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10話 現代ダンジョンでの成り上がり!
しおりを挟む俺が1番で、悠人が2番、その約束をした次の日、俺は早速動き出した。その最たるものとして、まず一つとしては高校を辞めたことだ。
悠人がいない高校にいても意味はないし、勉強に時間を費やしている時間がもったいないと思ったからだ。高校の先生には、昨日の件もあり、やけになっていないか?と沢山心配されたが、俺の決意は決まっている為、そう言うと、渋々だが認めてくれた。
「よーし!ここからステータスオール1の俺の成り上がりが始まるんだ。見てろよ悠人!見てろよ世界!」
なんて事を言った2時間後、俺はソファの上でぐでーとしながら寝転んでいた。
「はぁ、といってもステータスオール1じゃ、普通にやっても死ぬだけだよな」
まずそもそもの問題である冒険者になるにあたって、ネックとなるのはステータスがオール1だと言う点だ。
ステータスがオール1で困ることの1つは単純に死ぬということだ。寺門に壁に叩きつけられただけで瀕死になる様な俺がどうやって魔物と戦えと言うのか、そしてもう1つは、ステータスが低いと冒険者になれないと言う点だ。
冒険者になるためには、冒険者ギルドの行う試験を突破する必要がある。ステータスを公開する必要はないが、ダンジョンの中でもある程度活動できるかどうかの試験だ。ここでステータスオール1のやつが試験を受けても、普通に考えて突破なんで出来るわけない。
「あー最初から詰みすぎじゃないか?」
そんなこんなでソファに寝転ぶ事態となっている。
「ステータス」
名前 四ノ宮 翔 レベル1
職業 無職
HP100/100 MP0/0
STR 1 VIT 1 AGI 1
DEX 1 INT 1
ー状態ー
呪い
ースキルー
ー称号ー
呪われた子
「はぁー、何度見ても俺のステータスは悲惨の一言に尽きるな。ステータスも酷いが、この呪いってのも酷い。全く、どこのどいつが、俺に何の恨みがあって呪いなんてかけてるんだか」
俺は再度確認するために呪いの文字に触る。
呪い→HP、MPを除くステータスが全て1となる。またスキルを得ることができない。
(やっぱこれ詰んでね?)
「ただ、俺はもう諦めないと決めたんだ。ここでぐずぐずしてでも意味はない。とりたえず行動をしよう。まずは情報だ。魔物の強さや魔物を倒すための武器、そして何より俺のこの状態呪いについての情報を集めるべきだ。この呪いを解呪することが、全ての始まりになるはずだ」
思い立ったら吉日と言うので、ダンジョンについて情報を集めるため、冒険者ギルドへと向かった。
着いたのは〝町田ダンジョン〟そう、ダンジョン適性検査を受けた場所ではないところにあるダンジョンだ。
(ダンジョン適性検査を受けた日野ダンジョンの冒険者ギルドになんて行ったら、情報集め所じゃないだろうしな)
冒険者ギルドと言っても、ファンタジーに出てくる様な、木造二階建てくらいの建物ではなく、ごくごく普通の3階建てのコンクリート造で出来ている建物だ。普通にビルだ。
中に入り、案内板を見てみると、1階が冒険者登録や依頼に関することを行い、2階は装備や消耗品の販売、3階にダンジョンに関する情報が集まる、図書館の様なものがあるらしい。
(なら、用事があるのは3階だな)
階段を登り、3階に上がると、そこは普通の図書館の装いをした施設だった。
「こんにちは」
3階に足を踏み入れると、司書らしき人に声をかけられた。
「こんにちは」
「ここを利用するのは初めてですか?」
「はい」
「ではまず、こちらにお名前と住所、電話番号を書いてもらってもよろしいですか?」
俺は司書から差し出された紙に、必要事項を書いていく。
「これでいいですか?」
司書に記入した紙を出す。
「はい、大丈夫です。少々お待ちください」
司書さんはそういうと、先ほど座っていた場所に戻り、パソコンをカタカタといじる。少し待っていると、司書さんが戻ってきた。
「身元が分かりましたので、大丈夫です。次に、ここの利用に関するルールをご説明してもよろしいでしょうか?」
「お願いします」
司書からのこの申し出は、ここからは冒険者図書館というが、冒険者図書館を利用したことのない俺にとってはありがたいものだったため、受け入れる。
「この場所にはダンジョンに関して分かっていることで、日本政府が公開している情報が全てこの場所にはあります。といってもどの冒険者ギルド全て同じですが。つまりどの場所を利用しても、得られる情報は同じなので、今後利用する際は、利用しやすい場所にあるギルドを利用していただいても変わらないということですね」
(つまり、とりあえずこの場所に俺の知りたいことがなかったら、他のギルドにはなく、他に情報を手に入れる手段は今の所俺には無くなってしまうということだな)
「全て本の様にまとめてあります。それにどこにどの様な種類の情報があるかなども、いくつか分類分けされているため、比較的探しやすいかと思いますが、もしわからない際はいつでもお申し付けください。そして貸し出しに関することですが、現在の冒険者ギルドでは、貸し出しは一切行っておりませんので、すべてこの場所で読む事をお願いしています。持ち出すとは法を犯すことになりますので、注意してください」
(一般公開されてると言っても、情報は貴重だからな、貸し出しを行っていないのも分かる)
「何か質問などはございますか?」
「一つ聞きたいんですが、ここにある情報をメモすることは大丈夫ですか?」
これが許可されないと、全ての情報を覚えないといけないため、かなりキツくなる。
「メモを取ることは可能ですよ。当局でもノートや筆記用具を売り出しているため、そこで買うことも出来ます」
「分かりました。他に質問はありません」
「そうですか、ではご存分にご利用ください」
そう言って司書はにこりと笑った。その笑顔を背に俺は冒険者図書館に足を踏み入れる。
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