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やみくも

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3章ー邪種編ー

59.ー邪種動乱Ⅰー 心酔 ー(前編)

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 2階のフロアに下り、広間へと向かった。

 道中で廃人形や氷柱が襲い狂うが、気にせずに一目散に向かった。

曖人「催眠の効きが強くなってきた。長引けば、餌食になる…。」

 そして広間に繋がる廊下へと着いた。

 シンボルまでの距離は、30m程だ。

曖人「あれだ…!」

 俺は足に魔力を込め、蹴り上げて接近しようとしたが、氷塊によって足元を奪われた。

曖人「剣術:激怒炎斬」

 足元の氷を溶かすと、邪力球が八方から放たれた。

曖人「剣術:乱れ斬ドレーク海風」

 それを連撃によって、相殺した。

曖人「……随分と必死だな。」

溺「貴方は、私達に必要な存在なの。強大な力を持つ物が、敵として君臨されると、種の存続が危うくなるの。だから…監禁状態にするか、手駒にするかの2択なんだ♡」

曖人「そうか。だが、急所は目前だ。悪いが、負ける道理がない。」

溺「最後まで油断してたら死んじゃうよ?まぁ私的には、魂は要らないからどっちでも良いけど…。」

 俺は剣に魔力を纏い、急所であるシンボルに攻撃を仕掛けにいった。

曖人「剣術:這い上がる濁光」

 確かに斬ったと思ったが、どうやら氷塊によって防がれたようだ。

 そして、氷塊が広がり、バリアのようにシンボルを囲った。

 更に、廃人形が背後から、接近してきていた。

曖人「ッッ!」

 咄嗟に防御姿勢を取り、廃人形の攻撃を防いだ。

溺「…こんなに追い詰められたのは初めてだよ。でも、まだ勝った気になるのは速いから…。私の手で必ず…。」

 すると、複数体いた廃人形が床に取り込まれて、床から、1人の少女が出現した。

溺「体術戦…何年ぶりだろう…。実際、常に体術戦はしてるけどね…。」

 どうやら、溺の本体を模した攻撃ユニットのようだ。

曖人「ようやく姿を現したな。」

溺「勘違いしないでよ。私がこの姿で出たからと言って、これが全てじゃない。私の直接攻撃に加え、氷柱や廃人形、パルスも飛び交う。
施設自体が、私の攻撃圏内だから。」

曖人「承知の上だ。まさか、こんな少女に翻弄されているとは、思わなかったが。」

溺「邪種は邪念の塊。それに魂が宿った結果、生まれた存在だから。私はまだ生まれたてで、17年少しだけど。」

 俺は剣に魔力を灯し、溺を斬り掛かったが、氷塊によって防がれた。

溺「改めて…私は心酔邪種 溺 。貴方を倒す人だよ。はい、お返し♡」

 溺は拳に邪力を纏い、カウンターを入れてきた。

曖人「ぐはっ!」

 俺は軽く吹っ飛ばされ、着地地点からパルスを飛ばされ、被弾した。

曖人「ッッ!……想像以上の強さだ…。」

溺「だから言ったでしょ?まだ勝った気になるのは速いって。」

 奴に近づくのはリスキーだと判断した俺は、剣を床に刺そうとしたが、硬すぎて刺せなかった。

溺「何?近づくのが怖い?言っておくけど、私が出てきている時は、施設内の触覚は無くなるから、卑怯な手は通じないよ♡」

 近接戦闘をするしか無いようだ…。

 俺は剣に光を纏い、斬撃波を放った。

 しかし、氷柱が生成されて防がれた。

 その後、溺は床に取り込まれ、背後の床から出現した。

曖人「なっ!」

溺「拳術:夢々杞憂」

 すぐに反応して防御姿勢を取ったが、防ぎきれず、多少被弾した。

 だが、こちらも一発斬りを入れられた。

溺「ッ!防御しながらも反撃を入れてくるなんて…!貴方は凄い人だ…。」

 被弾して重くなった腰を、俺はゆっくりと上げた。

曖人「くっ…。(冗談じゃない。こっちもギリギリだぞ。あれでも自分を下に見てるって、邪種の平均値はどれだけ高いんだ!)」

 溺は一気に距離を詰め、追撃を入れに来た。

曖人「剣術:隆斬」

 迫る溺を、隆起させて軌道をずらした。

溺「ふゃっ!……あはっ。」

 俺は違和感に気づいた。

曖人「…分かったよ。本格的にギミックを理解してきたよ!」

 今、俺は直接攻撃を与えていなかった。

 しかし、溺は…ダメージは喰らっていないが、反応はした。

曖人「触覚は無いだ?お前に無いのは……。」


      ー痛覚だろー


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