366 / 421
after2:海王国に行こう!
2-2:大河を下る船旅
しおりを挟む■セイヤ・シンマ 基人族 男
■23歳 転生者
「帆は風を受け~、大河の流れも何のその~、進め~我らの~【黒船】~~♪」
甲板ではリンネがリュートの弾き語りをしている。
相変わらずよく分からない歌詞だ。
歌詞の内容はありきたりでそのままなんだが、一般的な吟遊詩人と違いメロディに乗せて歌っているので、斬新と言えば斬新なのだろう。
俺からすると小学生が適当に作った歌を聞いている感じなんだが。
結局船の名前は【黒船】と呼ぶ事にした。もう黒船でいいじゃん、と自暴自棄になった結果だ。
どうせこの世界にペリー提督も居ないし前世日本における黒船のイメージなんて誰も持っていない。
とりあえず″黒″って付いてれば俺たちっぽいだろうと。
それを受けてやはり船体を黒く塗ろうという案も出たが、時間の関係で却下。
俺たちは専門家じゃないしどんな塗料で塗ったらいいかも分からないし、手段も分からない。
また大工に頼むには時間がないと。すでに船待ちで準備は整っていたからな。
というわけで船を手に入れて二日後には旅立ちを迎える。
関係各所に挨拶周りや警備、庭の手入れの手配。買い出し諸々。
そういった事を終えて、南東区を出発。
すぐさま大河へと行き、俺が<空跳>で飛びつつ岸から離れた所で<インベントリ>から黒船を召喚。
ドーンと。ザブーンと。ダイナミック着水。
タラップも下ろさず、シャムシャエル、マルティエル、ケニの空輸により全員を船に乗せた。
そしてそのまま出航。大河を下る。
ちなみに船長は俺という事になっているが、操舵と全体指揮はエメリーに任せている。
誰も船の運転とか出来ないし、船を扱う知識もない。
ラピスがかろうじて知っているくらいだ。
だからエメリーには準備期間で色々と覚えてもらった。本での知識もそうだが、大工の元へと赴き、造っている最中の船に乗りながら色々と指導を受ける。
その甲斐あって、実際操船などしていない状態にも関わらず<操船>のスキルを手に入れていた。さすがですエメリーさん。
もちろんこれだけ大きな船をエメリー一人で動かせるわけがない。
補佐としてイブキ、ジイナ、ウェルシア、ラピスがついている。
俺としてはラピスを管理職には置きたくないが、船や河、海に関しては誰より知識があるので仕方ない。諦めよう。
さて、陸を進むより大河を船で行った方が早いからと船旅にしたわけだが、だからといって川の流れに身を任せ「ゆっくりのんびり」というのも性に合わない。
船を早く進めるに越した事はないと思っている。
早めた所で海に着くまで七日くらい掛かると思うし、その間ぼけーっとしているのもなぁと。釣りとかはやりたいけど。
で、船を早く進める方法についても事前に議論された。夕食会議とかで。
案は三つ。
一つ。全力で櫂を漕ぎまくる。
船の側面から長い櫂が左右八本ずつ出ているから、最大十六人で漕げるわけだ。
<カスタム>されたうちの侍女たちが全力で漕いだら相当速いんじゃないかと。
ただ船や櫂がその力に耐えられないんじゃないかと思い、船の耐久性を<カスタム>で上げまくったわけだ。
実際漕ぎたがっている侍女も居るので合間を見てやらせてみようと思う。
二つ。ラピスが泳いで引っ張る。
「面白そうだけど、私に引けるかしら。こんな大きい船だとは思ってなかったし」
「ラピス様、乗り気ですのね……馬車で言えば馬代わりですのよ? 海王国の第一王女様をそのような……」
「ウェルシア、ラピス様は昔からこうした事がお好きなのですよ。立場に囚われない柔軟な考え方をお持ちなのです」
「ミーティアは良く言いすぎだと思うがラピスの<カスタム>を考えればそこそこ引けそうではあるな」
という事でこれもラピスが気乗りした時にでも試してみるつもりだ。
アンカー用の鎖でも持って引っ張れば結構いけるんじゃないかと個人的には思っている。
攻撃・器用・敏捷あたりが鍵だと思うが、ラピスはどれも高めだしな。
ちなみにラピスを馬車馬の如く使う事について、俺に忌避感は全くない。
三つ。帆に風魔法を当てて超追い風状態にする。
……という提案をしてみたものの、これが非常に難しいらしい。
<風の壁>では空気の壁を作るだけだし、<暴風の嵐>は一定方向の風だけを起こすわけじゃない。というか強化しても帆が破ける。
というわけで現実的なのは生活魔法の<送風>だ。普段はドライヤー代わりの魔法ではあるが威力の調整はある程度効くし、それこそ<カスタム>により魔力等が上がっている侍女が多い中、生活魔法が出来る面々が同時に<送風>を使えば、なかなかの風が送れる。
と、そんな三つの案を併用しつつ船は大河を下る。
櫂で漕ぎたきゃ漕げばいいし、<送風>したい人はすればいい。ラピスが泳ぎたきゃ泳げばいいし、飛行組三人衆が引っ張ったっていいしな。
あれこれやった所で暇な船旅というのは変わらない。自由を謳歌しつつ手段を講じる時は講じましょうというわけだ。
俺は基本的に甲板に出て釣りをしている。働かない船長ですみません。
いや一応釣った魚は食卓に上るから仕事ではあるけどね。
魔導王国の王都ツェッペルンドに行った時、魔道具屋でリール付きの釣り竿を買ったんだが用途もなかったのに買って良かった。延べ竿なんか使った事ないし。
リール付きは俺の竿だけなんだが、出発前にカオテッドで色々と買い物した中で釣り道具も多めに買わせたので、俺以外にも何人か並んで釣りをしている。
今はネネとサリュとクェスだ。
サリュは獣人新人五人とだいぶ仲良くなった。その中でも同年のクェスとは特に仲が良い。サリュとセットというわけではないが一緒に居る事の多いネネやポルとも仲良くなったらしい。十五歳の四人組だな。
最初はティナも一緒に釣りをしていたが釣り糸を垂らしてジッとしているのがダメなようで、今はツェンとどこかに遊びに行っている。ツェンも身体動かしてなんぼだからな。
さっきはマスト上り競争していたからちょっと心配したが、仮にてっぺんから落ちてもティナなら怪我しないだろうなーと。自由にさせている。
と、その時。俺たちの釣り糸が垂れるその先で、ザブンと水中から何かが現れた。
「よっしゃー! 大物捕まえたわよー!」
「よくやったラピス。でも釣ってる傍で戦うんじゃねえよ。おかげで全然釣れないんだからな」
ラピスは大河に入ってから一段と自由度が増している。まさに水を得た魚。いや水を得た人魚族。
船の周りを泳いでいる事が多く、<水中感知>も持っている為、船に近づく魔物を軒並み倒している。遊泳ついでの水中警備だな。
おかげで船に被害はないし食卓も彩られるので助かってはいるのだが、こっちの釣果は全然だし、ラピス一人が戦う現状だから戦いたい系の侍女からはブーイングだ。
大河にも当然のように魔物は居る。ただ居ると言っても海の魔物ほど強くはないそうだ。
淡水系の強い魔物は上流の方や湖に住むケースが多いらしい。カオテッド大迷宮の二階層でも湖にケルピーとか居たしな。
そんなわけで大河、しかも俺たちの船の近くに来るような魔物なんてたかが知れている。ラピス一人で十分すぎるほどだ。
まぁ一般人からすれば脅威なのかもしれないが。
カオテッドを囲む四か国はどの国も国境が大河という事で、一応どの国も造船技術を持っているらしい。
漁もするだろうし国を渡るのに船は必須だろうからな。ない方がおかしい。
生活と密接している以上、大河に出てくる魔物にも対処が必要なのだろうし、思っている以上に大河の傍に住んでいる人は大変なのかもしれないな。
そんな事を考えているとラピスは倒した魔物を甲板に投げ飛ばし、あとは任せると言わんばかりにまた潜っていった。
ホント自由だな、あいつは。
槍で一突きされて殺されたらしき魔物は俺の身体と同じくらいのサイズの魚。
ピラルクとワニを合体させたようなヤツだ。多分魚類だろう。
ラピスが狩ってくる魔物は大体こんな感じのデカイ魚だ。
他にもナマズめいたものやドジョウめいたものも居た。どれもデカイ。
ラピスが大物を選んで狩っているのか、大きい魔物しか居ないのかは知らん。
ともかくこうして打ち上げられた魚は船内へと運ばれ、ヒイノ料理長の下で美味しい料理に変わる。
川の魔物はともかく海に行ったら食べたいものが多いから、その時もヒイノに頑張ってもらおう。
そうそう、海に向かう為の準備の一つに水着がある。
水着と言っても前世にあったようなビキニやらワンピースのようなものではなく、あくまで『水に入っても動きを阻害しない服』というだけだ。
一般人が着ているような普通の平服。それの細身バージョン。
上は半袖長袖とあるらしいが下はハーフパンツのようなものが多いらしい。
ともかく、そういったものが一般的に『水着』と言われるもの。
何ともワクワク感のない水着なのだが、ここに前世知識を持ち込んで侍女たちにビキニを着させるのには抵抗がある。
