思い付き短編集

神谷 絵馬

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竜の愛し子の番。4

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「おっきぃでしゅのね?
うろこがキラキラしてて、キレーでしゅわ!」

[ほんに愛らしい...この方が我が主の番で間違いないようだな。
マリシア嬢、抱いても良かろうか?]

「はい!どうじょ!」

アルフィーノさんの身体が大きすぎて、私をよく見ようとしたアルフィーノさんが伏せるような体勢をし始めたら、大きなお顔から届く鼻息が凄い。
私が1人で立っていたとしたら、きっと簡単に吹き飛んじゃいそうね!
やっぱり私を抱っこしたいらしいので、両手をアルフィーノさんに伸ばしてみよう。

[あぁ、これは、手放したくないのぉ...。
マリシア嬢、我のことは愛称であるフィーと呼んでほしい。
主である愛し子と、その番にしか許さぬ愛称だからの?

それと、父君、家に竜舎を作ることは可能かの?]

うん、とと様によりアルフィーノさんの両手に乗せられました。
そして、アルフィーノさんから愛称呼びを許してもらっちゃった!
フィーだって!可愛い!
愛し子様と私だけにしか許さないなんて、なんだか特別な感じがして嬉しいよね。

「実は、1月程前に散歩をしていたマリシアが大きな卵を拾ってきておりまして...もしかしたら竜が孵るのではと竜舎を建築中なのです。」

[ほう...卵とな?]

「えぇ、こちらです。」

とと様、いつも思ってたんだけど、その大きさの卵をどこから出してるの?
竜さん達との顔合わせが始まる少し前まで、とと様と私の間に挟む形で抱っこしてた卵。
もしも竜だったら大きい竜舎が必要だからって建て始めてたけど、そこにフィーさんが来るの?
なら、この子のも新しく建てないといけないよね?
とっても大きい竜舎を建ててくれてる大工さん達がもっともっと大変になっちゃうけど、この子のまで頑張ってもらおう!

[ふむ、これは竜の卵ではないぞ?]

「しょうなのでしゅか?」

[うむ。これは、フェニックスの再生卵で間違いないだろう。
近々産まれるぞ?]

「ふぇにくしゅ、キレーでしゅか?」

[雛のうちは地味な色をしておるが、成体となればとても美しいぞ?]

「たのしみでしゅ!
ふぇにくしゅ、おおきくなるのでしゅよー。」

とと様と大切に大事に温めてきた卵の中身は、フェニックスだそうです。
再生卵っていうのは、寿命がきたから卵に戻った的なことかな?
私が想像してたのは、寿命がきたら燃え尽きてその灰の中から雛がピヨピヨ復活する感じかな?って思ってた。
寿命がきたら卵に戻るんだねぇー。

うーん、フェニックスって燃えてる印象しかないけどきっと綺麗な鳥さんだよねー。
何色なんだろう?赤?オレンジ?深紅?それとも真紅?気になるなぁ。

[マリシア嬢は温かいのだな。]

「えぇ、自慢の娘なのです。」

とと様から卵を受取りシゲシゲと眺めていたフィーさんから卵を渡されたので、少しでも温めようとムギュッと抱っこしていたら、フィーさんに温かいと言われました。
ウフフフフ!子供体温はとっても温かいでしょ?
とと様、私を抱っこして寝るといつも汗が凄いもの!
でも、とと様に抱っこされて寝るのが1番安心出来るから、やめません!





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