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全部の思い出を書き記すと、かなり長くなりそうなのでちょっぴり割愛させてもらおう。
母の弟さん、サリューは、国によって強制的に召し上げられて一時期密偵として訓練させられていたらしく、女性のような言葉遣いが抜けないらしい。
ゲイルおじさんがあの手この手で探し出して、国を相手取って裁判を起こして助け出したんだって。
本人の意思を無視した召し上げ行為は違法だよね。
母の妹さんの名前はケイティ。
お隣の領地を治めるオイラー子爵家に嫁いでいて、現在は2人めの子供を身籠っているそう。
過保護な旦那さんを締め上げて、上のお子さんを託してココに来てくれたんだって。
因みに、サリューおじさんとケイティおばさんが双子でした。
「そうだわ!
サリュー様はまだ独身でしたわよね?」
「えぇ、そうよ。」
「では、私を娶ってくださいませ。」
ん?
輝かしい笑顔で、凄いことぶっ込んできたね。
ゲイルおじさんは固まり、ケイティおばさんは楽しそうに頬を染め、お祖父様は目をパチパチさせて2人を見つめてる。
「あら、私、貴女よりだいぶ年上よ?
言葉も女性のものを話してしまうし、爵位を継ぐのは兄よ?
それでも良いの?」
「構いませんわ!
伯爵令嬢として育ちましたけれど、父と元旦那のおかげで今は平民。
サリュー様と添い遂げられるのなら、爵位などいりませんわ。
お母様が嫁いで来られるとお聞きした時、一応人となりについて調べましたの。
その時に、サリュー様のことを知ってからずっと憧れておりましたのよ。」
そっか、お咎めナシではあったけど、爵位没収されてるから離縁した後のお姉様は伯爵令嬢になれないんだもんね。
「まぁ!本当に?」
サリューおじさんを見るお姉様ったら、恋する乙女の目をしてるから本当なんだと思う。
お姉様に、身長差から上目遣いに見上げられてるサリューおじさんも満更でもなさそう。
くっついちゃえば良いんじゃない?
「政略により一度は嫁がなければなりませんでしたけれど、元旦那が婚姻契約違反をすることは分かっておりましたので、己の身を守りつつ早めに違反していただいて安全にオサラバする為に、使用人達を丸め込んでおきましたの。
使用人達に証言をしていただいて、異例の速さで手続きが終わりましたわ。
使用人達には、きちんと紹介状を用意したので大丈夫ですわ。」
うん、婚家の使用人達を丸め込んだってことは、きっと色々やったんだね。
可愛らしく照れながら語る内容じゃなくない?
「兄様、良いかしら?」
「ん?良いんじゃないか?
サリューもそろそろかな?って思ってたし、継ぐ爵位ならあるぞ!」
「え?」
「ガウスのお祖父様が、ガウス伯爵家の持っているミーラ男爵位を、サリューに継がせたいんだとさ。
2日前に連絡が来たばかりだから、まだ言ってなかったけど。」
「えー!」
「サリュー、凄いわ!」
関係性があまり分からないけど、爵位を孫に継がせることもあるんだねぇ。
というか、伯爵家が男爵位も持ってるとかあるんだね。
知らなかったなぁ。
「ガウス伯爵家に連絡しとくよ。」
「私、平民ですわ。」
「サリューが継ぐのは男爵位だから、妻が平民でも大丈夫だよ。」
貴族に嫁ぐのは貴族だけなのかと思ってた。
男爵位なら平民でも大丈夫なんだ!
良かったね!お姉様!
「それなら、私以外は皆一緒に住むのね?」
「そうなるな。」
「私、里帰り出産にしようかしら?」
「そう言うと思ったらしい旦那から、荷物が届いてるよ。」
「私のこと、理解してくださってるのよね。
ウザいくらいに過保護だけど。」
ウザいとか言いつつ、幸せそうだよね。
そんなこんなで、お祖父様。
ゲイルおじさんと、この場には来られなかった奥様と風邪を引いたらしい子供2人。
サリューおじさんとお姉様。
里帰り出産のケイティおばさんとそのお腹の中の子供。
合計10人で母の退院を待つことになりました。
付き添いの王太子殿下は、静かに成り行きを見守ってくださっていて、お姉様の求婚の辺りでは微笑ましそうに穏やかに笑ってた。
因みにだけど、私が第2王子殿下の婚約者なのは変わらないらしい。
王子妃としての礼儀作法とかのお勉強は5歳から始めるそうで、2年後から王宮に通うことになりました。
子爵家って、王子に嫁げるの?って疑問には、
『ん?ゲイル殿に爵位が移ったら伯爵家になるんだから問題ないよ?
今までずーっと断られてきたけど、今度は断らせないからね。』
だそうです。
伯爵家になると面倒が増えるからって、王家からの申し出を断り続けてきたらしいご先祖様。
面倒が増えることが決まってしまったゲイルおじさんのことを、どうか見守ってあげてください。
ついでに、王子妃教育を受けなければならない私のことも、ヨロシク!
