32 / 32
第32話 無茶振りすぎる……
しおりを挟む
ジャズムさんの一言で会議の場は凍りついた。
乗っとるって……いくら戦争中でしかも敗戦間近なんだとしても、こんな平凡な街の奴らでどうやって国を乗っとるんだ?
「ジャズム無茶をしようとするのはよせ、極端な策にでると街が滅ぶぞ」
「このままではどの道滅ぶかもしれん、強硬策を取るべきだ」
「あの……なんでこの街が滅ぶんですか?」
「森が死滅してきておるんじゃ」
「森が?」
ここでの食事やさなざまな生活資源はこの森から取れるものだ賄っている、その森が死滅してしまうということはこの街で生活するライフラインを失ってしまうことになる。
「ハザニエルは我々がここに住むことを知っていてこの森を敢えて、育てておった」
この森はハザニエルに守られていたのか……知らなかった。
ってことは魔獣討伐は推奨していたが、魔獣を滅ぼすつもりはなかったってことなのか……
ドロップアイテムとしての価値に重きを置いていただけなのかもしれないけど、共存関係にはなっていたのか……
魔獣を排除する目的のナイカに比べれば確かにハザニエルの方が数倍マシか……
タータムさんがジャズムさんに詰め寄る。
「ジャズさん、俺ぁよぉ、過去に仲間が滅ぼされたが、ハザニエルを乗っとるってのはやりすぎで無理あると思うぞ」
「やる事は同じだ、協力依頼を投げかけるときに国王に暗示をかける、そこで我らに国の全権限を渡すと言わせれば終わりだ」
「ジャズさん、本気でそんなバカなことをいってんのか?」
確かにだ、どうするかは知らないけど国王に暗示をかけたところで、怪しまれて俺らが攻められて終わるだろうし……
「策はある……」
その後、ジャズムさんは何も言わなくなった。
「ところで、肝心の国王との話っていうのは誰がするんですか? 何かツテがあるとかなんですよね?」
「それがそなたの役目じゃ」
「はっ?」
「期待してるぜラジアムくん!」
「いや、ちょっと待って、俺ハザニエルの国王の事なんて何にも知らないですよ」
おかしい、この話前提がまず俺ありきだったのか……
この俺がどうやって国王と話をつけるんだよ……
「何も無策で話してこいというわけではないわ、手は打ってある」
そりゃそうだよな、さすがに丸腰で行って協力します! なんて言ってもバカにされて終わりだ……っていうか下手すりゃそのまま処刑だろ……
「ハザニエルにはすでに私達の手の者がおる、それを頼っていくのじゃ、グドラスの事は覚えておるな?」
街を襲ってきたあのグドラスか? 2年前のあの時以来どうなったのか知らないけど……^_^
「もちろん覚えてますけど……グドラスがどうしたんですか?」
「奴は今、私の元で動いておる」
えっ
「あのデカイ剣持った奴は、俺らが情報収集をするコマの1つになって貰った」
あのグドラスを……っというか、そんなことをしてたのか、でもだから外の事情に詳しかったのか……
「そなたが行く時はハザニエルの国境にグドラスを待機させておく、そこで落ち合うのじゃ」
なんか話が勝手に進んでるぞ……
グドラスと一緒に行動を取らなきゃいけないのか……?
乗っとるって……いくら戦争中でしかも敗戦間近なんだとしても、こんな平凡な街の奴らでどうやって国を乗っとるんだ?
「ジャズム無茶をしようとするのはよせ、極端な策にでると街が滅ぶぞ」
「このままではどの道滅ぶかもしれん、強硬策を取るべきだ」
「あの……なんでこの街が滅ぶんですか?」
「森が死滅してきておるんじゃ」
「森が?」
ここでの食事やさなざまな生活資源はこの森から取れるものだ賄っている、その森が死滅してしまうということはこの街で生活するライフラインを失ってしまうことになる。
「ハザニエルは我々がここに住むことを知っていてこの森を敢えて、育てておった」
この森はハザニエルに守られていたのか……知らなかった。
ってことは魔獣討伐は推奨していたが、魔獣を滅ぼすつもりはなかったってことなのか……
ドロップアイテムとしての価値に重きを置いていただけなのかもしれないけど、共存関係にはなっていたのか……
魔獣を排除する目的のナイカに比べれば確かにハザニエルの方が数倍マシか……
タータムさんがジャズムさんに詰め寄る。
「ジャズさん、俺ぁよぉ、過去に仲間が滅ぼされたが、ハザニエルを乗っとるってのはやりすぎで無理あると思うぞ」
「やる事は同じだ、協力依頼を投げかけるときに国王に暗示をかける、そこで我らに国の全権限を渡すと言わせれば終わりだ」
「ジャズさん、本気でそんなバカなことをいってんのか?」
確かにだ、どうするかは知らないけど国王に暗示をかけたところで、怪しまれて俺らが攻められて終わるだろうし……
「策はある……」
その後、ジャズムさんは何も言わなくなった。
「ところで、肝心の国王との話っていうのは誰がするんですか? 何かツテがあるとかなんですよね?」
「それがそなたの役目じゃ」
「はっ?」
「期待してるぜラジアムくん!」
「いや、ちょっと待って、俺ハザニエルの国王の事なんて何にも知らないですよ」
おかしい、この話前提がまず俺ありきだったのか……
この俺がどうやって国王と話をつけるんだよ……
「何も無策で話してこいというわけではないわ、手は打ってある」
そりゃそうだよな、さすがに丸腰で行って協力します! なんて言ってもバカにされて終わりだ……っていうか下手すりゃそのまま処刑だろ……
「ハザニエルにはすでに私達の手の者がおる、それを頼っていくのじゃ、グドラスの事は覚えておるな?」
街を襲ってきたあのグドラスか? 2年前のあの時以来どうなったのか知らないけど……^_^
「もちろん覚えてますけど……グドラスがどうしたんですか?」
「奴は今、私の元で動いておる」
えっ
「あのデカイ剣持った奴は、俺らが情報収集をするコマの1つになって貰った」
あのグドラスを……っというか、そんなことをしてたのか、でもだから外の事情に詳しかったのか……
「そなたが行く時はハザニエルの国境にグドラスを待機させておく、そこで落ち合うのじゃ」
なんか話が勝手に進んでるぞ……
グドラスと一緒に行動を取らなきゃいけないのか……?
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる