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知るかってーの!
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「どうしても、忘れられない人がいるんだ...すまない。」
いやいや...こちらとしては、んなもん知るかってーの!って叫びたいところよ。
一応は神妙そうな顔を作っているみたいですけど、明らかに、今言うことではないよね?
もっと早めに、そのことを言えるタイミングが何度もあった筈だよね?
え、アンタのオツムってどーなってます??
これから、アンタと私の婚姻式とやらが始まるんですけど?ねぇ?
「だから?」
「なっ?!だから?とはなんだ!!
お前は、こんな簡単なことも分からないのか?!!」
こんなにも短絡的すぎるからここへ送られてきたんでしょうけど、無理矢理に押し付けられたこっちとしては良い迷惑。
私としては、強引に進められた婚姻式をボイコットしても構いませんよ?
この際ですから、これまた強引に入れられた派閥とやらから離反しても、別に構わないの。
あ、そうでした!
この婚姻式は、一応王家による監視が付いてるんでした...それなら、今直ぐ逃げるのは得策ではありませんね。
では、王命だと強引に迫られたけど、なんとかもぎ取った条件に抵触しておりますし、アイツラにさっさと引き取らせましょう!
さぁ、監視の方々ー、とっとと報告に行ってらっしゃいませ!
「忘れられない人がいるから、なんだと言うの?
まさか、その忘れられない人と結ばれるためにもこの婚姻を無くしたいってことかしら?」
「そうなんだ!
行方の分からなかった彼女が、やっと見付かったんだよ!」
あらあら、行方不明だった方が見付かったことで随分と勝手に喜んでいるみたいですけど、アンタの提案に、
『はい、そうしましょ!』
って、手放しで簡単に賛成するとでも思いました?
思っていたよりも馬鹿ね...ま、これなら話が早くて助かりますー。
「へぇー、そう...行方不明の方が見付かったの。
それは良かったわね。
で?その主張で、許してもらえるとでも思っているの?」
「あぁ、真実の愛なんだ!!」
あらまぁ、これはかなり自分に酔ってるわー。
流石は、唐突に公衆の面前で婚約者でもない人との婚約破棄と、冤罪による断罪を始めたという頭空っぽなクズ男ね。
大公子息だからってことで目こぼしされてるだけの分際で、そんな我が儘が通る訳無いでしょ?
どれだけ頭の中が軽いの?
本当に貴族としての教育を受けてきたのか、とても怪しいわねぇ?
「アナタ、頭の中が空っぽなの?
そんな主張、許される訳が無いでしょ?
アナタの起こした前代未聞の事件の償いをさせるために、我が家には何の利益も無いのに無理矢理出された王命により、強引かつ理不尽に結ばされようとしている婚姻だってこと、まさか...忘れたとは言わないわよね?」
「ぅぐっ!そ、それは...こう、良いように伝えて許してもらえば、なんとかなるだろ!
伯父上は優しいから大丈夫だ!」
アンタの父親が、
『息子は、あの男爵令嬢に嘘を吹き込まれていたんだ!
これでは息子が可哀想だ!』
とか
『息子の代わりに、自分が死んで侘びる!』
だとか言って、国王に泣きついたからなんとかなっただけでしょ?
国王陛下にとっては弟が可愛かったんだろうけど、確認すれば簡単に分かることなのに、ろくに調べもせずに王命だとか理不尽なことをこちらの了承無しに勝手に宣言しやがるだなんて、本当にいい迷惑ですよね?
ま、アンタがあまりにも酷い態度を取れば婚姻を無しにしてもらえるっていう条件を、なんとか頑張ってゴネて付けさせたけど...ね?
さて、そこで意味無くアワアワしている監視の影さん達、そろそろ、さささっと報告に行ってはいただけませんか?
うちの、脳筋で、曲がったことが大嫌いで、猪突猛進な兄が、直接王城に出向いて諸々の報告をしながら、感情に任せて少々暴れてしまっても良いのかしら?
私としては、こうなった兄を止めるのはかなり大変だから、面倒なことを押し付けてくる厄介な方々相手だし、遠慮なくそうさせますけど?
ほら、私の斜め後ろに潜んでいる兄が、すっごく真っ黒な目をしてウズウズしてますよ。
貴方達にも、この状態の兄が暴れるヤバさが分かるでしょ?
「そう...そうね、真実の愛はとても素晴らしいもの!
是非ともそうしましょう!
.........なんて、言うわけ無いでしょ?
どれだけ考えが足りないの?
アナタは、アナタの行動の罰として、あまり関係のよろしくない隣国と接する唯一の都市であるここへ婿養子に送られた筈でしょ?
優秀な婚約者が既にいたこっちとしては、迷惑以外の何者でも無いアナタが、真実の愛だなんだと宣える立場だと思えるなんてあり得ないわ。」
「お前は、哀しい人間なのだな...人は、真実に愛する者と結ばれるべきだろう?
それが分からないなど、心が貧しいとしか言えないな。」
かなりムカつくけれど、王命だと権力を振りかざされたらこちらとしては受けるしかないからって、こっちはかなり我慢して差し上げているのに、
『哀しい人なのだな。』
ですって?
ふざけるのも大概にしなさいね?
アンタみたいなヘナチョコ、ここでは何の役にも立ちませんので、いりません!!
で、真実に愛する者と結ばれるべきとか言う癖に、私の優秀な婚約者を大怪我させてから脅しつけて排除したのは何故かしらねぇ?
あぁ、この馬鹿は関与してなくて、この馬鹿の父親が関与してただけでした...忘れてた。
いやいや、元々はコイツのやらかしたことで起きたことなんだから、コイツも悪いか。
コイツがあんなアホな事件を起こさなければ、私達に飛び火なんてしなかったもんね!
ま、理不尽にも彼に大怪我を負わせて彼らの一族を脅しつけたことで、これからジワジワと報復されることになるだろうけど。
*
いやいや...こちらとしては、んなもん知るかってーの!って叫びたいところよ。
一応は神妙そうな顔を作っているみたいですけど、明らかに、今言うことではないよね?
もっと早めに、そのことを言えるタイミングが何度もあった筈だよね?
え、アンタのオツムってどーなってます??
これから、アンタと私の婚姻式とやらが始まるんですけど?ねぇ?
「だから?」
「なっ?!だから?とはなんだ!!
お前は、こんな簡単なことも分からないのか?!!」
こんなにも短絡的すぎるからここへ送られてきたんでしょうけど、無理矢理に押し付けられたこっちとしては良い迷惑。
私としては、強引に進められた婚姻式をボイコットしても構いませんよ?
この際ですから、これまた強引に入れられた派閥とやらから離反しても、別に構わないの。
あ、そうでした!
この婚姻式は、一応王家による監視が付いてるんでした...それなら、今直ぐ逃げるのは得策ではありませんね。
では、王命だと強引に迫られたけど、なんとかもぎ取った条件に抵触しておりますし、アイツラにさっさと引き取らせましょう!
さぁ、監視の方々ー、とっとと報告に行ってらっしゃいませ!
「忘れられない人がいるから、なんだと言うの?
まさか、その忘れられない人と結ばれるためにもこの婚姻を無くしたいってことかしら?」
「そうなんだ!
行方の分からなかった彼女が、やっと見付かったんだよ!」
あらあら、行方不明だった方が見付かったことで随分と勝手に喜んでいるみたいですけど、アンタの提案に、
『はい、そうしましょ!』
って、手放しで簡単に賛成するとでも思いました?