*~完~
母の弟さん、サリューは、国によって強制的に召し上げられて一時期密偵として訓練させられていたらしく、女性のような言葉遣いが抜けないらしい。
ゲイルおじさんがあの手この手で探し出して、国を相手取って裁判を起こして助け出したんだって。
本人の意思を無視した召し上げ行為は違法だよね。
母の妹さんの名前はケイティ。
お隣の領地を治めるオイラー子爵家に嫁いでいて、現在は2人めの子供を身籠っているそう。
過保護な旦那さんを締め上げて、上のお子さんを託してココに来てくれたんだって。
因みに、サリューおじさんとケイティおばさんが双子でした。
「そうだわ!
サリュー様はまだ独身でしたわよね?」
「えぇ、そうよ。」
「では、私を娶ってくださいませ。」
ん?
輝かしい笑顔で、凄いことぶっ込んできたね。
ゲイルおじさんは固まり、ケイティおばさんは楽しそうに頬を染め、お祖父様は目をパチパチさせて2人を見つめてる。
「あら、私、貴女よりだいぶ年上よ?
言葉も女性のものを話してしまうし、爵位を継ぐのは兄よ?
それでも良いの?」
「構いませんわ!
伯爵令嬢として育ちましたけれど、父と元旦那のおかげで今は平民。
サリュー様と添い遂げられるのなら、爵位などいりませんわ。
お母様が嫁いで来られるとお聞きした時、一応人となりについて調べましたの。
その時に、サリュー様のことを知ってからずっと憧れておりましたのよ。」
そっか、お咎めナシではあったけど、爵位没収されてるから離縁した後のお姉様は伯爵令嬢になれないんだもんね。
「まぁ!本当に?」
サリューおじさんを見るお姉様ったら、恋する乙女の目をしてるから本当なんだと思う。
お姉様に、身長差から上目遣いに見上げられてるサリューおじさんも満更でもなさそう。
くっついちゃえば良いんじゃない?
「政略により一度は嫁がなければなりませんでしたけれど、元旦那が婚姻契約違反をすることは分かっておりましたので、己の身を守りつつ早めに違反していただいて安全にオサラバする為に、使用人達を丸め込んでおきましたの。
使用人達に証言をしていただいて、異例の速さで手続きが終わりましたわ。
使用人達には、きちんと紹介状を用意したので大丈夫ですわ。」
うん、婚家の使用人達を丸め込んだってことは、きっと色々やったんだね。
可愛らしく照れながら語る内容じゃなくない?
「兄様、良いかしら?」
「ん?良いんじゃないか?
サリューもそろそろかな?って思ってたし、継ぐ爵位ならあるぞ!」
「え?」
「ガウスのお祖父様が、ガウス伯爵家の持っているミーラ男爵位を、サリューに継がせたいんだとさ。
2日前に連絡が来たばかりだから、まだ言ってなかったけど。」
「えー!」
「サリュー、凄いわ!」
関係性があまり分からないけど、爵位を孫に継がせることもあるんだねぇ。
というか、伯爵家が男爵位も持ってるとかあるんだね。
知らなかったなぁ。
「ガウス伯爵家に連絡しとくよ。」
「私、平民ですわ。」
「サリューが継ぐのは男爵位だから、妻が平民でも大丈夫だよ。」
貴族に嫁ぐのは貴族だけなのかと思ってた。
男爵位なら平民でも大丈夫なんだ!
良かったね!お姉様!
「それなら、私以外は皆一緒に住むのね?」
「そうなるな。」
「私、里帰り出産にしようかしら?」
「そう言うと思ったらしい旦那から、荷物が届いてるよ。」
「私のこと、理解してくださってるのよね。
ウザいくらいに過保護だけど。」
ウザいとか言いつつ、幸せそうだよね。
そんなこんなで、お祖父様。
ゲイルおじさんと、この場には来られなかった奥様と風邪を引いたらしい子供2人。
サリューおじさんとお姉様。
里帰り出産のケイティおばさんとそのお腹の中の子供。
合計10人で母の退院を待つことになりました。
付き添いの王太子殿下は、静かに成り行きを見守ってくださっていて、お姉様の求婚の辺りでは微笑ましそうに穏やかに笑ってた。
因みにだけど、私が第2王子殿下の婚約者なのは変わらないらしい。
王子妃としての礼儀作法とかのお勉強は5歳から始めるそうで、2年後から王宮に通うことになりました。
子爵家って、王子に嫁げるの?って疑問には、
『ん?ゲイル殿に爵位が移ったら伯爵家になるんだから問題ないよ?
今までずーっと断られてきたけど、今度は断らせないからね。』
だそうです。
伯爵家になると面倒が増えるからって、王家からの申し出を断り続けてきたらしいご先祖様。
面倒が増えることが決まってしまったゲイルおじさんのことを、どうか見守ってあげてください。
ついでに、王子妃教育を受けなければならない私のことも、ヨロシク!
*~完~
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