絶対お兄ちゃん主義!

桜祭

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1章

姉の塩対応

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「戻ったよー……ってあれ恋?」
「『ど、どうしよう姉さん?俺達裄なんだけど恋の体になっちゃた』」

作戦としては俺の声マネをさせた恋を俺に見立てて、新しい家族なんかよりこっちの方がやばくて大変だ!妹の事は曖昧にしてしまえというバカみたいな作戦だ。
10秒で思いついた作戦に突っ込んではいけない。

「何してんの恋?」
「『俺と恋の体が入れかわっちゃたんだ!どうしよう』」
「……恋の意識が入った達裄連れて来なさい」

やばい。
俺に物まねスキルなどあるわけない。
マジでどうしよう。

「『おーい、恋』」と無駄に俺の声である恋が俺を連れ戻しに来た。
そのまま恋に引っ張られ姉さんの前に連れられた。

「『連れて来たよ姉さん』」と本当に無駄に俺の声の恋は俺を目の前に連れて来た。
多分姉さんも恋の物まねスキルを知っているんだろうな。
知らなきゃガチびっくりするもん。
俺の声と恋の声まねで俺の声の方が偽物なんじゃないかって疑う程だ。

「あらー恋、こんなに大きくなちゃって」

からかいのバカにした声。
完全にバレてます。

「……恋、何バカな事してんだ?」
「お兄ちゃんずるーい」

俺に出来るのは恋を裏切って素に戻る事であった。
恋は俺ずるいずるいって言いながら、胸をコンコン叩いていた。
全然痛くないし、見てると和む。
この動画欲しいな。

「はいはい、いちゃつくのは後にして」
「い、いちゃついてねーよ」
「はわわ、いちゃいちゃでしたでしょうか」

姉に初めて見せた反応だったからか赤くなった恋。
姉さんと俺はそんな恋に温かい目で見守った。
それを終えた姉さんは「散々待たせてごめんねぇ」と外に居る三つ子に声を掛けるとそのままぞろぞろと中に押し込んで来た。

「あ……」
「あ……」
「あ……」

ついさっき別れたばかりの三つ子であった。
それぞれ同じ反応で口を開いた。
案の定まさかの再会である。

「……」

気まずい雰囲気が玄関内に4人に流れた。
姉さんと恋は何故そんな空気になっているのかわかってない様子で俺と三つ子を交互に見渡していた。

「遠野先輩!」
「遠野先輩!」
「ユキ!」

あれ?おかしいな?
ついに探し人への疑問ではなく言い切っている者が1人。

「えっと……、お前らあれだろ?『ヤオルメ』で覚えてるぞ」
「『ヤオルメ』ってなんだ?」
「最初のヤだけ苗字でそれ以降は君らの名前の頭文字」
「当たってますよ遠野先輩~」
「というよりユキ、あんた私達の名前忘れたの?」

もう2度と会わないだろうとたかくくってこの3人の名前を忘れてしまった。
当然ながら他に居たバカ2名の名前ならスラっと出るのだが。

「思い出した!矢沢オーガ、矢沢ルン、矢沢メナナだ」
「んなわけねーだろ!あたしの名前DQNネームじゃねーか!」
「ルンもメナナもDQNネームじゃないかな音ちゃん?」
「まず矢沢って誰よ?」

姉さんの紹介で改めて、八重坂音、八重坂瑠璃、八重坂めぐり。
姉さんの名前も一応、遠野巫女。
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