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第5章 鳥籠の少女
30、明智秀頼は他人の振りをする
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喫茶店の出入口までやって来た。
回れ右して帰りたいんだけど、永遠ちゃんが既に行く気満々なのを隠しもしないので俺も止めようと強く言えない。
「このお店、あんまり人いないんだけど穴場って感じだし、落ち着いた雰囲気なんですよー」
「へ、へぇ……。そうなんだ」
「私、今週の日曜日も来たばっかりなんですけどね」
「へ、へぇ……。そうなんだ」
偶然だね。
俺も今週の日曜日にこの喫茶店でコーヒーを飲んでたんだよ。
そう伝えたかった。
あくまではじめて来た風を装って、マスターと顔を合わせない作戦にしよう。
それしか方法はない。
こうして俺が悩んでいることを知らない永遠ちゃんが喫茶店を開けた。
「いらっしゃーい」
「あっ!こんにちはです、マスターさん」
「やぁ、宮村さんだね。こないだ振り」
俺には見せたことのない爽やか青年風のマスター。
ちょっと笑いそうになるのを、舌を噛んでぐっと堪えた。
「へへー、実は今日はマスターのために新規の人連れてきましたー。男性でーす」
「おぉー、流石宮村さんだねぇ。モテる女性は男を捕まえるのも早いもんだ」
「もー、彼はそういう人じゃないですよ。こちら明智秀頼さんです」
「は?」
っ!?
知らない人で押し通すつもりが本名言われたら隠しようがない。
どうしようと頭をフル回転させる。
「は、はじめましてでーす。明智でーす。マスターさん、よろでーす」
「…………」
あくまでマスターの知っている明智秀頼とは同姓同名で顔が似ているだけの別人という体で押し通すことにした。
マスターの目が『なんだこいつ?』みたいに白い目で見ている。
日曜日に、俺の前世の出来事を話した時以上に、不審者を見る目だ。
「良い雰囲気でしょ、秀頼さん」
「そ、そ、そ、そ、そ、そうですね!」
「緊張し過ぎですよ秀頼さん。普段はあんなに堂々としているのに。ちょっと親近感です」
「だ、だってたくさんの戦を経験した明智光秀も、本能寺の変を起こした時は緊張したと思うんすよ。今の俺はそんな気分さ」
「ふふっ、秀頼さんって面白いよね」
クスクスっと顎を引いて笑う永遠ちゃん。
めっちゃ絵になる……。
好き!
……じゃなくて、この気まずい俺とマスターの空気をどうしよう……。
それに気付かない永遠ちゃんだけが楽しそうだった。
「……こちらのカウンターへどうぞ」
大人の対応をするマスター。
俺の意図を読んでくれたらしい。
しかし、用意した席は真ん前のカウンター。
テーブル席はガラガラなのに、カウンターを指す。
嫌がらせをしているのを既に察した。
「はーい」
すぐに永遠ちゃんはマスターの真ん前のカウンターへ腰をおろす。
テーブル席へ逃亡することすら許されなかった。
マスターの顔を覗き見ると俺をじろじろと見ながら黒い笑顔を浮かべている。
「秀頼さん、こっちこっち」
「は、はい……」
仕方なく永遠ちゃんの隣の椅子へ座り込む。
「宮村さん、もしかして今日デート?」
「え?えぇぇ!?そ、そんな風に見えますか?」
「そうとしか見えないよ」
マスターが俺を間接的に弄る。
直接じゃなくて永遠ちゃんから聞き出すのが嫌らしい。
「じゃあ、デートです」
「ふーん」
「…………」
心の中でブルブル震え出す。
なんでだろう、俺悪いことはしてないのにマスターに凄く恨まれている気がする。
「秀頼さん、大丈夫ですか?体調悪いですか?」
「い、いや。大丈夫ですよ」
「もしかして彼、今週の日曜日辺りに風邪でももらったんじゃない?」
「そ、そんなことないっすよ?」
咲夜の風邪のこと弄ってるよぉぉぉ!?
もうやだ、この店……。
「ご注文は?」
「そうですね。ちょっと待ってくださいねマスターさん」
永遠ちゃんがメニュー表を俺に見せてくる。
凄く見慣れたメニュー表だ。
見慣れたというか、見飽きたといっても過言ではない。
「私のオススメはブレンドコーヒーです。秀頼さんはどうしますか?」
「じゃ、じゃあ……えい…………、宮村さんと同じやつ」
「もう!店の中だからって遠慮しないで『エイエンちゃん』って呼んで良いですよ。秀頼さんだけの特別な呼び方って感じで好きなんですよ」
「…………僕は一体何を見せられてんだろ?」
注文を永遠ちゃんに任せておいた。
「じゃあ、マスターさん。ブレンドコーヒーを2つお願いします」
「はい!ブレンドコーヒーとエスプレッソ入りまーす!」
「?」
大声でガソリンスタンドみたいな注文を取るのを3年近く通って1度も見たことがない。
しかもブレンドコーヒー2つの注文を1つすり替えやがった。
確信犯でしかない。
「マスターさんのコーヒー美味しいから楽しみにしてました」
「いやー、宮村さんは優しいねぇ。そっちの彼、全然喋らないけど無口な感じ?」
「恥ずかしがっているんですよ、そうですよね秀頼さん」
「ですです!僕もマスターさんのコーヒー美味しいって聞いたんで楽しみにしてました」
「ぶふっ……。くくくっ……」
マスターが堪えられないというように笑いを噛み殺した。
しかし、ツボに入ったのか全然笑いが緩衝されていない。
「はい、ブレンドコーヒーとエスプレッソね」
俺に笑いながらいつものコーヒーを目の前に置いた。
「どうしてマスターさんは秀頼さんにエスプレッソを置いたんですか?」
「僕はプロだからね。初見のお客さんがなんのコーヒーを求めているのか大体わかるのさ。明智君はエスプレッソって顔してたのよ」
「えぇー!?すごーい!」
「…………」
そんなわけないやろ……。
ミルクと砂糖をコーヒーに混ぜながら突っ込む。
「明智君と宮村さんはどんな関係?」
「クラスメートなんですよ」
「へー、クラスメートか」
マスターと永遠ちゃんで仲良く雑談がはじまっていた。
既に何回かこの喫茶店にお邪魔になったんだと思う。
俺は極力声を出さないで空気役に徹した。
そして、振られたら当たり障りのない返答をするを繰り返す。
「どう、秀頼さん?良い雰囲気の店でしょ?」
「あぁ、マスターさんがいなければ最高の雰囲気だ」
「はははっ、君も言うなぁ。僕の常連客で金も払わないでコーヒーを飲みまくる客ですらない人にそっくりだね」
「沢村ヤマが好きな僕の知人にあなたは似てますよ」
「僕の姉が育てているすけこましの親戚の子にそっくり!てか本人じゃないの?ってレベル」
そして、お互いに貶しあった。
「うんうん。やっぱり男の人同士、秀頼さんもマスターさんも仲良くなりましたね!」
永遠ちゃんがニコニコで俺とマスターが仲が良いと思ったようだ。
……もうなんでも良い。
「じゃあ私が奢りますね秀頼さん」
「あ、あぁ……」
「やっぱり君はお金を払わないんだね……」
恨みがましくマスターがぼそっと呟いた。
絶対俺が金払わないとか弄ってるんだろうなと察する。
ようやくこの地獄みたいな時間も終わるのかと安心する。
今度マスターに謝罪しに来ようと思う。
そのまま永遠ちゃんが財布を出そうとした時だった。
店の出入口から人の出入りを知らせるベルの音が鳴る。
「マスター、ウチは帰ってきたぞ」
めっちゃ聞き覚えのある女の声がした。
俺の頭痛が痛くなった……。
いや、テンパって言葉を間違えた。
頭が痛くなってきた……。
回れ右して帰りたいんだけど、永遠ちゃんが既に行く気満々なのを隠しもしないので俺も止めようと強く言えない。
「このお店、あんまり人いないんだけど穴場って感じだし、落ち着いた雰囲気なんですよー」
「へ、へぇ……。そうなんだ」
「私、今週の日曜日も来たばっかりなんですけどね」
「へ、へぇ……。そうなんだ」
偶然だね。
俺も今週の日曜日にこの喫茶店でコーヒーを飲んでたんだよ。
そう伝えたかった。
あくまではじめて来た風を装って、マスターと顔を合わせない作戦にしよう。
それしか方法はない。
こうして俺が悩んでいることを知らない永遠ちゃんが喫茶店を開けた。
「いらっしゃーい」
「あっ!こんにちはです、マスターさん」
「やぁ、宮村さんだね。こないだ振り」
俺には見せたことのない爽やか青年風のマスター。
ちょっと笑いそうになるのを、舌を噛んでぐっと堪えた。
「へへー、実は今日はマスターのために新規の人連れてきましたー。男性でーす」
「おぉー、流石宮村さんだねぇ。モテる女性は男を捕まえるのも早いもんだ」
「もー、彼はそういう人じゃないですよ。こちら明智秀頼さんです」
「は?」
っ!?
知らない人で押し通すつもりが本名言われたら隠しようがない。
どうしようと頭をフル回転させる。
「は、はじめましてでーす。明智でーす。マスターさん、よろでーす」
「…………」
あくまでマスターの知っている明智秀頼とは同姓同名で顔が似ているだけの別人という体で押し通すことにした。
マスターの目が『なんだこいつ?』みたいに白い目で見ている。
日曜日に、俺の前世の出来事を話した時以上に、不審者を見る目だ。
「良い雰囲気でしょ、秀頼さん」
「そ、そ、そ、そ、そ、そうですね!」
「緊張し過ぎですよ秀頼さん。普段はあんなに堂々としているのに。ちょっと親近感です」
「だ、だってたくさんの戦を経験した明智光秀も、本能寺の変を起こした時は緊張したと思うんすよ。今の俺はそんな気分さ」
「ふふっ、秀頼さんって面白いよね」
クスクスっと顎を引いて笑う永遠ちゃん。
めっちゃ絵になる……。
好き!
……じゃなくて、この気まずい俺とマスターの空気をどうしよう……。
それに気付かない永遠ちゃんだけが楽しそうだった。
「……こちらのカウンターへどうぞ」
大人の対応をするマスター。
俺の意図を読んでくれたらしい。
しかし、用意した席は真ん前のカウンター。
テーブル席はガラガラなのに、カウンターを指す。
嫌がらせをしているのを既に察した。
「はーい」
すぐに永遠ちゃんはマスターの真ん前のカウンターへ腰をおろす。
テーブル席へ逃亡することすら許されなかった。
マスターの顔を覗き見ると俺をじろじろと見ながら黒い笑顔を浮かべている。
「秀頼さん、こっちこっち」
「は、はい……」
仕方なく永遠ちゃんの隣の椅子へ座り込む。
「宮村さん、もしかして今日デート?」
「え?えぇぇ!?そ、そんな風に見えますか?」
「そうとしか見えないよ」
マスターが俺を間接的に弄る。
直接じゃなくて永遠ちゃんから聞き出すのが嫌らしい。
「じゃあ、デートです」
「ふーん」
「…………」
心の中でブルブル震え出す。
なんでだろう、俺悪いことはしてないのにマスターに凄く恨まれている気がする。
「秀頼さん、大丈夫ですか?体調悪いですか?」
「い、いや。大丈夫ですよ」
「もしかして彼、今週の日曜日辺りに風邪でももらったんじゃない?」
「そ、そんなことないっすよ?」
咲夜の風邪のこと弄ってるよぉぉぉ!?
もうやだ、この店……。
「ご注文は?」
「そうですね。ちょっと待ってくださいねマスターさん」
永遠ちゃんがメニュー表を俺に見せてくる。
凄く見慣れたメニュー表だ。
見慣れたというか、見飽きたといっても過言ではない。
「私のオススメはブレンドコーヒーです。秀頼さんはどうしますか?」
「じゃ、じゃあ……えい…………、宮村さんと同じやつ」
「もう!店の中だからって遠慮しないで『エイエンちゃん』って呼んで良いですよ。秀頼さんだけの特別な呼び方って感じで好きなんですよ」
「…………僕は一体何を見せられてんだろ?」
注文を永遠ちゃんに任せておいた。
「じゃあ、マスターさん。ブレンドコーヒーを2つお願いします」
「はい!ブレンドコーヒーとエスプレッソ入りまーす!」
「?」
大声でガソリンスタンドみたいな注文を取るのを3年近く通って1度も見たことがない。
しかもブレンドコーヒー2つの注文を1つすり替えやがった。
確信犯でしかない。
「マスターさんのコーヒー美味しいから楽しみにしてました」
「いやー、宮村さんは優しいねぇ。そっちの彼、全然喋らないけど無口な感じ?」
「恥ずかしがっているんですよ、そうですよね秀頼さん」
「ですです!僕もマスターさんのコーヒー美味しいって聞いたんで楽しみにしてました」
「ぶふっ……。くくくっ……」
マスターが堪えられないというように笑いを噛み殺した。
しかし、ツボに入ったのか全然笑いが緩衝されていない。
「はい、ブレンドコーヒーとエスプレッソね」
俺に笑いながらいつものコーヒーを目の前に置いた。
「どうしてマスターさんは秀頼さんにエスプレッソを置いたんですか?」
「僕はプロだからね。初見のお客さんがなんのコーヒーを求めているのか大体わかるのさ。明智君はエスプレッソって顔してたのよ」
「えぇー!?すごーい!」
「…………」
そんなわけないやろ……。
ミルクと砂糖をコーヒーに混ぜながら突っ込む。
「明智君と宮村さんはどんな関係?」
「クラスメートなんですよ」
「へー、クラスメートか」
マスターと永遠ちゃんで仲良く雑談がはじまっていた。
既に何回かこの喫茶店にお邪魔になったんだと思う。
俺は極力声を出さないで空気役に徹した。
そして、振られたら当たり障りのない返答をするを繰り返す。
「どう、秀頼さん?良い雰囲気の店でしょ?」
「あぁ、マスターさんがいなければ最高の雰囲気だ」
「はははっ、君も言うなぁ。僕の常連客で金も払わないでコーヒーを飲みまくる客ですらない人にそっくりだね」
「沢村ヤマが好きな僕の知人にあなたは似てますよ」
「僕の姉が育てているすけこましの親戚の子にそっくり!てか本人じゃないの?ってレベル」
そして、お互いに貶しあった。
「うんうん。やっぱり男の人同士、秀頼さんもマスターさんも仲良くなりましたね!」
永遠ちゃんがニコニコで俺とマスターが仲が良いと思ったようだ。
……もうなんでも良い。
「じゃあ私が奢りますね秀頼さん」
「あ、あぁ……」
「やっぱり君はお金を払わないんだね……」
恨みがましくマスターがぼそっと呟いた。
絶対俺が金払わないとか弄ってるんだろうなと察する。
ようやくこの地獄みたいな時間も終わるのかと安心する。
今度マスターに謝罪しに来ようと思う。
そのまま永遠ちゃんが財布を出そうとした時だった。
店の出入口から人の出入りを知らせるベルの音が鳴る。
「マスター、ウチは帰ってきたぞ」
めっちゃ聞き覚えのある女の声がした。
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いや、テンパって言葉を間違えた。
頭が痛くなってきた……。
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