17 / 18
第15話「奇跡」
しおりを挟む
ステラが裸のままだったので、アルファはボロボロの水装を羽織らせた。何もないよりはマシである。
アルファは、ステラに肩を貸して貰いながらなんとか宝瓶宮へ戻った。都の至るところで戦いの傷跡がある。建物は破壊され、人は倒れ、血を流している。
「……はぁ、はぁ。悪いな姫様」
「いいよ。……アルファ」
片足を失い、大量に血を流したアルファは目に見えて衰弱していた。心身ともにもう限界である。
誰も居ない宮殿内を進む。ユミトはどうなったか。戦争はどうなかったか。聞かずにはいられない。『宝瓶の間』の先で何があったか。どんな敵が居たか。報告せずにはいられない。
だが戦いの音は広場からも聞こえず、いやに静かだった。
☆
「女王っ!」
そんな声が聞こえた。バチャバチャと慌ただしい足音が聞こえる。雨は上がったが、まだ地面は水浸しだ。
「ーー!」
「……おかーー」
目の前で、膝からくずおれる女性が居た。彼女はふたりの前までやってきて、ドロドロの庭にしゃがみこんだ。
「……?」
ステラが呟く。だがそれを遮り、女性が彼女を抱き締めた。
「ステラっ!!」
「おっと」
思わず、アルファから離れて駆け寄ったのだ。彼はバランスが崩れ、座り込んでしまう。
「……星海の」
見る。金髪だ。女性は若く見える。少しだけ、アニータの影がちらついた。
だがもう、この人が誰なのかは背後の水装士達を確認せずとも分かりきっていた。
「……!お母さま!!」
ステラは、この一瞬だけ。何もかも全てを忘れた。その瞳には母しか映っていなかった。
「お母さまああ!!」
「ステラぁっっ!!」
1年振りの母と娘の再会。宮殿内に、ふたりの『星海の姫』の鳴き声が響いた。
☆
やや抱き合って、ステラが母の首元を見た。
「お母様、お怪我が!」
既に塞がってはいるが、刃物のような傷痕がある。
「……そうね。それも含めて。あなたには伝えることが沢山あるわ。ステラ、そして……」
「!」
エストレーリャはステラの頭を撫で、立ち上がった。その視線の先に、彼女が感謝をしてもしきれない人物が座っている。
「……″水装士″アルファ・レイピア。あなたが、娘を護ってくださっていたのですね」
ボロボロの身体。痛々しい左足。ドロドロの顔。凛々しい瞳。
在りし日のユミトの影を、その精悍な少年に重ねた。
「……俺はステラ……姫。に、命を救われました。彼女を護るのは水装士として当然です」
「…………」
アルファはエストレーリャを見る。微笑んだ優しい瞳。彼女は『母のような目』を、アルファにも向けていた。
「まずは、宮殿内へ。治療と休息が、あなた達には必要です。何が起きたか、その共有も、まずはひと息吐いてから。さあ、こちらへ。どなたか、彼へ手を貸してあげて」
☆
丸2日。ふたりは寝ていた。ステラは精神的疲労、アルファは精神+肉体の疲労と大怪我、大量出血から。
「……?」
ちゃぷりと、水面を触る音がした。目が覚めると、彼は寝風呂のような小さく区分けされた場所に仰向けで寝ていた。
「起きたか、小さな水装士よ」
「!」
隣から声がした。アルファの『ベッド』を覗き込んだのは大柄の男だった。
「私は『水将』フォーマルハウト・グラディウス。『浸かり心地』はどうだ?」
「……水将様?ここは……」
「宝瓶宮アクエリアスには、大きな部屋がいくつもある。女王は全てを解放し、市民も兵士も怪我人全てを受け入れた。今君が浸かっているのは『ウォーターベッド』という物だ。『宝瓶』の原水を女王の手で『治癒の水』に変え、全員に行き渡らせている。この部屋はそういう造りになっているんだ」
「…………」
アルファは自身を確かめる。確かに目立った傷は塞がっている。どこも痛くは無い。
「君の左足以外は治ったようだな」
「……はい」
だが、失った四肢は生えてはこない。頭も冴えてきたアルファは、気になることを訊ねる。
「姫様は?」
「ステラ姫は少し前に起きて、もう活動している。エストレーリャ女王に付いて、『宝瓶の間』で公務中だ」
「……そうですか。……あの、水将様はどうしてここに?」
「お見舞いだよ。女王のご厚意で無理矢理、今私には仕事を与えられていない」
「俺の?」
「奴だ」
