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after2:海王国に行こう!
2-4:浜辺で遊ぼう!前編
しおりを挟む■ティナ 兎人族 女
■8歳 セイヤの奴隷 ヒイノの娘
海です!
初めての海は聞いていたとおり、ザーザーと波が打ち寄せ、匂いも味も塩辛い。
街の建物も、食べ物も、住んでいる人たちも、カオテッドとは全然違いますし、前に行った魔導王国とも違います。
それらと海の雰囲気が相まって、何て言うかすごく遠くに来た感じがしてワクワクします。
侍女服を着ている時はそれほど思わなかったのですが、水着に着替えれば気温が高いと感じます。
南は暖かく、北は寒いそうです。
もしかしたら魔導王国は寒かったのかもしれません。侍女服着てると分からないですし、脱いだのは気温調節してある王城の中だけでしたので分かりませんが。
ともかく今はご主人様と侍女のみんなで海岸に来ています。
領主館で朝食を御馳走になってからすぐに支度して浜辺まで一直線で来ました。警備っぽい衛兵さんも何人か居ます。一緒に遊びはしないそうですけど。
「お母さん、浜で遊ぶって何やるの? 泳ぐの?」
「泳ぐんじゃないかしら。私も海は初めてだから……ご主人様は色々と用意していらっしゃったけどね」
やっぱり遊ぶって泳ぐって事でしょうか。あとは砂浜で砂遊びするくらいしか思いつきません。
そんな事を言っているうちにみんな海に入り始めました。私とお母さんも続きます。
ラピスお姉ちゃんは潜って泳いでと一番激しいですね。
でも波打ち際で足首に波の感触を楽しんでいる人が多いです。泳げない人も多いですしね。
「泳げないやつはこれ持ってけー、ほれほれ」
ご主人様がマジックバッグから(と見せかけて<インベントリ>から)出しているのは空気の詰まった輪っかです。
浮き輪というそうです。
これに身体を通して海に入れば、泳げない人でも沈まずに楽しめると。
「おおー!」「楽しい!」「すごい楽だわ」「これなら海に入れる!」
結構な人が浮き輪に群がりました。ご主人様もここまで好評なのは意外だったのか木製の小さい船も出していました。
これに乗っても良し、浮き輪つけて浮いても良しと。
衛兵さんも初めて見るものに興味津々らしく、ご主人様に寄って浮き輪に触ったりしています。
「はぁ~水に浮く為の道具ですか。我々には思いつかない道具ですね」
「そりゃ海王国の人たちはほとんど全員泳げるでしょうしね。うちらは泳げないのが多いですし、水中で呼吸出来るのなんてラピス以外に居ませんから」
「なるほど。しかしこれ材料は何ですか? 弾力があって強度もありそうですが……」
「これ風竜の内臓ですね」
「「「風竜!?」」」
はぁ~、これ風竜だったんですか。どうやらご主人様はユアお姉ちゃんと一緒に作ったそうです。
<カスタム>された私たちが扱っても大丈夫なようにと素材には悩んだらしく、結局は死蔵されていた風竜の内臓になったと。
ご主人様は浮き輪だけじゃなく西瓜ほどの大きさの玉もとりだし、ポンポンと弾いて遊んでいます。
「これはビーチボールって言うんですけど同じく風竜の内臓ですね。最初はこっちを作るのが本命だったんですけど意外と浮き輪が人気になっちゃいましたね」
「びーちぼーる、ですか……」
「こうやって弾いて遊ぶんですけどね。一応ルールもあって――」
何やら面白そうな予感がしますねっ! ご主人様の所に行ってみましょう!
