ナクシモノ探し

那月

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バカ兄弟は興味津々

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「……消えた兄、か。偶然だと思う?」


「どうだろ?でも茜ちゃん、本当に俺達と初対面みたいだったよね。モデルの俺達の追っかけなんかじゃなくて。なら、これが偶然なら…………怖いね」


「なんだ采鹿、ビビってんの?」


「んなわけ。悠馬こそビビってんじゃねーの?3年生になってやっとたどり着いた、これで進める。くひひっ」


「その変な笑いやめろ。でも…………やっと見つけたね。俺達の運命の人」


「そだね。まさか自分から来てくれるとは思わなかったけど、今度こそ終わらせる。悠馬、気を引き締めていけよ?」


「こっちのセリフだ。あー、上手くいけば留年しないで済みそうだね」


「『上手くいけば』なんかじゃない。ちゃんとやる、俺達が終わらせるんだ。こんな、あってはならない肝試しなんて……」


 笑いが治まった2人の表情がガラリと変わった。スッと引き締まった真剣な顔つきになり、茜が去った方を見つめる。


 2人もまた、茜のようにナクシモノ探しに強い想いを抱いて挑もうとしていた。去年も一昨年も、本当は表の性格を見せながらも本来の目的を果たそうとしていたが、上手くいかなかった。


 足りない。何かが足りない。だが今年は、それを見つけた。今度こそは。


 そう、2人にとって茜は“運命の人”だ。そして茜にとって2人もまた“運命の人”なのである。


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