現代ダンジョンで成り上がり!

カメ

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32話 冒険者登録2

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しかし、未発見ダンジョンの攻略をやめ、冒険者登録を早くしたいと思った理由はそれだけではなく、なんなら1番大きいと言っても理由が、魔石の置き場所に困っている事だった。

未発見ダンジョンの下層に潜れるだけの実力を手に入れたことで、狩りの効率はめちゃくちゃ上がった。むしろ上がってしまったと言った方がいいかもしれない。

ただでさえ、毎日毎日潜ることで得ていた魔石も、頻繁に魔石換金無人機に持っていけていたわけではないので、まだまだうちには魔石がある。

そこで今回の狩りの効率が上がったことで、前とは3倍も4倍も魔石が増えるスピードが早く、それに上層の魔石よりも大きさが大きい為、もはや恐怖の対象になりうるほどだ。

多く魔物を狩れる良い点としては、もちろんレベルが上がる事、だから本来魔物を多く狩れる事はいいことしかなかった。しかし小さい魔石も積もれば山となるのだ。半年かけて集めた魔石のせいで、俺の家の部屋は2つ潰れている。この現状を回避するために、冒険者登録を早くして、あの大量の魔石を捌きたい。

「ただ、冒険者になったからといって、一気にあの量を持っていくのも、絶対に不審がられる。だから持っていくとしたら少しずつだよな。はぁ、一体いつになったら、あの量の魔石を捌き切れるか」

冒険者登録をするという、悠人に近づく一歩を踏み出せる喜びと、俺の部屋を圧迫する魔石、はいつになったら無くなるのかという不安の2つが混ざりながらも、俺も冒険者ギルドの扉を開く。

冒険者登録を始め、ダンジョン産の物を買取してもらう場所や、装備や消耗品を売っているショップなど、“冒険者”の人が利用するために特化した施設は一階に集中している。

普段冒険者図書館しか利用していなかった俺は、一階をきちんと見るのは、これが初めてだった。

(へぇー、ファンタジーだと、酒の匂いが充満してたり、汗や泥で汚れていたりみたいな、不衛生なイメージしか浮かばないが、意外とちゃんとしているし、綺麗だな。まぁ、それもそうか、あれはファンタジーの世界で、今の現代の様に色々と整っていなかった場所の話だからな、きちんとしているのは当たり前か)

俺は辺りを見渡す。今は、午前10時を回るかといったところで、ギルドの中に冒険者の姿は少ない。

(冒険者はもうダンジョンに潜っているのか?)

ちらほらいる冒険者は、クエストと呼ばれる依頼書を選んでいたり、装備品を見ていたりといった、ダンジョンで潜る為の前準備をしていた。酒で潰れた冒険者なんて誰1人としていない、まぁそもそも酒場なんて併設されていないのだが。

俺は、冒険者登録をするために、大きな文字で“冒険者登録”と書かれたカウンターに向かう。

「冒険者登録でお間違いないですか?」

俺が近づくと、受付として座っている女性が声をかけてきた。

「はい、それでよろしくお願いします」

心象をよくしておいて損はないので、敬語で受付嬢に接する。

「では、こちらにお名前と住所、携帯番号をお願いします」

受付嬢はそう言って一枚の紙を差し出してくる。その紙には、仮冒険者登録書と書かれていた。

(意外と書く事は少ないんだな。ステータスやスキルも聞かれると思っていたが、好都合だ。色々と聞かれても面倒なだけだからな)

手早く仮冒険者登録書を書き終えた俺は、受付嬢にその紙を返す。

「ありがとうございます。四ノ宮翔様ですね。今日はこのまま、冒険者試験を受ける形で構いませんか?」

今日はもとよりそのつもりだったので頷く。

「分かりました。冒険者試験は、12時より一斉に行いますので、その時間になりましたら準備をして、ダンジョン前に集まってください。こちらは試験を受ける受験表となりますので、こちらもお忘れない様お待ちください」

冒険者試験は、高校の時のダンジョン適正検査の様に、冒険者を希望する人達を一度に審査する。これも、前もって知っていたため、受付嬢の言葉に頷く。

「分かりました」

俺は受付嬢から受験票となる札を受け取り、その場を後にする。その札には18と書かれていた。

(俺は10番目か、それにしても予想以上に受付人数がいるんだな)

そんな事を思いながら、俺は時間を潰すため、冒険者図書館に向かう。



冒険者図書館で時間を潰した俺は、12時になる5分前の時間には、ダンジョン前に着いた。俺よりも先に着いている既に6人いた。その人達を観察すると、俺よりも年下も年上も、男女問わずにいるようだった。

(へぇー、冒険者って男のイメージが強いが、やっぱり男女なんて関係ないんだな)

それからも、ぼちぼちと受験者らしき人たちも到着し、12時になる少し前に、試験監督らしき冒険者も集まった。

「既に全員いるか?今日の受験者は18人だと聞いたが、、、、、3人ほどいないな?」

試験監督を務める冒険者の中で、1番強そうな人がそう呟く。その言葉に、俺も辺りを見渡すが、確かに3人いない。

「ったく、集合時間に来ないやつってのは、たまにいるんだよ。まー気にせずいくか、とりあえず名前を呼ぶから返事をしてくれ」

冒険者の男は、一人一人1番から名前を呼んでいく。俺も途中で名前を呼ばれた為、返事をする。

「つーことは、16,17,18の奴がいねーわけか。こいつらは失格だな。それじゃあ、冒険者試験をするために、ダンジョンの中に入る。前と後ろに冒険者がつくから危険はない。受験番号1番から俺の後に着いてきてくれ」

冒険者の男はそう言い、ダンジョンの中に向かおうとした。すると、ゆっくりと歩き、こちらに向かってくる男3人の姿が視界の端に映った。

「おいおい、何俺達の事置いて行こうとしてんの?」

そして、3人の男達の1人がそう口を開いた。

(はぁ、なんか面倒臭いのが来たな)

トラブルを起こしそうな連中の登場に、俺は溜息しか出てこなかった。

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