■ドルチェ 針毛族 女
■14歳 セイヤの奴隷
「よっ! リンネさん、そっちです!」
「任せてネ! よいしょー! マルちゃん!」
「ひぃぃ! なんで飛んじゃダメでござるか!? 砂浜走るのつらいでござる!」
ご主人様が砂浜で遊ぶために用意した色々な道具。
私も泳げないので浮き輪の恩恵を受けましたが、次に取り出したビーチボールはなかなか面白いです。
ご主人様からはまず、レシーブ・トス・アタックの動作を習い、何人かずつ輪になってポンポンと弾いて遊んでいました。
掴んじゃいけないとか、目いっぱい叩いちゃいけないとか、飛んじゃいけないとか色々とルールが設けられましたが、おそらく<カスタム>された私たちが叩いちゃうとボールが割れちゃうのでしょう。
いくら風竜の内臓と言えども。多分これも<カスタム>で破けにくくはなってると思いますが。
皆さん普段から戦っているだけあって、前衛の人たちはもちろん、後衛のフロロさんやアネモネさんでも一般の人に比べるとかなり身体能力は高いと思います。
非戦闘種族で元一般人の私が言うのだから間違いないです。
そんな私たちではありますが、やっぱりビーチボールを弾いて遊ぶというのはなかなか難しい。
思ったとおりの所に飛ばなかったり、加減が難しかったり、そういう不自由さが逆に面白いです。
ある程度みんなが扱えるようになったら、ご主人様が「そろそろ試合しようか」と砂浜に線を書き始め、網みたいなものを真ん中に立てました。
「よーし、じゃあみんなクジ引いてくれ。二人一組作ってビーチバレートーナメントするぞー。シードが三チームだからなー」
わいわいと全員でご主人様お手製のクジを引きます。
私はリンネさんとペアでノーシードでした。
……で、早々に負けたのでコートの横で普通に輪になって遊んでいるんですけど。同じく負け組のマルちゃんやユアさんとかと。
いやね? 試合形式になってちゃんとしたルールが追加になったんですよ。ビーチバレーっていうらしいです。
相手コートに落としたら一点とか、ブロックありとか、サーブ権とか。
白熱する事を見越してボールを破壊するような攻撃をしそうになったらご主人様が止めて相手ポイントとか。
これは前衛有利だろうとリンネさんと喜んだわけです。
私だってそこそこ動けますしブロックとか得意っぽいです。盾役的に。
リンネさんは敏捷系の前衛ですし【器用】も高い。これはイケルと。
しかし相手が悪すぎました。
エメリーさん、ミーティアさんペアです。
どこに撃っても拾いますし、どこに落とそうにも先読みされますし、何よりミスがありません。
初めて扱うはずのビーチボールを長年嗜んでいるかのように扱うのです。
さすが侍女内で一番と二番の【器用】さ。前後衛どちらでもいける有能さ。もう何も言えません。
ラピスさんやツェンさん、イブキさんはパワーでもって強力なアタックを仕掛けたり、ネネさんやパティちゃんが縦横無尽の機動力でコート全域を守備範囲にしたりしていましたが、結局は【器用】有利だったようです。
リンネさんやラピスさんも相当高いと思うんですけどねー。
で、今コートで行われている決勝戦。
エメリーさん・ミーティアさんペア 対 ご主人様・シャムさんペア。
「負けるわけには参りません! ご主人様と共に! 二人で立つ舞台! 天使族としてこれ以上ない誉れ! ここで足を引っ張るわけにはいかないのでございます!」
未だかつてないほど気合いの入ったシャムさん。
迷宮で竜と戦う時や聖戦の時以上に気合いが入っているように見えるのは気のせいでしょうか。
「よし! シャムシャエル打て!」
「はいっ! てええええい!」
「甘いですね。そのコースは封じていますよ。ミーティア、シャムの裏です」
「分かりましたっ! はあっ!」
「しまっ……!」
「させるかあああっ!!!」
素人目に見てもかなり高度な戦いが繰り広げられています。
飛べないシャムさんがやはり苦戦しているようですが、ご主人様は誰より【敏捷】【器用】が高いはずですからね。
とは言えそんなご主人様を凌駕するのではと思わせるのがエメリーさん。
もしかするとすでにビーチバレーに関するスキルを覚えてしまっているのかもしれません。エメリーさんならありえます。
いつまで続くのか分からないと息を飲んで見守る人も居ます。
私たちのようにビーチボールで遊んでいる人も居ます。
さっさと海に戻って行った人も居ます。
そんな中、ヒイノさんとフロロさんは早々に敗戦すると昼食の準備に取り掛かりました。
近くの市場で材料を買い込み、浜辺で大きな鉄板を並べています。
あれで焼くんですかね? 私たちも決勝戦は放っておいて、そっちに行ってみましょう!
■アネモネ 多眼族 女
■17歳 セイヤの奴隷
「アネモネちゃん、そこのお肉とお野菜を串に刺していってくれる? こんな感じに」
「分かりました」
海で泳ぎ、ビーチバレーを楽しんだ後は昼食です。
浜辺に簡易的な竈をつくり、そこに鉄板や網を乗せて食材を焼くと。
ご主人様曰くバーベキューというらしいですが、普通に鉄板で焼いた食事と何が違うのか分かりません。
おそらく深い意味があるとは思いますが私なんぞには皆目見当がつきません、ふふふ……。
ともかく衛兵さん付き添いの元、近くの市場で買い出しし、ご主人様たちが決勝戦で激しい戦いを繰り広げているのを後目に用意を進めます。私もたまには手伝います。
ヒイノさんは事前に「バーベキューとはこういうものだ」というのをご主人様から習っていたそうで、鉄串や鉄板にしてもジイナさんが作っていたそうですし、カオテッドで揃えられる食材などに関しては下拵えしたものを<インベントリ>で持って来てあったようです。
しかし海鮮食材については現地調達という事で、市場で買ってきました。
海老とか魚とか。クラーケンみたいなこれは……蛸? ああ、これが蛸ですか? 食べられるんですかこれ?
そうして用意していたらご主人様やエメリーさんたちが合流してきました。
どうやら優勝はエメリーさんとミーティアさんらしいです。やっぱりですか。
シャムさんが項垂れています。最強のご主人様と組んで負けたんですからね。責任を感じているのでしょう。
まぁ私がご主人様と組んでいたらそもそも決勝戦にまで残れなそうですが、ふふふ……。
「おっ、いい感じじゃないか。ヒイノ、大丈夫そうか?」
「そろそろ焼き始めてもいいと思います。ご主人様、作っておいたソースとか出しておいてもらえると」
「そうだな。じゃあここに置いておくわ」
この日の為にソースも自作したようです。バーベキューの為のソースを。
焼いたお肉にかければジュ~~っと煙と共にいい匂いが広がります。なるほど屋敷のキッチンでは出来ない料理なのかもしれません。
屋台で売ってる串焼きともまた違う、オリジナルの串焼き。
これは新商品の予感……ふふふ。
「うめえっ! これ、そこら辺の屋台とは全然違うな! ソースが違うからか!?」
「ソースもそうだが食材からしてカオテッドの屋台とは全く違うからのう」
「海鮮はここで買ったものですし、お肉はワイバーン、お野菜は魔導王国の王都の市場で買ったものですよ」
「うわぁ……屋台の串焼きの十倍くらい値段高くなりそう……」
「いや十倍じゃすまないでしょ」
「何でもいい! これだけ旨けりゃ何でもいい!」
確かに超高級串焼きですね。
しかし砂浜で自分たちで焼いて食べるというのはなかなかに新鮮です。これがバーベキューという事なんでしょうか。
ご主人様は私たちの警備目的で熱い中軽装を着込んで見守っている衛兵さんにも声を掛け、食事に誘いました。
最初は恐縮されていましたが、どうやら折れたようです。
ご主人様の誘いを断るわけにもいかないという気持ち半分、ソースの焼けたいい匂いに釣られたのが半分だと思います。
「俺たちが遊んでばかりなのに申し訳ないですから。これくらいの役得はあってもいいでしょう?」
「は、はぁ…………旨っ! な、なんですかこの串焼きは! 恐ろしく旨い!」
陥落するのは早かったようですね、ふふふ……。
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