もう要らない。

レラー

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魔法

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ガラガラ
「おはよう~」
「おはよう凛歌~」
「はぁ、なんで朝から村上に追いかけられるのか..」
「まぁ、そういう日もあるってことで」
「他人事ねぇ」
「それよりあんたの大好きな可愛い後輩くんが教室の前で待ってますよ~」
「一言余計よ!五月蝿いわね!」
「あれれ~、顔赤くしちゃって」
「あんまり言うと宿題見せてあげないわよ」
「それは勘弁してください凛歌様~!」
「....で、あんたはなんの用?」
「先輩、また見せてくださいよ。魔法。」
「わざわざそれ見たいためだけに来たの?タイミングを考えなさいよ。」
「え~」
「はいはい、ここにタネも仕掛けもない鉛筆があります。今この鉛筆は消えました。あなたのポケットに入っています。」
「ほんとだ!すげぇ!」
「これで良い?」
「今日も頑張れそう!」
「どういう理論なのよ」
「可愛い後輩のためにやってあげてるじゃん、ツンデレなんだから~」
「五月蝿い」
ゴンッ
「痛ぁ...」
「まだ何もしてないわよ」
「殴られと思って先に避けようとしたら頭ぶつけた...Les Misérables...」
「自業自得よ」
「ひぃん..」
「席付け~」
「あっ、担任来たわ..座ろ...」
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