テイマーになったはずが女の子が懐くことになってしまいました

ゆに

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23 テイマーってやっぱりいいなぁ

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「この俺がお前の仲間に?」

魔神猿がパルマの誘いを聞き返す。

「あぁ、ノリスの事もあったけど、俺はお前は悪い奴じゃないと感じた」

パルマの言葉にマウスマンも腕を組みながら頷いている。

「ふん、人のいい奴だ」

ノリスはパルマと魔神猿のやり取りを息を飲んで見守っている。

「俺も、お前がさらったノリスも、そこにいるロジカもテイマーなんだ、テイマーってのは惨憎法師みたいに最低な奴ばかりじゃない」

「そんなことはわかっている」

「俺はどんどん強いテイマーになっていきたいんだ、そのためにはお前が必要だ! 俺に協力してくれないか、魔神猿!」

魔神猿はあぐらをかき、顎を手に乗せ威嚇するようにパルマに告げる。

「わかってると思うが、俺はお前より強いぞ、そんな俺がお前に従えというのか?」

「テイマーが、テイムしたモンスターより弱いのは別に珍しいことじゃないだろ?」

「フッ」

魔神猿はパルマを小馬鹿にするように笑った。

「力の強弱の事を言ってるんじゃない」

頭の体毛を引き抜き、抜いた毛に息を吹きかけた。

舞い散る毛が煙状になり、パルマとマウスマンを包み込んだ。

「チュ、チュー!?」
煙で姿が見えないが、マウスマンはパニックになっているようだ。

「落ち着けマウスマン、魔神猿は俺達に危害を加える気は無い」

「どうだろうな……」

不気味に笑いながら魔神猿は煙の中のパルマ達に向け話しかけた。

煙が大きく膨らみ黒く染まりだした。

何が起きてるかわからないが、パルマのいう通り、魔神猿はパルマ達に危害を加える気があるようには思えない。

ヤヨイとフランは心配そうに煙を見ている。

「大丈夫なのかな、パルマおにぃちゃんとネズミさん」

「ロジカ、助けに行かなくていいんだよな?」

「ああ、俺らは見てるしかない……」

「パルマ、頑張れ……」
ノリスも俺らと同じように黒煙越しパルマ達を応援した。


魔神猿は動かず、黒煙をじっと見つめている。

徐々に煙が薄くなり、パルマの姿が見えてきた。

「ほぅ、動じてないか……」
煙から見える腕を組み立っているパルマを見て、魔神猿がニヤリと笑った。

マウスマンも腰が引けてはいるが、煙の中で立っている姿が見える

「声一つ上げないのは感心だ、思ったより骨のある男じゃないか、ここにいる全員から殺される幻は強烈だっただろうに……」

魔神猿、黒煙の中でそんな幻覚をパルマに見せていたのか。
よく耐えたな、パルマ……

「ここにいる奴等に俺が殺されることはない、そんなありえないことに俺は動じない」

パルマが自信を持って答えた。

「ほう……まっすぐな目をして答えるもんだ。 俺はお前に失望したらいつでも幻で見せた光景を現実にしてやるからな」

「俺の気持ちは変わらない、俺が……テイマーが迷ったら付いてくる仲間みんなが迷ってしまうからな」

マウスマンも同じ幻を見ていたのだろうが、パルマが近くにいたからか、信頼して耐えきったか。 足はまだ震えてるみたいだけど。

魔神猿は嬉しそうに大笑いしだした。

「まさかこの俺が二度もテイムされることになるなんてな! 一族のとんだ笑いもんだ!」

パルマが魔神猿に一歩近づいた。

「それじゃ魔神猿、俺の仲間に……テイムさせてくれるっていうのか?」

魔神猿は手を広げて、無防備な姿をアピールするようにパルマに言う。

「気が変わらない内にさっさとテイムしろ」

すごい……
パルマの奴、Cクラスのしかもレアモンスターをテイムするのか。

「魔神猿! お前をテイムする!」

パルマが大きな声で宣言した。
おそらく今のでテイムが完了したのだろう。

「さっきから俺のことを魔神猿と呼んでいるがな、俺にはゴクーと言う名がある、そう呼んでくれ」

「そっか、俺らがずっと人間って呼ばれてるようなものだもんな! よろしくなゴクー!」

「チュー!」

急にマウスマンが魔神猿に向かって強気な態度で迫っていった。

「なんだ? おいパルマ、このネズミは何を俺に伝えたいんだ?」

パルマは頭をかき半笑いになった。

「テイムされたのはマウスマンが先だからな、俺が先輩だっていいたいんだろうな……」

魔神猿はまた大笑いを始めた。

「そりゃそうだな、失礼した、よろしくな先輩!」

マウスマンは満足そうに腕を組んだ。


強力な仲間もパルマにできて、ノリスは無事に見つかって終わった。

パルマは魔神猿ゴクーと共に、クエストに行くんだと言って一足先に山を降りていってしまった。

俺らは少し休んでから山を降りることにした。

「やっぱりパルマはすごいなぁ、私もっと強くならなきゃ」

ノリスはどんどん先に行くパルマに負目を感じてるようだ。

「パルマは元からガンガン進んでく奴だったからな、ノリスはノリスらしくマイペースに進んで行くべきだよ」

「ノリスおねぇちゃん、一緒にロジカおにぃちゃんのお家で暮らそうよ!」

フランはノリスのことが気に入ったみたいだ。

「私も賛成だ、ノリス、拠点に来い」

ヤヨイもノリスの仲間入りに賛成か。

「ノリスが良ければ俺らは歓迎だけど、どうする?」

「……うーん……」

ノリスは考えている。

ノリスのサーチウィンドウは相変わらず赤いままだ……

「今はやめておこうかな、せっかくのお誘いで悪いけど、もう少し、自分の力でパルマに追いついて見たいんだ、ロジカにもね!」

……やっぱりダメか、ウィンドウも赤いままだったし、ノリスをテイムするにはまだ早かったのか。

「えぇ、残念」

フランが頬を膨らまして拗ねている。

「しょうがないだろ、ノリスにはノリスの考えがあるんだ」

ちょっと残念だけど、仕方ないんだ……

「次はさらわれないようにな」

ヤヨイの言葉にノリスは苦笑いした。

こうして、久しぶりの友達との再会は終わりそれぞれ別々に別れた。

パルマを見てて普通のテイマーの仲間との絆ってやっぱりすごく羨ましいと思った。

俺もああいうテイマーの姿に憧れてたんだよな……

「ロジカ、何やってるんだ、早く帰るぞ」

「ロジカおにぃちゃん、私お腹空いたよぉ、おんぶしてぇぇ」

でも、俺はテイムしたこの仲間達がいて、今が楽しいんだ!

パルマやノリスはきっとこれからもどんどんモンスターを捕まえていいテイマーになっていくだろうけど、俺は俺でこの特殊なテイマーで一流になってみせる!

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