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浜松勝
13話 FPSをプレイ
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さて、夏休みが始まった。俺は、特にやることも無いので、1学年のゲームグーループの仲間とFPSで遊んでいる。このFPSは、先輩たちの部活が作っていて、この学校内での使用のみを想定して作っているため、通信速度が速く、大人数でプレイすることができる。また、完全VRで、風や振動を再現することができる。そんなゲームを、チャットをしながら知らない人とプレイしていた。ゲームでは本名を名乗らないのが決まりである。俺のIDは 将 となっている。勝の読み方と将の読み方をかけて作ったものだ。俺は、ヘッドセットを装着し、ゲームを始めた。ちなみに、今はスナイパーとして戦場へ向かっている。通話が入った。
『こちら司令。繰り返す、こちら司令。現在の状況はどうだ?どうぞ』
「こちらスナイパーワン。襲撃予定地点に到着。敵の姿は見えず。どうぞ」
『了解。以降は別命あるまで待機』
今行っているゲームのルールは
1・事前に決まっている敵のリーダーを撃破
2・リーダーが敵の陣地に侵入
このどちらかの条件を達成すると勝利となる。今日は夏休みとあり、参加人数も多く、それだけ優勝賞金も高い。合計400名以上が参加している。そのため、今回の作戦にはヘリコプターや戦車を投入している。じきに到着するはずだ。そのときだ、机の上の電話機が鳴り響いたのは。
「もしもし。浜松ですが」
「もしもし、島田朱里です。話したいことがあるのだけれど」
「なんだ?今忙しいから手短に頼む」
「どうせ先輩たちの作ったFPSでもやってるんでしょう?私も今それに参加してて、もしかしたらと思って電話してみたの。私は赤だけど浜松君何色?」
「俺も赤だよ。合流できないか?」
「残念だけど今はできないわ。スナイパーをヘリに乗せないといけないから・・」
「そうか・・・・・そのスナイパーたぶん俺だ」
受話器の向こうから驚いたような声が聞こえる。よく聞くと終始ヘリのローター音も聞こえる気がする。
「じゃあID交換しましょう。私はヴァミリオよ」
「俺は将だ。じゃあ」
そういって電話を切ると、キーボードを打ち、ヴァミリオを追加する。追加すると、現在の座標を送りヘリを待つことにした。
待つこと数分。上空からローター音が聞こえる。俺は安全な場所へ移動し、朱里の乗るヘリの着陸を待つことにした。ヘリが着陸したのですぐに乗り込み、マウス操作を感度低に設定した。これで精密な射撃をすることができる。
「将さん、ヘリの機銃の用意をして。あと少しで敵密集地へと出る」
返事をすると、俺は前かがみになり、モニターを凝視する。マウスを握る手にも汗がにじむ。
『こちら司令。このまま直進すれば敵とぶつかることになる。全員集まるまでそこで待機していてくれ。どうぞ』
朱里が答える
「こちら2ヘリ ヴァミリオ 了解」
そのままヘリは気づかれないよう高度を上昇させた。一方、眼下では敵戦車隊がゆっくりと前進している。司令はこのどこかに敵リーダーがいると考えているようだ。そして10分後
『現時刻より敵戦車隊殲滅作戦を開始。敵直上に展開中のオスプレイ爆撃機、爆弾を投下後速やかに退避。投下と同時に戦車・歩兵は襲撃を開始せよ。ヘリは孤立した戦車から各個撃破せよ。以上』
無線が切れる。と、同時にオスプレイが静かに降下を始める。オスプレイからの無線連絡が入る。
『地上部隊へ連絡。今からカウントを開始』
「いよいよ始まるわね」
朱里のゲーム好きという一面を見れたことに感心している場合ではない。
『5,4,3,2,1・・・投下』
投下の声と同時にオスプレイ機は急上昇し、地上部隊が周りを取り囲む。そこへ、オスプレイから投下された爆弾が降り注ぐ。敵の線車隊は半数以上が戦闘不能となっている。俺は、戦車から逃げ出す人々を画面越しに見つめ、機銃で狙っていく。一台だけ、動くことのできる装甲車があったが、ミサイルを撃ち込み事なきを得た。壊滅した戦車が本部へと持ち運ばれていく。ゲームの賞金にするためだろう。だが、ゲーム終了の宣告がされないことを考えると、敵リーダーを倒せていないことになる。どこにいるのだろうか・・・・・
『こちら司令。こちら司令。30分後より敵陣地進入作戦を開始する。リーダーはオスプレイ機に乗せ、護衛をつけて輸送。同時に敵リーダーの首を取る!!』
そうと決まれば俺たちは現場へ向かうだけだ。敵陣地への攻撃はまず、陣地に展開中の砲兵が陣地へ向かって発砲する。それと同時に全機が一斉射撃し、そこへリーダーが向かうという事だ。30分がたち、空を弾が裂いて飛んだかと思うと着弾音がスピーカーから鳴り響く。そこからは、全機が一斉射撃をしたため、リーダーが侵入する前に敵リーダーを倒す結果となった
『こちら司令。繰り返す、こちら司令。現在の状況はどうだ?どうぞ』
「こちらスナイパーワン。襲撃予定地点に到着。敵の姿は見えず。どうぞ」
『了解。以降は別命あるまで待機』
今行っているゲームのルールは
1・事前に決まっている敵のリーダーを撃破
2・リーダーが敵の陣地に侵入
このどちらかの条件を達成すると勝利となる。今日は夏休みとあり、参加人数も多く、それだけ優勝賞金も高い。合計400名以上が参加している。そのため、今回の作戦にはヘリコプターや戦車を投入している。じきに到着するはずだ。そのときだ、机の上の電話機が鳴り響いたのは。
「もしもし。浜松ですが」
「もしもし、島田朱里です。話したいことがあるのだけれど」
「なんだ?今忙しいから手短に頼む」
「どうせ先輩たちの作ったFPSでもやってるんでしょう?私も今それに参加してて、もしかしたらと思って電話してみたの。私は赤だけど浜松君何色?」
「俺も赤だよ。合流できないか?」
「残念だけど今はできないわ。スナイパーをヘリに乗せないといけないから・・」
「そうか・・・・・そのスナイパーたぶん俺だ」
受話器の向こうから驚いたような声が聞こえる。よく聞くと終始ヘリのローター音も聞こえる気がする。
「じゃあID交換しましょう。私はヴァミリオよ」
「俺は将だ。じゃあ」
そういって電話を切ると、キーボードを打ち、ヴァミリオを追加する。追加すると、現在の座標を送りヘリを待つことにした。
待つこと数分。上空からローター音が聞こえる。俺は安全な場所へ移動し、朱里の乗るヘリの着陸を待つことにした。ヘリが着陸したのですぐに乗り込み、マウス操作を感度低に設定した。これで精密な射撃をすることができる。
「将さん、ヘリの機銃の用意をして。あと少しで敵密集地へと出る」
返事をすると、俺は前かがみになり、モニターを凝視する。マウスを握る手にも汗がにじむ。
『こちら司令。このまま直進すれば敵とぶつかることになる。全員集まるまでそこで待機していてくれ。どうぞ』
朱里が答える
「こちら2ヘリ ヴァミリオ 了解」
そのままヘリは気づかれないよう高度を上昇させた。一方、眼下では敵戦車隊がゆっくりと前進している。司令はこのどこかに敵リーダーがいると考えているようだ。そして10分後
『現時刻より敵戦車隊殲滅作戦を開始。敵直上に展開中のオスプレイ爆撃機、爆弾を投下後速やかに退避。投下と同時に戦車・歩兵は襲撃を開始せよ。ヘリは孤立した戦車から各個撃破せよ。以上』
無線が切れる。と、同時にオスプレイが静かに降下を始める。オスプレイからの無線連絡が入る。
『地上部隊へ連絡。今からカウントを開始』
「いよいよ始まるわね」
朱里のゲーム好きという一面を見れたことに感心している場合ではない。
『5,4,3,2,1・・・投下』
投下の声と同時にオスプレイ機は急上昇し、地上部隊が周りを取り囲む。そこへ、オスプレイから投下された爆弾が降り注ぐ。敵の線車隊は半数以上が戦闘不能となっている。俺は、戦車から逃げ出す人々を画面越しに見つめ、機銃で狙っていく。一台だけ、動くことのできる装甲車があったが、ミサイルを撃ち込み事なきを得た。壊滅した戦車が本部へと持ち運ばれていく。ゲームの賞金にするためだろう。だが、ゲーム終了の宣告がされないことを考えると、敵リーダーを倒せていないことになる。どこにいるのだろうか・・・・・
『こちら司令。こちら司令。30分後より敵陣地進入作戦を開始する。リーダーはオスプレイ機に乗せ、護衛をつけて輸送。同時に敵リーダーの首を取る!!』
そうと決まれば俺たちは現場へ向かうだけだ。敵陣地への攻撃はまず、陣地に展開中の砲兵が陣地へ向かって発砲する。それと同時に全機が一斉射撃し、そこへリーダーが向かうという事だ。30分がたち、空を弾が裂いて飛んだかと思うと着弾音がスピーカーから鳴り響く。そこからは、全機が一斉射撃をしたため、リーダーが侵入する前に敵リーダーを倒す結果となった
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