きっと

ルビー

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第6章

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 「千秋の友達なんですけど、A先輩に話聞いて欲しくて待ってたんです。」
「何。」
「あの私、ハルトさんの彼女の家の近所に住んでます。梨花です。千秋本当は、あすなが、A先輩にちょっかい出すんじゃないか、すごく心配してて、今少年院に入ってるから、千秋の出所まで、何年かかかると思いますが、待っていてあげて下さい。」
千秋の友達だ。
「どうって。千秋のこと考えてたら、やっぱハルトが引っかかって、兄弟説とかあるけどな。ハルトに女がいたのか。本当に馬鹿だな。千秋は。」
「でも、事件後に付き合ったと思いますが。」
「ハルトの女って、可愛いのか。」
「私は、そんなつもりで来たんじゃないんです。千秋の為に仕返ししてあげたくなって。可愛そうなのは、本当に千秋なんです。」
A先輩は、ハルトの事が嫌いで何をするにも邪魔な存在だった。
「ハルトの女、ちょっといたぶったれや。」
きっとこれでスッキリするような気がした。ハルトの事が嫌いでしょうがなかった。
「決行日は、3日後。」 
茜が学校から帰ってる途中、集団のリンチを受けた。身に覚えの無い出来事だった。

A先輩の後輩10人鑑別所に送られた。

茜は、前歯2本が折れ腕とろっ骨にヒビが入った。ハルトは、A先輩を絶対に許さないと思った。決して許しては、いけない。
「しばらくの間、安静にしとけ茜。千秋の奴等だったんだ。何も関係ない茜まで巻き込みやがって。」
「ハルさん。」
そう言って、茜は、目を閉じた。涙がこぼれた。
「泣くな。」
 その頃カイは、ハルトから話を聞いてA先輩を呼び出した。
「なんで、俺のいとこをおそった。」
「お前のいとこだったのか。千秋の仕返しのつもりだったんだ。すまない。」
「言っとくけど、千秋と、ハルトは、兄弟でもなんでもないのに、本当に迷惑してるんだ。証拠が図書館にある。」
「・・・。わかった、梨花に聞け。」
「梨花あいつが、梨花め。」
「もう、いない。」
「えっ、当分帰ってこない。」
しゃがんでるA先輩の顔を蹴り上げた。
口から血が吹き出した。
2人殴りあった。


 あすながハルトの家に飛び込んで来た。
「カイから聞いて、茜ぇ。わーん。」
あすなが大声で泣いた。
「治るから、大丈夫だよ。ありがとう。あすなちゃん。」
茜が初めて笑った。
ハルトの母親が、帰って来た。
「もう、我慢できないわ。まぁ、茜ちゃん骨折れてるの。安静にしないと。入院した方がいいんじゃないの。」
ショウジが慌てて保冷剤を当てた。
「これは、いったい。」
「男か、女か。誰にやられた。」
「この不運、私の責任だわ。茜ちゃんのお母様に連絡を入れるわ。」
「入院は、嫌です。ハルさんといないと不安で。」
「そうね。医者を呼ぶわ。」

カイがハルトの家に行った。
「お前まで、何だよその顔。」
「うっ、痛ってえ。笑うだけでも痛いわ。」
「いらっしゃいカイくん。きゃー、どうしたのその顔。ショウジさん冷やすの持って来て。男前が大なしじゃないの。一体何が起こったの。男の子だから、少々は、喧嘩はあるわよ。でも・・・。茜ちゃんは、別問題。医者と、弁護士用意するわ。」
「腹立つからA先輩と、やり合った。あいつに、土下座させてやった。」
「カイ。」
あすながカイの顔を見た瞬間固まった。
ハルトの母親は、警察を呼んだ。
「保冷剤を持って来ましたので、冷やして下さい。」
カイは、保冷剤を顔にあてた。
「はぁ。イッテエ。」
あすなは、倒れた。すごく衝撃的なショックを受けたのだ。
「あすな。」
ショウジさんが、
「布団を用意致します。」
カイがあすなを抱き抱え布団に寝かせた。
ハルトの母親は、
「大変な事になったわ。」
医者が来た。
茜の処置が済み、茜とカイは、鎮痛剤と湿布が処方された。
あすなは、ショックが大き過ぎたので安定剤が処方されていた。
医者が帰ると、すぐに警察と弁護士がきて話をした。千秋の事からすべてを。
カイは、おおめにみてもらいただの喧嘩で済んだ。
茜がカイに
「ありがとう。私の為に。」
「当たり前だろ。」
「あすなちゃん大丈夫かな。」
「あすなのことより、自分の事を考えろ。」
そう話をした途端、茜の家族達が飛んで来た。
「すみません。お世話なって。一度家に、連れて帰ります。本当にご迷惑をおかけしました。」そう言うと、
ハルトの母親は、
「ハルトの結婚相手として、このままここにいて頂きたいの。大切な、娘さんをこんな目に合わせて、ハルトが責任を取らせていただきます。茜ちゃんいいかしら。」
「はい。」
いきなりの婚約に全員が固まった。
「ハルトが高校を卒業したら、すぐに結婚させますので。」
茜の母親は、
「不束な娘ですが、よろしくお願いします。私は、娘が幸せになってくれれば。ありがとうございます。よろしくお願いします。」
茜の怪我は心配だが、胸を躍らせて茜の母親は、帰って行った。
その姿に、ハルトと、茜と、カイとハルトの母親は、お腹を抱えて笑った。
すごく嬉しい気持ちが滲み出ていたのだ。



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