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13 セーファス市 3 ※
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ディートハルトはホテルに着くや否やドレス姿の有紗をベッドに押し倒してきた。
「ドレスアップした有紗を見て、ずっとこうしたいと思ってたんだ」
(変態、エロ王子)
「言いたい事があるのに我慢してる顔だ。怒らないから今頭の中で考えてる事、言ってみてよ」
「別に……」
「ホントに?」
「性欲強いなって思っただけです。だってほとんど毎日……だから……」
オブラートに包んで言うと、ディートハルトは楽しげに笑った。
「そりゃ、今まで気兼ねなく色々出来る穴は無かったからね」
(穴)
傷付くな。こんな言葉で今更傷付いたりなんかしない。
「他の女は薬使ってもすぐ魔力酔いでとろんとろんになっちゃうけど、アリサにはそれがないのも面白いよね。魔力の釣り合う女とヤルってこういう感じなんだろうね」
ディートハルトはルビーのような赤い目を細めると、ドレスの胸元をはだけさせ、剥き出しになった有紗の胸に顔を埋めてきた。
きつく吸いつかれ、口付けの痕を付けられる。
悪戯な指先は両胸の先端へ。
有紗のそこは、少し弄られるだけで硬く色付き芯を持つ。
勃ち上がったのを確認し、ディートハルトは笑みを浮かべると、唇をそちらに移動させた。
胸をやわやわと揉みしだきながら、まずは右の胸に吸い付いてくる。
舐めて、吸って、甘噛みして、舌で転がして。
満足したら左の胸に移動し、同じ事をする。
胸を愛でながら、右手が下肢に移動した。その右手はドレスの裾から中に侵入し、下着の上から有紗の女の子の部分をなぞり上げてくる。
「湿ってきてるね。おっぱい舐められて気持ち良くなった?」
「それは生理現象で……んっ!」
下着越しに陰核を刺激され、微かな声が漏れた。
楽しげに微笑むディートハルトと目が合う。
するり、と下着が剥ぎ取られた。
今日は必要最低限の場所だけを剥いてするつもりらしい。
指が胎内に入ってきて、有紗は身を捩った。
「やっ、ドレスが」
「汚れてもへーきへーき、浄化の魔術があるし」
ディートハルトもまた、最低限の場所だけをくつろげて有紗の胎内に入ってきた。
毎日のように抱かれてきたせいで、そこは簡単に最奥まで男の侵入を許してしまう。
「あっ、ふっ……ん、はげし……」
ドレスを着た有紗を着衣のまま揺さぶる事に興奮しているらしく、今日の彼は性急だった。
最奥をずちゅずちゅと抉られ、有紗は身を捩って啼いた。
ディートハルトにすっかり慣らされ、簡単に快感を拾うようになった身体が恨めしい。
(でも……)
身体はこいつの所有物になっても、心までは屈するものか。
有紗は歯を食いしばりながら、快感に乱れそうになるのを必死に堪えた。
「前に教えたよね? 腕は俺に回して」
「んうっ……」
小突かれながらの要求。
腕をシーツからディートハルトに移すと、唇が降りてくる。
深い口付けと共に下肢では激しい抽挿が始まる。
上も下も粘膜同士を擦り合わせ、全身を密着させて交わり合う。
もう二週間。それだけほぼ毎日抱かれていれば、彼の趣味嗜好も分かってくる。
ディートハルトは口付けしながら有紗を揺さぶるのを特に好んでいる。
向かい合ってする時は、ほぼ毎回唇を奪いながら膣内射精する。
他の女には魔力という制限がある為難しいからだ。
三位貴族並の魔力を持つ娼婦相手に薬を飲ませても、酩酊し、嘔吐された事もあるそうだ。
だから、遠慮なく好きにできるのは有紗だけなのだと彼は言う。
だけどそれは、有紗には迷惑な事で――
どぷ……
ああ、また出されてしまった。
最奥で飛沫が弾けるのを感じて、有紗はぼんやりと至近距離にあるディートハルトの秀麗な顔を見つめた。
◆ ◆ ◆
――ああ、可愛い。
ディートハルトは腕の中で眠る、テラ・レイスの少女をじっと見つめた。
今年で二十歳になる女性に、少女と言う呼称は恐らく適切ではない。しかし、アリサは十代半ばと言われても通りそうな少女めいた容貌の女性だった。
艶のある栗色の髪は、生え際が黒くなっているところを見ると、恐らくは染めたものだ。
浄化の魔術でも取れない所を見ると、随分とあちらの染髪技術は優れているらしい。
本来は瞳と同色の髪なのだと思うと、その姿もまた神秘的で美しいに違いない。
黒曜石のような漆黒の瞳は、吸い込まれそうなくらいに綺麗だ。その瞳が涙に濡れて潤む姿を見ると、ディートハルトの中の凶暴な獣が目覚め、つい箍が外れてしまう。自分の中にこんな嗜虐心が眠っているとは、自分でも気付いていなかった。
この黒い瞳は、有紗の民族特有のものだという。
ディートハルトの知るもう一人のテラ・レイス、ディートハルトの大叔父の寵姫であるロゼッタ妃は、水晶のような水色の瞳の持ち主で、それはそれで珍しく美しかったが有紗の瞳はまた別種の美しさがある。
透明感のあるクリーム色の肌は、シミもそばかすも見当たらなくて、肌理が細く吸い付くような感触だ。香水など一切使わせていないのに、花のような甘い香りがする。
欲を言えばもう少し肉付きが良い方が好みだが、それは、細く華奢な身体を組み敷くと、いたいけな少女相手にいけない事をしている気分になるからである。
それは酷く倒錯的で、それがまた獣欲を煽るから困ったものだ。最近では花開くように快感を覚え、幼い顔に思わずこちらがゾクリとするような色香を纏わせるのだから質が悪い。
今まで抱いてきた娼婦や献上された女奴隷と有紗は違う。魔力酔いの薬を飲ませなくてもいい。決して嘔吐も気絶もしない稀有な存在。
ディートハルトにとっての彼女達は、どうしても欲が抑えられない時仕方なく『使う』ものだった。
彼女達は、内心は分からないがディートハルトに進んで股を開いた。
それは金の為、もしくは高貴な種が実を結べば、一気に側妃に駆け上がれるからだろう。
王族は高い魔力の為子が出来にくい。
貴族令嬢相手には、娼婦にするような無茶が出来ない、というのも理由の一つだ。
そのため直系王族の男子には、複数の妻を持つ事が認められている。
現王の第二王子であるディートハルトの場合は三人だ。
正妃を一人と側妃を二人まで。正妃は長子を産んだ貴族の娘が付ける地位であり、側妃は貴族の娘か子を産んだ女、と定められている。
身分の低い女の場合、子供さえ作れば召し上げられる地位が側妃であり、ここに登り詰める事は平民最高の栄誉とも言える。
寵姫は初めから側妃に召し上げる事の出来ない、身分低い気に入りの女に与えられる地位である。
それでも女奴隷の立場からは大出世だ。王族の寵姫は非公式の愛人という立場ではあるが、法的には下位貴族と同等と定められている地位である。
その辺りの説明はバルツァーからされているはずなのに、アリサの目から反発の色が消えないのも面白いと思う。
アリサは決して愚かではない。むしろ聡明な方だ。
その証拠に、反抗心を見せるのは瞳だけで、身体はディートハルトに従順で、女奴隷としてはまずまずの及第点だ。
自分の置かれている立場もこちらの身分制度も理解しているはずなのに、心まで堕ちないのは、元いた世界の価値観によるものだろう。
どこまで貶めればその心は折れるのだろう。
嗜虐心からつい酷い事を言ってしまうのは、男の征服欲によるものだ。
だけど、もし完全に心が折れたら――自分はきっと、ここまでの執着心を彼女に抱けないかもしれない。
だからディートハルトは飴と鞭を加減する。
優しく真綿で包むように愛でながら、時折酷い言葉を投げつけるのだ。
少しでもアリサ・タナカという人物で楽しめるように。
我ながら酷い人間だ。歪んでいる自覚もある。
ただ一つ言えることは、例えアリサが壊れても、自分が手放す事はないという事だ。
抱き人形として容色が衰えるまでは使って、老いた後は功績に報いて死ぬまで世話をしてやろう。
テラ・レイスの奴隷としては、幸せと言える人生になる筈だ。使えなくなったら打ち捨てられる奴隷なんて掃いて捨てるほどいるのだから。
「ドレスアップした有紗を見て、ずっとこうしたいと思ってたんだ」
(変態、エロ王子)
「言いたい事があるのに我慢してる顔だ。怒らないから今頭の中で考えてる事、言ってみてよ」
「別に……」
「ホントに?」
「性欲強いなって思っただけです。だってほとんど毎日……だから……」
オブラートに包んで言うと、ディートハルトは楽しげに笑った。
「そりゃ、今まで気兼ねなく色々出来る穴は無かったからね」
(穴)
傷付くな。こんな言葉で今更傷付いたりなんかしない。
「他の女は薬使ってもすぐ魔力酔いでとろんとろんになっちゃうけど、アリサにはそれがないのも面白いよね。魔力の釣り合う女とヤルってこういう感じなんだろうね」
ディートハルトはルビーのような赤い目を細めると、ドレスの胸元をはだけさせ、剥き出しになった有紗の胸に顔を埋めてきた。
きつく吸いつかれ、口付けの痕を付けられる。
悪戯な指先は両胸の先端へ。
有紗のそこは、少し弄られるだけで硬く色付き芯を持つ。
勃ち上がったのを確認し、ディートハルトは笑みを浮かべると、唇をそちらに移動させた。
胸をやわやわと揉みしだきながら、まずは右の胸に吸い付いてくる。
舐めて、吸って、甘噛みして、舌で転がして。
満足したら左の胸に移動し、同じ事をする。
胸を愛でながら、右手が下肢に移動した。その右手はドレスの裾から中に侵入し、下着の上から有紗の女の子の部分をなぞり上げてくる。
「湿ってきてるね。おっぱい舐められて気持ち良くなった?」
「それは生理現象で……んっ!」
下着越しに陰核を刺激され、微かな声が漏れた。
楽しげに微笑むディートハルトと目が合う。
するり、と下着が剥ぎ取られた。
今日は必要最低限の場所だけを剥いてするつもりらしい。
指が胎内に入ってきて、有紗は身を捩った。
「やっ、ドレスが」
「汚れてもへーきへーき、浄化の魔術があるし」
ディートハルトもまた、最低限の場所だけをくつろげて有紗の胎内に入ってきた。
毎日のように抱かれてきたせいで、そこは簡単に最奥まで男の侵入を許してしまう。
「あっ、ふっ……ん、はげし……」
ドレスを着た有紗を着衣のまま揺さぶる事に興奮しているらしく、今日の彼は性急だった。
最奥をずちゅずちゅと抉られ、有紗は身を捩って啼いた。
ディートハルトにすっかり慣らされ、簡単に快感を拾うようになった身体が恨めしい。
(でも……)
身体はこいつの所有物になっても、心までは屈するものか。
有紗は歯を食いしばりながら、快感に乱れそうになるのを必死に堪えた。
「前に教えたよね? 腕は俺に回して」
「んうっ……」
小突かれながらの要求。
腕をシーツからディートハルトに移すと、唇が降りてくる。
深い口付けと共に下肢では激しい抽挿が始まる。
上も下も粘膜同士を擦り合わせ、全身を密着させて交わり合う。
もう二週間。それだけほぼ毎日抱かれていれば、彼の趣味嗜好も分かってくる。
ディートハルトは口付けしながら有紗を揺さぶるのを特に好んでいる。
向かい合ってする時は、ほぼ毎回唇を奪いながら膣内射精する。
他の女には魔力という制限がある為難しいからだ。
三位貴族並の魔力を持つ娼婦相手に薬を飲ませても、酩酊し、嘔吐された事もあるそうだ。
だから、遠慮なく好きにできるのは有紗だけなのだと彼は言う。
だけどそれは、有紗には迷惑な事で――
どぷ……
ああ、また出されてしまった。
最奥で飛沫が弾けるのを感じて、有紗はぼんやりと至近距離にあるディートハルトの秀麗な顔を見つめた。
◆ ◆ ◆
――ああ、可愛い。
ディートハルトは腕の中で眠る、テラ・レイスの少女をじっと見つめた。
今年で二十歳になる女性に、少女と言う呼称は恐らく適切ではない。しかし、アリサは十代半ばと言われても通りそうな少女めいた容貌の女性だった。
艶のある栗色の髪は、生え際が黒くなっているところを見ると、恐らくは染めたものだ。
浄化の魔術でも取れない所を見ると、随分とあちらの染髪技術は優れているらしい。
本来は瞳と同色の髪なのだと思うと、その姿もまた神秘的で美しいに違いない。
黒曜石のような漆黒の瞳は、吸い込まれそうなくらいに綺麗だ。その瞳が涙に濡れて潤む姿を見ると、ディートハルトの中の凶暴な獣が目覚め、つい箍が外れてしまう。自分の中にこんな嗜虐心が眠っているとは、自分でも気付いていなかった。
この黒い瞳は、有紗の民族特有のものだという。
ディートハルトの知るもう一人のテラ・レイス、ディートハルトの大叔父の寵姫であるロゼッタ妃は、水晶のような水色の瞳の持ち主で、それはそれで珍しく美しかったが有紗の瞳はまた別種の美しさがある。
透明感のあるクリーム色の肌は、シミもそばかすも見当たらなくて、肌理が細く吸い付くような感触だ。香水など一切使わせていないのに、花のような甘い香りがする。
欲を言えばもう少し肉付きが良い方が好みだが、それは、細く華奢な身体を組み敷くと、いたいけな少女相手にいけない事をしている気分になるからである。
それは酷く倒錯的で、それがまた獣欲を煽るから困ったものだ。最近では花開くように快感を覚え、幼い顔に思わずこちらがゾクリとするような色香を纏わせるのだから質が悪い。
今まで抱いてきた娼婦や献上された女奴隷と有紗は違う。魔力酔いの薬を飲ませなくてもいい。決して嘔吐も気絶もしない稀有な存在。
ディートハルトにとっての彼女達は、どうしても欲が抑えられない時仕方なく『使う』ものだった。
彼女達は、内心は分からないがディートハルトに進んで股を開いた。
それは金の為、もしくは高貴な種が実を結べば、一気に側妃に駆け上がれるからだろう。
王族は高い魔力の為子が出来にくい。
貴族令嬢相手には、娼婦にするような無茶が出来ない、というのも理由の一つだ。
そのため直系王族の男子には、複数の妻を持つ事が認められている。
現王の第二王子であるディートハルトの場合は三人だ。
正妃を一人と側妃を二人まで。正妃は長子を産んだ貴族の娘が付ける地位であり、側妃は貴族の娘か子を産んだ女、と定められている。
身分の低い女の場合、子供さえ作れば召し上げられる地位が側妃であり、ここに登り詰める事は平民最高の栄誉とも言える。
寵姫は初めから側妃に召し上げる事の出来ない、身分低い気に入りの女に与えられる地位である。
それでも女奴隷の立場からは大出世だ。王族の寵姫は非公式の愛人という立場ではあるが、法的には下位貴族と同等と定められている地位である。
その辺りの説明はバルツァーからされているはずなのに、アリサの目から反発の色が消えないのも面白いと思う。
アリサは決して愚かではない。むしろ聡明な方だ。
その証拠に、反抗心を見せるのは瞳だけで、身体はディートハルトに従順で、女奴隷としてはまずまずの及第点だ。
自分の置かれている立場もこちらの身分制度も理解しているはずなのに、心まで堕ちないのは、元いた世界の価値観によるものだろう。
どこまで貶めればその心は折れるのだろう。
嗜虐心からつい酷い事を言ってしまうのは、男の征服欲によるものだ。
だけど、もし完全に心が折れたら――自分はきっと、ここまでの執着心を彼女に抱けないかもしれない。
だからディートハルトは飴と鞭を加減する。
優しく真綿で包むように愛でながら、時折酷い言葉を投げつけるのだ。
少しでもアリサ・タナカという人物で楽しめるように。
我ながら酷い人間だ。歪んでいる自覚もある。
ただ一つ言えることは、例えアリサが壊れても、自分が手放す事はないという事だ。
抱き人形として容色が衰えるまでは使って、老いた後は功績に報いて死ぬまで世話をしてやろう。
テラ・レイスの奴隷としては、幸せと言える人生になる筈だ。使えなくなったら打ち捨てられる奴隷なんて掃いて捨てるほどいるのだから。
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