません。ちなみに神様達はもっと手に負えないと思います。趣味が講じて一から世界作っちゃうんですから」

 「はぁ、もうちゃんと仕事して」

 「神様の話題がチラっと出たのでその話題を。貴方の行動は神様達による力によって行動、会話は勿論、心の機微まで見通され、テレビでテロップ流れるみたいに表示されちゃいます」
 
 「個人情報とプライベートがだだ漏れってレベルじゃないんですけど!?」
 
 「相手は神様ですよ。仕方ないですって」
 
 「いやいや、流石にプライベートな事は隠してよ!」
 
 「チッ  今のをさらっと流すか、諦めて頷いていれば24時覗き放題だったのに」
 
 「せめて舌打ちは本人に聞こえないようにやれよ!目の前にいるんだから丸聞こえなんですけどっ」
 
 「えー、否定的な返事だったので、本当に見られたくない、聞かれたくないと言う場面は自動的に見れなくなってしまいました。本当によろしいですか?」
 
 「よろしいに決まってるわ!」
 
 「後はそうですね、貴方の行動が見えるので、神託によって神様の反応をお届けいたします。ネットの生放送みたいな?」
 
 「神託ってそんな軽い感じ!?でもまぁ、なんかそう言われると気分がまだマシな気分になる」
 
 「流石は現代っ子、危機感が薄い」
 
 「どうせゴネても見られるんだろ」
 
 「勿論です」
 
 「・・・」
 
 「勿論デス☆」
 
 「聞こえてるし、うざい。はぁ、頼むから条件ちゃんと決めようよ」
 
 こうして異世界への旅立ちの準備が始まった

尚、会話が脱線に次ぐ脱線で準備が終わったのは丸二日以上の時間を要した。
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