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まだ四年生
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引っ越しが終わった。人生初めての経験だった。
理由は、両親の離婚である。母親に無理やり連れてこられた僕は、無理を言って同じ小学校に電車で通う事にしてもらえた。
一度はクラスでお別れ会をして、友達との別れを悲しんだが、また友達と過ごせる日常を嬉しく思った。
「乗る電車はわかってる?」
車の窓を少し開けて、窓ガラス越しに心配をする
「うん。」
乗るのはただの数駅だが、四年生の僕にはとても不安で、切符を買うのさえ初体験だった。ポケットの中で擦れる硬貨は冷たく、余計に心細くさせた。
「大丈夫よ、駅の係員には藤男おじさんもいるし、学校に着いたら友達に自慢してやりな、電車で学校まで登校してきたんだぜ!って」
「うん。」
不安でいっぱいだった気持ちには、少しわくわくした気持ちが芽生え、行ってきますと言葉を残して駅のホームへと向かった。
「お、きたんけ!」
白髪の混じった頭の藤男おじさんは、早朝だというのに張り上げた声で話しかけてくる。
「おじさんおはようございます、鏡石までの切符をください」
緊張した手でお金を渡し、切符が貰えるのを待つ。
「はいよ、鏡石ね。偉いなぁ、一人で電車かぁ。」
「おじさんいつもここにいるの?」
「まぁこれが仕事だからな。まだちいせぇから怖いだろけど、そのうち慣れるさ。」
そう言って木の根のような指で切符をくれた。
「ほら、電車が来たぞ、行ってきな!」
「行ってきます!」
そう言って、同じ電車に乗るであろう高校生の後ろを着いて電車に乗った。車窓から早送りのように流れる景色は、これから友達に会える喜びを急かすようだった。
「え?!電車できたの?」
「うん、お母さんにたのんだんだ!」
仲のよかった真弘は、まるで犬のように走ってきて話しかけてきた。
「すげーな、じゃぁこれからも遊べるね!」
「うん!」
同じ教室に向かって廊下を歩き、教室に着くと。
「大誠じゃん!」
「え!?」
みんなの反応に顔が火照り、それを隠すように下を向いて席に着く。
「席につけー、朝の会するぞー」
少し遅れて先生が入ってくる。席にみんなが着いたあともザワつく教室。
「みんなも気づいてるけど、大誠が今日からまたこの教室で一緒に過ごすことになった!」
「やったー!」
「休み時間ドッチボールしよーぜ!」
まるで自分が太陽になったかのように皆は僕の方に体を向け、笑顔になっている。
「うん!」
「よし、それじゃ、今日の日直!朝の会を始めてくれ」
こうして、また変わらない日々が始まった。
理由は、両親の離婚である。母親に無理やり連れてこられた僕は、無理を言って同じ小学校に電車で通う事にしてもらえた。
一度はクラスでお別れ会をして、友達との別れを悲しんだが、また友達と過ごせる日常を嬉しく思った。
「乗る電車はわかってる?」
車の窓を少し開けて、窓ガラス越しに心配をする
「うん。」
乗るのはただの数駅だが、四年生の僕にはとても不安で、切符を買うのさえ初体験だった。ポケットの中で擦れる硬貨は冷たく、余計に心細くさせた。
「大丈夫よ、駅の係員には藤男おじさんもいるし、学校に着いたら友達に自慢してやりな、電車で学校まで登校してきたんだぜ!って」
「うん。」
不安でいっぱいだった気持ちには、少しわくわくした気持ちが芽生え、行ってきますと言葉を残して駅のホームへと向かった。
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白髪の混じった頭の藤男おじさんは、早朝だというのに張り上げた声で話しかけてくる。
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緊張した手でお金を渡し、切符が貰えるのを待つ。
「はいよ、鏡石ね。偉いなぁ、一人で電車かぁ。」
「おじさんいつもここにいるの?」
「まぁこれが仕事だからな。まだちいせぇから怖いだろけど、そのうち慣れるさ。」
そう言って木の根のような指で切符をくれた。
「ほら、電車が来たぞ、行ってきな!」
「行ってきます!」
そう言って、同じ電車に乗るであろう高校生の後ろを着いて電車に乗った。車窓から早送りのように流れる景色は、これから友達に会える喜びを急かすようだった。
「え?!電車できたの?」
「うん、お母さんにたのんだんだ!」
仲のよかった真弘は、まるで犬のように走ってきて話しかけてきた。
「すげーな、じゃぁこれからも遊べるね!」
「うん!」
同じ教室に向かって廊下を歩き、教室に着くと。
「大誠じゃん!」
「え!?」
みんなの反応に顔が火照り、それを隠すように下を向いて席に着く。
「席につけー、朝の会するぞー」
少し遅れて先生が入ってくる。席にみんなが着いたあともザワつく教室。
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「やったー!」
「休み時間ドッチボールしよーぜ!」
まるで自分が太陽になったかのように皆は僕の方に体を向け、笑顔になっている。
「うん!」
「よし、それじゃ、今日の日直!朝の会を始めてくれ」
こうして、また変わらない日々が始まった。
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