もう要らない。

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日常

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「起きなさ~~~~~い!!!!!!!!」
そういって泊まりに来ていた友達の掛け布団を引っ剥がす。
「ひえ~、お許しを~...凛歌様~」
「ダメです。今日も学校なんだから、てかわざわざ泊めてあげてるのよ。感謝してほしいわ。」
「そこについてもうねぇ..凛歌様様ですよ~。」
「はいはい、速く制服着替えて出かけるわよ」
「は~い」
「あんたが珍しく私の部活動姿見たいって言うから、許したけど..まさか19時まで延長するとは思わなかったし、あんたもそこまで居続けると思わないじゃん。家、学校から2時間くらいかかるんでしょ?バカじゃないの?」
「えへへ~」
「はぁ...」
「それより凛歌先輩」
「何よ」
「恋人とかいないんですか?」
「ここここここ、恋人!?いるわけないじゃない!」
「あれ~、動揺してるな~」
「いきなりそういうこと聞いてくるからじゃない!」
「まぁ、"まだ"いないってことで」
「もう..知らない!」
(調子狂っちゃったじゃないの...
私がもう他の人のことを好きになることはないのよ...少しは自覚しなさい!)
(でも、言わなきゃ気づかないんだろうなぁ..)
「はぁ...」
「えへへ~」
(本当にその笑い方可愛い)
「好き」 
「ん?先輩なんか言いました?」
「なんでもない!行くわよ!」
「は~い!」

ザッザッ
スタスタスタ
「ゲッ...鬼教師の村上居るじゃん...」
「あ~...まぁ、大丈夫っしょ」
「あっ、ちょっと..」
「コラ~~~~~!!!」
「何ですか?」
「その髪はなんだ!長すぎだろ!」
「え、そうなんですか?」
「そうだ!長い!」
「えっ..あの..ごめんなさい..」
(あっ...出た...泣き落とし作戦..)
「知らなかったんです..ごめんなさい..次から気をつけますんで...」
(あいつもよくやるわね..相手にか弱いところを見せつけて勢いで泣き落とししちゃうやつ...容姿だけは良いのよね..容姿だけ..)
「えへへ、先輩『もう良い』って言われた!」
「末恐ろしいわね」
「ふぇ?」
「もう良い!行くわよ!」
「待て!天麩羅!」
「天坂(てんさか)です!」
「とりあえず!もう少し髪を結え!長い!」
「はいはい!五月蝿い!」
「五月蝿いとはなんだ!」
「逃げるわよ」
「えぇぇぇ!待ってください先輩ー!」

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