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やみくも

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9章ー総力決戦編ー

206.立ちはだかる脅威(後編)

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 左入口で激戦の静けさが漂う中、反対側でもドルフィオン、I Love LegendILLが謎めいた敵達と遭遇していた。

アリア「マーリンちゃん…あれって…」

マーリン『……白の死神…コード様に倒されたはずじゃ…』

 サイサリン列島でコードとほぼ互角に打ち合った死神サティリィとそっくりな姿の男と巨兵が待ち構えていたのだ。
 しかし、マーリンは違和感に気づいていた。

マーリン『でも、あの日と比べて魔力の濃度が薄すぎます……現地に居なくても見るからに…』


???「それもそのはずだ。」

テル「その声は……」

 すると隣の部屋からエレキギターのようなものを担いだ男が歩いてきた。その姿を見るなり、テルは反応を示した。

テル「ライガ……」
 
マーリン『…お知り合いですか?』

テル「知り合いも何も、彼とは小さい頃からの仲だった。俺がこの世界に来たきっかけも彼だ……」

ライガ「そんなこともあったな。だがなテル、もうお前の知っている俺だと思わない方がいい。帰る気も、さらさら無いのだから。」

 二人の会話を聞いて、皆はライガが敵だと認識した。テルがマインダーによって召喚された地球人だというのはドルフィオンの中では知られている。

アリア「もしかして、テルの言っていた決別した人って……」

テル「皆の想像通りだよ…。」

 双方動きを見せずに睨み合う状況の中、張り詰めた空気を搔き切るようにローズが口を開いた。

ローズ「それでライガ。貴方の隣に立つ奇妙な連中について説明して頂きたいのですが。」

 そんなストレートに核心に迫る質問に、ライガは特に迷う素振りも見せず即答した。

ライガ「見ての通り、お前達の言っている奴で間違いない。ただし、こいつはクローン。オリジナルと比べたら目も当てられないが、簡単にくたばりはしないだろうな。そんで隣のゴーレムはギガント。技術の結晶であり、この世に5機しかない最高の盾。……そんな奴らを相手にしてもなお、歯向かうと言うか?」

 一瞬の油断も許されない相手だと分かり皆が慎重に臨戦体勢に入る中、話を聞きながら密かに魔力をチャージしていたテルが地面を蹴り、サティリィとギガントには目もくれずライガに飛び掛かった。

テル「説明ご苦労様。御託はもう充分だろう!」

ライガ「……テルお前?!」

 そのままライガを隣の部屋に蹴り飛ばして、ライガは炎でギターを造った。

テル「ライガとは俺が蹴りをつける。そいつらの事は任せた!」

 そう言ってテルはライガの飛ばされた部屋に単身向かって行った。



ローズ「困りましたね……今ここに居る中ではテルさんが重要な役回りなのに……」

ベリー「考え方はそれだけじゃないよローズ。あのライガという地球人からは強いエネルギーが感じ取れる。それをテル君が一人で抑えてくれると言ってるんだ。私達のILLの強さは何?」

ローズ「チームワーク…」

ベリー「そうでしょ?それに今はドルフィオンのアリアちゃんとゼノン君、他にも沢山の仲間がいるの。例え強敵二人相手でも、立ち向かえそうでしょ!」

マーリン『私も遠くからですがサポートします!白の死神の戦い方なら覚えていますから!いざとなったらゼノンもいますしね。』

ゼノン「…おいマーリン、良からぬ事を考えていないか?」

マーリン『どうでしょうね?今私ができるのは指揮だけですが…』

 冗談めかしてそう言うマーリンにため息をつきながらも、ゼノンは身体に魔力を纏った。
 それに続くようにローズ達も目の前の敵により集中した。

ローズ「では…参りましょう!」

 ローズの音頭でドルフィオン・ILL連合は一斉に動き始めた。







 塔の左右で本格的な戦闘が始まりフロアを揺るがす中、先発隊が切り拓いた道をラピスラズリの主要メンバー達とギルムが進んでいた。

ファーマ「各地ではもう始まってるようだな。俺達が最後の到着の訳だが、加勢しにいった方が良さそうか?」

フュエル『マーリンとバロンがそれぞれ見張ってるから心配はいらない。直にリヴォリーターも来るはずだ。』

ファーマ「でもこのままただ歩いている訳にはいかないだろ?」

フュエル『考えてみろ、ここは塔のど真ん中の階段だ。エネルギー反応からしても、常識で考えてみても、一番防御が手厚な場所だ。左右組とも最終的にはここで合流する可能性が高い。…避けたいのは乱戦状態だ。』

心明「チェイン達先発隊もどこかで足止めされてると思う。敵の本拠地なんだから、囲まれたら苦戦するのは明らかだからね。」

ファーマ「それもそうだな。……言ってる側から囲まれてしまったが…」

 ファーマ達の前に立ち塞がったのは巨大なタコと、鱗を持つ半人だった。

???「やっと来たか。出待ちにも気付くし楽しくない連中だな。ハズレか……さっさと潰してやるよ…!」

 すると半人の身体からエネルギーが膨張し、シーサーペントに変身した。

???「キャハハハハ!」







 その頃地上では各地で荒れ狂う七代思想宗派の制圧が完了して、コードとレイズ、ユリアが集合していた。

レイズ「曖人とスレイが想像以上に押されてるみたい。…コードはどうする気?彼らを加勢しにいくのか…ドロリィスに向かうのか。」

 少しだけ静まり返り、コードは微かに口角を上げて言った。

コード「彼らは想像以上に粘り強くもある。信じて俺達は先を急ごう。セントラルアンテナ組によれば、ドロリィスの方がまずい。……これまた想像以上に厄介なのが待ち構えていたようだ。」

レイズ「…想像通りにはいかない戦況だね。」

コード「まぁ大丈夫さ。こっちは全員覚悟決まってる。戦術家を指揮専門に回したことで、情報共有と対応は早い。……簡単には崩せないはず。」

ユリア「…早く向かいましょう。皆さんお強いですが、限界はあります。」

コード「そうだな。急ごうか。」

 出現させたゲートに入り、三人はドロリィスへと向かった。
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