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バカ兄弟と言わせない
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しおりを挟む「最後、せめてお礼だけでも言いたかったです」
「ちょっと茜ちゃん、最後って言ってもウサミンは死んでないからね?遠くにいるってだけで……」
「またきっと会えるよ。ほら、采鹿が俺から茜ちゃんを奪おうと悪魔の力を借りようとすれば、どんなに遠く離れていても飛んでくるだろうし?」
悠馬がニヤッと笑った。視線の先、遠くに生えている木の陰にチラリと見えた黒い人影に向けての笑み。
3人の記憶が消えていないことを不思議に思っているだろう。その人は黒いローブの裾をはためかせ、柔らかな光に包まれて消えた。
「悠馬さん?どうしたんですか、明後日の方を見て」
「…………全部終わったんだよ。今日は夏祭りだ、さぁ、楽しもう!青春だねっ」
急に悠馬は、心配そうに顔を覗き込んできた茜の肩を抱き寄せると顎を持ち上げキスをした。采鹿のすぐ目の前で。
ちょうど特大の花火が打ちあがり、采鹿の真っ赤な顔と茜の驚きと嬉しさの入り混じった顔が明るく照らされた。
最初の1発が消えてすぐ2発目が夜空で開花。間髪入れずに次々と、色とりどりの花火が打ち上げられ快晴の夜空を眩しく彩っていく。
なかなか唇を離さないでいる悠馬に溜息を吐き、苦笑を浮かべた采鹿は手をヒラヒラと振って、そっとその場を立ち去った。
最初は驚いていた茜は悠馬の想いに応えようと彼の背中に両腕を回し、きつく抱きしめ求めに応じる。
歓声と拍手があちこちから沸き起こる中、ゆっくりと唇を離した悠馬は茜色の瞳を見つめて愛を囁いた。
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