9 / 30
第9話 言ってしまった関係
しおりを挟む
駄目だ。
これ以上は。
「ほのかちゃんっ」
「……! え……っ」
俺が、出待ちをした。もう無理だ。
時間が経てば経つほど、謝りづらくなる。
それなのに弁当は作ってくれて。申し訳無さすぎる。
確かに俺は情けない。クソ野郎だ。
だから、もう駄目だ。
やるべきこと。やりたいこと全部やって。
あとは野となれ山となれ。
そんな投げやりな自分も嫌いだが。
「申し訳ございませんでしたっ」
「!」
仕事終わり。弁当箱を置いて待っていた。ほのかちゃんが取りに、ドアを開けるのを。
土下座で。
「お……おにーさん……っ?」
「せっかく誘ってもらったのに、あんな態度を取ってしまって。申し訳」
「やっ。やめてください。おにーさんっ」
彼女は慌てていた。そりゃそうだ。大の男の土下座なんてそうそうするもんじゃない。
『それほど』だと伝えたいんだ。
俺の誠意が。
「逆ですっ。逆逆」
「…………??」
「待ってください。私が、謝りたいんですっ。顔」
「え……?」
「あげてくださいっ」
彼女は怒っていなかった。
「と。……取り敢えず。どうぞ」
「へっ」
ドアを開けて。
俺を手招きした。
——
約2ヶ月ぶりの、ほのかちゃんの部屋。
相変わらずなんか良い香りがする。
「…………」
「……どうぞ」
俺を居間に座らせて、お茶を出した。
何が始まるのだろうか。
俺の謝罪は届いたのだろうか。
「おにーさん」
「はいっ」
丸いテーブルを挟んで、彼女も座る。
呼ばれる。呼ばれ慣れた声と言葉。
心地好い声。
「……この間は。先月はすいませんでした」
「えっ。いやあれは——」
「おにーさん」
「はいっ」
俺が悪い——
途中で遮られた。
可愛らしい声に。
「無理矢理外に連れ出して。お仕事で疲れてるのに。連れ回して。私の配慮が。足りませんでした」
「いやいや! それは——!」
遮られた。
手で。
「……お弁当、まだ作って良いですか?」
「お願いします」
即答。
だがほのかちゃんが何を考えているのか分からない。
「……今度は。おにーさんの好きな所、連れていって貰って良いですか?」
「!」
即答しろ。
「……勿論」
「…………怒ってませんか?」
「勿論」
「……引いてませんか?」
「な、何が?」
「…………」
ぱっと。
目が合った。
ほのかちゃんが俺を見てる。
目を背けてしまう。
「おにーさん」
「はいっ」
背けるな。多分。
背けたら駄目だ。
『何か』。
何か、『ある』。
『ある』ぞ。
「……おにーさんは今、彼女は。居ますか……っ?」
い。
「……居ない、けど……」
「じゃあ、私と付き合って貰っても良いですか?」
「!?」
今。
この子は『何』を言った??
「好きです。……おにーさんのこと」
『何』を??
——
——
言ってしまえ。
言ってしまえ。
言った。
言った。
言った言った言ったっ。
心臓が暴れてる。胸から飛び出して炸裂してしまいそうだ。
多分もう泣きそうになってる。
狡い。
私は狡い女。狡い女だ。
部屋へ招き入れて。
わざわざ奥側に座らせて。
『お弁当』で、一度保険を張って。『デート』の言質を取って。
何故か申し訳なく思ってる、謝るおにーさんのその感情を逆手に取って。
負い目につけこんで。
最悪だ。
でも、良い。
狡くて良い。おにーさんの『一番』になれるなら。最悪で良い。
なってしまえばもう、こっちのものだ。おにーさんは、私のものだ。
優しいおにーさん。かっこいいおにーさん。美味しく食べてくれるおにーさん。
大好きなおにーさん。
駄目なら。
「………………!?」
駄目なら良い。しょうがない。あと半年と少し。大人しくしてるだけだ。時間さえ気を付ければ、おにーさんに会うことは無い。
おにーさんは、固まってしまった。
反応が無い。
Yesか。Noか。
「……っ」
分からない。表情は読めない。
言った……よね。
言った筈。私は。
おにーさんに、今。告白したんだ。
チャンスだと思ったんだ。
今しか無いと。
何であれ。土下座は吃驚したけど、とにかく。
おにーさんの方から、私に会いに来てくれた。
初めてだ。やっぱり嬉しい。
1ヶ月ぶりのおにーさん。やっぱりかっこいい。世間的なイケメンとは少しずれているかもしれないけど。そんなの関係ない。私が好きな人の顔だ。
今しかない。今日しかない。
2年掛かったんだ。ちゃんと話せるようになるまで。
半年くらい、平気で経ってしまう。その前に。この『好き』は伝えないといけない。そう思ったんだ。
逃しちゃいけない。
言ってしまえ、と。
「………………えと……」
「!!」
やっぱり。
怖い。
——
——
告白された!!
