1 / 120
第1章:不思議な妹
第1話 家族なき少年
しおりを挟む
「あ——————」
「…………」
「あ——あ——ああ——」
「うるっさいわね!」
ぼうっと、何をするでもなく。
窓から景色を見る。
雪がちらちらと降っている。積もりはしないだろうが、外の世界は冷気に包まれているだろう。
適当に口を開けて息を吐いていると、隣の席の女がそう叫んだ。
「もう! 電車に乗る時くらいじっとできないの!?」
「……あー」
「おい!」
「……いや待て。今の『あー』は違うやつで、返事のやつだ」
「いいから黙りなさい!」
多分、こいつの方がうるさい。
昔から、口うるさく俺を叱りつける女だ。その胸がもう少し慎ましやかであれば、耳を傾けるかもしれないのに。
綺麗な黒髪。几帳面に整えられた前髪。そこから覗く大きな瞳。整えられた顔立ち。女子高生と思えないふくよかな胸。心地好い声。
『これ』に説教される側としては、ご褒美か何かかと思ってしまう。
「くそ野郎。大体なんであたしがこんな……ぶつぶつ」
言葉さえ、綺麗であれば完璧なんだが。
いや、きつい性格さえ無ければ完璧なんだが。
「……そろそろか」
ポケットからスマホを取り出して時計を見る。予定の時刻まで、もう30分を切っていた。
「なに、わくわくしたような顔しちゃって」
「そんな顔してた?」
「してるわよ。アホみたいな顔」
楽しみに決まっている。
今向かっているのは、ターミナルだ。空港。
日本へやってくる、ある人物を迎えに。
——
——
ことの始まりは、一通の手紙だ。
「文月! なんかあんたに手紙来てるわよ!」
「……母さんから?」
海外出張をしているらしい俺の母親から来た手紙。
何故この女が俺の郵便受けを開けたのかは知らないが、取り敢えず手紙を開封する。
『親愛なる息子、文月へ』
因みに、俺の名前は「ふづき」や「ふみづき」ではなく「ふみつき」だ。この母親が付けてくれたらしい。俺はもう10年以上も会ってなくて、母親のことはあんまり知らない。
『どうせ元気でしょう? もう16? 17? だったっけ。ならもう体力あり余ってると思います』
18だ。
驚くことに、これで母親らしい。
こんなので怒るほど、この人との思い出は無かったりする。手紙は数年に1度くらいで来て、どれもこんな感じだから普段からこんな人なんだろう。
『あなたの妹をそちらへ送るので、しっかり世話をするように』
「……は?」
「え? なんて書いてあったの?」
つい声が出た。
俺に兄弟は居ない。
……筈だ。
『じゃあね。しっかり愛してあげてね』
「は?」
「ちょっと、教えなさいよ」
『あなたを世界一愛する、母より』
手紙はそれで終わっていた。後は『妹』の来る日時と場所が書いてあるのみ。
「…………え?」
「ねえって! 文月!」
妹?
俺の?
「…………美裟」
「なによ」
「俺に、妹が居たらしい」
「はあっ?」
——
——
よく、考えてみた。色んなことを考えた。
「単純にさ」
「なによ」
「『妹』って、普通に嬉しいよな」
「そりゃね」
新しい兄弟、姉妹。家族が増える。
喜ばしいことに決まっているだろう。
俺には。
居なかったんだ。
「俺はずっとひとりだったんだ。祖父さんが死んでから。母さんは帰ってこないし、父さんは誰か知らないし。だけど今日! 遂に! 俺に『家族』ができるんだ! なあ美裟!」
「だから、声抑えなさいっての」
どんな子だろうか。ていうか年齢とか色々知らないんだが。手紙には何にも書いてないし。
何で日本に? ていうか何で今まで海外に?
俺を置いて、海外で母さんと父さんと暮らしていたんなら、ちょっと悲しいけど。
「着いた。よし行くぞっ」
「あっ。もう、待ちなさいよ」
駅に到着して、すぐに立ち上がった。美裟も慌てた様子で俺を追うようにホームへ降りる。
楽しみだ。
歳は? 背格好は。どんな子だろうか。
——
「……えーっと」
空港の出口までやってきたが……そういえば。
どんな子か知らないんだから、どうやって見付ければ良いのだろうか?
「名前は?」
「知らない」
「顔写真とかは?」
「無い」
「……いやそれどうすんのよバカちん」
「母さんに言ってくれ……」
出口からは、続々と観光客やらが出てくる。そもそも、出口はここで合ってるのか?
「……看板でも作るか」
「は?」
「『川上文月の妹』みたいな文字書いて」
「…………ていうかその子、ずっと海外に居たら日本語できないんじゃない?」
「…………」
名も顔も知らない妹を探す方法。
そんなの学校じゃ教えてくれないよな。
とか考えていた時。
「……っ!?」
ふと周りがざわついた。向こうの方を見ると、人だかりができている。
「なんだ?」
「行ってみましょ!」
美裟が俺の手を引いた。
そうだ。
こいつはこういうのは見逃せないタチだ。
『人が倒れてる』所なんか。
——
「——今救急車呼びましたから!」
「いえ。必要ありません」
「ママ! ママぁ!」
そんな声が聞こえる。
俺達は野次馬を押し退けて、その中心へと辿り着く。
「なっ! なんだね君は!」
おじさんのひとりが文句を投げ掛けてきた。だが一刻を争うなら、失礼ながらおじさんよりは俺達の方が役に立つ。
『俺』の方が。
「よっと。……外傷は無いな」
「気絶してる。息が荒い。……だけどそこまで心配無いみたい」
見ると、30代くらいの女性が倒れていれ。その側に、泣きじゃくる男の子。息子さんだろうか。
「よし。ならとっとと——」
俺が女性に手を触れようとした時。
「待ってください」
「?」
それは遮られた。
小さな手に。
「今、アルテ達が処置していますので。ご心配なく」
「……へっ?」
女の子が居た。ふたり。
どう見ても小学生にしか見えない女の子。
だけど見た目は、日本人ぽく無い。ふたりとも金髪で、その眼は青色だ。
そしてふたりとも服装が、まるで教会のシスターのような黒い修道服だった。
「セレネ、やるよ」
「ほーい」
謎の女の子の迫力に圧され、俺達は立ち止まる。女の子は倒れる女性の両サイドを挟むようにして、座り込んだ。
「……~~~~」
そして。
「ぁ……~~~~……~~」
よく聞き取れない言葉を発する。ふたりの手は女性の腕に添えられている。目を瞑って『それ』を呟く光景は、どこか『儀式』のようにも思えた。
「……ふう。こんなもんかな」
「もう少しだって。セレネ。途中で止めないでよ」
「ごめんごめん」
そうして、1分程度だろうか。その『儀式』を終える頃には、女性はぱちりと目を覚ました。
「……あら? 私は……」
「ママぁ!!」
それを見るや否や、男の子が飛び付く。
おおっ、と周囲から歓声が上がった。
「貧血による立ち眩みって所ですね。水分補給をしっかりなさってください」
「…………ありがとう……?」
女性自身、何が起きたか分かってなさそうだった。
女の子のひとりがそう伝えると、ぺこりとお辞儀する。
それを見て、親子はその場を去って行った。
——
「……ねえ文月」
「ああ」
呆気に取られたのは、誰より俺達だった。美裟は目を見開いて、驚愕を露にする。
「今の『あれ』って、文月の能力じゃないの?」
「…………」
「あ——あ——ああ——」
「うるっさいわね!」
ぼうっと、何をするでもなく。
窓から景色を見る。
雪がちらちらと降っている。積もりはしないだろうが、外の世界は冷気に包まれているだろう。
適当に口を開けて息を吐いていると、隣の席の女がそう叫んだ。
「もう! 電車に乗る時くらいじっとできないの!?」
「……あー」
「おい!」
「……いや待て。今の『あー』は違うやつで、返事のやつだ」
「いいから黙りなさい!」
多分、こいつの方がうるさい。
