5 / 5
5
しおりを挟む
直ぐに婚約したクリスとリンは、結婚式の準備に忙しくしていた。二人は暫し仕事も休んで結婚準備を優先することになった。
次の発情期には番になりたい。その前には結婚式がある。衣装、宝飾品の準備に式次第の練習。
リンには王子妃教育もあるが、これは結婚してからも続ければ良いと、緩やかに組まれていた。
これからは、魔術師のローブは脱いで妃として姿形を現していくが、時間がある時には塔に顔を出し、魔道具を作っても良いと皆が認めた。
アーノルドは、謝罪を兼ねてと事務方として宰相と共に寸暇を惜しんで結婚準備を整えた。
そして、晴天の結婚式日和。まるで神様の祝福のように蒼い空に光が舞う。
「クリス王子、あなたは健やかなる時も病める時も富める時も貧しい時もリン令息を愛し敬い支え合う事を誓いますか?」
「はい。誓います」
「リン令息?あなたは健やかなる時も病める時も富める時も貧しい時もクリス王子を愛し敬い支え合う事を誓いますか?」
「はい。誓います」
教会には、王家、伯爵家の家族に王国の主だった貴族、外国からの来賓と多くの参列者に祝われ、二人は夫婦になった。
「リン。ありがとう」
「クリス。嬉しい」
王宮のクリスの私室は、結婚に際して広く美しく整えられていた。巨大な天蓋付きの寝台にはふかふかの寝具が敷かれ、新婚夫婦を待ち構えていた。
リンは浴室で侍女に磨き上げられ、たっぷりの薄い生地がひらひらとする夜着を着せられ、寝台に送り届けられた。
恥ずかしさの為か、先程から少しずつ暑くなっている。赤らんだ頬を冷たい手のひらで包んで、熱を逃がそうとしていた。
「リン。お待たせ」
「クリス」
薄いバスローブのみを纏ったクリスは、胸板があつく色気を放っていた。
「クリス、熱い」
「リン。もしかしたら発情期が早まった?とても良い薫りがする」
「浴槽に入れてあった薔薇では無くて?」
「違う。リンの薫りだ。素晴らしいよ。素敵だ」
「早く。クリス、触って」
「ああ。初夜で番えるなんて。待って良かった。耐えたかいがあった」
「は、あ。クリス。すき」
「愛している。リンは私の初恋の人なんだ」
「僕も。好きなのはクリスだけ」
「リン!」
クリスはリンを寝台に寝かせ、薄い夜着をめくり上げた。慎ましやかな胸の飾りがピンク色に染まりクリスを誘う。
クリスは、リンに口付けながら胸の粒をきゅとつまみ、先端を撫で、反対の手で起立を擦った。
「あ、あ。いい」
「リン。きれいだ」
「もっと」
リンの小さな口の中をクリスの舌が這う。そして、胸と前の起立を同時に攻められ、あっという間に精を放った。
「あ、ん」
クリスは、手をリンの後ろに回すと、ぬかるみ始めた後口を愛おしくほぐしていった。
「入れるよ」
「きて」
リンの夜着を剥いで寝台から落とすと自らもローブを脱ぎ捨て、クリスはリンをうつ伏せにした。
「いくね」
クリスはそっと自らをおさめ、ゆっくり動き始めた。
「あ、あ」
「ハッ」
「噛むよ?良い?」
「はいクリス」
「あっ」
項を捉えたクリスは、牙をたてながら長くリンの中に精を注いだ。
「愛してる」
「リン」
「クリス」
「ありがとう」
二人は支え合い、堅実な治世を行った。優しい賢王とそれを支える魔道具作りに長けた妃は、いつまでも仲良く暮らしたのだった。
次の発情期には番になりたい。その前には結婚式がある。衣装、宝飾品の準備に式次第の練習。
リンには王子妃教育もあるが、これは結婚してからも続ければ良いと、緩やかに組まれていた。
これからは、魔術師のローブは脱いで妃として姿形を現していくが、時間がある時には塔に顔を出し、魔道具を作っても良いと皆が認めた。
アーノルドは、謝罪を兼ねてと事務方として宰相と共に寸暇を惜しんで結婚準備を整えた。
そして、晴天の結婚式日和。まるで神様の祝福のように蒼い空に光が舞う。
「クリス王子、あなたは健やかなる時も病める時も富める時も貧しい時もリン令息を愛し敬い支え合う事を誓いますか?」
「はい。誓います」
「リン令息?あなたは健やかなる時も病める時も富める時も貧しい時もクリス王子を愛し敬い支え合う事を誓いますか?」
「はい。誓います」
教会には、王家、伯爵家の家族に王国の主だった貴族、外国からの来賓と多くの参列者に祝われ、二人は夫婦になった。
「リン。ありがとう」
「クリス。嬉しい」
王宮のクリスの私室は、結婚に際して広く美しく整えられていた。巨大な天蓋付きの寝台にはふかふかの寝具が敷かれ、新婚夫婦を待ち構えていた。
リンは浴室で侍女に磨き上げられ、たっぷりの薄い生地がひらひらとする夜着を着せられ、寝台に送り届けられた。
恥ずかしさの為か、先程から少しずつ暑くなっている。赤らんだ頬を冷たい手のひらで包んで、熱を逃がそうとしていた。
「リン。お待たせ」
「クリス」
薄いバスローブのみを纏ったクリスは、胸板があつく色気を放っていた。
「クリス、熱い」
「リン。もしかしたら発情期が早まった?とても良い薫りがする」
「浴槽に入れてあった薔薇では無くて?」
「違う。リンの薫りだ。素晴らしいよ。素敵だ」
「早く。クリス、触って」
「ああ。初夜で番えるなんて。待って良かった。耐えたかいがあった」
「は、あ。クリス。すき」
「愛している。リンは私の初恋の人なんだ」
「僕も。好きなのはクリスだけ」
「リン!」
クリスはリンを寝台に寝かせ、薄い夜着をめくり上げた。慎ましやかな胸の飾りがピンク色に染まりクリスを誘う。
クリスは、リンに口付けながら胸の粒をきゅとつまみ、先端を撫で、反対の手で起立を擦った。
「あ、あ。いい」
「リン。きれいだ」
「もっと」
リンの小さな口の中をクリスの舌が這う。そして、胸と前の起立を同時に攻められ、あっという間に精を放った。
「あ、ん」
クリスは、手をリンの後ろに回すと、ぬかるみ始めた後口を愛おしくほぐしていった。
「入れるよ」
「きて」
リンの夜着を剥いで寝台から落とすと自らもローブを脱ぎ捨て、クリスはリンをうつ伏せにした。
「いくね」
クリスはそっと自らをおさめ、ゆっくり動き始めた。
「あ、あ」
「ハッ」
「噛むよ?良い?」
「はいクリス」
「あっ」
項を捉えたクリスは、牙をたてながら長くリンの中に精を注いだ。
「愛してる」
「リン」
「クリス」
「ありがとう」
二人は支え合い、堅実な治世を行った。優しい賢王とそれを支える魔道具作りに長けた妃は、いつまでも仲良く暮らしたのだった。
15
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました
あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」
穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン
攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?
攻め:深海霧矢
受け:清水奏
前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。
ハピエンです。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
自己判断で消しますので、悪しからず。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
【完結済】極上アルファを嵌めた俺の話
降魔 鬼灯
BL
ピアニスト志望の悠理は子供の頃、仲の良かったアルファの東郷司にコンクールで敗北した。
両親を早くに亡くしその借金の返済が迫っている悠理にとって未成年最後のこのコンクールの賞金を得る事がラストチャンスだった。
しかし、司に敗北した悠理ははオメガ専用の娼館にいくより他なくなってしまう。
コンサート入賞者を招いたパーティーで司に想い人がいることを知った悠理は地味な自分がオメガだとバレていない事を利用して司を嵌めて慰謝料を奪おうと計画するが……。
結婚間近だったのに、殿下の皇太子妃に選ばれたのは僕だった
釦
BL
皇太子妃を輩出する家系に産まれた主人公は半ば政略的な結婚を控えていた。
にも関わらず、皇太子が皇妃に選んだのは皇太子妃争いに参加していない見目のよくない五男の主人公だった、というお話。
昔「結婚しよう」と言ってくれた幼馴染は今日、僕以外の人と結婚する
子犬一 はぁて
BL
幼馴染の君は、7歳のとき
「大人になったら結婚してね」と僕に言って笑った。
そして──今日、君は僕じゃない別の人と結婚する。
背の低い、寝る時は親指しゃぶりが癖だった君は、いつの間にか皆に好かれて、彼女もできた。
結婚式で花束を渡す時に胸が痛いんだ。
「こいつ、幼馴染なんだ。センスいいだろ?」
誇らしげに笑う君と、その隣で微笑む綺麗な奥さん。
叶わない恋だってわかってる。
それでも、氷砂糖みたいに君との甘い思い出を、僕だけの宝箱にしまって生きていく。
君の幸せを願うことだけが、僕にできる最後の恋だから。
遊び人殿下に嫌われている僕は、幼馴染が羨ましい。
月湖
BL
「心配だから一緒に行く!」
幼馴染の侯爵子息アディニーが遊び人と噂のある大公殿下の家に呼ばれたと知った僕はそう言ったのだが、悪い噂のある一方でとても優秀で方々に伝手を持つ彼の方の下に侍れれば将来は安泰だとも言われている大公の屋敷に初めて行くのに、招待されていない者を連れて行くのは心象が悪いとド正論で断られてしまう。
「あのね、デュオニーソスは連れて行けないの」
何度目かの呼び出しの時、アディニーは僕にそう言った。
「殿下は、今はデュオニーソスに会いたくないって」
そんな・・・昔はあんなに優しかったのに・・・。
僕、殿下に嫌われちゃったの?
実は粘着系殿下×健気系貴族子息のファンタジーBLです。
月・木更新
第13回BL大賞エントリーしています。
こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡
なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。
あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。
♡♡♡
恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる