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第43話 ドラゴン狩り
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ゴウ、と。激しい光と熱が衝撃波となってやってきた。高台に立つクリューとリディは、ちりちりと自身の身体の表面が炙られる感覚と高熱を味わっていた。
「熱すぎるだろ。この距離でもこれか。……おいおい。オルヴァは無事なのか」
「……信じるしか、無いわね。無茶しないで欲しかったけど……」
誘導が成功すれば、次は自分達の番だ。仲間の無事を信じて、武器を構える。
「…………!!」
気が付くと。オルヴァリオは火炎ブレスの範囲から離脱していた。自分の身体が、誰かに抱きかかえられている。
「……サス、リカ」
『ハイ。間一髪でした』
サスリカだった。ブレスが直撃する寸前で助け出したのだ。
「お前、クリュー達と居たんじゃ」
『それは、ますたーの命令ではありません』
「……そうか」
クリューはサスリカに指示していたのだ。もしもの時に助けられるように、オルヴァリオを見ているようにと。サスリカをドラゴンの前に出すことはクリューも避けたかった為、このような形となった。
そして。
「! エフィリスは無事なのか!?」
『申し訳ありませんが、ワタシはオルヴァリオ様しか助けられませんでした』
「そんな……!」
やがて、ブレスが終わる。炎の波は次第に勢いを無くしていき、最後は白く細い煙となった。直撃範囲は地面も岩も黒焦げになっており、その跡が扇状に広がっていた。
ドラゴンは口を一度閉じて、また咆哮した。
エフィリスは。
「…………!」
居た。立っていた。焼けていない。服が所々焦げ付いているが。
「……あれは、なんなんだ?」
剣を。大剣を地面に突き刺して、それを壁にしてブレスを凌いでいたのだ。刃からは炎が揺らめいていた。ブレスは終わったが、まだ燃えている。
その突き刺した剣がガードした範囲は、地面が焦げ付いてはいなかった。熱を通さなかったのだ。エフィリスは無事である。
「……——『特級トレジャー』だ。俺の通り名の由来でもある。『炎を出し、操り、切り裂く剣』。ドラゴンのブレスは俺に効かねえ」
その剣を地面から引き抜き、ドラゴンへ向かって構える。
「さあ続きだ。来な」
「————!」
ドラゴンは火炎でなお死なない小さな獲物を睨み付ける。オルヴァリオとサスリカには全く目もくれず、エフィリスへ向かって突進を再開した。
エフィリスは既に、窪地へと入っていた。続いてドラゴンもそこへ突撃する。
「今だっ!」
「!」
そこで発動する、サーガの罠。大量の爆薬を起動し、地面と崖を崩落させる。
「————!」
ドラゴンは暴れ、翼で飛び立とうとする。だが崖から崩れた土砂や岩がドラゴンの身体に振り掛かり、体勢を崩して倒れた。
作戦は、順調だ。
「こっ。ここからあの眼を狙うのかっ」
「次に飛び立つ前にね。やるしかないわよ!」
崖の上から、クリューとリディが武器をそれぞれ構える。正確には眼ではなく、眼から脳を撃ち抜くのだ。爬虫類の、小さな脳を。
距離にして、100メートル先の、米粒ほどの眼球を。暴れまわる眼球を。
「くそっ! 当たらんどころか、どこに撃ったかさえ確認が」
「弓じゃ無理ね。あたしも銃持ってきて良かったけど。それにしたって……!」
とにかく乱射するふたり。だがそもそも届いているかどうか。そうこうしている内に、ドラゴンが体勢を整えてしまう。
「——!」
と。
翼を広げて飛び立つ寸前で。
「え!?」
ドラゴンの顔面から血が勢い良く噴き出し、どすんとそのまま地に伏せて倒れた。
「…………当てた、のか」
ドラゴンは動かなくなった。死んだのだ。
高台の、反対側。あの小さな少女が。
「……よ、良かったぁ。なんとか震え、治まってくれた。き、緊張したぁ……」
銃身が自分の身長よりうんと長い、リディの屋敷でも見たことのない銃を抱えていた。
「あの少女が……!?」
「あれは……『狙撃銃』……!」
一発で。
仕留めたのだ。
「熱すぎるだろ。この距離でもこれか。……おいおい。オルヴァは無事なのか」
「……信じるしか、無いわね。無茶しないで欲しかったけど……」
誘導が成功すれば、次は自分達の番だ。仲間の無事を信じて、武器を構える。
「…………!!」
気が付くと。オルヴァリオは火炎ブレスの範囲から離脱していた。自分の身体が、誰かに抱きかかえられている。
「……サス、リカ」
『ハイ。間一髪でした』
サスリカだった。ブレスが直撃する寸前で助け出したのだ。
「お前、クリュー達と居たんじゃ」
『それは、ますたーの命令ではありません』
「……そうか」
クリューはサスリカに指示していたのだ。もしもの時に助けられるように、オルヴァリオを見ているようにと。サスリカをドラゴンの前に出すことはクリューも避けたかった為、このような形となった。
そして。
「! エフィリスは無事なのか!?」
『申し訳ありませんが、ワタシはオルヴァリオ様しか助けられませんでした』
「そんな……!」
やがて、ブレスが終わる。炎の波は次第に勢いを無くしていき、最後は白く細い煙となった。直撃範囲は地面も岩も黒焦げになっており、その跡が扇状に広がっていた。
ドラゴンは口を一度閉じて、また咆哮した。
エフィリスは。
「…………!」
居た。立っていた。焼けていない。服が所々焦げ付いているが。
「……あれは、なんなんだ?」
剣を。大剣を地面に突き刺して、それを壁にしてブレスを凌いでいたのだ。刃からは炎が揺らめいていた。ブレスは終わったが、まだ燃えている。
その突き刺した剣がガードした範囲は、地面が焦げ付いてはいなかった。熱を通さなかったのだ。エフィリスは無事である。
「……——『特級トレジャー』だ。俺の通り名の由来でもある。『炎を出し、操り、切り裂く剣』。ドラゴンのブレスは俺に効かねえ」
その剣を地面から引き抜き、ドラゴンへ向かって構える。
「さあ続きだ。来な」
「————!」
ドラゴンは火炎でなお死なない小さな獲物を睨み付ける。オルヴァリオとサスリカには全く目もくれず、エフィリスへ向かって突進を再開した。
エフィリスは既に、窪地へと入っていた。続いてドラゴンもそこへ突撃する。
「今だっ!」
「!」
そこで発動する、サーガの罠。大量の爆薬を起動し、地面と崖を崩落させる。
「————!」
ドラゴンは暴れ、翼で飛び立とうとする。だが崖から崩れた土砂や岩がドラゴンの身体に振り掛かり、体勢を崩して倒れた。
作戦は、順調だ。
「こっ。ここからあの眼を狙うのかっ」
「次に飛び立つ前にね。やるしかないわよ!」
崖の上から、クリューとリディが武器をそれぞれ構える。正確には眼ではなく、眼から脳を撃ち抜くのだ。爬虫類の、小さな脳を。
距離にして、100メートル先の、米粒ほどの眼球を。暴れまわる眼球を。
「くそっ! 当たらんどころか、どこに撃ったかさえ確認が」
「弓じゃ無理ね。あたしも銃持ってきて良かったけど。それにしたって……!」
とにかく乱射するふたり。だがそもそも届いているかどうか。そうこうしている内に、ドラゴンが体勢を整えてしまう。
「——!」
と。
翼を広げて飛び立つ寸前で。
「え!?」
ドラゴンの顔面から血が勢い良く噴き出し、どすんとそのまま地に伏せて倒れた。
「…………当てた、のか」
ドラゴンは動かなくなった。死んだのだ。
高台の、反対側。あの小さな少女が。
「……よ、良かったぁ。なんとか震え、治まってくれた。き、緊張したぁ……」
銃身が自分の身長よりうんと長い、リディの屋敷でも見たことのない銃を抱えていた。
「あの少女が……!?」
「あれは……『狙撃銃』……!」
一発で。
仕留めたのだ。
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