昔から、口うるさく俺を叱りつける女だ。その胸がもう少し慎ましやかであれば、耳を傾けるかもしれないのに。
綺麗な黒髪。几帳面に整えられた前髪。そこから覗く大きな瞳。整えられた顔立ち。女子高生と思えないふくよかな胸。心地好い声。
『これ』に説教される側としては、ご褒美か何かかと思ってしまう。
「くそ野郎。大体なんであたしがこんな……ぶつぶつ」
言葉さえ、綺麗であれば完璧なんだが。
いや、きつい性格さえ無ければ完璧なんだが。
「……そろそろか」
ポケットからスマホを取り出して時計を見る。予定の時刻まで、もう30分を切っていた。
「なに、わくわくしたような顔しちゃって」
「そんな顔してた?」
「してるわよ。アホみたいな顔」
楽しみに決まっている。
今向かっているのは、ターミナルだ。空港。
日本へやってくる、ある人物を迎えに。
——
——
ことの始まりは、一通の手紙だ。
「文月! なんかあんたに手紙来てるわよ!」
「……母さんから?」
海外出張をしているらしい俺の母親から来た手紙。
何故この女が俺の郵便受けを開けたのかは知らないが、取り敢えず手紙を開封する。
『親愛なる息子、文月へ』
因みに、俺の名前は「ふづき」や「ふみづき」ではなく「ふみつき」だ。この母親が付けてくれたらしい。俺はもう10年以上も会ってなくて、母親のことはあんまり知らない。
『どうせ元気でしょう? もう16? 17? だったっけ。ならもう体力あり余ってると思います』
18だ。
驚くことに、これで母親らしい。
こんなので怒るほど、この人との思い出は無かったりする。手紙は数年に1度くらいで来て、どれもこんな感じだから普段からこんな人なんだろう。
『あなたの妹をそちらへ送るので、しっかり世話をするように』
「……は?」
「え? なんて書いてあったの?」
つい声が出た。
俺に兄弟は居ない。
……筈だ。
『じゃあね。しっかり愛してあげてね』
「は?」
「ちょっと、教えなさいよ」
『あなたを世界一愛する、母より』
手紙はそれで終わっていた。後は『妹』の来る日時と場所が書いてあるのみ。
「…………え?」
「ねえって! 文月!」
妹?
俺の?
「…………美裟」
「なによ」
「俺に、妹が居たらしい」
「はあっ?」
——
——
よく、考えてみた。色んなことを考えた。
「単純にさ」
「なによ」
「『妹』って、普通に嬉しいよな」
「そりゃね」
新しい兄弟、姉妹。家族が増える。
喜ばしいことに決まっているだろう。
俺には。
居なかったんだ。
「俺はずっとひとりだったんだ。祖父さんが死んでから。母さんは帰ってこないし、父さんは誰か知らないし。だけど今日! 遂に! 俺に『家族』ができるんだ! なあ美裟!」
「だから、声抑えなさいっての」
どんな子だろうか。ていうか年齢とか色々知らないんだが。手紙には何にも書いてないし。
何で日本に? ていうか何で今まで海外に?
俺を置いて、海外で母さんと父さんと暮らしていたんなら、ちょっと悲しいけど。
「着いた。よし行くぞっ」
「あっ。もう、待ちなさいよ」
駅に到着して、すぐに立ち上がった。美裟も慌てた様子で俺を追うようにホームへ降りる。
楽しみだ。
歳は? 背格好は。どんな子だろうか。
——
「……えーっと」
空港の出口までやってきたが……そういえば。
どんな子か知らないんだから、どうやって見付ければ良いのだろうか?
「名前は?」
「知らない」
「顔写真とかは?」
「無い」
「……いやそれどうすんのよバカちん」
「母さんに言ってくれ……」
出口からは、続々と観光客やらが出てくる。そもそも、出口はここで合ってるのか?