……よな!?
あれ?
間違いか?
「…………っ」
ほのかちゃん。
きゅっと、何かに耐えるように唇を結んでる。
違う。耐えてるんじゃない。
待ってるんだ。
何を?
俺の返事だ!
「……えと……」
待て。
ちょっと。
落ち着かせろ。
俺は今? こ? こっ。
告白されたのか!?
なんで?
待て。早く応えろ。おい。待ってるぞ。
え?
告白って、どうしたら良いんだ。
なんて応えるんだ?
告白の返し方ってなんだ?
正解は?
「だ」
だ?
「…………返事は。別に今でなくても。……大丈夫、です」
ほのかちゃんが。
ほのかちゃんから、口を開いてしまった。
そこまで間、長かったか?
迷ってたのか? 俺は?
「……それじゃ。もう今日も遅いので。明日もお仕事ですよね」
「えっ。あっ」
そう呟くほのかちゃんの表情は。
薄く笑ってごまかすように、どこか寂しそうに見えた。
——
「………………」
自分の部屋の玄関で。
ずーっと、ぼーっとしてた。
好きです。おにーさんのこと。
好きです。
好きです。
ずっと、それが脳内に反響していた。
「…………風呂」
現実に戻ってきたのは、2時間後くらいだった。
何故。
落ち着いた今。……いや、まだ落ち着いてないけど。
冷静になった今。……いや、冷静だとは言い切れないけど。
何故、応えなかったのか。
YesかNoかだろ?
Yes以外あるのか?
俺に。それ以外の選択肢が。
何故保留した? 何故保留させた?
彼女は俺が好きなんだ。彼女は俺が好きなんだ。彼女は俺が好きなんだ。
なんだそれ? どういうことだ?
——
「おはようございます」
「……おっ」
眠れなかった。ずーっとぐるぐるぐるぐる考えていた。
1ヶ月ぶりに、朝会った。違う。
今までずっと、会って『くれてた』んだ。
わざわざ俺の出入りのタイミングに合わせて。
「はい。今日のお弁当です」
「あり……がとう」
朝一番。
とびきりの笑顔だった。
これだ。
これが欲しかったんだ。
「じゃあ、行ってらっしゃい」
「……うん。行ってきます」
何も言わなかった。昨日のことは。いつものように。この1ヶ月が無かったかのように。
笑顔で見送ってくれた。
これ以上は。
「ほのかちゃんっ」
「……! え……っ」
俺が、出待ちをした。もう無理だ。
時間が経てば経つほど、謝りづらくなる。
それなのに弁当は作ってくれて。申し訳無さすぎる。
確かに俺は情けない。クソ野郎だ。
だから、もう駄目だ。
やるべきこと。やりたいこと全部やって。
あとは野となれ山となれ。
そんな投げやりな自分も嫌いだが。
「申し訳ございませんでしたっ」
「!」
仕事終わり。弁当箱を置いて待っていた。ほのかちゃんが取りに、ドアを開けるのを。
土下座で。
「お……おにーさん……っ?」
「せっかく誘ってもらったのに、あんな態度を取ってしまって。申し訳」
「やっ。やめてください。おにーさんっ」
彼女は慌てていた。そりゃそうだ。大の男の土下座なんてそうそうするもんじゃない。
『それほど』だと伝えたいんだ。
俺の誠意が。
「逆ですっ。逆逆」
「…………??」
「待ってください。私が、謝りたいんですっ。顔」
「え……?」
「あげてくださいっ」
彼女は怒っていなかった。
「と。……取り敢えず。どうぞ」
「へっ」
ドアを開けて。
俺を手招きした。
——
約2ヶ月ぶりの、ほのかちゃんの部屋。
相変わらずなんか良い香りがする。
「…………」
「……どうぞ」
俺を居間に座らせて、お茶を出した。
何が始まるのだろうか。
俺の謝罪は届いたのだろうか。
「おにーさん」
「はいっ」
丸いテーブルを挟んで、彼女も座る。
呼ばれる。呼ばれ慣れた声と言葉。
心地好い声。
「……この間は。先月はすいませんでした」
「えっ。いやあれは——」
「おにーさん」
「はいっ」
俺が悪い——
途中で遮られた。
可愛らしい声に。
「無理矢理外に連れ出して。お仕事で疲れてるのに。連れ回して。私の配慮が。足りませんでした」
「いやいや! それは——!」
遮られた。
手で。
「……お弁当、まだ作って良いですか?」
「お願いします」
即答。
だがほのかちゃんが何を考えているのか分からない。
「……今度は。おにーさんの好きな所、連れていって貰って良いですか?」
「!」
即答しろ。
「……勿論」
「…………怒ってませんか?」
「勿論」
「……引いてませんか?」
「な、何が?」
「…………」
ぱっと。
目が合った。
ほのかちゃんが俺を見てる。
目を背けてしまう。
「おにーさん」
「はいっ」
背けるな。多分。
背けたら駄目だ。
『何か』。
何か、『ある』。
『ある』ぞ。
「……おにーさんは今、彼女は。居ますか……っ?」
い。
「……居ない、けど……」
「じゃあ、私と付き合って貰っても良いですか?」
「!?」
今。
この子は『何』を言った??
「好きです。……おにーさんのこと」
『何』を??
——
——
言ってしまえ。
言ってしまえ。
言った。
言った。
言った言った言ったっ。
心臓が暴れてる。胸から飛び出して炸裂してしまいそうだ。
多分もう泣きそうになってる。
狡い。
私は狡い女。狡い女だ。
部屋へ招き入れて。
わざわざ奥側に座らせて。
『お弁当』で、一度保険を張って。『デート』の言質を取って。
何故か申し訳なく思ってる、謝るおにーさんのその感情を逆手に取って。
負い目につけこんで。
最悪だ。
でも、良い。
狡くて良い。おにーさんの『一番』になれるなら。最悪で良い。
なってしまえばもう、こっちのものだ。おにーさんは、私のものだ。
優しいおにーさん。かっこいいおにーさん。美味しく食べてくれるおにーさん。
大好きなおにーさん。
駄目なら。
「………………!?」
駄目なら良い。しょうがない。あと半年と少し。大人しくしてるだけだ。時間さえ気を付ければ、おにーさんに会うことは無い。
おにーさんは、固まってしまった。
反応が無い。
Yesか。Noか。
「……っ」
分からない。表情は読めない。
言った……よね。
言った筈。私は。
おにーさんに、今。告白したんだ。
チャンスだと思ったんだ。
今しか無いと。
何であれ。土下座は吃驚したけど、とにかく。
おにーさんの方から、私に会いに来てくれた。
初めてだ。やっぱり嬉しい。
1ヶ月ぶりのおにーさん。やっぱりかっこいい。世間的なイケメンとは少しずれているかもしれないけど。そんなの関係ない。私が好きな人の顔だ。
今しかない。今日しかない。
2年掛かったんだ。ちゃんと話せるようになるまで。
半年くらい、平気で経ってしまう。その前に。この『好き』は伝えないといけない。そう思ったんだ。
逃しちゃいけない。
言ってしまえ、と。
「………………えと……」
「!!」
やっぱり。
怖い。
——
——
告白された!!
……よな!?
あれ?
間違いか?
「…………っ」
ほのかちゃん。
きゅっと、何かに耐えるように唇を結んでる。
違う。耐えてるんじゃない。
待ってるんだ。
何を?
俺の返事だ!
「……えと……」
待て。
ちょっと。
落ち着かせろ。
俺は今? こ? こっ。
告白されたのか!?
なんで?
待て。早く応えろ。おい。待ってるぞ。
え?
告白って、どうしたら良いんだ。
なんて応えるんだ?
告白の返し方ってなんだ?
正解は?
「だ」
だ?
「…………返事は。別に今でなくても。……大丈夫、です」
ほのかちゃんが。
ほのかちゃんから、口を開いてしまった。
そこまで間、長かったか?
迷ってたのか? 俺は?
「……それじゃ。もう今日も遅いので。明日もお仕事ですよね」
「えっ。あっ」
そう呟くほのかちゃんの表情は。
薄く笑ってごまかすように、どこか寂しそうに見えた。
——
「………………」
自分の部屋の玄関で。
ずーっと、ぼーっとしてた。
好きです。おにーさんのこと。
好きです。
好きです。
ずっと、それが脳内に反響していた。
「…………風呂」
現実に戻ってきたのは、2時間後くらいだった。
何故。
落ち着いた今。……いや、まだ落ち着いてないけど。
冷静になった今。……いや、冷静だとは言い切れないけど。
何故、応えなかったのか。
YesかNoかだろ?
Yes以外あるのか?
俺に。それ以外の選択肢が。
何故保留した? 何故保留させた?
彼女は俺が好きなんだ。彼女は俺が好きなんだ。彼女は俺が好きなんだ。
なんだそれ? どういうことだ?
——
「おはようございます」
「……おっ」
眠れなかった。ずーっとぐるぐるぐるぐる考えていた。
1ヶ月ぶりに、朝会った。違う。
今までずっと、会って『くれてた』んだ。
わざわざ俺の出入りのタイミングに合わせて。
「はい。今日のお弁当です」
「あり……がとう」
朝一番。
とびきりの笑顔だった。
これだ。
これが欲しかったんだ。
「じゃあ、行ってらっしゃい」
「……うん。行ってきます」
何も言わなかった。昨日のことは。いつものように。この1ヶ月が無かったかのように。
笑顔で見送ってくれた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】指先が触れる距離
山田森湖
恋愛
オフィスの隣の席に座る彼女、田中美咲。
必要最低限の会話しか交わさない同僚――そのはずなのに、いつしか彼女の小さな仕草や変化に心を奪われていく。
「おはようございます」の一言、資料を受け渡すときの指先の触れ合い、ふと香るシャンプーの匂い……。
手を伸ばせば届く距離なのに、簡単には踏み込めない関係。
近いようで遠い「隣の席」から始まる、ささやかで切ないオフィスラブストーリー。
一億円の花嫁
藤谷 郁
恋愛
奈々子は家族の中の落ちこぼれ。
父親がすすめる縁談を断り切れず、望まぬ結婚をすることになった。
もうすぐ自由が無くなる。せめて最後に、思いきり贅沢な時間を過ごそう。
「きっと、素晴らしい旅になる」
ずっと憧れていた高級ホテルに到着し、わくわくする奈々子だが……
幸か不幸か!?
思いもよらぬ、運命の出会いが待っていた。
※エブリスタさまにも掲載
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
女帝の遺志(第二部)-篠崎沙也加と女子プロレスラーたちの物語
kazu106
大衆娯楽
勢いを増す、ブレバリーズ女子部と、直美。
率いる沙也加は、自信の夢であった帝プロマット参戦を直美に託し、本格的に動き出す。
一方、不振にあえぐ男子部にあって唯一、気を吐こうとする修平。
己を見つめ直すために、女子部への入部を決意する。
が、そこでは現実を知らされ、苦難の道を歩むことになる。
志桜里らの励ましを受けつつ、ひたすら練習をつづける。
遂に直美の帝プロ参戦が、現実なものとなる。
その壮行試合、沙也加はなんと、直美の相手に修平を選んだのであった。
しかし同時に、ブレバリーズには暗い影もまた、歩み寄って来ていた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる