ロボット製作するよ

浜松勝

２話 買い物

スマートフォンの目覚まし機能で目が覚める。そうだ、今日は家具を買いに行くんだった。現在の時刻を確認すると6:30。出発まで時間があるため昨日買った食材で朝食を作る。出来上がった朝食を食べ終わったので、家具店に出発する。なぜか家具店は入学式のあと１週間は７時から営業している。理由は火を見るより明らかだ。

家具店に着くと、俺は目的のものを買い、家に発注する手続きをした。買った家具はハイバックチェア・机・ベッド・ソファー３つ・ミニテーブル・ダイニングセット・冷蔵庫・テレビラックを買った。隣接された電気屋ではデスクトップＰＣとノートパソコンを1台、テレビ・マッサージチェアを購入した。非常に安い。俺はコーヒーが好きなので、コーヒーを淹れる道具も一通り用意した。総額３５万円。しかし、これからは食費だけで生活できる。

食材なども買い、家について1時間ほどでトラックが到着した。寮の大きさは２ＤＫ風呂・トイレ付かなり広い。これも日本政府の賜物か。一部屋が５ｍ四方となっている。家具の配置はこうなった。ダイニングにダイニングセットを設置。洋室にベッドとソファーを一つ。もう一つの洋室にハイバックチェア、机・ソファー2つ・マッサージチェア・テレビなどを設置した。そこから俺は、新しく買ったデスクトップＰＣで学校の３Ｄモデルを作り始めた。何かとあったほうが便利だからな。突然、スマートフォンに電話がかかってきた。
『もしもし、蒲原だけど。いま丸山から連絡が来て、クラスのグループチャットに皆入ってくれだって』
丸山というと化学の丸山早希か。あの子はそういえば皆と仲良くできそうな感じだったが。とりあえずグループにメッセージを送り、ベッドで眠りに着いた。

朝の寝起きはやはりコーヒーだ。自分で淹れるのもまたいい。ソファーに座ってテレビを見ながら飲んでいた。ふと、考えが頭を過ぎる。今日は何をしようか。今の時刻は6:49。今日は一日時間が空いている。昨日メッセージで仲良くなった建築の塩見達也に電話をかけてみようか。8時になったらかけよう。それまで３Ｄの作業を進めることにした。

8時になり電話をかけると、即座に部屋に行ってもいいことになった。荒川健・大原淳も来ているらしい。部屋番号は２０６号室。中に入ると、自分の部屋より狭いことが分かった。自分は成績が良かったが塩見はそこまで良くなかったことを考えると、納得がいく。キッチンとユニットバス、広めの一部屋のみだ。なかは、お世辞にもきれいとはいえない状態で、部屋の中央に椅子が４脚とテーブルが置かれていて、３名はそこでテレビを見ながら話していた。塩見が話し始める。
「なあ、勝ってなかなか顔立ち良いじゃん？だからさ、もてるコツとか教えてくれよ。丸山ちゃんとかかわいいじゃん？」
「お前何無理言ってんだよｗｗｗ」
「はははは」
何だこんな会話か。俺は周りに合わせて話す。
「いやそんな事ないって。顔は良いわけじゃないよ」
「いやでも勝、島田と良い雰囲気だよ」
「そうそう」
「てか話し変わるけどショッピングモール行かない？」
「いいね。いこう」
てなわけで、俺たちはショッピングモールへと行くことになった。

徒歩１５分ほどかかるほど広い校内なわけだが、迷わずに着くことができた。
「今からゲームセンター行こうぜ」
ゲームセンターへといった俺たちは、メダルゲームをして遊んだ。偶然俺にジャックポットが当たって２０００枚ほど手に入れた。今後のためにとメダルを預け、ゲームセンターを後にした。およそ１１時だ。
「ちょっと早いけど今から昼食べて解散にしよう。俺は家具見に行くけど」
「俺はもう買ったからパス」
「てか何食べる？」
「ラーメンでいいんじゃない？」
「賛成」
「じゃあフードコートでラーメン食べよう」
てなわけで、フードコートへと来た俺たちだが、案の定混んでいる。１０分ほど待って、やっと席に座り食事をすることができた。
「やっぱラーメンはうまいな」
「それなｗｗｗ」
ラーメンを食べ終わった俺は、皆と別れ、コーヒーショップで一杯飲むことにした。カウンター席に座り、ふと隣を見ると、島田朱里が座っている。知らないふりをしようとしたが、向こうと目が会ってしまった。
「なぜここに浜松君が？」
「いや、俺がいちゃ悪いか？」
「いや、そんな事は。あなたもコーヒー好きなのね？」
「ああ、昨日でコーヒーの道具は揃えた」
「揃えたで思い出したけどあなた部屋何階？私は８回で２ＤＫだけど」
「奇遇だな。俺も４階で２ＤＫだったぞ」
「そう」
そういって同時にコーヒーに口をつけた。
「じゃあ私はこれで。今度部屋にお邪魔してもいいかしら？あなたのコーヒーも飲んでみたいし」
「ではこっちも行ってみたいな」
なんか俺たちいい雰囲気なのだろうか？