41 / 136
第4章 変人親子の喫茶店
5、ギフト持ちの犯罪
しおりを挟む
「だからっ!姉貴が自殺するわけないだろっ!どう考えても君がなんかしたんだろっ!?」
「なんかってなんだよ、おっさん?言い掛かりがうぜーんだけど」
ここ連日、おばさんの弟を名乗る変なおっさんが家にやって来る。
いつもはすぐに追い返すと消えるのだが、今日は中々にしつこい。
「姉貴は君に怯えていた……。怖い、旦那が殺されるかもって僕に何度も何度も相談してきたんだぞ!?その2人が自殺!?あり得ないだろそんなの!?秀頼、お前が殺したんだろっ!?」
「知りません。2人が自殺した時は俺は自宅に居ました。証人も存在します。どうか変な言い掛かりはよして帰ってください」
「ふざけた態度もいい加減にしろっ!」
はぁ……。
うるせぇシスコンだなぁ。
世の中シスコンしか居ないのか……?
『命令支配』使って退場させたり、黙らせるのも考えていたが、そんなの面白くない。
俺はこのおっさんの弱点という弱点を徹底的に探らせてある。
「姉貴がもしかしたら秀頼がギフト持ちじゃないかって怯えていた」
「あ?」
ギフト、その単語を聞いて一気に警戒心を上げる。
あのババア、ペラペラと喋っていやがったな。
「ギフトだったら殺しのアリバイとか要らないんじゃないのか!?『相手を自殺させる』ギフトとか前例も実際確認されている」
「ほぅ……」
『相手を自殺させる』ギフトねぇ……。
しょっぱいなぁ。
俺のギフトの完全下位互換だ。
自分のギフトが如何に優れた最強チート能力かというのを強く自覚する。
「『相手を自殺させる』能力とかではないにしろ、どうだ?ギフト持ちは図星だろう?僕は君をこれから『ギフト管理局』へ通報させてもらう。ギフト持ちの犯罪は重罪だ」
「…………」
「何を、……何をニヤニヤ笑っていやがるんだっ!」
通報ごときで俺に勝ったと思っているおめでたい脳内にだよ。
おばさんは無能だった。
その血が繋がった弟もやはり無能だったことがわかった。
「ちょうど俺のツレから連絡あってさ」
「ツレ?」
「そうそう、一応俺の彼女がこれからここに遊びに来るって」
そう言うと、ガラリと家の出入口が開かれる。
突然の音に、おっさんはそちらを振り替える。
「あっ、秀頼君こんにちは」
「おう、待ってたぞ絵美」
「エヘヘー」
短いツインテールを揺らしながら絵美が顔や手、脚を血で塗らした身体で笑いながら家に上がってくる。
ーー何かを引きずりながら。
「ま、待て!?オイッ!?」
「ちょっと、おじさん!セクハラやめて」
伸ばしたおっさんの手を払い除ける絵美。
絵美の払い除けた方の逆の手には女の脚が掴まれている。
「ちょうど車で待たせてたみたいだね。ダメだよ、おじさん?可愛い娘さんを車に閉じ込めるなんてかわいそー」
「咲夜……?」
「車のサイドウィンドウ割っちゃった、ごめんなさい」
申し訳なさそうに頭を下げる絵美だが、おっさんは絵美が引きずる女にしか目が言っていない。
「おい、……殺したのか!?咲夜を!?」
「あー…………。娘さんが暴れるからさ。ちょっと半殺し程度に殴っちゃった程度ですよ。おじさんはちょっと大袈裟に驚き過ぎです!ごめんね」
「ま、……ますたー」
血と涙で塗れた顔を娘はおっさんに向ける。
彼は絵美と俺に対して怒りを爆発させた。
「お前らぁぁぁぁ!姉貴のみならず咲夜までっ!?」
「あ。そういう暑苦しいの要らない。【突っ立って、黙って見てろ】」
「!?」
絵美がようやくおっさんの弱点を連れ出してきた。
こうやって相手を苦しめる時が1番楽しめるもんだ。
「ふへへ、あんたが推理したことと経験していること。2つのことからたどり着いたと思うがこれが俺のギフトだ。俺の命令には、誰も逆らえない」
「キャハハハ!秀頼君が、おじさんに娘ちゃんを殺せって言っても逆らえないからね。おじさんの負けー」
「ーーーーーー!」
何か言いたげだが、俺の命令がある限り口を開けない。
この場の勝利は俺が制した。
「なんかってなんだよ、おっさん?言い掛かりがうぜーんだけど」
ここ連日、おばさんの弟を名乗る変なおっさんが家にやって来る。
いつもはすぐに追い返すと消えるのだが、今日は中々にしつこい。
「姉貴は君に怯えていた……。怖い、旦那が殺されるかもって僕に何度も何度も相談してきたんだぞ!?その2人が自殺!?あり得ないだろそんなの!?秀頼、お前が殺したんだろっ!?」
「知りません。2人が自殺した時は俺は自宅に居ました。証人も存在します。どうか変な言い掛かりはよして帰ってください」
「ふざけた態度もいい加減にしろっ!」
はぁ……。
うるせぇシスコンだなぁ。
世の中シスコンしか居ないのか……?
『命令支配』使って退場させたり、黙らせるのも考えていたが、そんなの面白くない。
俺はこのおっさんの弱点という弱点を徹底的に探らせてある。
「姉貴がもしかしたら秀頼がギフト持ちじゃないかって怯えていた」
「あ?」
ギフト、その単語を聞いて一気に警戒心を上げる。
あのババア、ペラペラと喋っていやがったな。
「ギフトだったら殺しのアリバイとか要らないんじゃないのか!?『相手を自殺させる』ギフトとか前例も実際確認されている」
「ほぅ……」
『相手を自殺させる』ギフトねぇ……。
しょっぱいなぁ。
俺のギフトの完全下位互換だ。
自分のギフトが如何に優れた最強チート能力かというのを強く自覚する。
「『相手を自殺させる』能力とかではないにしろ、どうだ?ギフト持ちは図星だろう?僕は君をこれから『ギフト管理局』へ通報させてもらう。ギフト持ちの犯罪は重罪だ」
「…………」
「何を、……何をニヤニヤ笑っていやがるんだっ!」
通報ごときで俺に勝ったと思っているおめでたい脳内にだよ。
おばさんは無能だった。
その血が繋がった弟もやはり無能だったことがわかった。
「ちょうど俺のツレから連絡あってさ」
「ツレ?」
「そうそう、一応俺の彼女がこれからここに遊びに来るって」
そう言うと、ガラリと家の出入口が開かれる。
突然の音に、おっさんはそちらを振り替える。
「あっ、秀頼君こんにちは」
「おう、待ってたぞ絵美」
「エヘヘー」
短いツインテールを揺らしながら絵美が顔や手、脚を血で塗らした身体で笑いながら家に上がってくる。
ーー何かを引きずりながら。
「ま、待て!?オイッ!?」
「ちょっと、おじさん!セクハラやめて」
伸ばしたおっさんの手を払い除ける絵美。
絵美の払い除けた方の逆の手には女の脚が掴まれている。
「ちょうど車で待たせてたみたいだね。ダメだよ、おじさん?可愛い娘さんを車に閉じ込めるなんてかわいそー」
「咲夜……?」
「車のサイドウィンドウ割っちゃった、ごめんなさい」
申し訳なさそうに頭を下げる絵美だが、おっさんは絵美が引きずる女にしか目が言っていない。
「おい、……殺したのか!?咲夜を!?」
「あー…………。娘さんが暴れるからさ。ちょっと半殺し程度に殴っちゃった程度ですよ。おじさんはちょっと大袈裟に驚き過ぎです!ごめんね」
「ま、……ますたー」
血と涙で塗れた顔を娘はおっさんに向ける。
彼は絵美と俺に対して怒りを爆発させた。
「お前らぁぁぁぁ!姉貴のみならず咲夜までっ!?」
「あ。そういう暑苦しいの要らない。【突っ立って、黙って見てろ】」
「!?」
絵美がようやくおっさんの弱点を連れ出してきた。
こうやって相手を苦しめる時が1番楽しめるもんだ。
「ふへへ、あんたが推理したことと経験していること。2つのことからたどり着いたと思うがこれが俺のギフトだ。俺の命令には、誰も逆らえない」
「キャハハハ!秀頼君が、おじさんに娘ちゃんを殺せって言っても逆らえないからね。おじさんの負けー」
「ーーーーーー!」
何か言いたげだが、俺の命令がある限り口を開けない。
この場の勝利は俺が制した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
10才の誕生日に女神に与えられた本。
それは、最強の魔道具だった。
魔道具頼みの異世界で『魔法』を武器に成り上がっていく!
すべては、憧れのスローライフのために!
エブリスタにも掲載しています。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで
六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。
乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。
ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。
有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。
前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる