こいつ弟の彼女だから【R18】

まきします

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それぞれの過ごす冬

うさぎちゃんに尽くす夜 前編

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 そろりと足音を立てないように廊下を歩く。
 ついてくるのは鵜鷺さんで、がらっと脱衣所の戸を閉めてから口を開いた。

「一緒にお風呂に入るだなんて、あなた本気?」
「ええ、足が冷えていましたし、まず温まりましょう。嫌でしたら別々でも構いませんが」
「はあ、別にいいわ。あなたの好きにして。それで、二人でも入れる広さなんでしょうね」

 いや、割と普通の広さかな。そういうのを一般家庭に求めても仕方ないと思うんだ。そう思ってパジャマを脱ぎ始めると、彼女もタオルと替えの下着を置いてから、悩むそぶりを見せずに上着を脱ぐ。

 ブラを外すと大きな乳房がゆさりと揺れる。そして背筋を正して見せつけてきた光景に思わずゴクッと喉を鳴らす。

「き、綺麗ですね」
「……胸から褒める男性は嫌われるわよ。今後のために覚えておきなさい」
「いえ、鵜鷺さんは綺麗な人だと思っていますよ」

 首筋に手を置くと、ぴくっと震える。いけるかなと思って口を近づけると、重なる間際でふいっと逸らされた。

「お風呂、入るんじゃなかったの?」
「そうですね、まず温まりましょうか。恥ずかしければ暗くしますが……」

 そう聞いている最中に、するっと彼女はためらうことなく下も脱ぐ。やはりくびれが強く、おへそのずっと下には整えられた陰毛があった。丸みを帯びた太ももは、たぶん多くの女性が憧れる脚線美だ。

 遅れて俺も下を脱ぐと、びんっと盛り上がっていた股間が露わになる。それを見つめてしばらく無言だった鵜鷺さんは、ようやく瞳をこちらに向けてきた。

「本当にお風呂だけを済ますのよね?」
「えーと、そのはずです。おそらくは」

 通り過ぎてゆく間際、そっと耳元に「そう。じゃあ温まりましょう」と囁いて彼女は浴室に入っていく。冷たい言い方だなと思いつつ後をついてゆき、お風呂のふたを外すと浴室は湯気で満ちた。

 ここは子供のころから使っている。そこに裸の女性がいるというのは違和感があるし、不思議でもあった。
 
 すうと息を吸い、目の前のくびれに手をかける。
 それからお風呂用のチェアに誘導すると、鵜鷺さんは抵抗もせず、すとんと座った。
 こちらに向けられたお尻はやわらかそうで、桃尻の美しさというものをまざまざと知る。この股下に鼻を埋めたいと思うのはたぶん俺だけじゃない。
 その彼女はきょろりと浴室を見回した。

「男だけの家なのに、女性用のシャンプーがあるってどうなのかしら。茜が使っていたのよね?」
「ええ、まあ、他に訪れる人もいませんし。では、シャワーをかけますね」

 お好きにどうぞとつぶやかれて、わずかに紺色の混じった髪にシャワーをかけてゆく。
 耳をすっぽりと覆い、肩にかかる前にふんわりと内側に巻いている髪だ。すぐに濡れてゆき、顔にかからないよう注意しながら肩や脚にもかけていった。

 なんだか美容師にでもなった気分だな。そう思いつつ泡立てて、大人しく座る彼女を洗ってゆく。
 真っ白な肌、脇から覗く乳房、ほっそりとした首筋と、視界に入るすべての色気が強いのだから、勃起したものがたまにペチンと触れてしまうのは仕方ない。諦めて背中に乗せたままにしても、彼女は大人しいままだった。

「……あなた、女性経験はどれくらいあるの?」
「え、あまり答えたくないですね。片手の指には収まります」
「そう、やっぱり千夏にも手を出したのね」

 シャワーの手元が乱れてしまい、それで真相に気づかれてしまった。振り返る彼女は、にやりと笑っていた。
 いまのは俺も良く使う手、いわゆる引っかけだ。これだから鵜鷺さんは少し苦手なんだよね。

「最低ね、あなた」
「返す言葉もありません。あの、内緒に……」
「バカね。姉さんに言えるわけないでしょう。あなたたちの仲を見れば千夏が許しているのも分かるし……あら、その顔、もしかして彼女から誘われた?」
「えーと、あまりズバズバ言わないでください。鵜鷺さんは本当に魔女じゃないかってたまに思います」

 ふうん、と紺色混じりの瞳にじろじろ見られており、その向こうには大きな乳房の先端が覗いている。吸うのにちょうどいい大きさというのかな、ぷくっとしていてまた艶がある。
 いたたまれないし勃起が収まらないしで、どうも今夜はやり込まれてばかりだ。じい、と見つめてきたあと、彼女はかすかに笑った。

「そう、告白を断ったのね。私もあのぐらいの年に初めて恋をしたわ。実らなかったけど」
「え、意外ですね。鵜鷺さんなら誰でも簡単に落とせそうですけど」
「姉さんに告白したのよ、あいつ」

 あーー、と俺は納得する。同時にひじ鉄が飛んできて、俺は脇腹を押さえて悶絶することになった。

「い、痛いです……!」
「私に尽くす約束でしょう。もっといたわって優しくなさい。でないと大事なことを教えないまま伊豆に帰ってしまうわよ」

 ぷいっと顔を逸らされたけど、いまひとつ大人なのか子供っぽいのか分からない人だな。

 呼吸を整えて、髪にシャワーをかけて泡を洗い流す。彼女は人形のように大人しくしていて、そんな様子を見ながら冷えないように手足にもかけてからボディーシャンプーに手を伸ばす。それからじっくりと手洗いを始めることにした。

 ちらりとこちらを振り返るものの、彼女はなにも言わない。じっと俺を見ていて、乳房の上、なだらかな鎖骨に触れても拒絶の言葉を口にすることはなかった。

「志穂姉さんはだれからも好かれるわ。でも私はそうじゃないってだけ。そのなかに私の好みの人がいなかったから、この年まで決まった相手はいないわ」

 素直に「もったいない」と思うけどそれは絶対的に禁句だ。彼女は後悔しているわけじゃないし、なぐさめて欲しいわけでもない。だから、すごく魅力的ですよと伝える意味で首筋にキスを灯す。

 柔肌に口づけを繰り返すあいだ彼女はずっと無言だったので、怒っているのかなと視線を上げると、わずかに唇を開いて息を乱しかけていた。ぱっと顔を逸らす様子は、たぶん拒絶という意味じゃない。

 いけそうかなと思い、ゆっくりと乳房を手で覆う。片手ではとても収まらない大きさであり、ひくっと太ももを震わせるのが見えた。

「感度、高いですね。ただ、ここだとさすがに声が響くので……」
「平気よ、ぜんぜん。あなたの好きにしたら?」

 のるんっと乳房の輪郭をなぞるようにすると、わずかに前かがみになって背筋を震わせる。しばらく経って、はーっと彼女は息を吐いた。
 かなり感じやすい。いや、この反応はたぶん期待し過ぎているんだ。でなければこの程度で反応しない。

 背中をなでて泡を広げると、抱きつく形で密着する。そこからしばらく先まで鵜鷺さんはなにも話さなくなった。
 ぷくっと膨らんだ乳頭に向けて輪っか状に指を動かすと、おもちのようにやわらかくゆがむ。ぬるう、ぬるう、という泡だくの刺激に背中が痙攣する様子を直に伝えてきた。

「う……」

 くぐもった声を聞きながら指先で鎖骨をなぞり、そして腕のつけ根、脇の下に向かう。
 くすぐったさを伝えるつもりはなく、脇下のふっくらとした肉をつまむようにすると、ふうッという息が漏れる。
 嫌がる感じがしなかったので、そっと耳元に囁いた。

「ここ、洗います。両腕を上げてください」

 ためらいつつも両腕が上がってゆく。そして頭の上で組むと、彼女は大人しく待った。
 くすぐったくないように、つまむ動きを繰り返す。ここは神経が集中しているところであり、最近だとリンパ腺マッサージで有名な位置だ。
 コリをほぐすように、あまり力を込めずに刺激してゆくと、ここからピクピク震える乳頭が丸見えだ。たぶん本人はそのことに気づいていない。

 真っ白で無防備な脇の下には、不思議と強い色気がある。
 じろじろ見られていることに気づいてもいるだろう。乳頭の震えが一向に止まらず、また気づけば内股になってもいた。羞恥によるものらしく、肌がだんだん赤く染まってゆくので色気をさらに増している。

 かなり興奮しているな。
 彼女の呼吸を聞きながらそう思い、愛撫には至らない触り方をすることに決める。ここは達する直前をキープしたい。
 手首を掴み「もう下ろして平気ですよ」と囁くと、彼女はほっと安堵の息を吐いていた。

 では、ここはどうなっているのかな。
 ゆっくりと太ももの内側に手を入れて、ぬるぬる具合を確かめてから撫で回す。ねちゅ、ねちゅ、と身体を洗うだけにしては淫猥な音がしており、なめらかでやわらかい感触がクセになりそうだ。

 ひくひくという震えが増しており、熱い息を鵜鷺さんは繰り返す。
 そうしてすっかり下半身に意識が集中しているとき、首筋にキスをすると彼女は「アッ!」と初めて声を上げた。

 ぺたんっと口を押えていたけど、すごく艶めかしい声だった。内側がとろーっと溶けつつある声だ。
 振り返った彼女は唇をわずかに開けており、はっ、はっ、と息を繰り返していた。
 その唇がゆっくりと開かれてゆく。彼女の視界の外で、俺の指が陰毛ごと大事なところを洗いだしたからだ。

 腹筋もピクピクと震え始めて「待って」と彼女が言ったとき、ぬるっと指を奥に入れた。同時に左右から太ももが締めつけてくる。
 わななく唇はさらに開かれてゆき、アア、と女の声を漏らしたあとに瞳をとろんとさせてゆく。
 しかしこれは愛撫じゃない。身体を洗うという行為であり、指を入れたまま、手の平ですっぽりと秘部全体を包むようにすると、円を描く動きで洗い始めた。突起を親指で押さえながら。

「洗う、だけじゃ……、なかっ、たの……ッ!」
「ちゃんと洗っていますよ。丸洗いです」

 どこかに掴まりたいらしく、手がうろうろと宙を彷徨う。そしてちょうどいい場所、俺の左右の腕にぎゅっとつかまると内股になったまま彼女は震えを増してゆく。
 しかし達するには遠く及ばない。いつまで経ってもイけない程度の刺激であり、長いこと鵜鷺さんは震え続けた。
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