「……看板でも作るか」
「は?」
「『川上文月の妹』みたいな文字書いて」
「…………ていうかその子、ずっと海外に居たら日本語できないんじゃない?」
「…………」
名も顔も知らない妹を探す方法。
そんなの学校じゃ教えてくれないよな。
とか考えていた時。
「……っ!?」
ふと周りがざわついた。向こうの方を見ると、人だかりができている。
「なんだ?」
「行ってみましょ!」
美裟が俺の手を引いた。
そうだ。
こいつはこういうのは見逃せないタチだ。
『人が倒れてる』所なんか。
——
「——今救急車呼びましたから!」
「いえ。必要ありません」
「ママ! ママぁ!」
そんな声が聞こえる。
俺達は野次馬を押し退けて、その中心へと辿り着く。
「なっ! なんだね君は!」
おじさんのひとりが文句を投げ掛けてきた。だが一刻を争うなら、失礼ながらおじさんよりは俺達の方が役に立つ。
『俺』の方が。
「よっと。……外傷は無いな」
「気絶してる。息が荒い。……だけどそこまで心配無いみたい」
見ると、30代くらいの女性が倒れていれ。その側に、泣きじゃくる男の子。息子さんだろうか。
「よし。ならとっとと——」
俺が女性に手を触れようとした時。
「待ってください」
「?」
それは遮られた。
小さな手に。
「今、アルテ達が処置していますので。ご心配なく」
「……へっ?」
女の子が居た。ふたり。
どう見ても小学生にしか見えない女の子。
だけど見た目は、日本人ぽく無い。ふたりとも金髪で、その眼は青色だ。
そしてふたりとも服装が、まるで教会のシスターのような黒い修道服だった。
「セレネ、やるよ」
「ほーい」
謎の女の子の迫力に圧され、俺達は立ち止まる。女の子は倒れる女性の両サイドを挟むようにして、座り込んだ。
「……~~~~」
そして。
「ぁ……~~~~……~~」
よく聞き取れない言葉を発する。ふたりの手は女性の腕に添えられている。目を瞑って『それ』を呟く光景は、どこか『儀式』のようにも思えた。
「……ふう。こんなもんかな」
「もう少しだって。セレネ。途中で止めないでよ」
「ごめんごめん」
そうして、1分程度だろうか。その『儀式』を終える頃には、女性はぱちりと目を覚ました。
「……あら? 私は……」
「ママぁ!!」
それを見るや否や、男の子が飛び付く。
おおっ、と周囲から歓声が上がった。
「貧血による立ち眩みって所ですね。水分補給をしっかりなさってください」
「…………ありがとう……?」
女性自身、何が起きたか分かってなさそうだった。
女の子のひとりがそう伝えると、ぺこりとお辞儀する。
それを見て、親子はその場を去って行った。
——
「……ねえ文月」
「ああ」
呆気に取られたのは、誰より俺達だった。美裟は目を見開いて、驚愕を露にする。
「今の『あれ』って、文月の能力じゃないの?」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
ハズレ職業の料理人で始まった俺のVR冒険記、気づけば最強アタッカーに!ついでに、女の子とVチューバー始めました
グミ食べたい
ファンタジー
現実に疲れた俺が辿り着いたのは、自由度抜群のVRMMORPG『アナザーワールド・オンライン』。
選んだ職業は“料理人”。
だがそれは、戦闘とは無縁の完全な負け組職業だった。
地味な日々の中、レベル上げ中にネームドモンスター「猛き猪」が出現。
勝てないと判断したアタッカーはログアウトし、残されたのは三人だけ。
熊型獣人のタンク、ヒーラー、そして非戦闘職の俺。
絶体絶命の状況で包丁を構えた瞬間――料理スキルが覚醒し、常識外のダメージを叩き出す!
そこから始まる、料理人の大逆転。
ギルド設立、仲間との出会い、意外な秘密、そしてVチューバーとしての活動。
リアルでは無職、ゲームでは負け組。
そんな男が奇跡を起こしていくVRMMO物語。
ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~
桂
ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。
そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。
そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。
織田信長 -尾州払暁-
藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。
守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。
織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。
そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。
毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。
スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。
(2022.04.04)
※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。
※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる