ナクシモノ探し

那月

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バカ兄弟と言わせない

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 そして今日は待ちに待ったはずの夏祭りの日。


 3人は浴衣を着て屋台を回った。悠馬としては茜と2人きりがよかったが、茜が采鹿もと言うので渋々承諾。


 金魚すくいにヨーヨー釣り、射的では意外にも茜が1番上手く的に当てた。フランクフルト、串焼き、焼きそば、たこ焼きと、食べ物はほぼ全種類を買って分け合って食べた。


 途中、金魚すくいの屋台で奈緒と虎太郎に出会い、急きょ金魚すくい大会が開催。結果、虎太郎の圧勝。


 というより、悠馬と采鹿と奈緒が白熱して金魚達を追い掛け回していた。だから追われた金魚達が必然的に虎太郎の手元に。しかも虎太郎はまるで女性をエスコートするように優しく丁寧に救い上げ、手早くゲット。


 虎太郎と同じように、逃げてきた金魚を掬っていた茜が2位だった。ただ、茜は途中で大きな出目金に突撃されポイに大穴。戦線離脱していたな。他の3人?等しく、ゼロだな。


 お互いにデートを邪魔したらいけないからとすぐにわかれた。2人も全くケガをしていなくてホッとしたものの、なんだか悲しくて茜は心から楽しめずにいた。


 ナクシモノ探しで消された一之助と沙恵のことも覚えていたし、悪魔のことも覚えている。


 単に記憶力が良いというわけでも、想いが強いというだけでもない。あんな恐ろしい思いをしたのだ。忘れたい記憶のはずだが、茜も悠馬も采鹿も覚えていて良かったと思っている。


 采鹿は言っていた。「もしかしたらウサミンがわざと、記憶が消えないようにしてくれたかもしれないね。それか、ただ単に消し忘れ?なんてね」と。あんなことがあったのだ、記憶を消すことぐらい造作もないだろう。


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