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第3章 クルデ村
Ⅲ
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「母様!看病って僕がですか?」
「当たり前じゃない。シンジがこの子の悩みを受けるって言ったんだから、当然看病するのもシンジに決まってるじゃない」
「え?え、でも着替えとかお風呂とかどうするんですか!」
「それはさすがに私がするけど、それ以外の雑多な事はシンジが面倒見るように。これは決定事項だからね」
「え、エレノアール様、お願いした身ではありますが、さすがに同年代の男の子に看病してもらうのはちょっと・・。」
シンジも彼女も流石に恥ずかしさが先にたってしまい受け入れにくいようだ。
「仕方ないのよ。この件であまり他の人間を巻き込みたくないしね。それにシンジはあなたの怨念の闇を浄化し助けた責任があるからね。最後までちゃんと面倒みるのは義務だよ」
「え?私を救って下さったのはエレノアール様じゃないんですか?」
「ああ、私じゃなくてこの子だよ。私はその首輪の契約解除に集中しててね、直接は全てシンジがやった事だよ」
エレノアールの言葉に彼女は急に顔を赤らめはじめた。
「そ、それじゃあの私の心に誰かが触れたような感覚の正体って、君なの?」
「んー、多分そうだと思う」
彼女が何故だか赤くなるものだから、シンジもつられて赤くなりながら答える。すると彼女の顔だけでなく体中が赤くなってしまった。
嘘でしょ。
あの黒く纏わり付く霧のような所にいた私を優しく撫でてくれたあの感覚。
私はその感覚を頼りに道を探し、光ある世界に戻って来れた。
あの触れたものが彼だって言うの?
ハーフとは言っても人族なのに、その彼に助けられたっていうの?
それにあの唇に残る感覚は。
「君、シンジって言ったわね」
「え?あ、はい。」
「まさか私の唇に・・・・」
「あつてうあ!やっぱり解るよね? ごめんね。ああしないと君が暴れて仕方がなかったんだ。それと君の攻撃を防ぐ為に、角を噛んじゃったんだよね。あれで気絶したから、相当痛かったんだろうなと思って、謝ろうと思って来たんだよ。ごめんなさい。」
シンジは彼女にした事を伝えて、謝りたかったんでこうして謝れて少しホッとする事が出来た、と思うのは早かったようだ。
「な、な、なん、で、すってーーーー!!!!! あ、貴方、わ、わたしの唇を奪った上に、角を噛んだですって!!」
「う、うん。ごめんね。凄く痛かったんだね。本当にごめん!」
彼女のうろたえぶりに、シンジは相当痛かったんだろう思って何度も謝るが、彼女の表情は険しくなる一方だった。
「謝ってすむ問題じゃないっての!! 鬼族にとって、角を異性に噛まれるってのは、噛んだ相手のものになるって意味があるのよ! まさか、傷まであるわけじゃないでしょうね?」
そう言うのでエレノアールが彼女の角を確認すると、そこにはシッカリと傷が残っていた。
「ちゃんと、有るわね」
「!!!!!なんて事なの。外見で傷がちゃんとあると解れば、私はもう人妻ですから手を出さないでっていう意思表示にもなるのよ!」
エレノアールがポンと手を叩いて閃いたって感じの表情をした。
「つまり、シンジは強引に貴女をお嫁さんにしてしまったという事ね」
「遺憾ながら、そうです!」
三人は黙り込んでしまった。
彼女は、顔を赤くしベットの上で半泣き状態、シンジは何があったのか解ってないようで、エレノアールだけが冷静に考え事をしているようだ。
最初に動いたのは、エレノアールだった。
シンジの前まで来ると、シンジに向かって優しく微笑むと、
「おめでとう。男としてちゃんと責任取りなさいよ」
有無を言わさない迫力がそこにはあった。
次に、彼女の方へと向かいベットの上に腰掛けると、肩に手を置いてこれもまた優しく微笑む。
「これで貴女はわたしの娘って事になって、貴女の願いも見返り無しで受ける事が出来るわ。世間知らずの息子だけど宜しくね」
真顔で息子の嫁として認める発言に彼女は涙をぽろぽろと流し続ける。
「そんなああああ」
「????????」
一方シンジは、まだ訳が解って無いようだ。
「これで丸く修まりそうね」
それで良いんですか?エレノアールさん。
「当たり前じゃない。シンジがこの子の悩みを受けるって言ったんだから、当然看病するのもシンジに決まってるじゃない」
「え?え、でも着替えとかお風呂とかどうするんですか!」
「それはさすがに私がするけど、それ以外の雑多な事はシンジが面倒見るように。これは決定事項だからね」
「え、エレノアール様、お願いした身ではありますが、さすがに同年代の男の子に看病してもらうのはちょっと・・。」
シンジも彼女も流石に恥ずかしさが先にたってしまい受け入れにくいようだ。
「仕方ないのよ。この件であまり他の人間を巻き込みたくないしね。それにシンジはあなたの怨念の闇を浄化し助けた責任があるからね。最後までちゃんと面倒みるのは義務だよ」
「え?私を救って下さったのはエレノアール様じゃないんですか?」
「ああ、私じゃなくてこの子だよ。私はその首輪の契約解除に集中しててね、直接は全てシンジがやった事だよ」
エレノアールの言葉に彼女は急に顔を赤らめはじめた。
「そ、それじゃあの私の心に誰かが触れたような感覚の正体って、君なの?」
「んー、多分そうだと思う」
彼女が何故だか赤くなるものだから、シンジもつられて赤くなりながら答える。すると彼女の顔だけでなく体中が赤くなってしまった。
嘘でしょ。
あの黒く纏わり付く霧のような所にいた私を優しく撫でてくれたあの感覚。
私はその感覚を頼りに道を探し、光ある世界に戻って来れた。
あの触れたものが彼だって言うの?
ハーフとは言っても人族なのに、その彼に助けられたっていうの?
それにあの唇に残る感覚は。
「君、シンジって言ったわね」
「え?あ、はい。」
「まさか私の唇に・・・・」
「あつてうあ!やっぱり解るよね? ごめんね。ああしないと君が暴れて仕方がなかったんだ。それと君の攻撃を防ぐ為に、角を噛んじゃったんだよね。あれで気絶したから、相当痛かったんだろうなと思って、謝ろうと思って来たんだよ。ごめんなさい。」
シンジは彼女にした事を伝えて、謝りたかったんでこうして謝れて少しホッとする事が出来た、と思うのは早かったようだ。
「な、な、なん、で、すってーーーー!!!!! あ、貴方、わ、わたしの唇を奪った上に、角を噛んだですって!!」
「う、うん。ごめんね。凄く痛かったんだね。本当にごめん!」
彼女のうろたえぶりに、シンジは相当痛かったんだろう思って何度も謝るが、彼女の表情は険しくなる一方だった。
「謝ってすむ問題じゃないっての!! 鬼族にとって、角を異性に噛まれるってのは、噛んだ相手のものになるって意味があるのよ! まさか、傷まであるわけじゃないでしょうね?」
そう言うのでエレノアールが彼女の角を確認すると、そこにはシッカリと傷が残っていた。
「ちゃんと、有るわね」
「!!!!!なんて事なの。外見で傷がちゃんとあると解れば、私はもう人妻ですから手を出さないでっていう意思表示にもなるのよ!」
エレノアールがポンと手を叩いて閃いたって感じの表情をした。
「つまり、シンジは強引に貴女をお嫁さんにしてしまったという事ね」
「遺憾ながら、そうです!」
三人は黙り込んでしまった。
彼女は、顔を赤くしベットの上で半泣き状態、シンジは何があったのか解ってないようで、エレノアールだけが冷静に考え事をしているようだ。
最初に動いたのは、エレノアールだった。
シンジの前まで来ると、シンジに向かって優しく微笑むと、
「おめでとう。男としてちゃんと責任取りなさいよ」
有無を言わさない迫力がそこにはあった。
次に、彼女の方へと向かいベットの上に腰掛けると、肩に手を置いてこれもまた優しく微笑む。
「これで貴女はわたしの娘って事になって、貴女の願いも見返り無しで受ける事が出来るわ。世間知らずの息子だけど宜しくね」
真顔で息子の嫁として認める発言に彼女は涙をぽろぽろと流し続ける。
「そんなああああ」
「????????」
一方シンジは、まだ訳が解って無いようだ。
「これで丸く修まりそうね」
それで良いんですか?エレノアールさん。
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