地球防衛チームテレストリアルガードの都合!? 10章

のどか

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第10章 侵略者を撃つな!

侵略者を撃つな! 17

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 ジャーン! 寒川隊員はギターを大きくかき鳴らしました。

 それからもバイオレット&ユタカのストリートライヴは毎日のように続き、そしていよいよ16日が来ました。
 ライヴハウスセブンスカーペット楽屋。ギターケースを持ったユラン岡崎がドアを開け、楽屋に入ってきました。中では寒川隊員とすみれ隊員が待ってました。2人の服装は前回とは違うちよっと豪華な私服です。今日もステージ衣装のつもりのようです。
 寒川隊員があいさつしました。
「ああ、ユランさん。どうも!」
「ん、なんだ。もういたのか? 早いなあ!」
「ええ、ずーっと待ってましたよ」
「ん? うーんと早くここに来て待っていた、てことかな?」
「いえいえ。今日という日をう~んと首を長くして待っていた、という意味ですよ!」
「あは、そっか。ふ、じゃ、今日は期待に応えないといけないな!」
 ユランはすみれ隊員を見て、
「君がヴォーカルのバイオレットか?」
 けど、すみれ隊員は顔色を変えません。寒川隊員はそれを見て、
「すみません。彼女は脳に障害があって、感情が希薄なんです」
「ん、脳に障害?」
「6年前の戦争で頭に大けがを負ってしまって・・・」
 それを聞いてユランの身体に衝撃が走りました。
「ええ?・・・」
 それを見て寒川隊員の脳裏にある疑問が浮かびました。
「あれ、ユランさん、また過剰に反応した?・・・ 母国が戦争に巻き込まれてるから、戦争の話になると過剰に反応しちゃうのかな?・・・」
 寒川隊員は今度は声を発しました。
「ユランさん、まだ時間がありますから、ちょっとリハしません?」
 ユランは我に還りました。
「あ? ああ・・・」
 ユランはギターケースを開けると、そこからギターを取り出しました。そしてすみれ隊員を見て、
「OH MY LITTLE GIRL、歌えるかな?」
 OH MY LITTLE GIRLとは尾崎豊の代表曲の1つ。その質問に寒川隊員が応えました。
「ええ、もちろん、路上で何度も歌ってるから大丈夫ですよ! あ、けど、いつもは自分のギターで歌ってるから、ユランさんのギターだと・・・」
「いや、何度も歌ってるんなら大丈夫だろう!」
 ユランはギターを弾く体勢に。
「じゃ、行くよ!」
 ユランはギターをジャラーンと鳴らしました。するとすみれ隊員は反射的に歌い始めました。それを聴いてユランは驚きました。そしてギターを弾きながら思いました。
「なんてすごい歌唱力だ! 本当に脳に障害があるのか? いや、脳に障害があるからこそ、このヴォーカルなのかも?・・・」
 すみれ隊員が歌い終わりました。ユランは寒川隊員を見ました。
「こいつぁ、本当にすごいなあ・・・」
「どうです。実は今度、もっと大きなコンサートホールでライヴやろうと思うんです。ユランさんもそのライヴに一緒に出て欲しいんですよ!」
「いや、前にも話したが、私はいつリントブルムに帰るのかわからない状況なんだ。
 実は今、リントブルムの隣国のタラスクにビザを申請してるところなんだ。タラスクにはリントブルムからたくさんの難民が来てる。その人たちを救済しようと思ってるんだ」
 寒川隊員は残念そう。
「そうですか・・・」
「セッションは今日が最後だな、たぶん」
「最初で最後ですか・・・ わかりました。じゃ、今日は全力でやりましょう!」
「うん!」

 ライヴスタート。ユラン岡崎と寒川隊員がギターをかき鳴らし、すみれ隊員が熱唱します。うぉーっ! フルハウスのオーディエンスはいつも以上に熱狂しました。

 ライヴ終了。楽屋に戻ったユラン岡崎と寒川隊員は固く握手しました。
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