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第1章 【side 敦貴】
29. 戸惑いと興奮の始まり ③ ※
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敦貴の性器を優しく握った皇祐は、腰を下ろして徐々に自分の中へと挿入させていく。それを黙って見守ることしかできなかった。だが、すぐに蕩けそうな快感が下半身を襲う。
「んっ、あぁっ……!」
声を抑えることができなかった。すごく中はきつくて、だけど温かい。甘く包み込まれるような感覚に、恍惚になる。
正直なところ、萎えてしまうんじゃないかと不安もあった。だが、敦貴のものは硬い屹立を保っている。
皇祐は、瞼を閉じて苦しそうに眉をひそめていた。
「痛いの? コウちゃん……」
皇祐の身体が心配になった。女性とした時も、大きくて痛いと言われることが何度かあったからだ。自分では人並みのサイズだと思っているのだが、何人にも言われるということは大きい方なのかもしれない。
「平気だ……」
少しもそんな風には見えない。それでも、じわりじわりと奥へと進めていった。全てを収めたあと、皇祐が落ち着かせるように息をつく。
「……まだ、動くなよ」
痛みに堪えているのか、目を瞑ったままだ。少し身体が震えていて辛そうだった。気持ちよくさせたいのに、これではかえって、辛い目に合わせているような気がした。情けないやら悔しいやらで胸が苦しくなる。
「コウちゃん、オレ、どうしたら……」
「ここ、触って……」
敦貴の手を取り、胸の辺りに持っていった。Tシャツの上からでもわかる、ぷくりと膨らんでいる部分。そこを触れというのだ。
女性と同じで胸が感じるのは知らなかった。とりあえず、言われた通りに布の上から指先で弄ってみる。
「はぁ……んっ」
悩ましげな声を上げ、皇祐の中がきゅっと締まった。触れば触るほど、切なげな表情をさせて敦貴を締め付けてくる。たまらなかった。彼の中で自身が大きくなる。快楽に誘われ、思わず腰を動かしそうになったが辛うじて堪えた。
皇祐の様子を見る限り、さきほどよりは辛くなさそう感じる。
直接触ったら、もっと感じてもらえるのではないか。敦貴は、単純にそう考えた。だから、邪魔だったTシャツを無造作にめくり上げたのだ。
そしたら皇祐に腕を掴まれ、Tシャツをめくるのを戻される。
「バカ! めくるな」
「えー、なんで?」
怒られる意味がわからなかった。触って欲しいと言ったのは彼なのに、直接がダメなのは腑に落ちない。
皇祐は、表情を曇らせた。
「見たくないだろ……」
その呟きは、消えそうな声だった。
「何が?」
「僕は、女性じゃない。おまえと同じものがついてるんだ。そんなの見たら萎えるだろ」
手でTシャツの裾を伸ばし、前を隠していた。
その時初めて、彼がなぜ、いつもTシャツを着ているのかがわかった気がした。敦貴に気を遣って、あえて裸にならなかったのだ。
「んっ、あぁっ……!」
声を抑えることができなかった。すごく中はきつくて、だけど温かい。甘く包み込まれるような感覚に、恍惚になる。
正直なところ、萎えてしまうんじゃないかと不安もあった。だが、敦貴のものは硬い屹立を保っている。
皇祐は、瞼を閉じて苦しそうに眉をひそめていた。
「痛いの? コウちゃん……」
皇祐の身体が心配になった。女性とした時も、大きくて痛いと言われることが何度かあったからだ。自分では人並みのサイズだと思っているのだが、何人にも言われるということは大きい方なのかもしれない。
「平気だ……」
少しもそんな風には見えない。それでも、じわりじわりと奥へと進めていった。全てを収めたあと、皇祐が落ち着かせるように息をつく。
「……まだ、動くなよ」
痛みに堪えているのか、目を瞑ったままだ。少し身体が震えていて辛そうだった。気持ちよくさせたいのに、これではかえって、辛い目に合わせているような気がした。情けないやら悔しいやらで胸が苦しくなる。
「コウちゃん、オレ、どうしたら……」
「ここ、触って……」
敦貴の手を取り、胸の辺りに持っていった。Tシャツの上からでもわかる、ぷくりと膨らんでいる部分。そこを触れというのだ。
女性と同じで胸が感じるのは知らなかった。とりあえず、言われた通りに布の上から指先で弄ってみる。
「はぁ……んっ」
悩ましげな声を上げ、皇祐の中がきゅっと締まった。触れば触るほど、切なげな表情をさせて敦貴を締め付けてくる。たまらなかった。彼の中で自身が大きくなる。快楽に誘われ、思わず腰を動かしそうになったが辛うじて堪えた。
皇祐の様子を見る限り、さきほどよりは辛くなさそう感じる。
直接触ったら、もっと感じてもらえるのではないか。敦貴は、単純にそう考えた。だから、邪魔だったTシャツを無造作にめくり上げたのだ。
そしたら皇祐に腕を掴まれ、Tシャツをめくるのを戻される。
「バカ! めくるな」
「えー、なんで?」
怒られる意味がわからなかった。触って欲しいと言ったのは彼なのに、直接がダメなのは腑に落ちない。
皇祐は、表情を曇らせた。
「見たくないだろ……」
その呟きは、消えそうな声だった。
「何が?」
「僕は、女性じゃない。おまえと同じものがついてるんだ。そんなの見たら萎えるだろ」
手でTシャツの裾を伸ばし、前を隠していた。
その時初めて、彼がなぜ、いつもTシャツを着ているのかがわかった気がした。敦貴に気を遣って、あえて裸にならなかったのだ。
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