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9章ー総力決戦編ー
221.研ぎ澄まされた戦術
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サニイ「くっ…こいつらをどうにかしなければ、何一つ変わらない!」
ブレスを避けながら、ケルベロスを何体かまとめて薙ぎ払っているものの、その数は一向に減る気配がなかった。
ケルベロスの群れに気を取られているサニイを突き刺すように、骨の槍が生えてきた。
サニイ「槍術:炎傘」
骨の槍が突き出す前に跳び上がり、上から骨の芽を焼き払った。しかしその隙を狙ったケルベロスが牙を剥き出してサニイに飛び掛かった。
サニイ「槍術:日戦慄」
ケルベロスを槍で突き刺してやり過ごそうとしたが、刺されたまま消滅せず、そのまま至近距離でブレスを放とうとしていた。
サニイ「……!」
ゼノン「サニイ…!」
ハーブ「待って。」
するとハーブが手に魔力を注ぎ込み、そっと床に触れた。
ハーブ「…魔術:グラビティドーブル!」
刹那、大量にいた骨のケルベロス達は引き寄せられるようにして地面に叩きつけられて、バラバラに砕け散った。
解放されたサニイは着地と同時に跳び上がり、サティリィの鎌と槍をかち合わせた。
サニイ「高みの見物もそこまでだ。同じ目線で戦え、白の死神!」
先程とは一変、流れるような槍捌きでサティリィを押し、圧倒していた。
ハーブ「けほっ…けほっ…!」
ベリー「ハーブちゃん!」
魔力を放出しきったハーブは膝から崩れて咳き込んだ。
ローズ「あの技はぶっつけ本番でしたか……よく頑張りましたねハーブ。もう休んでください。…ベリー」
ベリー「分かってる。ハーブちゃんは私が守るわ。」
ローズ「よろしくお願いします…。」
ベリーはハーブを肩で担いで、その場からそっと離れた。
気を取り直して、残った我々はサニイとサティリィの接近戦に注目した。
ゼノン「にしても流石だな……接近戦に持ち込みさえすれば、相手に何もさせないなんてな。」
ローズ「技の繋ぎ方が上手ですよね。手数以上に、応用力と練度が凄いんでしょうね。」
ゼノン「分かる。ただ、それに対して相手のレパートリーが多彩過ぎて対応しきれていない感じがしてる。サニイはコード達と比べて経験がそう豊富ではない。数で囲まれると若干厳しそうだ。我々の出る幕は残っているな。」
クローンとはいえ、あのサティリィの魔力量も侮れない。現にサニイに押されながらも、骨を用いた遠隔攻撃を仕掛けようとしている。
サニイが奴にトドメを刺すのは時間の問題だが、このまま順調にいくかは分からない。
俺は魔力弾を作り出し、再生しようとしているケルベロスに投げつけた。
ゼノン「サティリィ本体はサニイに任せるとして、我々で場を整えるぞ。二人ともまだ戦えるな?」
ローズ「はい。いつでも準備はできています。」
アリア「私も。」
ゼノン「いくぞ!」
目の前で再生しようとするケルベロス達に、我々は攻撃を仕掛けた。
サニイ「おぉ、ゼノン!」
ゼノン「こいつらは俺らで抑えておく!目の前の敵にだけ集中していろ!」
サニイ「皆ありがとうな…そうさせてもらう!」
そう言ってサニイは勢いよく槍を振るい、サティリィを壁に叩きつけた。
サニイ「一気に蹴りをつける!槍術:日粛清」
槍の尖端にエネルギーを集中させ、彼が渾身の一撃を叩き込もうとしたところ、サティリィは壁を破壊しながら鎌を巨大化させて、槍を防いだ。
サニイ「くっ…」
サティリィ「……ッ!」
巨大化させて鎌を振り上げ、壁の残骸ごとサニイを振りきった。
ローズ「何ですかあの攻撃は!」
マーリン『皆さん気を付けてください!瓦礫が降ってきます!』
ゼノン「ローズかアリアどっちかこの犬共の面倒見ておいてくれ!」
相手していたケルベロスを手刀で振りきり、宙の瓦礫に向かって魔力弾を付着させた。
ゼノン「魔術:C.Fall 」
ローズ達が瓦礫の真下から外れたタイミングを見計らって、付着させた魔力弾を起爆した。すると瓦礫は塵になって降り落ちた。
そうして意識をケルベロスに向き直そうとするのも束の間、骨のブーメランが俺の真横に迫っていた。
アリア「剣術:霜月の夕暮れ」
しかしアリアの援護によって、攻撃に当たらずに済んだ。
ゼノン「助かったぞ。」
アリア「こちらこそ。…微かに地面が揺れてないですか……?」
ゼノン「ああ。下から来る攻撃に気をつけろ…」
身構えていると、予測通り床から骨の槍が突き出してきた。
俺は魔力弾で骨を爆破し、アリアは刀で斬った。
サティリィ「……魔術:骨折り忠のくたびれ猛鮭」
ゼノン「…砕いたはずの骨が尖っていく…?」
折れた骨の槍が尖りながら何本か集まり、大きな魚の骨格を形成した。
ゼノン「本当…自由な能力は面倒だな……ならばこっちも…好き勝手させてもらおうか!アリア、そいつに斬りかかれ!」
アリア「何か策がでも…!」
ゼノン「ああ!」
するとアリアは頷きながら刀に夕霧を纏い、魚に向かった。
魚は刃物のように鋭い骨の牙でアリアを噛み潰そうと口を開いた。そこで俺は透明化した骨の破片を口に投げつけた。そして透明化を解除すると、見事牙に命中していた。
ゼノン「刺さったな。その残骸に俺はとある毒を塗った。…エネルギーを急速に枯れさせる毒をな!」
狙い通り、能力…すなわちエネルギーで動いている魚や周りのケルベロスは脆くなっていった。
ゼノン「今だ二人とも!まとめて片付けるぞ!」
ローズ「ええ!裁術:サンクチュアリー・ブラック!」
アリア「剣術:夕陰の心宿し!」
ゼノン「魔術:C.Fall」
弱体化した骨生物に一気に畳み掛け、全滅へと追いやった。
一方、サティリィ本体も召喚獣が潰えた事で魔力消耗が一気に襲い掛かり、動きが鈍った。
サニイ「派手にやってるな……俺も手こずってはいられないな!」
その一瞬の隙を見逃さず、サニイは力を込めた一撃を突いた。
サニイ「浄化しろ白の死神。槍術:日粛清」
サティリィ「……!」
渾身の一撃がサティリィを貫き、暴れ狂う骨諸共砕け散った。
ローズ「やりましたね……」
サニイ「三人ともフォローありがとう。あと、あの二人にも礼を言っておかないとな。…俺は上を目指すが、ついて来るか?」
ゼノン「いや、俺らはこの階層に残る。敵兵が流れてるとの事だからな。乱戦になる前にここで抑えておくつもりだ。」
サニイ「そうか。まだまだ長い戦いになりそうだが、お互い気を引き締めような。」
ゼノン「勿論だ。無事でいてくれ。」
そうしてサニイは階段の方へと走り去った。我々も音の鳴る方へ向かった。
ブレスを避けながら、ケルベロスを何体かまとめて薙ぎ払っているものの、その数は一向に減る気配がなかった。
ケルベロスの群れに気を取られているサニイを突き刺すように、骨の槍が生えてきた。
サニイ「槍術:炎傘」
骨の槍が突き出す前に跳び上がり、上から骨の芽を焼き払った。しかしその隙を狙ったケルベロスが牙を剥き出してサニイに飛び掛かった。
サニイ「槍術:日戦慄」
ケルベロスを槍で突き刺してやり過ごそうとしたが、刺されたまま消滅せず、そのまま至近距離でブレスを放とうとしていた。
サニイ「……!」
ゼノン「サニイ…!」
ハーブ「待って。」
するとハーブが手に魔力を注ぎ込み、そっと床に触れた。
ハーブ「…魔術:グラビティドーブル!」
刹那、大量にいた骨のケルベロス達は引き寄せられるようにして地面に叩きつけられて、バラバラに砕け散った。
解放されたサニイは着地と同時に跳び上がり、サティリィの鎌と槍をかち合わせた。
サニイ「高みの見物もそこまでだ。同じ目線で戦え、白の死神!」
先程とは一変、流れるような槍捌きでサティリィを押し、圧倒していた。
ハーブ「けほっ…けほっ…!」
ベリー「ハーブちゃん!」
魔力を放出しきったハーブは膝から崩れて咳き込んだ。
ローズ「あの技はぶっつけ本番でしたか……よく頑張りましたねハーブ。もう休んでください。…ベリー」
ベリー「分かってる。ハーブちゃんは私が守るわ。」
ローズ「よろしくお願いします…。」
ベリーはハーブを肩で担いで、その場からそっと離れた。
気を取り直して、残った我々はサニイとサティリィの接近戦に注目した。
ゼノン「にしても流石だな……接近戦に持ち込みさえすれば、相手に何もさせないなんてな。」
ローズ「技の繋ぎ方が上手ですよね。手数以上に、応用力と練度が凄いんでしょうね。」
ゼノン「分かる。ただ、それに対して相手のレパートリーが多彩過ぎて対応しきれていない感じがしてる。サニイはコード達と比べて経験がそう豊富ではない。数で囲まれると若干厳しそうだ。我々の出る幕は残っているな。」
クローンとはいえ、あのサティリィの魔力量も侮れない。現にサニイに押されながらも、骨を用いた遠隔攻撃を仕掛けようとしている。
サニイが奴にトドメを刺すのは時間の問題だが、このまま順調にいくかは分からない。
俺は魔力弾を作り出し、再生しようとしているケルベロスに投げつけた。
ゼノン「サティリィ本体はサニイに任せるとして、我々で場を整えるぞ。二人ともまだ戦えるな?」
ローズ「はい。いつでも準備はできています。」
アリア「私も。」
ゼノン「いくぞ!」
目の前で再生しようとするケルベロス達に、我々は攻撃を仕掛けた。
サニイ「おぉ、ゼノン!」
ゼノン「こいつらは俺らで抑えておく!目の前の敵にだけ集中していろ!」
サニイ「皆ありがとうな…そうさせてもらう!」
そう言ってサニイは勢いよく槍を振るい、サティリィを壁に叩きつけた。
サニイ「一気に蹴りをつける!槍術:日粛清」
槍の尖端にエネルギーを集中させ、彼が渾身の一撃を叩き込もうとしたところ、サティリィは壁を破壊しながら鎌を巨大化させて、槍を防いだ。
サニイ「くっ…」
サティリィ「……ッ!」
巨大化させて鎌を振り上げ、壁の残骸ごとサニイを振りきった。
ローズ「何ですかあの攻撃は!」
マーリン『皆さん気を付けてください!瓦礫が降ってきます!』
ゼノン「ローズかアリアどっちかこの犬共の面倒見ておいてくれ!」
相手していたケルベロスを手刀で振りきり、宙の瓦礫に向かって魔力弾を付着させた。
ゼノン「魔術:C.Fall 」
ローズ達が瓦礫の真下から外れたタイミングを見計らって、付着させた魔力弾を起爆した。すると瓦礫は塵になって降り落ちた。
そうして意識をケルベロスに向き直そうとするのも束の間、骨のブーメランが俺の真横に迫っていた。
アリア「剣術:霜月の夕暮れ」
しかしアリアの援護によって、攻撃に当たらずに済んだ。
ゼノン「助かったぞ。」
アリア「こちらこそ。…微かに地面が揺れてないですか……?」
ゼノン「ああ。下から来る攻撃に気をつけろ…」
身構えていると、予測通り床から骨の槍が突き出してきた。
俺は魔力弾で骨を爆破し、アリアは刀で斬った。
サティリィ「……魔術:骨折り忠のくたびれ猛鮭」
ゼノン「…砕いたはずの骨が尖っていく…?」
折れた骨の槍が尖りながら何本か集まり、大きな魚の骨格を形成した。
ゼノン「本当…自由な能力は面倒だな……ならばこっちも…好き勝手させてもらおうか!アリア、そいつに斬りかかれ!」
アリア「何か策がでも…!」
ゼノン「ああ!」
するとアリアは頷きながら刀に夕霧を纏い、魚に向かった。
魚は刃物のように鋭い骨の牙でアリアを噛み潰そうと口を開いた。そこで俺は透明化した骨の破片を口に投げつけた。そして透明化を解除すると、見事牙に命中していた。
ゼノン「刺さったな。その残骸に俺はとある毒を塗った。…エネルギーを急速に枯れさせる毒をな!」
狙い通り、能力…すなわちエネルギーで動いている魚や周りのケルベロスは脆くなっていった。
ゼノン「今だ二人とも!まとめて片付けるぞ!」
ローズ「ええ!裁術:サンクチュアリー・ブラック!」
アリア「剣術:夕陰の心宿し!」
ゼノン「魔術:C.Fall」
弱体化した骨生物に一気に畳み掛け、全滅へと追いやった。
一方、サティリィ本体も召喚獣が潰えた事で魔力消耗が一気に襲い掛かり、動きが鈍った。
サニイ「派手にやってるな……俺も手こずってはいられないな!」
その一瞬の隙を見逃さず、サニイは力を込めた一撃を突いた。
サニイ「浄化しろ白の死神。槍術:日粛清」
サティリィ「……!」
渾身の一撃がサティリィを貫き、暴れ狂う骨諸共砕け散った。
ローズ「やりましたね……」
サニイ「三人ともフォローありがとう。あと、あの二人にも礼を言っておかないとな。…俺は上を目指すが、ついて来るか?」
ゼノン「いや、俺らはこの階層に残る。敵兵が流れてるとの事だからな。乱戦になる前にここで抑えておくつもりだ。」
サニイ「そうか。まだまだ長い戦いになりそうだが、お互い気を引き締めような。」
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