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ワガママ王子様の更生プログラム〜ミレンハン国の俺様王子、騎士団で職業体験する
グリム閣下の帰国
しおりを挟むそして夕刻、グリムは王子の暗殺を企てていた輩の後始末が残っているということで国に帰ることになった。
「どういうことだ!?」
最後の最後まで二人の喧嘩は絶えない。
「廃太子はオーバーでしたけど国王陛下が怒って王子に罰を科したのはマジです、ドッキリじゃないですよ?そのスタンプが貯まるまでは引き続き帰ってくんな、とのことです。ですので、引き続きゲーテ王子をよろしくお願いしますね!グレース皇子、それから騎士団の皆様」
清々しい笑顔だ。
笑顔でお見送りするシャルロットの隣でゲーテ王子は歯をギリギリと鳴らして不満げにグリムを睨んでる。
グレース皇子はそんな彼をなだめていた。
「待て!俺も連れて帰れ!」
迎えに来てた馬車に向かって踵を返し歩き出したグリムの腕を引っ張り引き止めるゲーテ王子。
「往生際が悪い人ですね。僕ってば日和見主義なんですよね。国王陛下の命令に背いたら死刑にされちゃうから絶対嫌です~、僕は王子より自分の命の方が可愛いですもん、お務め頑張ってくださいね!シャバに出る日にはこのグリムがお迎えに上がりますよ」
「やっぱネックレス返せ、この野郎」
グリムはゲーテの腕を掴み返し、背伸びをした。
そしてゲーテ王子の額にキッスをした。
「健闘を祈ります」
クライシア大国流の餞の挨拶をし、心からの笑顔を見せる。
「ハァ!?」
異文化に慣れないゲーテ王子は不意を突かれて顔を真っ赤にし思考停止しフリーズする。
「グレース皇子、シャルロット姫、休暇には顔を出しますのでよろしくお願いします。ぜひ、また美味しいドーナツを作ってください!僕もミレンハン特産の海の幸をお土産に持ってきますね!アダムさんからいただいた氷の魔道具で新鮮な生魚も輸送できるようになりましたし!」
「まあ!楽しみにお待ちしております。私、グリムさんが昨晩お話ししてくれたカニやアラや戻りガツオが食べたいわ」
「お任せあれ!気に入ってくれたら是非我が国からバンバン仕入れてくださいね!我が国自慢の郷土料理フグ刺しやだんご汁も次の機会にご馳走しますよ」
クライシア大国では味わえない海の幸にテンションが上がるシャルロット。
そして、ちゃっかり者のグリムはさりげなく商売の話を挟んでくる。
そして静かに馬車に乗り込み、城を去って行った。
「ゲーテ王子とは違うベクトルで嵐のような方ね」
シャルロットは率直な感想を述べた。
そして秋もすっかり深まり、ゲーテ王子が城に滞在したまま季節は冬に移り変わろうとしていた。
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