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第3章 賑やかし要員
6、来栖由美
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「私が、『悲しみの連鎖を断ち切り』をプレイした理由なんて勝手でしょ!」
ずけずけと悪気もなく、聞いてきたのが神経を逆撫でさせた。
私と彼だけの思い出に踏み入れようとしたデリカシーのなさに怒りが沸き上がった。
津軽円の前世は、病弱だった。
あんまり体力がなく、よく身体を壊すことも多い中、学校に通っていた。
来栖由美、高校1年生の出来事。
運動とかしてみたかったけど、私は病弱なのもあり本を読むことが多かった女である。
ある日、中学からの同級生が教室に筆記用具を忘れてきたから武道館に持ってきて欲しいとラインを受信した。
ちょうど帰宅直前だったのでついでという感じでその子の筆記用具を持って教室を飛び出した。
パン、パンと竹刀の音が鳴り響く武道館だった。
その竹刀の音に振り向くと1人の少年が勝利を納めたところであった。
一瞬のスピードで人の頭を狙う竹刀の正確さに目が釘付けになった。
「由美、ありがとう!」
「うん。良いよ、良いよ」
そう友達に返しながらも、視線はさっきの少年に行っていた。
少年は防具の面を外していた。
「彼凄いでしょ、豊臣光秀君。1年生で、部長に勝つくらい強いの。剣道一筋少年。同い年なのに強すぎるんだわ」
「へー……」
「あれあれ?由美、豊臣君に興味ありげ?」
「え?え?なに?」
「あ、うん。もう答えわかったわ……」
そこまでイケメンというわけでもなく、顔が悪いわけでもない。
本当に普通という感じの男の子だった。
それでも私は忘れられないくらい印象に残る人だった。
彼は女の子にモテるタイプではなく、男の子にモテるタイプだった(ホモ的な意味ではない)。
友達も多く、顔が広い、そんな少年に見えた。
「由美ったら、声かければ良いのに……」
「無理だよ、豊臣君を見ているだけで私は嬉しい」
「ストーカーの一歩手前ね……。豊臣君女の子に飢えてるんだもん、飛び付くよ」
「私みたいに好きだって人絶対いるもん!」
「恋は盲目ってやつ?」
剣道部の友達からは、呆れられていた。
そんなこんなで3ヶ月近く声を掛けられないでいた。
ある日。
「気持ち悪い……」
「ちょっと大丈夫なの、由美?」
「視界がぐらぐら……」
とても暑い日の朝。
無理して学校に来たら、貧血が襲い立っていられなかった。
「ムリ……」
そのまま友達に寄りかかったまま意識が失われていった。
「ちょ、由美!?あと保険室まで2分くらいだから!?」
『どうした、吉田?騒いじゃって?』
「あっ、豊臣君」
ーーーーー
気が付くと保健室のベッドで目が覚めた。
友達から引きずられていた記憶だけはあったが、意識を失ったあとの記憶がごっそり抜け落ちていた。
「良かった、来栖さん。目が覚めたのね」
「先生、ありがとうございます」
病弱で保健室に頼ることも多いので、先生に覚えられている。
毎回毎回本当に頭が上がらない。
「えっと、私どうなったんでしたっけ?」
「吉田さんと豊臣君が運んできたわよ」
「そっかそっか……。吉田さんと誰さんって言いました?」
「豊臣君よ、剣道バカ強い子。彼わざわざあなたをおぶって保険室に駆け込んだんだからお礼を言っておきなさい」
……また気を失いそうになるくらい衝撃を受けた。
ずけずけと悪気もなく、聞いてきたのが神経を逆撫でさせた。
私と彼だけの思い出に踏み入れようとしたデリカシーのなさに怒りが沸き上がった。
津軽円の前世は、病弱だった。
あんまり体力がなく、よく身体を壊すことも多い中、学校に通っていた。
来栖由美、高校1年生の出来事。
運動とかしてみたかったけど、私は病弱なのもあり本を読むことが多かった女である。
ある日、中学からの同級生が教室に筆記用具を忘れてきたから武道館に持ってきて欲しいとラインを受信した。
ちょうど帰宅直前だったのでついでという感じでその子の筆記用具を持って教室を飛び出した。
パン、パンと竹刀の音が鳴り響く武道館だった。
その竹刀の音に振り向くと1人の少年が勝利を納めたところであった。
一瞬のスピードで人の頭を狙う竹刀の正確さに目が釘付けになった。
「由美、ありがとう!」
「うん。良いよ、良いよ」
そう友達に返しながらも、視線はさっきの少年に行っていた。
少年は防具の面を外していた。
「彼凄いでしょ、豊臣光秀君。1年生で、部長に勝つくらい強いの。剣道一筋少年。同い年なのに強すぎるんだわ」
「へー……」
「あれあれ?由美、豊臣君に興味ありげ?」
「え?え?なに?」
「あ、うん。もう答えわかったわ……」
そこまでイケメンというわけでもなく、顔が悪いわけでもない。
本当に普通という感じの男の子だった。
それでも私は忘れられないくらい印象に残る人だった。
彼は女の子にモテるタイプではなく、男の子にモテるタイプだった(ホモ的な意味ではない)。
友達も多く、顔が広い、そんな少年に見えた。
「由美ったら、声かければ良いのに……」
「無理だよ、豊臣君を見ているだけで私は嬉しい」
「ストーカーの一歩手前ね……。豊臣君女の子に飢えてるんだもん、飛び付くよ」
「私みたいに好きだって人絶対いるもん!」
「恋は盲目ってやつ?」
剣道部の友達からは、呆れられていた。
そんなこんなで3ヶ月近く声を掛けられないでいた。
ある日。
「気持ち悪い……」
「ちょっと大丈夫なの、由美?」
「視界がぐらぐら……」
とても暑い日の朝。
無理して学校に来たら、貧血が襲い立っていられなかった。
「ムリ……」
そのまま友達に寄りかかったまま意識が失われていった。
「ちょ、由美!?あと保険室まで2分くらいだから!?」
『どうした、吉田?騒いじゃって?』
「あっ、豊臣君」
ーーーーー
気が付くと保健室のベッドで目が覚めた。
友達から引きずられていた記憶だけはあったが、意識を失ったあとの記憶がごっそり抜け落ちていた。
「良かった、来栖さん。目が覚めたのね」
「先生、ありがとうございます」
病弱で保健室に頼ることも多いので、先生に覚えられている。
毎回毎回本当に頭が上がらない。
「えっと、私どうなったんでしたっけ?」
「吉田さんと豊臣君が運んできたわよ」
「そっかそっか……。吉田さんと誰さんって言いました?」
「豊臣君よ、剣道バカ強い子。彼わざわざあなたをおぶって保険室に駆け込んだんだからお礼を言っておきなさい」
……また気を失いそうになるくらい衝撃を受けた。
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