ナクシモノ探し

那月

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バカ兄弟からの卒業

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 全てが終わった。バカ兄弟達はそう思っているんだろうな。


 まぁ結果はどうであれ、確かに明里学園のナクシモノ探しに出没する悪魔の件は終わった。これでもう、ナクシモノ探しで人が消えることはないはずだ。


 あいつらの物語は終わった。これからは普通の高校生活を楽しめよ?あぁ、バカ兄弟は3年生だからあとちょっとか。


 けどな、俺はぜんっぜん終わってないんだよ。


「なな君?どうしたの、辛そうな顔してる……」


 あの悪魔との戦いでかなりの傷を負った。いつもは1人で、周りに誰もいない場所で戦っているから手間取ってしまった。誰かを守るなんてこと、したことなかったからな。


 傷の手当てをしてくれている彼女が血まみれのガーゼを手に、心配そうに見上げる。


「なんでもねぇよ。痛っ!あぁ、平気平気。おいおい、そんな顔をしないでくれ。お前こそどうしたんだ?いつにも増して泣きそうじゃないか」


 包帯をほどき、古いガーゼをはがして傷の様子を見て新しいものと交換してくれる甲斐甲斐しい彼女。


 俺と契約している天使だ。俺より10歳くらい若い外見の、純白の翼を背中から生やした天使。


 一見か弱そうな、儚い系の彼女だがこれでも天使の中ではトップの方に君臨する特別なお方。それなりにお年を召している。実年齢は4ケタ。


 他の天使に比べて力も強くないし技も術もそんなに使えない、戦闘向きではないのにいつも他の天使を呼び出すと一緒についてきてしまう。


 何もしなくても勝手に出てきてしまう癖があるが、普段は祓い師や悪魔、霊感が強すぎる人間くらいにしか見えないので突然出てきても周りは気づかない。


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