思い付き短編集

神谷 絵馬

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アホな旦那様は放っておいて...3

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「うふふ、ほら、アリーシアさん、オルトと私は従兄弟としての情しか持ち合わせておりませんの。
どうぞ、安心してくださいね。
オルト?取り敢えず、息子さんをアリーシアさんにお返ししてくださるわよね?
これからのことは、3人・・で話し合いましょう?ね?」

「リア...。」

あら、顔色が悪ぅございますわよ?
ウフフフフ、貴方の蒔いた種でございましょう?
さ、責任もって、綺麗に刈り取りましょうね。

「アリーシア様、お子さんですわ。」

「ありがとうございます。
フレイリアナ様、何やら誤解があった様で...その......申し訳ございません。」

きちんとしていなかったオルトが悪いのですから、アリーシアさんが謝る必要などありませんのに...。
それに、そんな風に悄気られると、よしよしと頭を撫で回したくなってしまいますわ!
はぁ、お子さんを生んでも尚可愛らしい。
ベッドから出られないのがこんなにも口惜しいなんて、久しぶりですわ!

あらあら、産まれてからまだ3日程ですのに、母様が抱いているのが分かりますのね?
小さい声で母様を呼んでおりますわ。
ギュッと握られていた可愛らしい拳も、ゆるりと解けて...母様の服をしっかりと握ってますわ!
あぁ、可愛らしいわぁ!
私も、後で...あ、私熱があるんでしたわ。
そうね、いつか元気になったら是非抱いてみたいわ。

「アリーシアさんは何も悪くありませんわ。
悪いのは全て、見当違いの嫉妬をして間違った方向に行動したオルトですもの。
だから、謝らないでくださいな。
謝るべきなのは、貴女を傷付けてしまったオルトの方ですわ。

うふふ、オルトったら、とても子供っぽくって可愛らしいでしょう?
産まれたときから、身体が弱いからと周りの方々が私のことを甘やかしておりましたから、オルトは私に対して嫉妬しておりますのよ?
愛するアリーシアさんや息子を、私が独占するだろうと変に気を揉んでおりますの。
でもね?私は身体が弱くて外には殆ど出られませんから、私が元気でお家にいる間くらいちょっと独占したって構わないでしょう?
そう思いませんこと?アリーシアさん。」

「そうですね...。
フレイリアナ様のお身体に障らない程度であれば、独占してもよろしいかと思いますわ。
日々、お身体が辛いなか、お1人で寂しかったのではありませんか?」

「シア?!」

「うふふ、嬉しいですわ。
これからは、沢山お話しいたしましょうね。」

「はい!」

アリーシアさんが私の手を握って、私の横たわるベッドの横に膝をついてくれましたの。
ウフフ、お友達、嬉しいですわ!
オルトは、青褪めた顔で目を見開いておりますけれど、一児の母となったアリーシアさんの気持ちを考えなかった貴方が悪いのよ?
私のことも悪女として話していたのでしょうし、暫くは、2人を独占させていただきますわ!
あ、早めに別邸を引き払いませんとね。
心無い声をかけてこられていた周囲の方々にも、アリーシアさんと私の仲の良さを見せ付けて差し上げませんと!!
うふふ、私、とても根に持つのですわ。





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