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第1話、理解した生き方
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俺は別の人間として生きてきた記憶がある。
一度だけじゃない。何度も何度もだ。
文化と言って良い様な物が殆ど無い時代から、科学技術が高く宇宙に進出した時代まで。
そして俺はその何度も生きた人生で、常に品行方正に生きて来た。
誰かの為に、優しく、規則を守り、真面目に。他の目からは兎も角、自分はそのつもりだ。
何時もそうやって生きて、生きて、生きて――――――良い様に使われて死ぬ人生。
「ああ、またか」
そして、今回は、両手足に枷を嵌められ、月を見上げる。
何度真面目に生きても、何度真っ当に生きても、結末は何時もこんな物。
何時かは報われると思い、何時かは幸せになれると思い、ずっと頑張った。
「―――――ああ、そうか、やっと解った。馬鹿だな、俺は」
俺を殺せと叫ぶ民衆。その為の刃を掲げる処刑人。にやにやと笑う権力者。
何度も死んで、何度も殺されて、何度も騙されて、ようやく解ったよ。
「世界は、悪党で無いと生きられないのか」
何十回目かの死で、俺は、ようやくそれを理解した。
「―――――――」
激痛で目が覚めた。ついさっき処刑されたのに、もう目が覚めた。
何時もの事だ。また生まれかわったんだ。けど、なんだ、この痛みは。
腹の中に居る時点でいつも意識はあったが、こんな激痛は経験が無い。
「―――――――」
痛くて苦しくて死にそうなのに、声を上げる事も出来ない。
きっとそんな機能がまだ無いからだろう。
まだ手足の感覚も無い。逃げる事も出来ない。痛い、苦しい。
何で、何でいつも俺は、こんな目に遭わなきゃならいんだ。
そんな苦しみの時間が永遠に続くかと思ったある日、急に体が軽くなった。
かと思えば手足の感覚も突然しっかりとしはじめ、目にも光が入り込んで来る。
「おお、成功したぞ!」
「やった!」
「やりましたね!!」
耳も聞こえるようになったのか、そんな風に騒ぐ声が濁って聞こえた。
何処だここは。水の中? なんだ、これは、ガラスの中に居るのか?
「実験体39号。俺が解るか。俺がお前の主人だ」
目を開いた俺の前に、狂気をはらんだ目の男が立っていた。
真面な顔には見えない。どう見ても狂っている人間の顔だ。
「お前は成功体だ。ああ、やっと安定した成功体。少々見た目が貧弱なのが気になる所ではあるが、お前の体に内包された力は俺達が望んだ物だ。さあ、さあ、早く世界を壊しに行こう。俺達の事を認めなかった世界を。俺達が正しいと証明してやろう!!」
ああ、また、この手合いに遭うのか、
こんな奴の下で生まれたのか。
そうか、やっぱり、何時も通りなんだな。
そしてきっと、頑張ってもまた、同じような結末になる。
「さあ、聞こえているだろう、実験体39号! ここから出て俺と共に――――――」
耳障りな音が消えた。何せ喋る為の頭が吹き飛んだから。
軽く腕を振っただけで、ガラスを突き破って男の頭も粉砕してしまった。
凄いなこの体は。今までの人生で一番力が溢れている。
実験体39号だったか。おそらく真面な人体じゃないんだろうな。
「な、何を!?」
「ぼ、暴走だ!」
「武器を、武器はどこだ!」
「や、たすけ―――――」
なら、丁度良い。きっとこれは、やっと生き方を理解した俺への贈り物だ。
神なんざ信じていないが、今だけは神を信じる気になれる。
騒ぐ連中を一人ずつ殺しながら、少しずつ自分の体の感覚を確認する。
見る限り小柄な体だが、そうとは思えない程の力を持っている。
内から溢れ出るような力もあり、それが魔力だとも感じた。
成程、魔術が使える世界か。久しぶりだな。
「ぐぎゃっ」
「うげっ」
「や、やめっ、げぶっ」
罪悪感ぐらい覚えるかと思ったが、何一つ感じる事が無い。
理不尽に人を殺すなんてこの程度の事だったのか。それともこいつらからだからか。
後者な気もする。俺の知る俺を殺して来た連中と同じ目をしている。
ならこれは八つ当たりだ。全力の八つ当たりだ。
「俺はもう、誰かに利用されるのも、殺されるのも、ごめんだ」
誰一人生きている人間がいなくなった空間で、そう呟く。
血の海だ。臓物が溢れている。肉片が飛び散っている。
けど、もう見慣れてしまった。自分や他人の臓物など。
今更何の感傷も浮かばず、そして今更周囲をしっかりと見まわす。
すると周囲には、俺が入っていたガラスと同じ様なものがいくつかある。
ただしその中に在る者は、ぐちゃぐちゃの肉塊が殆どだが。
「あの男の言葉から察するに、禁忌に触れ世界から弾かれた連中の実験場か。そしてこの体はその完成体。あの激痛も実験のせいだろうな。あの痛みを受け何故従うと思ったのか」
むしろ、こいつのせいであの激痛を受けたのかと、怒りしか湧かなかった。
それでも今までの人生なら、あの男を許して、諭そうとしたんだろう。
馬鹿馬鹿しい。あの目の人間は、一度だって言い分を聞きやしなかったのに。
「・・・女か」
自分の体を見下ろし、女体である事を確認する。
女性として生きるのは何度目だろう。それももう覚えていない。
だが都合が良い。男というのは、女が少し甘えれば騙される奴が多い。
それが子供となれば尚更だ。上手く使えるだろう。
ガラスに映った容姿も悪くない。むしろ幼いながら美人だ。
何時かのように襲われるかもしれないが・・・その時は殺せば良いだろう。
おれはもう、悪党になると決めた。我慢も容赦もしない。
「ん?」
そこで、ダンダンと叩く音が聞こえた。そこまで大きく無い音だ。
目を向けるとそれはガラスの一つ。中に居る何かがそのガラスを叩いている。
ここから出してくれと訴えている、小人の様な何かが。
「・・・アレは、精霊か」
見ただけで、それがどんな存在か理解出来た。
理由は分かっている。俺の中にその類の力があるからだ。
産まれたばかりなのに言語を理解しているのもそのせいだろう。
実験体39号は、そういった様々な力を流し込まれて作られた化け物らしい。
「・・・出してやるか」
悪党として生きると決めたのに、また何かを助けるのかと一瞬思った。
けれど体が動いてしまった。助けてやろうと思ってしまった。
それは内に宿る精霊の力のせいか、それともずっと真面目に生きてきた習慣か。
どうでも良いか。俺はやりたいようにやるだけだ。
殺すのも、救うのも、好きなように。
そう決めて軽く手を振るうと、ガラスは容易く砕け散る。
その瞬間、凄まじい力の本流を感じた。
『助かったー!』
そいつは両手を上げて泣きながら叫び、わーいわーいと跳ねまわる。
だが見た目の可愛らしさからは想像できない程、小人からは強い力を感じた。
「封印か」
小人が入れられていたガラスをまじまじ見てみると、様々な文様が見えた。
魔術的に封じて、その力だけを抽出して、俺に埋め込んだんだろうな。
まあ、こいつ以外にも様々な物が埋め込まれているみたいだが。
『ありがとう妹!』
「気にす・・・妹?」
『うん、妹!』
「・・・何故妹」
『だって妹だから!』
何だコイツ話が通じない。面倒くさい。助けるんじゃなかったか。
会話するのを諦めて、この実験場を漁りだす。俺の資料が何処かに無いかと。
俺自身のスペックを把握しておき――――――。
『ねー、妹ー。なにしてるのー?』
「・・・」
『ねーねーねー』
「うるさい」
『無視やだー! 相手してよ妹ー!』
「邪魔だ」
『うわー!?』
いい加減イラっとしたので、掴んで投げ捨てた。
放物線を描いて飛んで行った小人は、そのままべちゃっと床に落ちる。
『あははははは! 今の面白かった! もう一回! もう一回!』
逆効果だった。ああもう面倒くさい。
「俺は資料を集めているんだ。邪魔をするな」
『しりょー?』
「こういう物だ」
紙束を見せると、小人は首を傾げる。
ただ暫くして、何かを思いついたような顔を見せた。
『兄に任せろー!』
「なっ」
精霊は突然力を放ち、それと同時に同じ見た目の精霊がポンポンと生まれていく。
どんどん、どんどん、その数が増えていき、30体程度の所で止まった。
『『『『『『『『『『妹の為にさがすぞー!』』』』』』』』』』
そして増えた精霊達は、実験場にパーッと散らばって行く。
「・・・まあ、見つかるなら、良いか」
兄でも妹でも無いと言いたくはあったが、言うだけ無駄だなと諦めた。
一度だけじゃない。何度も何度もだ。
文化と言って良い様な物が殆ど無い時代から、科学技術が高く宇宙に進出した時代まで。
そして俺はその何度も生きた人生で、常に品行方正に生きて来た。
誰かの為に、優しく、規則を守り、真面目に。他の目からは兎も角、自分はそのつもりだ。
何時もそうやって生きて、生きて、生きて――――――良い様に使われて死ぬ人生。
「ああ、またか」
そして、今回は、両手足に枷を嵌められ、月を見上げる。
何度真面目に生きても、何度真っ当に生きても、結末は何時もこんな物。
何時かは報われると思い、何時かは幸せになれると思い、ずっと頑張った。
「―――――ああ、そうか、やっと解った。馬鹿だな、俺は」
俺を殺せと叫ぶ民衆。その為の刃を掲げる処刑人。にやにやと笑う権力者。
何度も死んで、何度も殺されて、何度も騙されて、ようやく解ったよ。
「世界は、悪党で無いと生きられないのか」
何十回目かの死で、俺は、ようやくそれを理解した。
「―――――――」
激痛で目が覚めた。ついさっき処刑されたのに、もう目が覚めた。
何時もの事だ。また生まれかわったんだ。けど、なんだ、この痛みは。
腹の中に居る時点でいつも意識はあったが、こんな激痛は経験が無い。
「―――――――」
痛くて苦しくて死にそうなのに、声を上げる事も出来ない。
きっとそんな機能がまだ無いからだろう。
まだ手足の感覚も無い。逃げる事も出来ない。痛い、苦しい。
何で、何でいつも俺は、こんな目に遭わなきゃならいんだ。
そんな苦しみの時間が永遠に続くかと思ったある日、急に体が軽くなった。
かと思えば手足の感覚も突然しっかりとしはじめ、目にも光が入り込んで来る。
「おお、成功したぞ!」
「やった!」
「やりましたね!!」
耳も聞こえるようになったのか、そんな風に騒ぐ声が濁って聞こえた。
何処だここは。水の中? なんだ、これは、ガラスの中に居るのか?
「実験体39号。俺が解るか。俺がお前の主人だ」
目を開いた俺の前に、狂気をはらんだ目の男が立っていた。
真面な顔には見えない。どう見ても狂っている人間の顔だ。
「お前は成功体だ。ああ、やっと安定した成功体。少々見た目が貧弱なのが気になる所ではあるが、お前の体に内包された力は俺達が望んだ物だ。さあ、さあ、早く世界を壊しに行こう。俺達の事を認めなかった世界を。俺達が正しいと証明してやろう!!」
ああ、また、この手合いに遭うのか、
こんな奴の下で生まれたのか。
そうか、やっぱり、何時も通りなんだな。
そしてきっと、頑張ってもまた、同じような結末になる。
「さあ、聞こえているだろう、実験体39号! ここから出て俺と共に――――――」
耳障りな音が消えた。何せ喋る為の頭が吹き飛んだから。
軽く腕を振っただけで、ガラスを突き破って男の頭も粉砕してしまった。
凄いなこの体は。今までの人生で一番力が溢れている。
実験体39号だったか。おそらく真面な人体じゃないんだろうな。
「な、何を!?」
「ぼ、暴走だ!」
「武器を、武器はどこだ!」
「や、たすけ―――――」
なら、丁度良い。きっとこれは、やっと生き方を理解した俺への贈り物だ。
神なんざ信じていないが、今だけは神を信じる気になれる。
騒ぐ連中を一人ずつ殺しながら、少しずつ自分の体の感覚を確認する。
見る限り小柄な体だが、そうとは思えない程の力を持っている。
内から溢れ出るような力もあり、それが魔力だとも感じた。
成程、魔術が使える世界か。久しぶりだな。
「ぐぎゃっ」
「うげっ」
「や、やめっ、げぶっ」
罪悪感ぐらい覚えるかと思ったが、何一つ感じる事が無い。
理不尽に人を殺すなんてこの程度の事だったのか。それともこいつらからだからか。
後者な気もする。俺の知る俺を殺して来た連中と同じ目をしている。
ならこれは八つ当たりだ。全力の八つ当たりだ。
「俺はもう、誰かに利用されるのも、殺されるのも、ごめんだ」
誰一人生きている人間がいなくなった空間で、そう呟く。
血の海だ。臓物が溢れている。肉片が飛び散っている。
けど、もう見慣れてしまった。自分や他人の臓物など。
今更何の感傷も浮かばず、そして今更周囲をしっかりと見まわす。
すると周囲には、俺が入っていたガラスと同じ様なものがいくつかある。
ただしその中に在る者は、ぐちゃぐちゃの肉塊が殆どだが。
「あの男の言葉から察するに、禁忌に触れ世界から弾かれた連中の実験場か。そしてこの体はその完成体。あの激痛も実験のせいだろうな。あの痛みを受け何故従うと思ったのか」
むしろ、こいつのせいであの激痛を受けたのかと、怒りしか湧かなかった。
それでも今までの人生なら、あの男を許して、諭そうとしたんだろう。
馬鹿馬鹿しい。あの目の人間は、一度だって言い分を聞きやしなかったのに。
「・・・女か」
自分の体を見下ろし、女体である事を確認する。
女性として生きるのは何度目だろう。それももう覚えていない。
だが都合が良い。男というのは、女が少し甘えれば騙される奴が多い。
それが子供となれば尚更だ。上手く使えるだろう。
ガラスに映った容姿も悪くない。むしろ幼いながら美人だ。
何時かのように襲われるかもしれないが・・・その時は殺せば良いだろう。
おれはもう、悪党になると決めた。我慢も容赦もしない。
「ん?」
そこで、ダンダンと叩く音が聞こえた。そこまで大きく無い音だ。
目を向けるとそれはガラスの一つ。中に居る何かがそのガラスを叩いている。
ここから出してくれと訴えている、小人の様な何かが。
「・・・アレは、精霊か」
見ただけで、それがどんな存在か理解出来た。
理由は分かっている。俺の中にその類の力があるからだ。
産まれたばかりなのに言語を理解しているのもそのせいだろう。
実験体39号は、そういった様々な力を流し込まれて作られた化け物らしい。
「・・・出してやるか」
悪党として生きると決めたのに、また何かを助けるのかと一瞬思った。
けれど体が動いてしまった。助けてやろうと思ってしまった。
それは内に宿る精霊の力のせいか、それともずっと真面目に生きてきた習慣か。
どうでも良いか。俺はやりたいようにやるだけだ。
殺すのも、救うのも、好きなように。
そう決めて軽く手を振るうと、ガラスは容易く砕け散る。
その瞬間、凄まじい力の本流を感じた。
『助かったー!』
そいつは両手を上げて泣きながら叫び、わーいわーいと跳ねまわる。
だが見た目の可愛らしさからは想像できない程、小人からは強い力を感じた。
「封印か」
小人が入れられていたガラスをまじまじ見てみると、様々な文様が見えた。
魔術的に封じて、その力だけを抽出して、俺に埋め込んだんだろうな。
まあ、こいつ以外にも様々な物が埋め込まれているみたいだが。
『ありがとう妹!』
「気にす・・・妹?」
『うん、妹!』
「・・・何故妹」
『だって妹だから!』
何だコイツ話が通じない。面倒くさい。助けるんじゃなかったか。
会話するのを諦めて、この実験場を漁りだす。俺の資料が何処かに無いかと。
俺自身のスペックを把握しておき――――――。
『ねー、妹ー。なにしてるのー?』
「・・・」
『ねーねーねー』
「うるさい」
『無視やだー! 相手してよ妹ー!』
「邪魔だ」
『うわー!?』
いい加減イラっとしたので、掴んで投げ捨てた。
放物線を描いて飛んで行った小人は、そのままべちゃっと床に落ちる。
『あははははは! 今の面白かった! もう一回! もう一回!』
逆効果だった。ああもう面倒くさい。
「俺は資料を集めているんだ。邪魔をするな」
『しりょー?』
「こういう物だ」
紙束を見せると、小人は首を傾げる。
ただ暫くして、何かを思いついたような顔を見せた。
『兄に任せろー!』
「なっ」
精霊は突然力を放ち、それと同時に同じ見た目の精霊がポンポンと生まれていく。
どんどん、どんどん、その数が増えていき、30体程度の所で止まった。
『『『『『『『『『『妹の為にさがすぞー!』』』』』』』』』』
そして増えた精霊達は、実験場にパーッと散らばって行く。
「・・・まあ、見つかるなら、良いか」
兄でも妹でも無いと言いたくはあったが、言うだけ無駄だなと諦めた。
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