あんなのこの世界の人が見たら『下着以上に卑猥』となるから。そこはもう文化や倫理が違いすぎる。
浜辺で水着で遊ぶにしても俺たち以外の住民も居るだろうし、そういった衆目の場で侍女たちのほぼ裸体を晒すのは主人としてどうかと。嫌だよね。だから前世の水着は再現しない。
で、一般的にはそういったものが『水着』なわけだが、これが”装備”となると少し異なる。
見た目は様々だが基本的に露出度は上がる。防御力より敏捷性を優先といった感じだ。
ラピスはカオテッドにやって来た時の装備品で潜っているが、上半身はノースリーブチャイナのような感じだし、下半身はホットパンツそのもの。
人魚族は足の付け根から鱗がみっしりと生え、手足の指は長く、指の間には水かきがある。
明らかにそれを活かす格好だ。実際甲板から泳ぎを見るととんでもなく速い。ありゃ無敵だわ。水中戦で勝てる気がしない。
素材に関しても水棲魔物の革などを使っているらしく、軽さ、撥水性、防御力などに優れていると。
何となく競泳選手のサメ肌を模した水着を思い出した。あれ防御力はないだろうけど。
一般人用の水着でも布ではなく魔物素材を使ったものが高級品らしい。
それこそナマズもどきやドジョウもどきのヌメヌメ系の革はよく使われるそうだ。
俺たちはカオテッドで揃えられる普通の布製水着をとりあえず買った。買い替えるかもしれないけど。
一先ず向かうのは大河を下りきった先。
樹界国の最南端にある、海王国の領土となっているらしき浜辺の街だ。
そこで休んだ後、海を進み、海王国の王城へと向かうつもりである。
なんで一気に王城に行かないのかと言うと、どうやら王城となっている”島”には浜辺がないらしい。
せっかく海に行くのだから浜辺で遊びたいし、その為の用意もしてきた。
というわけでまずはその街に一泊か二泊はしたいと。んで、そこで遊ぶにあたって現地で水着を買うかもしれないという事だ。
陸路――街道を馬車で行けば、カオテッドからその街まで一月掛かる。
大河を船で下れば約十日。
俺たちがあれこれ手段を講じて早めても、おそらく七日は掛かると思う。延々櫂で漕ぐとかならかなり早いと思うけど。そこまで無理する必要もない。
今は近い未来に楽し気な思いを馳せて、静かに釣り糸を垂らすだけだ。
ザバーン! 「よっしゃー! また獲ったわよー!」
近くで戦うなっつってんだろうが! このダメ王女が!!!
0
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
異世界転移から始まるハーレム生活〜チートスキルを貰った俺は、妹と共に無双する〜
昼寝部
ファンタジー
2XXX年、X月。
俺、水瀬アキトは戦争の絶えない地球で『戦場の悪魔』と呼ばれ、数多の戦で活躍していた。
そんな日々を過ごしていた俺は、ひょんなことから妹と一緒に異世界へ転移することになった。
その世界にはダンジョンが存在しており、ライトノベルなどで登場する世界観と類似していた。
俺たちはその世界で過ごすため女神様からチートスキルを貰い、冒険者となって異世界での生活を満喫することにした。
これは主人公の水瀬アキトと妹のカナデが異世界へ転移し、美少女たちに囲まれながら異世界で無双するお話し。
スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました
東束末木
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞、いただきました!!
スティールスキル。
皆さん、どんなイメージを持ってますか?
使うのが敵であっても主人公であっても、あまりいい印象は持たれない……そんなスキル。
でもこの物語のスティールスキルはちょっと違います。
スティールスキルが一人の少年の人生を救い、やがて世界を変えてゆく。
楽しくも心温まるそんなスティールの物語をお楽しみください。
それでは「スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました」、開幕です。
2025/12/7
一話あたりの文字数が多くなってしまったため、第31話から1回2~3千文字となるよう分割掲載となっています。
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる