独自ダンジョン攻略

sasina

文字の大きさ
88 / 125
未定

88.こんな事もあろうかと

しおりを挟む


「美月か」

『はい、美月です』

 美月と一緒に居たのか。それで一緒にモンスターを捜していると。

「咲良はさっきまで教室にいたが、一緒じゃなかったのか?」

 姉妹仲が良いからいつでも一緒に居ると思っていたが。

『実は放課後になった辺りで春ちゃんから「一緒にモンスターを捜しに行こう」と言うメールを私と咲良が頂いて、一緒に行く事になったんですけど。どうせなら凛ちゃんも誘おうと思いまして、咲良は凛ちゃんの教室に行っています。さっき断られたとメールがきていたので、もうすぐ合流する筈ですが』

 やはり春の方から誘ったのか。まあ、美月達なら安心して任せられるな。

 例え逸れに遭遇したとしても、全員で逃げきるくらいは出来るだろう。何なら返り討ちにしてもいい。

 それにしても、ごめんな。
 小池さんが誘いを断ったのは俺の所為だよな。

 今からでも小池さんをそっちに行かせたいが、小池さんは今体力の限界で、合流したとしても完全に足手纏いだろう。

「小池さんは俺と居るよ。モンスターを倒させてあげようと思ってな。多分先に約束していた俺の方を優先したんだと思う」

『そうでしたか。なら今から合流しますか?』

「う~ん、まだダンジョンの事を春には話してないんだよな」

『私は早めに打ち明けた方が良いと思いますが?』

「今どこに居る?」

『まだ私の家です。咲良を待っていますので』

 今は佐久間家か。しょうがないな、今日やらかした美月が一緒に居るんだ。
 もう既にバレていてもおかしくなかったと考えれば、別に良いか。

「明日、俺の知っているダンジョンに連れて行ってやるから、今日の所は大人しくしていろと伝えておいてくれ」

「分かりました。伝えておきます」

「それじゃあ」

「はい」

 通話を切る。

 あとは小池さんが起きるの待つだけだ。

ーーー

「んっ」

 30分ぐらいすると、凛は目が覚めた様で起き上がった。

「おはよう、凛」

「おはようございます。 先輩に呼び捨てを許した覚えはありませんが」

「まあ、いいだろ。俺が勝ったんだから」

 負かした相手をいつまでもさん付けして呼ぶ気分にはなれないし、舐められると思ったので、思い切って下の名前を呼び捨てにする事にした。

「分かりました。それで、勝った先輩は私をどうしたいんですか?」

「どうすると言われてもな。俺は唯秘密を守ってほしいと言っていただけだからな。人物鑑定が使える事が知られなければそれで良い」

「そうですか。私も先輩が王獣化についての秘密を守っていてくれたら、それでいいです」

 凛はそう言い終わると、立ち上がり裏山から出て帰ろうと歩き出す。

 もう少し俺の力について色々と聞いてくると思っていたが、何も聞いて来ないのか。

「凛、ちょっと待って」

 俺が呼び止めると、凛は立ち止まり振り返ってくれた。

「まだ、何かあるんですか?」

「いや、俺が勝ったから、一つ手伝って欲しい事があるんだけど」

「嫌です」

「モンスター狩りを」

「手伝います」

 凛には俺と一緒に狼狩りをしてもらう。

ーーー

 凛にこの裏山で未発見ダンジョンを見つけた事。
 そのダンジョンからモンスターが出てしまっている事。
 モンスターを早く始末しないと折角の未発見ダンジョンが見つかってしまう事。
 そして狼狩りを手伝って欲しい事を説明した。

「分かりました。手伝えば、そのダンジョンを私も使っていいんですよね」

「良いと言うか、ダンジョンの会の皆で管理していこうと考えてる。だから、早くダンジョン外に出ているモンスターを倒さない尽さないと、バレて使えなくなるから、凛も頑張れよ」

 まあ、それだけじゃないんだけどな、君の場合は。

「それでそのダンジョンはどんなモンスターが出るんですか?」

「基本はウルフというモンスター名の狼だけだ。強さは野犬程度で凛なら余裕だろう。あとは偶に逸れという言うlvの高いウルフ系モンスターも居ると思うから、出会ったら連絡してくれ」

「番号知りません」

「はい。これが俺の番号」

 俺はスマホの携帯番号を書いた紙を凛に渡す。

 そんな事もあろうかと、言われると思っていたので、予め書いておいた。

「私ではその逸れには勝てませんか?」

 もう自信満々に勝てるとは断言しないか。

 そう下を向きながら聞いてきた凛を見て、自信を取り戻させてやるべきかと考えたが、今の凛はこれくらいが丁度良いだろう。

 有効打撃とはいかなかったが、俺に何発か入れていたので、完全な自信喪失とはなってない筈だ。

「今の段階の逸れなら遭遇しても死にはしない。俺に連絡してくれればそれで良いから。 それと明日には俺の妹がここに来るから、掃除は今日中に終わらせておきたい」

「そんな事より、この広い裏山全てを探すんですか?」

 そんな事もあろうかと、第2弾。

「はい、これ」

 作っていた裏山の地図を凛に渡す。

「これはこの裏山の地図ですか?」

「そうだ。ここにダンジョンがあって、丸の範囲がダンジョン外でウルフを見つけた範囲、大きい丸が今のダンジョン外にウルフが居るだろうと思われる範囲だな」

 朝から時間が経っているので、このくらい範囲を広げておけば、狩り残しも無いだろう。1.5倍の範囲でも広いくらいだ。

「分かりました」

「なら早速ウルフ狩りを始めよう」

「はい」




しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった

仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。 そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?

ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ

高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。 タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。 ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。 本編完結済み。 外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。

どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン] 何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?… たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。 ※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける 縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は…… ゆっくりしていってね!!! ※ 現在書き直し慣行中!!!

オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】

山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。 失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。 そんな彼が交通事故にあった。 ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。 「どうしたものかな」 入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。 今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。 たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。 そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。 『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』 である。 50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。 ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。 俺もそちら側の人間だった。 年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。 「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」 これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。 注意事項 50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。 あらかじめご了承の上読み進めてください。 注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。 注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

実家にガチャが来たそしてダンジョンが出来た ~スキルを沢山獲得してこの世界で最強になるようです~

仮実谷 望
ファンタジー
とあるサイトを眺めていると隠しリンクを踏んでしまう。主人公はそのサイトでガチャを廻してしまうとサイトからガチャが家に来た。突然の不可思議現象に戸惑うがすぐに納得する。そしてガチャから引いたダンジョンの芽がダンジョンになりダンジョンに入ることになる。

処理中です...