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やみくも

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7章―A ー閉情編ー

145.離された少女

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 私は人間として生まれた。元々半人だったわけではない。ただ、少し特殊な能力を持っていた。それは、“ありとあらゆる物質と融合する”「結合」。
 幼少期の私は全然この力を扱えなかったし、その他の力が優れていなかったため戦闘なんて全然できなかったが、危険だと判断され故郷から追放された。

 生き抜く術を知らないまま大自然に放り込まれた私は、何度も死にかけた。ボロボロになりながらも、生き延びた。
 そんな不安定な旅の中、私はある集落に辿り着いた。


   ーナイトジャングルー
   虫類・爬虫類の集落


 樹海の奥に隠れた集落ナイトジャングルは、虫系半人が住んでいた。最初は私が人間だったこともあって信用されていなかったが、長に事情を話したら引き受けてくれた。
 その時に、半人としての遺伝子を貰い、蜘蛛になった。(私は能力遺伝子が欠けた状態で生まれたため、授受することができたけど、完全な状態だと改造するしかなくなる。)
 集落の人達は私を育ててくれて、一人前になれた。その中では友達もできた。彼女こそがハロウィンだった。
 集落の人達と狩りや模擬戦をして生活した日々は、故郷から離された私にとって第二の家のようだった。でも、それで一生を終える事は叶わなかった。







 ある日、集落は滅びた。ウィンター率いる小規模集落に何故か目を着けられ、無慈悲に民は死んでいった。
 私達はたまたま狩りに出ていたため襲撃を免れれたが、帰ってきた時は絶望でしか無かった。

バレンタイン「な、何よ……これ……!」

ハロウィン「………フェンリルの氷解水が混じっている。あいつらね……。」

バレンタイン「あ、あいつら……?」 

ハロウィン「氷河の半人集落。そこのかつての頭領とうちの長は因縁があった。現頭領は封印されたかつての頭領の従者。決着を着けにきたようだね。」

 何処を見渡しても、怪物の死体が転がっている。全員で応戦したようだが、手も足も出ていなそうだ。
 故郷に捨てられ、第二の故郷も崩壊した。私の心と精神は、既にズタボロだった。

バレンタイン「ねぇ、ハロウィン。ついてきてくれる?私はもう疲れたんだよ。……集落の位置は知ってる?」

ハロウィン「結構距離あるよ。でも、まだ樹海から抜けられていないと思う。」

バレンタイン「そう。なら、話は早いわね。」

 私は巨大な蜘蛛の姿に変身し、上から見渡した。すると、テントを見つけた。その周囲には、狼やシロクマの半人が居た。
 
バレンタイン「魔術:糸」

 糸を飛ばし、テントを囲った。私は人の姿に戻り、その位置に向かった。

ハロウィン「待ってー!」







半人A「誰か来るぞ!迎え討て!」

 半人は次々に魔術を放ってくるが、ハロウィンの召喚するカボチャが全て蹴散らした。
 すると、テントの中から冷気が漏れ、刹那、テントが破壊された。中からは、フェンリルが出てきた。

ウィンター「残党が居たか。……魔術:アイスブレス」

 すると、アイスブレスを放ってきたが、私は蜘蛛の姿に変身し、糸を放って相殺した。
 尻尾の毒液を放つが、ウィンターはそれを軽く飛び越える。

ウィンター「せいぜい15年弱しか生きていないチビ戦士かと思ったが、やるじゃないか。それでも、経験の差は埋められないが。魔術:氷牙輝」

 牙に冷気を纏い、ウィンターが飛びついてくるが、私はそれより先に振り払った。そして、追撃に糸で拘束し、足で踏みつけた。

ウィンター「ぐはぁ!」

 すると、体力か魔力が限界を迎えたのか、彼は人の姿に戻った。
 私も、人の姿に戻した。

バレンタイン「貴方の負けね。どうする?ここで死ぬか、私の下僕になるか。」

ウィンター「……だれが下僕なんかに……ぐはぁ!」

 より力を強めて踏みつけると、ウィンターは苦しんだ。

ウィンター「はぁ……下僕になる!下僕になるから!許……せ…。」

 こうして、事態は片付いた。それから、私達はしばらく旅をしていた。本当の楽園を作るために。







 旅の途中、私達は離れ離れになった。強風により私一人が遭難したのだ。
 生物も狩り尽くし、魔力が枯渇していた私は、近くにあった石と融合して、身を潜めていた。

バレンタイン「う…うーん。」

 遭難から数日経過した朝、お腹がくすぐったく感じ目覚めると、異変に気づく。
 木々に覆われていた空が随分開けて見えると思って下を向くと、遭難していた森が広がっていた。

バレンタイン「え…一体どうなって?!」

???「心配は無用ですよ。」

 すると、テレパシーのように声が聞こえ、下から得体の知れないオーラを放つ男が上昇してきた。

Cos/35「7つの大罪色欲の魂を付与しました。枯渇したエネルギーを穴埋める形です。これは一つ貸しですが。どのように返してくれるのか。」

 言われてみれば、魔力とは全く異なる、何でも出来そうなくらい強いエネルギーを感じる。
 この人がいなかったら、私は餓死待ったなしだった。

バレンタイン「貴方が望むようにして。」

Cos/35「自分の下に就くこと。これを永続条件とし、貴方は自由にしていていい。ただし、こちらが招集した時は必ず出席すること。この条件を飲むなら、定期的にエネルギー及び能力を強化しましょう。」

バレンタイン「分かりました。名はなんと……」

Cos/35「それはまだお伝えできません。Cos/35とでも呼んでください。では、またの機会に。」

 そう言って、Cos/35様は消えた。その後私はハロウィンと合流し、インフィニット教として旅を続けた。


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