フォーマルハウトはアルファの、隣のベッドを見た。アルファも見る。
そこにはひとりの男が、今なお傷だらけで眠っていた。
「……ユミト!」
「ああ。君の養父だったな。私の親友でもある。ユミトは『宝瓶』を護る為にネヴァン商会の幹部と戦い、そして勝った。だが傷は深く、まだ目を覚まさない」
「…………!」
あの後だ、とアルファは思った。自分達を逃がした後、『火器』相手に戦ったのだ。その痕が。銃創が。身体中の至るところに残っている。
「何にせよ、ここまで来れば目を覚ますのも時間の問題だ。さあ少年。君はまず食事からだな。女王と姫に伝えてやろう。『ふたりとも』心待ちにしている筈だ」
☆
「アルファっ!!」
「おっ……と」
宮殿内部はまだ、後始末と片付けで忙しない。エストレーリャは彼の快復を知り、取り合えず自室へと呼んだ。
そして彼が扉を開けた瞬間、待ちに待っていたステラが飛び付いてきた。
「うわあん!よかったあ!」
「はは……」
優しく髪を撫でる。自分はこの小さな女の子を。命の恩人を。国の大切な姫を。自分の無事を泣いて喜んでくれる彼女を。水装士として護るべき者を。かけがえの無い『ステラ』を。護れたのだと実感した。
「……!」
「アルファ?」
実感すると、涙が出てきた。『そうは言っても』。『水装士でも』、『男子でも』、『果たすべき責任だとしても』。
彼はまだ14歳の子供である。
「…………!!」
それに貰い泣きをしてしまったのは、エストレーリャである。彼女は抱き合うふたりの上から、さらに抱き締めた。
「よく、頑張りました。あなた達は国を、私達を護り、救ったのですよ」
☆
「さて、アルファ殿」
「……はい」
3人で一通り泣き終わると、エストレーリャが切り出した。
「名乗るタイミングを失っていましたが、私がエストレーリャ・ガニュメーデス。ステラの母であり、アクアリウスの女王をやっています」
「俺……いや私はアルファ・レイピア。……″水装士″です」
アルファは少しだけ迷った。本来、国のルールではアルファは、年齢的に水装を扱うことを認められていないのだ。訓練学校も出ておらず、水装士を名乗る資格は、公には無い。
「はい。あなたは立派な水装士ですよ。それはもう証明されています。職としての資格は無くとも、生き方、在り方は既に上級の水装士を凌駕しています」
しかし何より。大切な我が子を、絶やしてはならぬ星海の姫を。あの戦場で護りきったのだ。彼を水装士と呼ばず、誰を呼ぶのか。
「ステラが即位すれば、すぐに水将に成れるでしょう」
「……!」
水将。それは最も強く、気高い水装士の称号。アルファは正にそれを目指しているのだ。
「やだ」
「えっ」
しかし、それを否定する者が居た。何を隠そう、ステラである。
「お母様は生きてた。わたしは女王じゃない。もし成っても、アルファは水将にしない」
「……ちょ、姫様?」
「やだ」
ぷいと顔を背けるステラを見て、エストレーリャはなんだか可笑しくなった。
「ふふっ」
水将は王には成れない。恐らくアニータがステラへ教えていたのだろう。エストレーリャは、アステイルとフォーマルハウトと、ユミトの4人で過ごしていた幼き日を思い出していた。
「さあ、食事を運んでもらいましたから。先に食べてしまいましょう」
☆
「……。生き残ったか」
その翌日に、ユミトは目を覚ました。まだ全身が痛む。身体は動かない。だが、エストレーリャのウォーターベッドの中だということは判断できた。つまりは死後の世界ではない。エストレーリャも無事だったということ。何がどうなったのかは分からないが、アルファが上手くやったのだろうと考える。
「ああ。死に損なったとも言う」
「……フォーマルハウト」
ウォーターベッドの縁にフォーマルハウトが座っていた。ユミトはなんとか上体を起こそうとするが、身体が言うことを聞かなかった。
「寝てろユミト。今女王とお前の息子達を呼んでくる。……お前も、よくやったな」
「おう。……そうか、『宝瓶』は護られたか。アルファの奴も」
「彼は立派に、ステラ姫を護った。その上で敵の首魁を討伐した。女王の話だと『水瓶の座』に至ったらしい」
「流石は我が息子、だな」
ユミトは楽しそうに、嬉しそうに聞いていた。
アルファは、ステラに肩を貸して貰いながらなんとか宝瓶宮へ戻った。都の至るところで戦いの傷跡がある。建物は破壊され、人は倒れ、血を流している。
「……はぁ、はぁ。悪いな姫様」
「いいよ。……アルファ」
片足を失い、大量に血を流したアルファは目に見えて衰弱していた。心身ともにもう限界である。
誰も居ない宮殿内を進む。ユミトはどうなったか。戦争はどうなかったか。聞かずにはいられない。『宝瓶の間』の先で何があったか。どんな敵が居たか。報告せずにはいられない。
だが戦いの音は広場からも聞こえず、いやに静かだった。
☆
「女王っ!」
そんな声が聞こえた。バチャバチャと慌ただしい足音が聞こえる。雨は上がったが、まだ地面は水浸しだ。
「ーー!」
「……おかーー」
目の前で、膝からくずおれる女性が居た。彼女はふたりの前までやってきて、ドロドロの庭にしゃがみこんだ。
「……?」
ステラが呟く。だがそれを遮り、女性が彼女を抱き締めた。
「ステラっ!!」
「おっと」
思わず、アルファから離れて駆け寄ったのだ。彼はバランスが崩れ、座り込んでしまう。
「……星海の」
見る。金髪だ。女性は若く見える。少しだけ、アニータの影がちらついた。
だがもう、この人が誰なのかは背後の水装士達を確認せずとも分かりきっていた。
「……!お母さま!!」
ステラは、この一瞬だけ。何もかも全てを忘れた。その瞳には母しか映っていなかった。
「お母さまああ!!」
「ステラぁっっ!!」
1年振りの母と娘の再会。宮殿内に、ふたりの『星海の姫』の鳴き声が響いた。
☆
やや抱き合って、ステラが母の首元を見た。
「お母様、お怪我が!」
既に塞がってはいるが、刃物のような傷痕がある。
「……そうね。それも含めて。あなたには伝えることが沢山あるわ。ステラ、そして……」
「!」
エストレーリャはステラの頭を撫で、立ち上がった。その視線の先に、彼女が感謝をしてもしきれない人物が座っている。
「……″水装士″アルファ・レイピア。あなたが、娘を護ってくださっていたのですね」
ボロボロの身体。痛々しい左足。ドロドロの顔。凛々しい瞳。
在りし日のユミトの影を、その精悍な少年に重ねた。
「……俺はステラ……姫。に、命を救われました。彼女を護るのは水装士として当然です」
「…………」
アルファはエストレーリャを見る。微笑んだ優しい瞳。彼女は『母のような目』を、アルファにも向けていた。
「まずは、宮殿内へ。治療と休息が、あなた達には必要です。何が起きたか、その共有も、まずはひと息吐いてから。さあ、こちらへ。どなたか、彼へ手を貸してあげて」
☆
丸2日。ふたりは寝ていた。ステラは精神的疲労、アルファは精神+肉体の疲労と大怪我、大量出血から。
「……?」
ちゃぷりと、水面を触る音がした。目が覚めると、彼は寝風呂のような小さく区分けされた場所に仰向けで寝ていた。
「起きたか、小さな水装士よ」
「!」
隣から声がした。アルファの『ベッド』を覗き込んだのは大柄の男だった。
「私は『水将』フォーマルハウト・グラディウス。『浸かり心地』はどうだ?」
「……水将様?ここは……」
「宝瓶宮アクエリアスには、大きな部屋がいくつもある。女王は全てを解放し、市民も兵士も怪我人全てを受け入れた。今君が浸かっているのは『ウォーターベッド』という物だ。『宝瓶』の原水を女王の手で『治癒の水』に変え、全員に行き渡らせている。この部屋はそういう造りになっているんだ」
「…………」
アルファは自身を確かめる。確かに目立った傷は塞がっている。どこも痛くは無い。
「君の左足以外は治ったようだな」
「……はい」
だが、失った四肢は生えてはこない。頭も冴えてきたアルファは、気になることを訊ねる。
「姫様は?」
「ステラ姫は少し前に起きて、もう活動している。エストレーリャ女王に付いて、『宝瓶の間』で公務中だ」
「……そうですか。……あの、水将様はどうしてここに?」
「お見舞いだよ。女王のご厚意で無理矢理、今私には仕事を与えられていない」
「俺の?」
「奴だ」
フォーマルハウトはアルファの、隣のベッドを見た。アルファも見る。
そこにはひとりの男が、今なお傷だらけで眠っていた。
「……ユミト!」
「ああ。君の養父だったな。私の親友でもある。ユミトは『宝瓶』を護る為にネヴァン商会の幹部と戦い、そして勝った。だが傷は深く、まだ目を覚まさない」
「…………!」
あの後だ、とアルファは思った。自分達を逃がした後、『火器』相手に戦ったのだ。その痕が。銃創が。身体中の至るところに残っている。
「何にせよ、ここまで来れば目を覚ますのも時間の問題だ。さあ少年。君はまず食事からだな。女王と姫に伝えてやろう。『ふたりとも』心待ちにしている筈だ」
☆
「アルファっ!!」
「おっ……と」
宮殿内部はまだ、後始末と片付けで忙しない。エストレーリャは彼の快復を知り、取り合えず自室へと呼んだ。
そして彼が扉を開けた瞬間、待ちに待っていたステラが飛び付いてきた。
「うわあん!よかったあ!」
「はは……」
優しく髪を撫でる。自分はこの小さな女の子を。命の恩人を。国の大切な姫を。自分の無事を泣いて喜んでくれる彼女を。水装士として護るべき者を。かけがえの無い『ステラ』を。護れたのだと実感した。
「……!」
「アルファ?」
実感すると、涙が出てきた。『そうは言っても』。『水装士でも』、『男子でも』、『果たすべき責任だとしても』。
彼はまだ14歳の子供である。
「…………!!」
それに貰い泣きをしてしまったのは、エストレーリャである。彼女は抱き合うふたりの上から、さらに抱き締めた。
「よく、頑張りました。あなた達は国を、私達を護り、救ったのですよ」
☆
「さて、アルファ殿」
「……はい」
3人で一通り泣き終わると、エストレーリャが切り出した。
「名乗るタイミングを失っていましたが、私がエストレーリャ・ガニュメーデス。ステラの母であり、アクアリウスの女王をやっています」
「俺……いや私はアルファ・レイピア。……″水装士″です」
アルファは少しだけ迷った。本来、国のルールではアルファは、年齢的に水装を扱うことを認められていないのだ。訓練学校も出ておらず、水装士を名乗る資格は、公には無い。
「はい。あなたは立派な水装士ですよ。それはもう証明されています。職としての資格は無くとも、生き方、在り方は既に上級の水装士を凌駕しています」
しかし何より。大切な我が子を、絶やしてはならぬ星海の姫を。あの戦場で護りきったのだ。彼を水装士と呼ばず、誰を呼ぶのか。
「ステラが即位すれば、すぐに水将に成れるでしょう」
「……!」
水将。それは最も強く、気高い水装士の称号。アルファは正にそれを目指しているのだ。
「やだ」
「えっ」
しかし、それを否定する者が居た。何を隠そう、ステラである。
「お母様は生きてた。わたしは女王じゃない。もし成っても、アルファは水将にしない」
「……ちょ、姫様?」
「やだ」
ぷいと顔を背けるステラを見て、エストレーリャはなんだか可笑しくなった。
「ふふっ」
水将は王には成れない。恐らくアニータがステラへ教えていたのだろう。エストレーリャは、アステイルとフォーマルハウトと、ユミトの4人で過ごしていた幼き日を思い出していた。
「さあ、食事を運んでもらいましたから。先に食べてしまいましょう」
☆
「……。生き残ったか」
その翌日に、ユミトは目を覚ました。まだ全身が痛む。身体は動かない。だが、エストレーリャのウォーターベッドの中だということは判断できた。つまりは死後の世界ではない。エストレーリャも無事だったということ。何がどうなったのかは分からないが、アルファが上手くやったのだろうと考える。
「ああ。死に損なったとも言う」
「……フォーマルハウト」
ウォーターベッドの縁にフォーマルハウトが座っていた。ユミトはなんとか上体を起こそうとするが、身体が言うことを聞かなかった。
「寝てろユミト。今女王とお前の息子達を呼んでくる。……お前も、よくやったな」
「おう。……そうか、『宝瓶』は護られたか。アルファの奴も」
「彼は立派に、ステラ姫を護った。その上で敵の首魁を討伐した。女王の話だと『水瓶の座』に至ったらしい」
「流石は我が息子、だな」
ユミトは楽しそうに、嬉しそうに聞いていた。
0
あなたにおすすめの小説
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる