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9章ー総力決戦編ー
236.ルミ豹変
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ギルム「剣術:血核殲判」
下層へと流れるクローン兵をギルム達が抑えていた。素早い連携攻撃で手際よく敵を減らすが、終わりは見えなかった。
ギルム「チッ…どうして奴らが急に集まりはじめた…」
ファーマ「さぁな。ただ一つだけ分かることがある。」
ギルム「ああ。同じことを思ってるだろうよ。…狂暴化している…あるいは操られている。」
ファーマ「…他組織の仲間も既に疲弊しているはずだ。連携がますます重要になる。なぁフュエル。」
無線機に向かってそう言うと情報部のフュエルが応じた。
フュエル『その通りだ。ファーマ達が戦っていた間、他の部隊でも激戦が起こっていた。我々の戦力もかなり削がれている。』
ファーマ「見れば分かる…どこもかしこも息絶えた同志の姿が嫌でも目に入るからな。…他は今、どんな様子だ?」
フュエル『君達と同様に、それぞれの近場で雑兵を引き受けている。あとは上層階で主戦力を相手している状況だ。曖人は……分からない。全体に目を配っているが、情報部も忙しない。ただ曖人なら…』
ファーマ「…心配はいらないよな。彼らの戦いは信じるしかない。」
二人は曖人の勝利を願った。自分の戦いに集中しながらも、頭の片隅で祈っていた。
ギルム「……そろそろいいか…」
フュエル『あぁ…悪いな。敵の進行路を特定して、殲滅に最適な地点を割り出した。案内するからそこへ向かえ。』
ファーマ「了解!」
ギルム「行くぞ。」
ファーマとギルムは敵を薙ぎ倒しながら、フュエルの指示に従った。
ルミの放った赤い閃光が俺の身体を貫いた。だが一瞬、何か守られるような感覚があった。
ルミ「この距離で撃ったから私も痛いけど、これで……ッ!」
曖人「はぁ……何が…起こった…」
ルミ「…あり得ない……重傷のその身体で、回避も防御もせずに受けきれるはずがない!」
俺が立ち上がると、彼女は困惑した。体力とエネルギーは概ね回復したものの、蓄積されてきた傷で身体は弱っている。自分でも不思議に思った。
ともあれ俺は剣を握り、炎を纏わせた。
曖人「受けきった…その事実だけでは不充分か?…剣術:熱躪」
冷静だった装いから一変、焦りと困惑が見られるルミに俺は先制する。
しかし彼女の反射神経に狂いはないようで、赤いオーラを纏わせた刀で俺の剣を弾いた。そのまま流れるように斬撃が飛んでくるが、俺は躱しながら構え直し、踏み込んで斬り掛かる。
ルミ「くっ…空調:凍傷冷房」
すると能力で周囲の温度を下げられ、力が少し抜けた気がしたので剣を強く握りしめて、斬撃をお見舞いした。
ルミ「剣術:ロア」
曖人「…!」
ルミ「これで痛み分けね。」
斬撃を与えた後、隙かさずルミは反撃してきて俺も同じ部位に切り傷を負った。
しばらく固まったまま呼吸を整えると、俺とルミは同時に動いた。
ルミ「剣術:ダージリンフラッシュ」
曖人「剣術:鰤億雷列」
力を込めた刃がぶつかり合い、エネルギー波が周囲に飛び広がって木々を薙ぎ倒した。力を押し付け合いながらルミは言った。
ルミ「どちらかが折れなければ、一生終わりそうにないね。」
曖人「そう…だな。」
すると彼女は少し寂しげな顔を浮かべ、刀に膨大なエネルギーを送り込みながら言った。
ルミ「威風曖人……違う形で出会っていれば、いいライバルになれたかもしれない。…でも、私はこの道を信じた。だから……消えて?」
刹那、拮抗していた力がルミに傾き始め、俺は閃光の斬撃を受けた後、爆風で遠くの地面に転がり落ちた。
気配に注意を払いながら重い足取りで剣を手に取り、身構えた。すると彼女は閃光の斬撃波を飛ばしながら飛び掛かってきた。
曖人「剣術:殲滅のラピス砂風」
飛んでくる斬撃波を掠りながらも弾き、最後のルミの剣撃は剣で受け止めた。助走の勢いが乗らなくなると、彼女は俺を踏み台にして後退した。
曖人「…それがお前の本気ということか。随分と大胆になるな。」
ルミ「冷静に取り繕っても無意味だと判断したまで。思想釈放……私はこれを我武者羅の状態と解釈している。救世主様の為に、私は命を失っても貴方を仕留める!」
そう言って彼女は過剰なまでの思想エネルギーを纏う刀を俺に向けた。
下層へと流れるクローン兵をギルム達が抑えていた。素早い連携攻撃で手際よく敵を減らすが、終わりは見えなかった。
ギルム「チッ…どうして奴らが急に集まりはじめた…」
ファーマ「さぁな。ただ一つだけ分かることがある。」
ギルム「ああ。同じことを思ってるだろうよ。…狂暴化している…あるいは操られている。」
ファーマ「…他組織の仲間も既に疲弊しているはずだ。連携がますます重要になる。なぁフュエル。」
無線機に向かってそう言うと情報部のフュエルが応じた。
フュエル『その通りだ。ファーマ達が戦っていた間、他の部隊でも激戦が起こっていた。我々の戦力もかなり削がれている。』
ファーマ「見れば分かる…どこもかしこも息絶えた同志の姿が嫌でも目に入るからな。…他は今、どんな様子だ?」
フュエル『君達と同様に、それぞれの近場で雑兵を引き受けている。あとは上層階で主戦力を相手している状況だ。曖人は……分からない。全体に目を配っているが、情報部も忙しない。ただ曖人なら…』
ファーマ「…心配はいらないよな。彼らの戦いは信じるしかない。」
二人は曖人の勝利を願った。自分の戦いに集中しながらも、頭の片隅で祈っていた。
ギルム「……そろそろいいか…」
フュエル『あぁ…悪いな。敵の進行路を特定して、殲滅に最適な地点を割り出した。案内するからそこへ向かえ。』
ファーマ「了解!」
ギルム「行くぞ。」
ファーマとギルムは敵を薙ぎ倒しながら、フュエルの指示に従った。
ルミの放った赤い閃光が俺の身体を貫いた。だが一瞬、何か守られるような感覚があった。
ルミ「この距離で撃ったから私も痛いけど、これで……ッ!」
曖人「はぁ……何が…起こった…」
ルミ「…あり得ない……重傷のその身体で、回避も防御もせずに受けきれるはずがない!」
俺が立ち上がると、彼女は困惑した。体力とエネルギーは概ね回復したものの、蓄積されてきた傷で身体は弱っている。自分でも不思議に思った。
ともあれ俺は剣を握り、炎を纏わせた。
曖人「受けきった…その事実だけでは不充分か?…剣術:熱躪」
冷静だった装いから一変、焦りと困惑が見られるルミに俺は先制する。
しかし彼女の反射神経に狂いはないようで、赤いオーラを纏わせた刀で俺の剣を弾いた。そのまま流れるように斬撃が飛んでくるが、俺は躱しながら構え直し、踏み込んで斬り掛かる。
ルミ「くっ…空調:凍傷冷房」
すると能力で周囲の温度を下げられ、力が少し抜けた気がしたので剣を強く握りしめて、斬撃をお見舞いした。
ルミ「剣術:ロア」
曖人「…!」
ルミ「これで痛み分けね。」
斬撃を与えた後、隙かさずルミは反撃してきて俺も同じ部位に切り傷を負った。
しばらく固まったまま呼吸を整えると、俺とルミは同時に動いた。
ルミ「剣術:ダージリンフラッシュ」
曖人「剣術:鰤億雷列」
力を込めた刃がぶつかり合い、エネルギー波が周囲に飛び広がって木々を薙ぎ倒した。力を押し付け合いながらルミは言った。
ルミ「どちらかが折れなければ、一生終わりそうにないね。」
曖人「そう…だな。」
すると彼女は少し寂しげな顔を浮かべ、刀に膨大なエネルギーを送り込みながら言った。
ルミ「威風曖人……違う形で出会っていれば、いいライバルになれたかもしれない。…でも、私はこの道を信じた。だから……消えて?」
刹那、拮抗していた力がルミに傾き始め、俺は閃光の斬撃を受けた後、爆風で遠くの地面に転がり落ちた。
気配に注意を払いながら重い足取りで剣を手に取り、身構えた。すると彼女は閃光の斬撃波を飛ばしながら飛び掛かってきた。
曖人「剣術:殲滅のラピス砂風」
飛んでくる斬撃波を掠りながらも弾き、最後のルミの剣撃は剣で受け止めた。助走の勢いが乗らなくなると、彼女は俺を踏み台にして後退した。
曖人「…それがお前の本気ということか。随分と大胆になるな。」
ルミ「冷静に取り繕っても無意味だと判断したまで。思想釈放……私はこれを我武者羅の状態と解釈している。救世主様の為に、私は命を失っても貴方を仕留める!」
そう言って彼女は過剰なまでの思想エネルギーを纏う刀を俺に向けた。
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