思っていたよりも馬鹿ね...ま、これなら話が早くて助かりますー。
「へぇー、そう...行方不明の方が見付かったの。
それは良かったわね。
で?その主張で、許してもらえるとでも思っているの?」
「あぁ、真実の愛なんだ!!」
あらまぁ、これはかなり自分に酔ってるわー。
流石は、唐突に公衆の面前で婚約者でもない人との婚約破棄と、冤罪による断罪を始めたという頭空っぽなクズ男ね。
大公子息だからってことで目こぼしされてるだけの分際で、そんな我が儘が通る訳無いでしょ?
どれだけ頭の中が軽いの?
本当に貴族としての教育を受けてきたのか、とても怪しいわねぇ?
「アナタ、頭の中が空っぽなの?
そんな主張、許される訳が無いでしょ?
アナタの起こした前代未聞の事件の償いをさせるために、我が家には何の利益も無いのに無理矢理出された王命により、強引かつ理不尽に結ばされようとしている婚姻だってこと、まさか...忘れたとは言わないわよね?」
「ぅぐっ!そ、それは...こう、良いように伝えて許してもらえば、なんとかなるだろ!
伯父上は優しいから大丈夫だ!」
アンタの父親が、
『息子は、あの男爵令嬢に嘘を吹き込まれていたんだ!
これでは息子が可哀想だ!』
とか
『息子の代わりに、自分が死んで侘びる!』
だとか言って、国王に泣きついたからなんとかなっただけでしょ?
国王陛下にとっては弟が可愛かったんだろうけど、確認すれば簡単に分かることなのに、ろくに調べもせずに王命だとか理不尽なことをこちらの了承無しに勝手に宣言しやがるだなんて、本当にいい迷惑ですよね?
ま、アンタがあまりにも酷い態度を取れば婚姻を無しにしてもらえるっていう条件を、なんとか頑張ってゴネて付けさせたけど...ね?
さて、そこで意味無くアワアワしている監視の影さん達、そろそろ、さささっと報告に行ってはいただけませんか?
うちの、脳筋で、曲がったことが大嫌いで、猪突猛進な兄が、直接王城に出向いて諸々の報告をしながら、感情に任せて少々暴れてしまっても良いのかしら?
私としては、こうなった兄を止めるのはかなり大変だから、面倒なことを押し付けてくる厄介な方々相手だし、遠慮なくそうさせますけど?
ほら、私の斜め後ろに潜んでいる兄が、すっごく真っ黒な目をしてウズウズしてますよ。
貴方達にも、この状態の兄が暴れるヤバさが分かるでしょ?
「そう...そうね、真実の愛はとても素晴らしいもの!
是非ともそうしましょう!
.........なんて、言うわけ無いでしょ?
どれだけ考えが足りないの?
アナタは、アナタの行動の罰として、あまり関係のよろしくない隣国と接する唯一の都市であるここへ婿養子に送られた筈でしょ?
優秀な婚約者が既にいたこっちとしては、迷惑以外の何者でも無いアナタが、真実の愛だなんだと宣える立場だと思えるなんてあり得ないわ。」
「お前は、哀しい人間なのだな...人は、真実に愛する者と結ばれるべきだろう?
それが分からないなど、心が貧しいとしか言えないな。」
かなりムカつくけれど、王命だと権力を振りかざされたらこちらとしては受けるしかないからって、こっちはかなり我慢して差し上げているのに、
『哀しい人なのだな。』
ですって?
ふざけるのも大概にしなさいね?
アンタみたいなヘナチョコ、ここでは何の役にも立ちませんので、いりません!!
で、真実に愛する者と結ばれるべきとか言う癖に、私の優秀な婚約者を大怪我させてから脅しつけて排除したのは何故かしらねぇ?
あぁ、この馬鹿は関与してなくて、この馬鹿の父親が関与してただけでした...忘れてた。
いやいや、元々はコイツのやらかしたことで起きたことなんだから、コイツも悪いか。
コイツがあんなアホな事件を起こさなければ、私達に飛び火なんてしなかったもんね!
ま、理不尽にも彼に大怪我を負わせて彼らの一族を脅しつけたことで、これからジワジワと報復されることになるだろうけど。
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