異世界行ったら人外と友達になった

小梅カリカリ

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【和】 新しい暮らし

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 新しい国には、色々な種族から住民希望者が沢山来た。【スピ】が無くなった後散らばって村で暮らしていた人外達が又一緒に暮らしたいと集まってきたのだ。
 瑠璃達も無事審査に合格して、皆と近所になるように互いに隣り合った土地を購入する。【ツリー】の竜騎士団からは瑠璃を護衛していた燕達が新しい国に赴任してきた。

 レオとマリーは瑠璃の隣の家を購入し、今日は瑠璃も一緒に庭でお茶会をしていた。
「知っている人が沢山いて嬉しいな。レオとマリーとも一緒の国で暮らす事が出来るようになったしね。こちらで生活していくって決まった時にはこんな事になるなんて思わなかったけれど。」
「そうだね、僕も瑠璃やカール達と一緒に暮らせるようになって楽しいよ。広い農園や薬草園も手に入れたし、販売先のボーンファミリーもいるしね。」
「異世界人の姫子さんもハンナと一緒に移ってきたわね。姫子さんも私の洋服を下ろしていた骸骨服店に服を下すそうなの。彼女のデザイン可愛くて素敵なのよ。」
「ああ、私達の世界でゴスロリっていうのよ。可愛いわよね、でもなかなか着る勇気がないなあ。」
「まあ、リボンとフリルと・・・・・・。 でも瑠璃もマリーも来たら似合うと思うけど。」
 優しいレオの意見に微笑む瑠璃とマリー。
「でも恥ずかしいけれど着たい気持ちがあるのなら、そういう人達を集めたお茶会をしたらいいんじゃないかな。月1回で会員制にしちゃうとか。」
「良いわね、それ。ゴスロリを着てお茶会ってなんだか素敵。場所を借りて外からは見えない様にして。美味しいお茶と可愛いお菓子もいるわ。」
「そうね、どうせ服は自動サイズ調整だしレンタルっていうのも良いかもしれないわね。劇団もあるしレンタル屋をしたら結構良いお金が入るかもしれないわ。ああいう可愛い洋服って意外と売れないのよね。
 お茶会とレンタル屋は骸骨服店の店主に相談してみましょう。」
「本当にいいの。マリーレオ、ありがとう。すっごい楽しみだわ。」
「店主に言いに行きましょ、レオちょっと行ってくるから待っててね。」
「ごめんね、レオ。すぐに戻るからね。」
「はいはい、ゆっくりしてきていいよ。」
 盛り上がっている瑠璃とマリーを笑顔で見送ったレオ。
 マリーから話を聞いた骸骨服店の店主は、大喜びでこの案に飛びついた。勿論、本人も着るのだ。ゴスロリ服の在庫も捌けレンタル屋で貸出料も取れる。
 店主はアイデア料として瑠璃とマリーのレンタル代とお茶会の参加費用は無料にすると宣言した。

 夕方、瑠璃がコナーに提案した1つ、試験運転中の空飛ぶ籠を皆で見学に来た。
 空飛ぶ籠は瑠璃の提案で鳥獣人達が作った観光商会の目玉の1つ。鳥獣人がお客さんを籠にのせて崖を急降下したり、空を散歩したり、崖の間を飛んだりするのだ。最初は慎重に丁寧にやっていた鳥獣人達だったが、相手が頑丈だったり嫌な奴だとわざと揺らしたり等と変化をつけて本人達も楽しんでいた。

 笑いながら見ている瑠璃を見て燕がやってきた。
「瑠璃様、良かったら背中にのって崖から飛び降りるのをやりましょうか。」
「本当? やったわ。ありがとう、燕さん。」
 嬉しそうに燕の背に乗ってがけの上へと向かった瑠璃。そんな2人を見ながらカールが呆れ顔で話している。
「竜が鳥獣人に対抗する気なのかな。まあ風魔法使うから安全だろうけど。」
「そうねえ、でも他の人達も燕さんに強請ってるけど。あはは、尻尾でひっぱたいちゃったわ。」
「楽しそうだな。竜に強請るなんてどこの馬鹿なんだよ。ああ、ボーンファミリー3男か。厳しいボーン家祖父に知らせてあげなきゃな。」
 吹っ飛ばされた骸骨が修行中の3男だとわかると大笑いしながらレオがボーン家祖父を呼びに行った。瑠璃の大喜びしている声を聞いていた淡雪が羨ましそうな顔をすると近くにいた円と狼を見比べた。
「私も乗る。楽しそう。狼。やれ。」
「・・・・・・。 マジか。燕のやつ、余計な事をしやがって。」
 円を見た狼だったが、諦めたように項垂れると淡雪に連れられて去っていった。悲しそうな顔をした狼は淡雪が満足するまで崖から飛び降りる事になった。

 今日も平和で賑やかな瑠璃達の一日が過ぎていく。
「この世界で素晴らしい人達と出会えて友達になって、これからここで私は皆と一緒に暮らしていくのね。もう帰れないけれど、私は皆に出会えてここで幸せに暮らしていける。
 お父さん、お母さん、皆。もう会えないけれど、どうか皆が幸せでありますように。」

 色々な種族が楽しく平和に暮らせる、多種族の国【和】。この国で瑠璃の新しい人生が始まる。

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