ロボット製作するよ

高橋

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浜松勝

3話 コンテスト!?

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月曜日の朝、学校へと登校する。先生が話を始めた。
「この学校では普通教科は一切行わない。時間割は、そこに貼っておいた。あと、今から6月19日に行われるコンテストについての会議を行う。Ⅰ-Ⅳ専用会議室へと行こうか」
この学校では、会議内容がほかのクラスに漏れることが無いよう、クラス専用の会議室が設置だれている。内部の備品はあるが、金で買い換えることももちろん可能だ。         
菅原委員長が司会を務めるらしい。長机がコ字型に置かれており、プロジェクターもある。
「いまから、コンテスト対策会議を始めます。では、資料を配布します」
渡された資料には、こう書いてあった。

[第一回ロボットコンテスト概要
 実施日   6月19日
 ルール   15m四方の競技場内でのバトルロイヤル その他は当日発表
       制限時間無制限 最後まで動いていたクラスの勝利
 機体制限  大きさは各辺40cmの立方体に入る大きさ
       重量制限はコントローラー含め25kg以内
       飛び道具の使用は禁止
       バッテリーは学校指定    電圧は30vまで 個数は無制限
 予算は、今回と次回のみ学校側が負担する。
 賞金  35万円                                              ]

いきなりバトルロイヤルを行うとは面白いな。
「皆、まず役割を分担しよう。電気班はバッテリーの開発をよろしく。班長は・・・水窪さん、お願いできるかな?」
水窪さん。すなわち水窪友香は返事をする。
「ラジャー。委員長」
随分軽いなっ。
「ソフトウェアを、情報班お願い。班長は決めなくて大丈夫か」
情報班は最初は楽そうだ。最初はね
「化学班、機械班、建築班は機体原案を今から考えよう。勝てるように頑張ろう。」
「いやー皆頑張ろうよー」
なんかお調子者っぽい丸山が声を張り上げる。情報班は教室で考えることにした。
自分と島田朱里・春野聡・舟屋博之・都田川真由美の5名だ。しかし、島田以外の3名が申し訳なさそうに声をかけてきた。
「あの、僕たちOSには自信がないんです。ですから機体を動かすソフトを作るので中枢機能はお願いできませんか?」
俺と島田は顔を見合わせる。
「なあ、どうする?やってもいいか?」
「ええ、仕方がないわ。やりましょう」
「ありがとうございます」
そこから、思い思いにノートパソコンを取り出し、作業を始めた。すると突然、スマートフォンが振動した。画面を見ると、電気班の水窪からだった。
「もしもし、どうした?」
『あのさぁ、電気班ではバッテリーの回路を直列か並列で迷っているんだけどどうする?』
「それはそっちに任せるが、ひとつお願いがある。予備電源を頑丈にいれてくれ」
『どうして?予備電源の分を直列で繋げばもっとパワーが出るのに」
「ルールには最後まで動いていたら勝ちと書かれていた。つまり、相手は電源を狙ってくる可能性が高い」
『なるほど、分かった。それじゃ切るね』
これで予備電源の問題は解決できた。島田が話しかけてくる。
「確かに予備電源は必要ね。ただどうやって起動させるの?」
「それは・・・主電源が落ちたら受信機が起動するようにプログラムを組む。春野、たのんだ」
「分かりました。作ります」
作業をしていると、蒲原から電話がかかってきた。
『あと30分で下校時刻だから確認を行う。会議室へ来てくれ』
俺たち5名は、会議室へと入った。なかでは、すでに紙で模型が作られており、ノートパソコン上には3DCGでモデルが製作されている。蒲原が場を締める。
「今日は、これで終わりにするけど明日も午後からの総合の時間に行おうと思う。いつでも資料を見られるようここに置いたままにしておいてくれてもかまわない。じゃあまた明日」
その後、みんなは帰っていった。俺は、パソコンの電源を落としたあと、帰った。寮までは5分ほどだ。自分の部屋に入ると、夕食を作り、パソコンでアニメを見ながら食べた。そのあとで、グループに送られてきた3DCGを確認して、寝床につくことにした。
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