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第5章 鳥籠の少女
36、明智秀頼らは何もしない
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数日後。
秀頼さんへ空いている日程を教えた当日。
私の元に3人が集まった。
絵美、咲夜、津軽さん。
これが秀頼さんが揃えたメンバーらしい。
「…………秀頼さんは?」
「いえ、今回は要らないので秀頼君は十文字君と理沙ちゃんで帰りました。永遠の事情は大体秀頼君に聞きました」
「秀頼の頼み、永遠のため。ウチ頑張る」
「……まぁ、私は果たす義理はないけど明智君と利害は一致してるから」
津軽さんは、喫茶店の顔合わせで全然絡みがなかった。
わりと秀頼さんに辛辣だった覚えはある。
そのイメージが強くて苦手意識が若干芽生えていた。
でも彼女の言葉を聞くと、秀頼さんに頼まれたから来たのを伺えるが、どんな仲なんだろう……。
秀頼さんも津軽さんに対してはちょっとトゲがあるように見えたので、絵美や咲夜などの仲良しという彼女らとはちょっと違うカテゴリーに入っていそうだ。
考察の域は出ないけど。
「なるほど、あなたが今回のヒロインなわけね」
「ひ、ヒロイン?どういうことですか?」
「気にしないで。私達と違ってヒロインみたいに華があると褒めているの。理沙もヒロインみたいでしょ?」
「い、言ってる意味がよくわかりませんけど……」
「つまり、エイエンちゃん可愛いぃぃぃ!尊い……。女神!天使!…………、そういうことよ」
「どんなテンションなんですか……。サラッとエイエンちゃん呼びしないでください」
「あら、これ明智君専用あだななんだ。宮村さんも意外と独占欲強いのね」
クスクス笑う津軽さん。
その態度と図星を付かれたことでちょっとムッっとする。
「な、なんでこんな胸ぱつんぱつんなの?なんでこんなに肌キレイなの?…………やっぱりヒロインはチート過ぎる。明智君が推しなのわかるわぁ」
「あ、あはは……。ちょっと変なところあるけど円も悪い人じゃないから、仲良くしてね」
絵美がフォローにまわってくれた。
なんとなく悪友な感じの人間関係が見えてきた。
「……ちょっと」
「円?」
そのまま津軽さんは後ろを向き、絵美の耳に顔を近付け、コソコソと耳打ちしていた。
『ぬるいこと言ってると明智君取られるわよ』
『っ!?』
絵美の身体がプルプル震えている。
そして、数秒溜めて爆発させた。
「余計なお世話ですよっ!!」
何を言われたのか、何を言ったら絵美をこんなに感情を揺さぶれるのかわからない。
あの絵美が大声で津軽さんに爆発させた声を出していた。
「お、落ち着け絵美!そういう時は秀頼がなんかしてくれる」
「もう帰ったんだってば!」
咲夜がフォローしようと頑張ったが、大失敗していた。
本当にこの3人で大丈夫なの、秀頼さん……?
ーーーーー
「宮村の悩みを佐々木たちが解決させるみたいなことしてるんだろ?」
「あぁ、絵美らがなんとかしてくれる」
「俺とか秀頼は何もしなくて良いのか?」
「別に何も……。果報は寝て待てと言うし気長に待つさ」
絵美に仕事を丸投げし、俺たちは帰路の道を辿る。
男連中は邪魔だからと言われて、しょげた作戦であったが、津軽という協力者を無理矢理ねじ込んだので、ある程度都合の良い様には動かしてくれるはずだ。
「ところで明智君、聞きたいことがあるの」
「どうした理沙?」
俺の右を歩いていた理沙がウズウズとした顔でこちらの顔色を伺っていた。
そして、俺の左を歩くタケル、真ん中の俺という順番で目を合わせて、口を開いた。
「…………なんで、女子で私だけこっち側なの?」
「気付いてしまったか……」
とある事情があり、男子は今回役に立たない。
しかし、理沙だけが唯一女子なのに、こちらの役立たず枠のメンバーのリストに加えられてしまっていた。
「そんなにたくさん人居てもエイエンちゃんの家に迷惑だろうし……。ぶっちゃけ咲夜か津軽の片方は要らなかったんじゃないかとも今更思う」
「絵美さんたちは何する気なのよ?」
「媚び売り」
「は……?」
俺だけでは思い浮かばなかった案を理沙とタケルにもわかる様にだけ説明をしておく。
「女という武器を生かして、媚びまくっていただきます」
「最低ね……」
「絵美が立案した作戦に、俺の知恵をプラスした。彼女らには頑張っていただきます」
「むしろ、理沙はこちら側で良かったんじゃないか?」
「うん。私もそう思った」
「ゲーセン寄るか?」
「「行く!」」
ハモった返事を見せるタケルと理沙。
兄妹へゲーセンを振ったらノリノリで誘いに乗ってくれたのでこれからゲーセンタイムへと流れていくのであった。
秀頼さんへ空いている日程を教えた当日。
私の元に3人が集まった。
絵美、咲夜、津軽さん。
これが秀頼さんが揃えたメンバーらしい。
「…………秀頼さんは?」
「いえ、今回は要らないので秀頼君は十文字君と理沙ちゃんで帰りました。永遠の事情は大体秀頼君に聞きました」
「秀頼の頼み、永遠のため。ウチ頑張る」
「……まぁ、私は果たす義理はないけど明智君と利害は一致してるから」
津軽さんは、喫茶店の顔合わせで全然絡みがなかった。
わりと秀頼さんに辛辣だった覚えはある。
そのイメージが強くて苦手意識が若干芽生えていた。
でも彼女の言葉を聞くと、秀頼さんに頼まれたから来たのを伺えるが、どんな仲なんだろう……。
秀頼さんも津軽さんに対してはちょっとトゲがあるように見えたので、絵美や咲夜などの仲良しという彼女らとはちょっと違うカテゴリーに入っていそうだ。
考察の域は出ないけど。
「なるほど、あなたが今回のヒロインなわけね」
「ひ、ヒロイン?どういうことですか?」
「気にしないで。私達と違ってヒロインみたいに華があると褒めているの。理沙もヒロインみたいでしょ?」
「い、言ってる意味がよくわかりませんけど……」
「つまり、エイエンちゃん可愛いぃぃぃ!尊い……。女神!天使!…………、そういうことよ」
「どんなテンションなんですか……。サラッとエイエンちゃん呼びしないでください」
「あら、これ明智君専用あだななんだ。宮村さんも意外と独占欲強いのね」
クスクス笑う津軽さん。
その態度と図星を付かれたことでちょっとムッっとする。
「な、なんでこんな胸ぱつんぱつんなの?なんでこんなに肌キレイなの?…………やっぱりヒロインはチート過ぎる。明智君が推しなのわかるわぁ」
「あ、あはは……。ちょっと変なところあるけど円も悪い人じゃないから、仲良くしてね」
絵美がフォローにまわってくれた。
なんとなく悪友な感じの人間関係が見えてきた。
「……ちょっと」
「円?」
そのまま津軽さんは後ろを向き、絵美の耳に顔を近付け、コソコソと耳打ちしていた。
『ぬるいこと言ってると明智君取られるわよ』
『っ!?』
絵美の身体がプルプル震えている。
そして、数秒溜めて爆発させた。
「余計なお世話ですよっ!!」
何を言われたのか、何を言ったら絵美をこんなに感情を揺さぶれるのかわからない。
あの絵美が大声で津軽さんに爆発させた声を出していた。
「お、落ち着け絵美!そういう時は秀頼がなんかしてくれる」
「もう帰ったんだってば!」
咲夜がフォローしようと頑張ったが、大失敗していた。
本当にこの3人で大丈夫なの、秀頼さん……?
ーーーーー
「宮村の悩みを佐々木たちが解決させるみたいなことしてるんだろ?」
「あぁ、絵美らがなんとかしてくれる」
「俺とか秀頼は何もしなくて良いのか?」
「別に何も……。果報は寝て待てと言うし気長に待つさ」
絵美に仕事を丸投げし、俺たちは帰路の道を辿る。
男連中は邪魔だからと言われて、しょげた作戦であったが、津軽という協力者を無理矢理ねじ込んだので、ある程度都合の良い様には動かしてくれるはずだ。
「ところで明智君、聞きたいことがあるの」
「どうした理沙?」
俺の右を歩いていた理沙がウズウズとした顔でこちらの顔色を伺っていた。
そして、俺の左を歩くタケル、真ん中の俺という順番で目を合わせて、口を開いた。
「…………なんで、女子で私だけこっち側なの?」
「気付いてしまったか……」
とある事情があり、男子は今回役に立たない。
しかし、理沙だけが唯一女子なのに、こちらの役立たず枠のメンバーのリストに加えられてしまっていた。
「そんなにたくさん人居てもエイエンちゃんの家に迷惑だろうし……。ぶっちゃけ咲夜か津軽の片方は要らなかったんじゃないかとも今更思う」
「絵美さんたちは何する気なのよ?」
「媚び売り」
「は……?」
俺だけでは思い浮かばなかった案を理沙とタケルにもわかる様にだけ説明をしておく。
「女という武器を生かして、媚びまくっていただきます」
「最低ね……」
「絵美が立案した作戦に、俺の知恵をプラスした。彼女らには頑張っていただきます」
「むしろ、理沙はこちら側で良かったんじゃないか?」
「うん。私もそう思った」
「ゲーセン寄るか?」
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